23 あの春の廃校だけが僕らの学校だった。
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[最中は避けたつもりでいたが。
多少のブレなら許してほしいところてはあった。]
────ごめんね。
なるべくすぐに、終わらせるから。
[伸びた牙を閃かせ、首筋に被さった。
遅滞なく刈り取る為に全霊を傾ける。]
……………………。
…………。
まあ、あんまり、さ。
気分のイイもんじゃねえわ、な。
やっぱ、ね。
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[チャイムの音にびくりと反応した。
──いわゆる更新、だ。
スマホを確認すると、 鷹羽虹乃、桐堂ロイ 2人の名前が グレーアウトしていた。]
……キルロイはそうだと思ってたけど、 そうか。ニジノ…。
(0) 2023/04/26(Wed) 00時半頃
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[少年が自身を穢れと言った時に、彼女は否定してくれた。
それは嬉しい赦しであったが同時、こんなにも無垢、こんなにも真白な彼女を見せつけられると、不似合いや不釣り合いが過った。
あまりに、彼女は美しく。
あまりに、彼女は儚く。
あまりに彼女はーー脆かった。]
……うん、付けて。
[少しだけ眼を細めて。彼女が少年の引き締まった素肌に刻印の儀式をするのを受け入れよう。]
大丈夫、怖くない。
ほらーー俺は此処にいるでしょう?
[不安そうな彼女に、精一杯の笑みを。
少年は知らない。この後で彼女がどうなるか。
少年は、本当に知らない。]
[少年は怒張を彼女に侵入させた。
荒々しく貫いた。何度も、何度も抉り。
彼女を愛した。]
……ニジノ。ありがとうな。
俺……
[言葉にならず、少年は彼女を抱き締めた。
どこかこの時、予感していた。
そうなるのではないかと恐れていた。
彼が言ったから。「俺が嫉妬してないと思っているのか?」
だからそう、これは。
ーー少年の罪だ。]
[二人の時を過ごして、少年は彼女と保健室を後にした。
去り際に。不安を口にしそうになり。
でも。
考え直して飲み込んだ。
彼女と別れて暫し後に、鐘が鳴り響く。
それは死者を弔うように。
慌ててバーチャルスマホを見た少年は。
彼女の死を知った。]**
キリノは、ヤマトうおいっ!!!
2023/04/26(Wed) 01時半頃
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─ 2F・図書室 ─
[気が付くと、ふたたび夜になり、 窓の外には煌々と輝く白い月が出ていた。 あの月もVRなわけだ。 散りばめたような星もくっきりと見える。
……眼鏡をはずした状態で 星がはっきり見えるなんて。 何年ぶりだろう? 視力が落ちたのは中学生に上がってからだったかな。
この世界ではリアルの自分の病気は おおよそ無かったことになっている。 サラも元気に走っていた。
いっそ、ここで生きられたらいいのに。]
(47) 2023/04/26(Wed) 08時半頃
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[こんなすごい技術、 もっと人の役に立つ事に使えないのだろうか。 それとも開発くらいはしているのだろうか。]
……月が綺麗だね。
[有名な愛の台詞。 でも、これじゃ何も伝わらないよな。 やっぱ何でもストレートじゃなきゃ。 など、奇しくも夜の中に堕ちた友と全く同じ事を考えて。
傍らで寝ているサラの乱れた髪を撫でた。 睡眠など要らない筈なのに、 行為のあとはどうも眠ってしまう。]
(48) 2023/04/26(Wed) 09時頃
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サラが起きたら、話さないと。 今日明日の事。
[自分はうまく伝えられるだろうか。 また、ばか、と言われるかもしれない。 でも、今度は、包み隠さず話して相談する。
第二回『Lycanthrope Game』 このデスゲームの正式名称だった。
……今回は大団円にしてくれよ。 トイ・ストーリーだって、 2はハッピーエンドだっただろう? 造り物の月に向かって、祈るように目を閉じた。**]
(49) 2023/04/26(Wed) 09時頃
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キル聞こえてるかー?
それとももう届かねえのかな?
いまいちシステムがわかんねえな。
ともあれマシーン対策、
捗るように祈ってるぜ。
そうな。まだ10時台だからセーフな。
…………。
……。
これは誰の罪なのでしょうか……?
🔪はメッセージありがとう
いいやつをなくした…(有難みの薄くなる言い回し)
いやほんとキルが可愛くて俺は。
あちこちに送ってたLINEの内容も
めっちゃ読みたくて仕方がない。
うん。挨拶文とのギャップに対する
皆の反応も見たい。
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─ 2F・図書室 ─
おはよ。
[頭を撫でていると、彼女が目を覚ました。 長い睫毛がぱちぱち瞬きをしている。
やがて起き上がり目が合うと、 顔を両手で覆ってしまった。>>84 くすっと笑って紅潮した頬を眺め]
窓の外、夜のままなんだよね。 色々考えてぼんやりしてた。
(89) 2023/04/26(Wed) 13時頃
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…今日明日のこと、相談したいんだ。
[サラは寝ぼけてるかな? 大丈夫? 傍らに座ったまま頭をなでて、 小さな手を取った。
そのまま両手で包み込むように握って、 眼を見て話す。]
ちゃんと考えてること全部話すから 俺を信じてくれるかな。
(94) 2023/04/26(Wed) 13時半頃
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……最初に会った時から言っていることだけど、 君を最終日に残したくない。
今日…正確には次の更新で、帰還してほしいんだ。
[それはこの世界での彼女との 別れを意味する。 あまりにもつらい。でも。]
……人狼と、連絡をとってる。 サラを襲撃しないで欲しい、と頼んだ。
(96) 2023/04/26(Wed) 13時半頃
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俺は前回人狼だったから、 襲撃がいかにむごたらしいか知ってる。 君をあんな目に遭わせたくない。
投票なら、痛みも何もなく、 ゲームからログアウトするだけだから。
[サラが、ログアウトしてしまう。
やばい。 言葉にすると、めちゃくちゃ辛い。]
(97) 2023/04/26(Wed) 13時半頃
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………俺は最終日に残って、 リスクの少ない願いを考えるつもり。 そこは…一緒に考えてほしい、けど。
……先に、帰還、して
俺を待っててくれる……?
(98) 2023/04/26(Wed) 13時半頃
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