─退院直後 海辺─
[退院直後の休日、康生は乾恵一との待ち合わせ場所へと向かった。彼にとっては、きっと掛け替えの無い特別な日なのだろう。康生にとっては、学校生活の延長の意味合いが強いだろうか。特に、寿命がどうと気負いもしていない。加賀先生に相談して以降、思い詰めもしない様にしてる様だから、少しラフと言うか気楽な様子だった。]
[別に、それは今日という日が康生にとって平凡という意味ではない。病室以外の全てが“特別”で、輝かしく素晴らしいものなのだから。久方振りに遊びに出掛けるのを、随分と楽しみにしている様だった。康生の母親は、退院直後に出かける息子をかなり心配していたが「もう、あんなことないから大丈夫」と説得し、出て来たのだった。]
[康生とて、特にめかし込んでいる訳ではない。足元は(サンダルは色々と危険なのもあって)スニーカーだったし、白のワイドパンツにブラウン系の半袖Tシャツとシンプルな物だった。斜めにショルダーバッグを下げている。男同士外で遊ぶのなら、シンプルかつラフな方がいい。そんな感じの服装だった。]
んな叫ばなくてもわかるって〜。
(150) 2023/08/17(Thu) 21時頃