[窓の外を覗くまで、わたしと炭蔵くんの道中は
至って平穏なものだったと思う。
炭蔵くん>>323の判断に頷き、わたしは教室を離れた。
饒舌だなんて言われた時>>324は、
「それは饒舌のハードルが低すぎ」なんて笑ってみたり。
でも実際、炭蔵くんにとってはそんなものだろう。
わたしの声を炭蔵くんが聞く機会は授業くらいのものだ。
カッターを装備した炭蔵くん>>325と手ぶらのわたし。
何かあったらなんて言う割には、
炭蔵くん>>327はわたしの質問へ丁寧に答えてくれた。
心理テストと言われると部活の子>>341が浮かぶけど、
ここにひとみちゃんの姿はない。
わたしたちは落ち着いて、あるいは淡々と廊下を歩き、
教室が全部、今年の文化祭と同じになっていることと、
中に誰もいないことを確かめた。]
(367) 2021/06/07(Mon) 00時頃