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ケイは壊れちまった──俺が、パイロットにしたことで。 でも、これだけ壊れても、一番大事なとこは残ってた。 小さい頃の大事な思い出。ケイにとっての宝物。 俺には兄弟が居ないから、どっか間違えてるかもだけど。 ケイが匡先輩に向けてる想いは、何となく“普通”とは違う気がしてた。
違和感が形になったのは、ケイがキスして謝って来た時だ。 俺のこと、雨竜先輩と同じように好きなのかって聞いたら ケイの答えはこうだった。
『ーー…同じ、ではないと思う。 むしろ兄さんに対する気持ちに近い、かな……。 僕の事を心配し、傍にいてくれるのが嬉しくて』
ケイが必要としてたのは、最初から匡先輩だった。 匡先輩みたいにケイを心配して、守ってくれる相手。 それは別に、俺じゃなくてもよかったんだ。 もし瑠璃川があの夏合宿に参加してたら、瑠璃川だったかも しんねーなってくらいに。
(169) 2023/11/12(Sun) 22時半頃
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そう思う根拠は、一応ある。 今まで俺が何人と付き合っても、ケイは別に普通だったけど 匡先輩に雨竜先輩って恋人ができたら、ケイは二人の関係を壊そうとしたし、壊しちまったんだから。 けどもし今俺が恋人作ったら、ケイはその子に嫉妬するか、 雨竜先輩としたみたいなことして、関係壊すんだろうな。
──だって、今の俺は匡先輩の代わりだから。
何度も「愛してる」って言って、結婚式をやったのも。 指輪をくれたのも全部、同じことを繰り返さない為だろ? 俺が──俺まで、恋人作ってケイを置いてかないように。 “絶対にケイから離れない匡先輩”が欲しかっただけ。 別に、俺じゃないといけない理由なんてなかったんだ。
性欲の方は正直わかんねーけど、匡先輩は兄弟だから向けるわけにいかなくて、そんで膨らんじまったのかもなって。 ケイが本当に性欲を向けたい相手は、俺じゃない。 雨竜先輩も俺も、匡先輩の代わりでしかなかったんだ。 だから、俺の事情を知ったケイはあっさり引いたし引けた。 漸く見つけた“代わり”を失う方が困るから。 本当の想いじゃねーから、抑えるのも難しくないんだろ?
(170) 2023/11/12(Sun) 22時半頃
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何となくだけど、全部わかってた。 それでも俺、ケイのこと大好きだからさ。 代わりでも何でも、俺にできることでケイが笑ってくれるんなら、それでよかったんだ。 好きだって言ってもらえるの、嬉しかったし。
言っただろ? 「俺に何か求めることがあるなら、叶えたいって思ってるよ」ってさ。 匡先輩の代わりをケイが俺に求めるなら、叶えたいんだ。
……代わりでいい、って思ってたのにな。 なんで今、こんなに苦しくて悲しいんだろ。 俺が契約させて、ケイ壊しちまったからかな。 久し振りに、痛い目に遭ってっからかな。 わかんねーや。
父さんなら、わかんのかな。わかるなら教えてくれよ。 こんなんで俺、ケイのこと助けられんのかな。
(171) 2023/11/12(Sun) 22時半頃
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─乾恵一の家 応接間─
嫌味じゃねーって。でも、そ…だよな。 ……俺、言ってなかったし。 ケイだけじゃねーよ。みんな、言ってた。 俺の言うこと、ほんとかどうかわかんねーってさ。
[「みんな」と言うのは、今まで康生と付き合って来た女の子達を指している。彼女達の手作り料理も口にしない。キスも出来ない。そんな康生に、彼女達は言った。「柊木くんってよくわからない」「本当に私の事好きなの?」と。康生が振られる時の、お決まりのパターンだ。好意を問い質されれば、恋愛感情が解ってない康生はしどろもどろになるしかなく、破局にはそれで充分だった。]
……気に障ったなら、ごめんな。 ケイのこと、ちゃんと理解してやれなかったのも。 でも、俺は……ケイがもし本当に「死にたい」って言うなら 無理に「生きろ」って言ったりしねーよ。
────言っただろ。「殺すよ」って>>61。
俺は、どうしたってケイの全部はわかってやれねーからさ。 代わりに、ケイが俺に望むことで、俺にできることは全部してやろうって思ってる。
[卑屈に捉える彼に、今は何を言ったって無駄だろう。康生も、それが解らない訳ではない筈だ。それでも、律儀に言葉を返した。]
(172) 2023/11/12(Sun) 22時半頃
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でも、今さ。ケイは「してもいい」としか言わねーじゃん。 してもよくて、しなくてもいいなら…さ。 俺はケイのこと、蔑むのも突き放すのもしたくねーんだよ。
ただ、ちょっとだけ呆れてさ。「バカだなー」って笑って そんで、傍に居られたらいいよなー…なんて、思うだけ。
それをケイが「ふざけてる」って言うんなら……。 きっと、ふざけた人間なんだろうな。俺って。
[金槌の先で顎を持ち上げられ>>153、それでも康生は笑って見せた。顔のあちこちが痛んでも、尚。そんな姿に増々苛立ったのか、彼の舌打ちが響いた>>154。このまま頭でも叩き割られるのかと思ったが、予想に反して彼は康生を抱き上げた。どうやら場所を移すらしい。]
い゛ッ、あぐ……っ!
[この抱えられ方は、砕かれた右脛と左膝に堪える。呻く康生の両手は、変わらず胸元に在った。]
(173) 2023/11/12(Sun) 23時頃
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─乾恵一の部屋─
[一歩一歩の振動に耐えるのに必死で、道中を確認する余裕は無かった。ただ、移動前の言葉と投げ出された場所から察するに、乾恵一の部屋であるのは間違いないだろう。彼が何処かへ行っている間、康生は胸に手を当て浅い呼吸を忙しなく繰り返していた。視界に、ちらちらと星が舞う。痛みのせいで気分が悪くなる事があるのだと知った。]
[戻って来た悪魔は、打って変わって上機嫌だ。康生を傷付けておいて、一体何がそんなに楽しいと言うのか。理解に苦しむ。康生は嗤う彼を見ていたが、私は彼が何を持って来たのかの方が気になった。絶対に碌でもない物に違いない。]
新婚旅行、二人で…………男だから、なんちゃって…か。 ……ケイ、さ。一つ、聞いていいか?
[静かな声色と凪いだ表情に、私は再び恐怖を覚えた。乾恵一が、康生の口を塞いでくれないかとさえ願った。具体的な内容が事前に解った訳ではない。ただ、康生が何かとんでもない事を言い出すのではないかという予感がしたのだ。私の願いが届かず、彼が何も行動を起こさないなら、康生は言葉を続けるだろう。]
(174) 2023/11/12(Sun) 23時頃
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もし男でも、兄弟でもなかったら……匡先輩だったんだろ? ケイが、そういうことしたかった相手。 俺でも、雨竜先輩でもなくて。
本当に欲しかったのは───匡先輩なんだろ、ケイ。**
(175) 2023/11/12(Sun) 23時頃
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/* 恵一は物凄く野獣だが兄は性的な対象ではない気がする。 でもそういう展開にしても構わない。 問題はどっちが面白くなるかなんだよね。
こうくんはそう感じた、であるわけで。 それを言われて恵一がどう思うかと、深層はまた違うかもしれないし。
さてはて、りんさんとのやり取り、こういうのが面白くてたまらん!
(-95) 2023/11/12(Sun) 23時頃
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/* ほとんど独り言書かない自分が書いちゃうほど面白い。
りんさん、お相手ありがとうと改めて。
(-96) 2023/11/12(Sun) 23時頃
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あ……そうなんだ? はは、それはそれで嬉しいな。
[最初からではないと抗議の声を受けるがその声色も強いものではなくて甘い色を含んでいるように感じられてしまう。 自分がそうしたと言われると照れてしまって頬がまた熱くなってしまうのを自分で感じるものだから常夜灯の下でもわかってしまうかもしれない。 寒かったり、擦れたりしても硬くなるらしいと知識を得てしまったものだから指や舌で擦るのも丹念にしてしまった程だ。 それに頭を抱きしめられて撫でられながら吸い付くのは気持ち良すぎて癖になりそうだった。 癖になって沢山求めたら求めた分だけ珊瑚の反応がまた良くなっていくものだから好きが加速していくのも当然だった]
(-97) 2023/11/13(Mon) 00時頃
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僕も、好きだよ。すごく、好き……。
[幾度も跳ねる姿態の反応に、安堵の吐息を零すその艶やかな唇に、肌から香る甘い香りに溺れていってしまいそう。 その証に触れた珊瑚の反応には困ったように笑みを浮かべてしまう。 その熱の塊を珊瑚の中に――と伝え聞く話や保健の授業ではそう聞いているけれど実感はない。 けれど怖くないと聞くと今度はこちらが安堵する]
(-98) 2023/11/13(Mon) 00時頃
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それは……本当に、僕も一緒なんだ。 珊瑚が危ない目にあうのは、嫌だ。 ずっと一緒に居たい、離れるのは、嫌だ。
[未だ一緒に何もしていない。 旅行にも生きたいし、勿論結婚式も挙げたい。 一緒にしたいことは沢山あって奇跡的に生き残った今ではよりそれを意識してしまう。 生きている間に、先でもいいとかそんなことはないのだってわかる。 やだ、の言葉に全ての想いが詰っているようで瞳を伏せた珊瑚が涙を流すのを認めると目元に唇で触れて涙を掬い取った。 ただ手のひらで撫でられると、う゛、と声を漏らして腰を少し引いてしまうのだけれど――お腹への口づけで残った涙を拭いて微笑まれると笑みを浮かべて返す]
(-99) 2023/11/13(Mon) 00時頃
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僕は消えないよ。 珊瑚がいるかぎり絶対に。
[珊瑚がいなくなった世界に意味はなくて、大和が世界に存在する理由は珊瑚がいるからである。 消えることを怖がられるのはそれだけ頼られているからだろう。 だから、安心させるようにそう伝えると――珊瑚が履いていたショートパンツを脱いだ。 大和自身が陰になっていて動作はわかっても下着の様子はよくわからない。 ソファの下に落ちた布地の音に、ごくり、と生唾を飲み込む]
(-100) 2023/11/13(Mon) 00時頃
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……僕も、珊瑚と繋がりたい。
[履いているズボンに指をかけて腰回りで少し引っ張ってから下へとズリ降ろした。 パンツごと、ズリ降ろすと脚をもどかしそうに動かして同じようにソファ下へと落として身を起こす。 そうすれば常夜灯を遮る身体の陰の中で一際存在感のあるモノが現れているのがわかるだろう。
身を乗り出して瞳を覗き込みながら唇を重ね合わせながら手を伸ばし、指を這わせるのはショートパンツを脱いだ先の脚の合間だ。 湿った熱感のある部位に触れるとそこの姿形を確かめるようにゆるりと指先を動かしてこれから触れ合う場所を確かめていった**]
(-101) 2023/11/13(Mon) 00時頃
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人はよくこう言う。自分の事は自分が一番よく判っている、と。これは勿論1つの正論だ。 自分に隠し事は不可能だし説明も不要だから。
では人は自分を全て間違いなく理解しているか。
それは否だ。人間とはそんなに単純な構造はしていない。
感情の1つ、行動の1つも複雑な意味を持つ場合がある。 自分はこうだと思い込んで行動していても、実は深層は違うなんて事も。
自分すらよくわからない人格を他人が理解するハードルの高さは語るまでもない。
あくまで存在するのは”その人はこう見える”というだけだ。
柊木康生は本当に説明下手なのか? 何故ここまで、乾恵一の暴虐に堪え忍ぶのか? それはただ、約束と誓いを護りたいという一心だけなのか?
(176) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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ーーそして。
乾恵一は柊木康生を愛していないのか? 兄に対する強い想いは、指摘の通り性愛であるのか?
答えは明らかになるか、ならないか。
(177) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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ーー自宅/応接間→自室ーー
「そうだね、君は本当に何も判っちゃいないよ。
僕が”死にたい”と思ってるなんて、まだ言うんだもんな。
……僕が君に言って欲しかった言葉を、君は決して言ってはくれないんだ。」
ーー君と生きたかった。 幸せに過ごしたかった。 死にたくなんかない。 僕は、死にたくなんか。
僕らに生きる道がないのは わかるけど。 「殺す」なんて言って欲しくなかった。 言って欲しかったのはーー
(178) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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僕の頭がまだ正常ならば、そう言えたかもしれない。 そして彼と二人抱き合って咽び泣いて、こんな悲劇を避けられたかもしれない。
でも僕は、何言ってんだよコイツって顔しか出来なかった。 今の僕は彼も、そして僕自身も全く信じてないから。
そんな僕を彼は、まるで僕を愛してるかのような言葉で抉り続ける。
僕が特に強い反応を示したのは、彼が先程も言った”あの言葉”に対して。
ぴくり、と額に青筋を走らせて眉を寄せた。
>>120 『それに、言ったしな。「傍に居る」って。』
>>173 『そんで、傍に居られたらいいよなー…なんて、思うだけ。』
(179) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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「……思ってもないことをぐちゃくちゃ言うなッ 聞きたくない……お前がそれを口にする度、イライラするッ」
ーー傍に。
きっと彼は、僕が何に怒ったかはわからなかっただろう。
僕はもう、ありもしない希望を見たくないんだ。
その為に彼を壊すと決めたのは名案だ。これ以上の答えはない。
愉しく最期を過ごそう。 僕らがこんな風に”傍にいるのは”きっと今日が最後なんだから。
部屋に戻ると彼は大人しく僕のベッドに居るままだった。 呼吸が荒いようには見えるが。 身体のあちこちが悲鳴をあげているのだろう。
僕の心はもう決まっていた。 彼を壊す最適な方法が判っていたから。
(180) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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外傷を与えるより、もっと死に近く彼が苦しみーー彼を僕のものに出来るやり方を。
早速準備に取りかかろうとすると、彼が問い掛けてくる。
それはーー余りにも意外で。
「……え、?」
虚をつかれた僕は目を丸くする。 まさか、そんな事を言われるなんてまるで思わなかった。
だから。
「ぷっ……アハハハッ! コウ?何を言ってるんだ君は。正気か?冗談だろ?そうだと言ってくれよ!」
目尻に涙が滲む。腹を抱えて大笑いする僕は、真面目に問い掛けた彼にどこまでも、不誠実だ。
(181) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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「僕が一番好きなのが兄さんで、兄さんを性愛対象にしてたと言いたいのか?
はは、はははッ!
確かに僕は性欲の塊みたいな、最低な下衆だよ!
でも流石に兄さんにこんなことしたいと思わない。
兄さんを好きなのは間違いないけどーー。」
こんなこと。そう言いながら僕はベッドに片膝を乗せ彼に近付く。荒い息を匂わせながら、彼の衣服に手を掛ける。
「……見せてよ。
僕が見たいのは、触れたいのは、君の肌だよ。」
脱がすなんて生易しいから、破いてでも剥ぎ取る。 彼の薄い胸板を曝すために。
上半身だけでは済まさない。彼の下半身も履いているズボン、下着も取り払ってしまおう。
(182) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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抵抗するならば殴ってでも。
僕はドキドキして堪らない。 彼を一糸纏わぬ姿にするのに夢中になった。
ふと考えてみる。 これが兄だったら? 兄の裸は飽きるほど見てきたが、やはり、こんな高揚を覚えた記憶はないし、その先なんてーー。
「君は今夜初夜を迎えるんだよ、コウ。
兄さんでも雨竜先輩でもない。僕は君を抱きたいーー君の処女が欲しいんだ。
そして、君を。
ーー壊す。」
(183) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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キスですら、彼をあれだけ壊したのだ。もし粘膜の激しい摩擦と、体液の注入を行えば彼はどうなるかーーそんな事はわかりきっている。
なんでも望みを叶えると言えど、犯されると知れば彼は嫌がるだろうか。
それとも、兄の代わりではないと僕がハッキリ言ったのだから、むしろ喜ぶのか。
僕には彼がわからない。 彼が僕を判っていないように。*
(184) 2023/11/13(Mon) 01時頃
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─乾恵一の自室にて─
ケイは、きっと俺より俺のことわかってるよ。 ケイが言ってほしい言葉、なんで俺が言えないのかもさ。 ……わかってるから、壊れちまったのかもな。
[康生は、彼の救いにはなれない。「彼のしてほしいことをしたい」という子供の情緒と、「できないことはできない」という大人の判断力を持ち合わせているから。つまり、康生自身が壊れてバランスを崩しでもしない限り「できることしかできない」ままなのだ。]
俺は、思ってることしか言ってないよ。 ……聞きたくないことしか言えねーんだろうな、もう。
[諦めた様に、康生は呟いた。何がどう逆鱗に触れたかは解らずとも、彼の苛立ちの原因が自分の言葉の中に有るのは理解したのだろう。こうして諦めが早いのも、康生の説明が下手な理由の一つかも知れなかった。説明しても解ってもらえない事が多過ぎたのが原因だとも言えるので、鶏と卵だが。]
(185) 2023/11/13(Mon) 03時半頃
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[康生の問い掛けに、彼は盛大に噴き出した>>181>>182。大笑いしてくれるなら、まだ良い。私は、康生が彼を激昂させやしないかと冷や冷やしていたのだから。性愛を含まないにしろ、乾恵一が康生に乾匡の代わりを求めているのは事実であろうから。]
俺は、多分まだ正気。 ケイは、心配して傍に居てくれる人がほしかったんだろ? 別に、俺じゃなくてもよかったんだ。 匡先輩みたいな人なら、さ。
[この子は、物事の本質を真っ直ぐ見過ぎる。人には触れられたくない部分や暴かれたくない事があるのだと悟るには、対人経験が少な過ぎるのだ。康生自身にそうした部分が無いから、余計に。]
俺は代わりでもいいって思ってた、けど……。 ────……違う、のか?
[彼が、康生の衣服に手を掛けた>>182。「見せてよ」と言われ、視線が彷徨う。僅かな逡巡の後、康生は胸元に置いていた両手をそろりと下した。]
……、……見て、触るだけ…なら。
[それだけで済まないであろう事が解らない程、康生も愚かではない。戸惑い揺れる声色と表情が、不安を物語っていた。彼は、構わず衣服を剥いでいく。]
(186) 2023/11/13(Mon) 03時半頃
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ひぐッ……! あ゛あッ!!
[下肢の衣服が取り除かれる際、康生は悲鳴を上げた。右脛は腫れ上がりスラックスを内側から圧迫していたし、左膝周りは乾いた血で貼り付いていたからだ。嫌な汗が流れ、裸体を晒す頃には青色吐息だった。]
はぁ、はぁ……、……。
[顔と両脚は無惨な状態だが、他の部位は白く滑らかだ。それだけに、正中線に沿った縦10cm程の胸元の縫い目と、臍の右下に在る抉れた様な痕が目を惹くだろう。視線から庇う様に、康生は右手を胸元の手術痕へと乗せた。]
っ、ケイ……。 …………、……。
[何事か言おうとして、康生は結局口を閉ざした。そして胸を上下させながら、迷子の子供の様な顔で彼を見上げた。]
[私は幾度も「逃げてくれ」と願ったが、康生はその場から動こうとはしなかった。まるで処刑を待つ罪人の様に。**]
(187) 2023/11/13(Mon) 03時半頃
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─IF 瑠璃川珊瑚が合宿に来た世界─
[瑠璃川珊瑚も大和命も合宿に参加出来ると聞いて、康生は大層喜んだ。特に、大和命は去年の合宿には来ていなかったからだ。“全員揃って合宿に行ける事”を何より喜んだのは、もしかしたら小中学と康生がずっと“参加出来ない側”だったからかも知れない。勿論、そんな自分の事情を口にはしなかったが。]
あ! 瑠璃川、こっち!! アレ売ってる! 瑠璃川が集めてるやつ! えっと……ギティちゃん!
[目的地に着くなり、売店の前で彼女を呼んだ。店先に下げられている黒猫のストラップは彼女が自分で買ったろうから、妙な火種になりはしなかった筈だ。康生がこうして周囲に声を掛けるのはいつもの事なのだから。]
[もう少し康生が色恋に敏ければ、彼女自身ではなく大和命にこっそり教えたのかも知れないが、残念ながらそうはならなかった。彼が常より浮かれている様子なのも、「合宿に来られたのがそんな嬉しかったんだな〜」くらいに思っていた。と言うか、そう言った。我が子ながら、鈍くて申し訳なくなる。]
(188) 2023/11/13(Mon) 03時半頃
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[康生は、きっと何処の世界でもそうである様に、夏合宿を楽しんだ。天文部の同級生や後輩、部外から参加してくれた同級生達や、案内人の少年と共に。もし僅かに違いがあるとすれば、瑠璃川珊瑚が用意してくれた市販品のおやつ>>131を有難く頂戴していた事と、ロケット花火で騒ぐ際に、大和命に声を掛けなかった事くらいだろうか。その時彼は、瑠璃川珊瑚と線香花火を楽しんでいた>>132>>160だろうから。]
[つまり、康生がいの一番に契約した事も。それが原因で乾恵一を──或いは他の面々も──契約させてしまった事も。直後のワープで動揺した親友を宥める内に、キスをされてしまった事も。戦闘中からその後に掛け、体調を崩した事も。発熱から取り乱し謝罪を溢し、救急車で搬送され瑠璃川海星の治療を受けた事も。何一つ変わらなかった。]
[この時点での私達は、まだ“二人とも契約してしまった”事を知らない。私は、契約したのは既に死んでいる自分ではなく康生だろうと考えていたし、康生は逆に、康生自身ではなく私が契約している可能性を考えていた。真実に気付くのは、私達の椅子を目にした後だ。]
(189) 2023/11/13(Mon) 03時半頃
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俺……もう、高校生だし、今回は、大したこと、なさそうだから、さ。 そんな、付きっ切りじゃなくて、大丈夫だよ。 それに────父さんも、居るからさ。
[康生は胸に手を当て、病院に駆け付けた母親へと微笑んだ。見送った後は乾恵一からのLINEに返信し、大和命以外にはLINEで、大和命には電話で(咳き込みつつ)無事を報せた。瑠璃川珊瑚には先に瑠璃川医師から連絡が行っていただろうし、彼女は全員に共有してくれただろうから、改めての連絡はもしかすると不要だったのかも知れないが。]
[連絡こそ取れるようにしてあるものの、真実を知らない私達の入院生活は、次の戦闘まで続いただろう。**]
(190) 2023/11/13(Mon) 03時半頃
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