風紀が……淫れている……。
[とはいえ自分もかつての十六の高校生ではなく、二週間後には二十歳になる。とっくに十八の成人も迎えているし、ワシントン州の自動車免許だって取得した。不純異性交遊と咎められる謂われもないと思うが、お膳立てされると逆に不気味で身構えてしまうのだ。]
それとも、私が日本を離れてた三年の間に
その辺の風潮も変わったの……? まさかね。
[野々花や沙羅から特に言及がなかったなら、彼女たちは部屋割りに何の疑問も抱いていないのだろうか? 四人は大学生なりに節度のあるお付合い中なのだろうと想像はしていたが――同棲とかちょっと憧れもあるし羨ましい。むしろ、まだどっちも結婚してないの? くらいの勢いだ。]
『なんか、303号室で大和と同室って言われたんだけど……?
野々花も沙羅も、二人部屋だったりする……?』
[続々と旅館に着いたらしき報告が目に入って、心細くなってグループLINEを書き込む。]
(209) 2024/02/13(Tue) 22時半頃