[>>81じゃあ何で泣いてんだ。
俺が大人ってんならその鼻声は俺のせいだし、お前も大人ってんならそれはお前のせいだろう。
涙ひとつ浮かない瞬きは音も鳴らずに彼の啜る音ばかり重なる。
それでも、彼も大人なんだから、自分の機嫌くらい取れるだろ。
……嗚呼、これは俺の話だ。
大人の癖して舌打ちなぞする、自分の機嫌も取れない俺のな。]
何でも知った顔すんな。
"いつか""何処かで"な。
[これも余計な事を言ったと思う。
ならば丸く収まるように彼は子どもだったという事にしておこう。
そうすりゃこっちの態度も少しは和らいで後に笑い合えるはずだから。
──もう遅いか? 知ったこっちゃない。]
[俺も彼ももうこの世界から逃避するなんて出来やしないのだから、彼が買い過ぎたパンを押し付けてきたその時に"ありがとう"と言って茶葉を湯に濾しただけの紅茶でも振る舞おう。
そうしたら不味いって笑わせてやるんだから、ざまあみろ。]
(85) shika-san 2021/10/18(Mon) 22時半頃