─コックピットにて 急所の破壊─
[ロボット(名付けの場に居なかったので、名が付けられているとは知らない)の腕が急所を潰す>>603場面を康生は直視出来ず、視線を逸らせた。それでも、彼女の言葉>>599>>600>>601>>602>>603>>604は、全てしっかりと聞き取った。まだ若い後輩。彼女は、死が怖くないのだと言う。]
……七尾。
親離れできないってのは、全然ダメなことでも何でもないんだ。
俺だって、全然できてねぇし。
でも、幸せになって欲しいってのは……すごくよく、わかるよ。
俺だって、自分が死んで両親が幸せになるなら、同じこと言ってたと思う。
うちはそうじゃない、ってだけで。
[視線が彼女へと戻る。その笑顔>>605が、網膜に刻まれる。強く、儚く、美しい、決意に満ちたそれ。震える息を吸い込んで、康生は言葉を紡いだ。]
ごめん……。 ごめんな、七尾。
俺、絶対無駄にしねぇから。七尾の想いも、がんばりも。
七尾の両親が生きてる世界、どんなことしてでも絶対に……絶対に守るから。
[胸元の手が握り込まれる。目頭は熱くなったが、涙は溢さなかった。康生もまた、強く決意を固めていたから。*]
(616) 2023/08/16(Wed) 22時半頃