人狼議事


15 青き星のスペランツァ

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視点:


天のお告げ (村建て人)

― 帰還の日/『スペランツァ』船内モニター前 ―

[ロビーの大画面モニターに昨日までの調査状況が表示されている。]

 ■■■LOST■■■
  アシモフ(高温の毒性ガス噴出による中毒死)
  ギロチン(血液の変質による中毒死)
  ハロ(落石による圧死)

 ■■■MISSING■■■
  ライジ・チリガネ("海"にて消息不明)

 ■■■HOUSE■■■
  -

(#0) 2021/11/15(Mon) 00時頃


天のお告げ (村建て人)

[『マーレ10』の探索終了日早朝。
 響き渡る船内放送がクルー達の耳に届くだろう。]

 当船は、これをもって調査フェイズを終了します。
 各員、帰還準備を開始してください。

[無機質な合成音声アナウンスが、調査期間の終了を告げる。
 それは同時に、行方不明者の捜索打ち切りも意味している。

 夜には『スペランツァ』は『マーレ10』を離れ、帰還の途へとつくだろう。]

(#1) 2021/11/15(Mon) 00時頃


天のお告げ (村建て人)は、メモを貼った。

2021/11/15(Mon) 00時頃


天のお告げ (村建て人)は、メモを貼った。

2021/11/15(Mon) 01時頃


─ 三日目深夜/医療処置室 ─

[ライジと別れ処置室へ戻って来ると、メモとお供えのお菓子を包んだ紙が届いていた。恐らく、ヨーランダからだ。伝えたい事があるのだろうと思ったが、どうしても安置室へ足を運ぶ勇気は出なかった。タプルが眠っている事を確認して、そっと通信機へと手を伸ばす。]

……ヨーちゃん、何があったの?

[端末の表示は確認しているので、あなたに謹慎処分が科された事は知っている。その件だろうか。それとも、他に何か話したい事があるのだろうか。*]


[通信機器から通信を知らせるアラームが鳴り、慌て通信を開始させる。
本来なら謹慎中のヨーランダに通信の権限はなく、通話はすることはできない。だが、秘密の回線はどうやら独立した回線らしく、謹慎中でも使えるようだった]

ひと きいた、はろ さいご きらんでぃ いっしょ いる した。
きらんでぃ げんき ない しんぱい。

[音声ではうまく伝わらないと思ったのか、文章によるメッセージに切り替わった]

『そのことでキランディが焦燥していると聞いたので、話をしたら少しは元気になるかと思って』
『似たような……って言ったら違うかもしれないけど、僕も僕のせいでギロチンを殺してしまったって、そう感じてるから、ハロのことと似てる気がして』
『ごめん。うまく文章化できない』

[以前と違いメッセージが送られてくるスピードは遅い。おそらく何度も文章を書いては消しをしているのだろう。ヨーランダがいうように、感情を文章で表すことができないのかもしれない]


[ハロの件を知っているという事は、墓守の仕事は許されているのだろう。その事実に、安堵の息を吐く。あなたの存在意義に関わる話だから。]

……大丈夫よ。アタシは、大丈夫。
心配掛けちゃって、ごめんなさいね。

[自分に言い聞かせる様に、そう繰り返す。ハロの事だって、これから起きるライジの事だって、大丈夫。“キランディ”なら、耐えられる。]

いいのよ。無理に、言葉にしようとしなくったって。
ギロチンちゃんの事は、ヨーちゃんのせいじゃないわ。
少なくとも、ギロチンちゃんはそう思ってない筈よ。

[ああ、人に言い聞かせるのはこんなにも簡単なのに。どうして、我が身に置き換えるとそうは思えないんだろう。明確に『自分のせいだ』と思える死の記憶が在るからだろうか。それとも。]


『僕も頭ではわかってるんだ。仕事中にそれが原因で死んだわけじゃない、あれは不幸な事故で、僕と仕事を変わらなくてもそうなったかもしれないって。でも、なんだろう心かな、そこでどうしても僕と仕事を替わったせいでそういう運命を引き当ててしまったって、そう思っちゃう』
『親しい船員がいなくなることは何度もあった。自分がその一端になってたこともあるかもしれないかもしれない』
『おかしいよね。なんで今回だけそう思っちゃうんだろう』

[微かに嗚咽のような声が聞こえるかもしれない]

『僕はずっと人に姿が見えない存在だった。人の姿になってからだと思う、人と話せるようになったのは』
『それでも僕は人と話すことなんてなかった、墓守は墓の風景の一部だから。墓という概念がなくなって、僕は行き場のなくなった人達を弔ってきた。それでも僕は風景の一部だった』
『ヨーランダになって初めて僕はいろんな人と話をした。ここの船の人はみんな優しかった、うまく話せなくてもちゃんと話を聞いてくれた。いなくなった人もいる人も僕のことを人として、風景の一部じゃなくて僕を見てくれる』


[人として乗り込み人の名を名乗っているから当たり前のことだ。ヨーランダはそうとわかっている。
しかし、チャーチグリムはそうではなかった。ぼたぼたと涙を流しながら通信端末に文章を打ち込んでいく]

『きっと家族ってこういう感じなんだと思う。心配されるのって大事にされるのってすごくうれしいしずっとそうされたいって思う』
『僕はみんなのことが大好きだから、みんなが大事だから、みんなに迷惑をかけたくないから』

[そうと決めてずっと黙っていようと思っていた。ふらっといなくなる船員だってそう珍しくないから、自分もそうしようと決めていた。もし誰かに言ったとしても決して悲しくないと思った。それなのに、文章を打ち込む端末の画面はなぜか濡れている]

『期間したら僕は船を檻る』

[どうしてAIはちゃんと変換してくれないのだろうと思いながらチャーチグリムはメッセージを送った]


……そうね、不幸な事故よ。
でも、そう思って自分を責めずにいられないのは……アナタにとって、ギロチンちゃんがそれだけ大事な人になってたからじゃないかしら。

[ギロチンの素性を聞いて()、二人だけの秘密を持って()。スペランツァのクルー全員を家族の様に思ってる()としても、ギロチンは一等大事な存在になってたのではないだろうか。]

その気持ち、よくわかるわ。
アタシも、心配されて、大事にしてもらえて……。
ずっと此処に居られたらなって思うもの。
本当の事なんて、誰にも言ってないのにね。

[今、通信を繋いでるあなたにさえ、ライジの件を黙ってるくらいだから。続けられた、上手く変換されてない言葉に、また一つ秘密を抱え込む事になるのだろうなと思う。]

……アンタが降りるなら、オレも降りるよ
約束しただろう?
“自由”で居られる間は付き合う()って。

[ライジに後を託されて()はいるけれど、ヨーランダだって“他のクルー”には違いないだろう? 一人で去らせるなんて出来るものか。不服なら、死ぬのなんてやめちまえ。教えてやらないけど。]


[そう思ったところで、格納庫へ移動する座標()に気付く。]

ごめん、気付かれそうだから一旦切る。
また後で。

[手短に雑な言い訳を告げて、通信を切る。そのまま、医療処置室を後にした。()**]


きる わかる した。
あとで。

[通信が切れたことにヨーランダはなぜか安心していた。
これ以上話していたらきっと決意が揺らいでしまうから]

[キランディはああ言っていたが、ヨーランダは何も言わずに船を降りるつもりだ。巻き込むつもりはない。ずっと一人で生きてきたから、これからも一人で生きていくことに抵抗はない。
……きっとこれ以上この船にいたら、一人で生きていけなくなるだろうと、誰かがいないと寂しくなってしまうだろうと、今ならまだ間に合うから船を降りると決めたのだから]

[降りたくないみんなといたいと心が叫んでいた。
ヨーランダはその声に耳を塞いだ。
チャーチグリムはキランディが生きてる間は死なない、きっと彼が広めてくれる。彼が何をしたかは知らないが、彼が船を降りる必要はない、彼にはここに仕事がある。誰でもできる仕事しかできない自分と違ってこの船には必要な存在だ。
『ヨーランダ』の正体が露呈した今、ここにチャーチグリムの居場所はない]

[船を降りると決めた、誰にも言わずに、独りで。
結局のところ、これは『ヨーランダ』の緩慢な自殺だ。
チャーチグリムはそれを最良と判断しただけだ]


天のお告げ (村建て人)

― 帰還の日・夜/『スペランツァ』船内モニター前 ―

[ロビーの大画面モニターに今回の調査状況が表示されている。]

 ■■■LOST■■■
  アシモフ(高温の毒性ガス噴出による中毒死)
  ギロチン(血液の変質による中毒死)
  ハロ(落石による圧死)
  ナユタ(船内整備中の事故死)
  ヨーランダ(業務中の急死/回収不可能と判断>>-437)

 ■■■MISSING■■■
  ライジ・チリガネ("海"にて消息不明/回収不可能と判断>>40)

 ■■■HOUSE■■■
  -

(#2) 2021/11/21(Sun) 00時頃


天のお告げ (村建て人)

[クルー側の準備ができていようといまいと、出発の時は予定通りにやってくる。
 船外に出ていた無人探査機も全て収容され、降ろされていたタラップがゆっくりと上がる。
 未だ慌ただしい船内に、自動制御された無慈悲な放送が響き渡る。
 これもまた、いつも通りの帰還風景だ。]

 離陸準備オールクリア。
 当船はこれより帰還いたします。
 各員、離陸及び加速の衝撃に備えてください。

[船体が大きく、継続して振動する。
 部屋に戻り損ねて通路のバーに情けなく掴まるクルーの姿も、いつものこと。

 やがて轟音と共に、『スペランツァ』の船体は『マーレ10』を離れる。]

(#3) 2021/11/21(Sun) 00時頃


天のお告げ (村建て人)

[――かくして、銀河指標歴XXX年、羅針盤座の月二十八日。

 調査船『スペランツァ』は惑星『マーレ10』の探索を終え、
 帰還の途についた。]

(#4) 2021/11/21(Sun) 00時頃


天のお告げ (村建て人)

[銀色の船体は徐々に高度を上げてゆく。

 未だガスの噴出する岩場を。>>1:#4
 誰かの見つけたとっておきの場所を。>>2:124
 広い広い"海"と、険しい岸辺に残された大きな岩を。>>3:156
 "海"に空いた、深く暗い穴のような青を。>>4:180

 『マーレ10』の景色を見下ろしながら。
 夜の空へ、その先へ続く黒々とした宇宙へ。飛び立ってゆく。

 その翼にあらゆる希望を乗せて、『スペランツァ』は宇宙を往く。
 見送る"海"はただ、静かに揺れていた。**]

(#5) 2021/11/21(Sun) 00時頃


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