[彼女の注意を引き戻す様に、踏ん張る様にと指示が飛ぶ>>500。ハロも、彼女を気遣って声を掛けていた>>488。傍らには、いつの間にか瑠璃川珊瑚の姿>>494も在った。彼女はパイロットではない。何故、いつの間に此処に? ……想定より深く思考に耽ってしまっていた事を、今更ながら自覚した。避難がもう済んでいると聞いて>>506、康生はほっと息を吐く。]
サンキュ、瑠璃川。その情報はデカい。
大丈夫だ、七尾。みんなもう逃げてる!
七尾ががんばって耐えたから、間に合ったんだ!
生きて元気なら、何だって取り戻せる!
だから、だから…………七尾は、今したいようにしていいんだ。
[死を目前にした彼女に「生きて元気なら」等と言うのは、酷な事だ。康生だって、それくらいは理解している。ある意味、誰よりも。理解しているから、最後の言葉には懇願する様な、絞り出す様な響きが乗った。*]
(509) 2023/08/16(Wed) 17時半頃