[目覚めて尚何かに追われてる気がして、吾輩は足早に玄関口へ向かった。
透明なのにそこにある、ひとりでに開閉する板の間から、人間が吸い込まれたり吐き出されたりしている。
以前吾輩も挑戦したことはあるが、車輪のついた椅子の上でぬくぬくしていたら、カンゴシに摘まみ出されてしまった。
仕方がないので、往来する人間の群に蹴飛ばされない躑躅の生垣で、下僕を呼びつける]
なぁーご、にゃおおぉん!
[こうして空腹を訴えれば、今日は目の周りが熊猫みたいなカンジャ>>@98が、待ち構えたように吾輩の好物を貢ぐという塩梅だ。
至福の味を堪能した後、名残惜しそうに毛のない指まで一舐めしてやれば、下僕はまた次回もやってくる。チョロいものである。
右耳と左耳の間を摩られ大層機嫌を良くした吾輩は、ふさふさのエノコログサに飛びつく遊びにもつきあってやるのだった**]
(@122) 2024/07/06(Sat) 22時半頃