【人】 精留醸造 ミタシュ

― 山側の橋 ―

[告げられた名>>200には覚えがあった]

ほう……お主が、ウゥル殿の言うておられた。
わぇはミタシュという。
残念だが、見知らぬ相手でなければよい、という事ではないぞ。
耳や尻尾に触れたくば、まずは信を得よ。
『もふもふかわいいから撫でたい』というのは、案外と迷惑なものじゃ。

[それは自身がこの姿を得てから思い知った事。
現実の猫もさぞや苦労してるのだろうな、などと思いつつ、色々をあしらう日々が続いていた。
そんなわけできぱっと拒否したら、何やらしょんぼりとした気配が伝わって来た。
罪悪感めいたものを感じてつい頭を撫でたくなったが、無暗に触るな、と言っておいて自分がやるのはさすがにどうか、と思いとどまった]

(210) 2024/07/09(Tue) 21時半頃