……大丈夫って。真っ青じゃないの。 大人しく医務室に運ばれてなさい。[周囲には棘を散らしながらも、少女に対しては安堵ともつかないため息と共に決して強くはない口調で命じる。本人に動揺がないことはささやかに救いではあったが、その背に触れていた手には力が籠もる。>>137] 謝ることなんてなんにもないのよ。 別に、何処でだって珍しいことじゃあないんだから。 ……私の方こそ、……酷いこと、言ったかもしれないわ。[それは。彼女の置かれた状況を耐えられない、と言ったことに対してか。それとも冗談めかした言葉の数々を指したのか。視線をさまよわせて、小さく口にした。]
(146) 2022/05/05(Thu) 03時半頃