『そっか。沙羅も野々花も、一緒に住んでるんだし
今更同室だからって騒ぎ立てるホドでもないよねぇ。
私は……なんか複雑……。
あ! バレンタイン極秘任務決行はいつにする?
部屋に荷物置いたら、家庭科室確認してくるよ🥣』
[重い足取りで階段を上って上って。
グループLINE>>214に返信してから、問題の部屋前まで来てしまった。
腹を括って扉を開け放つ。ノックなんてしてやらない。]
…………大和?
[鍵が閉まっていたから予測した通り、部屋は無人だった。教室の大きさはツインルームにしてもとても広く感じられる。片方のベッドの傍らに見慣れたバッグが置き去りにされていたので、どこかをほっつき歩いているのだろう。ホっとしたような、残念なような。
部屋も、畳に布団敷きだったりしたら、両端に遠ざけて何らかの意志を示そうとしたけれど、ベッドでは動かせない。
キャリーバッグを置いて肩を回す。エレベータがないのは何気に盲点だ。一階の部屋であれば良かったのに。
ともあれ、無料宿泊で贅沢も言ってられない。大きく伸びをして、そのままボスッとベッドに転がった。*]
(220) 2024/02/14(Wed) 00時頃