— 回想:帰宅部のふたり —[>>527>>528途中までの短い時間でもいいから、一緒に話をしながら帰ることは嬉しかった。初めて並んで歩いたその日、自己紹介をし合う。芽衣ちゃんは習い事があるから早く帰るのだとか。自分は「親が心配してるから」「門限があるから」と話した。別段厳しい親でもなく、むしろ過保護なゆえ、そうなっている。校長先生にまつわるウワサ話とか。うさんくさい学校の七不思議とか。最初はできるだけ、趣味以外の話をするように努めた。昨日のテレビとか流行りの映画とか、意外と共通の話題ってわけでもないしね。ピアノの話をしてくれたなら、聴きたいなぁと呟く私がいた。]
(713) 2021/06/05(Sat) 00時頃