[新入社員になった彼は日々立派に変わってゆき>>562
それと共に、造反を成す日も近づいていった。
慣れてきた頃に、
海外との過去の取引の原文翻訳を頼んだことがあったが、
多大な量ではなく、それ以外の形では関わらせなかっただろう。
成海の立場だからこそ得られる情報が多いのもあり、
心配だったこともある。
しかしただ仕事を精一杯頑張ってくれるだけでも、
業務をこなしながら裏で動く成海の負担の軽減になっていた。
義務を教えられて生きてきた成海には、
支配から脱却を望むようになってもやはり、
努力する様子は尊く眩しいものに思える。
上司と部下の仮面を着けたまま、
職場で飲みの席で労うことが時折あった。
募っていく感情を押し隠すのは、なんとも大変だったけど。
彼に何かがあってはならず、二人の未来を邪魔するものが現れるのも避けたかった。]
(602) ガラシア 2023/08/11(Fri) 23時頃