─ 食堂 ─
ふふ。
楽しそうな事、沢山していたのね。
[説明される思い出>>100の面白可笑しさに、少女はつい、くすくす。と笑う。
"見"てみたかった、と幾ら思っても、もう二度と、再現されない。其れは、解って居たけれど。
其れでも、想像の中で、彼らは笑って居た。楽しそうに、笑って居た。
少しでも、然う云う風景を知れて良かったと、思った。
見えて居れば解りそうな事迄、詳しく説明して呉れる様子に、気付かれたのだな、と悟って。
少女は、微かに苦笑した。]
御免なさい。形は"見"えるのだけれど。
色は、其れ程判らないの。
[物の凹凸に関しては、それこそ睫毛の1本1本まで、触れずとも判別出来るが。
平らな画面に表示される画像は、如何しても難しく感じるのだと。
少し申し訳無さそうに、少女は言ったが。何方かと云うと、黙って居ようとした事を、謝ろうとした様だった。]
(107) 2022/05/09(Mon) 18時頃