─コックピットにて 希望─
[康生は、突っ伏して泣いていた。恐らく、その間ずっと考えていた。パイロットの交代>>2:328について、皆に伝えなければいけないと。事前に共有していないのだから、その事を知っているのは、恐らく康生だけだ。「頭で考えたら動くと言われているロボットを動かせないかも知れない可能性」なんて、普通は考えない。同じ質問を事前にしている生徒が居るとは、考えられなかった。だから、その残酷な事実を伝えなければと口を開き掛けて……]
────え、?
[攻撃を受けたのとは異なる振動、「ばっかじゃないの!」と言う罵声。そして何より、「動きます!」という力強い宣言>>235を聞き、康生は跳ね起きた。]
う、動くのかッ!? 動かせるんだな? 命!
[返事があるか、無くともアストロが動き始めれば、康生は何とも言えない安堵の声を上げた。]
はああぁぁ〜〜〜〜、よかったぁ〜〜〜……。
やば、もー……すげぇ気ぃ抜けたぁー……。
[胸元の手を下ろし、溜息を吐く。戦闘はこれからだというのに、安堵しきっていた。気を引き締め直す様に、息を一つ吸う。]
(236) 2023/08/18(Fri) 04時頃