― 船内通路 ―
[タプルを肩に載せたまま、同じくほーんとホログラフ>>130を眺めている。
映し出される映像はまさに祖先が歩んだ歴史そのものなのだが、遠い移住先の星で生まれた男には、これも物珍しいものとして映る。『地球』という名すらも。]
なるほど、それで『チキュウ』か。
未知に惹かれるのは、今も昔もどこでも同じなのかねえ……おっ。
[つむじ風でできた腕が伸びてくると、ややたじろぎながらもグローブをした手で――握れるのかどうかわからないが――『握手』っぽい形をとった。手を握る挨拶は、ライジの故郷でもまだ残っていた。由来なんぞはとうに忘れられていただろうけれど。]
よろしくな、『チキュウ』。
そうそ、おれは単純作業とか機械の整備とか、そういうのが担当。
できないことは誰かがやってくれるし、誰にもできないことは協力してどうにかする。
だいたいそんな調子でやってきたチームさ。
[タプルの説明>>149に乗っかりつつ。
『つむじ風モード』ということは他にもモードがあるのか?とか。技術屋としては、気になることは色々あるのだが、『チキュウ』が探索に加われば、おいおい判明することだろう。]
(151) 2021/11/08(Mon) 20時半頃