『星喰いアメーバ』は高度な擬態能力を持つ知的生命体であり、船内のスタッフ、或いはお客様方の中に擬態して潜んでいる可能性が非常に高いと考えられます。
その場合、当船内の設備で判別をすることは極めて困難となります。
[そうして、船内各所のモニターに個室のひとつ――シンプルなデフォルトのモデルのものだ――が映される。入り口付近がアップになる。]
各個室の入り口に、通報用の端末を備え付けてございます。
こちらは通常ロックされているものでございますが、現在はロックを解除しております。
[小さな液晶とキーボードがついた端末がアップになる。
個室で確認すれば、他の乗客の顔と名前を閲覧・通報できる機能がついていることがわかるだろう。音声による入出力機能も備えられているため、見えなかったりボタンが押しづらくとも使えない、ということはない。
長く船に乗っている者ならば、こういった通報用の端末の存在は知っていたかもしれないし、使ったこともあるかもしれない。例えば、指名手配犯侵入疑惑>>1:17の際などに。
つまり、そういった緊急事態の際に使用される代物である。]
(#2) 2022/05/06(Fri) 08時半頃