[もし自分が、ヒトもしくはそれに近い内臓構造を所持して居たならば、ハロの無残な現場を見た瞬間嘔吐して居ただろう。
ギロチンの姿を確認した時は、気を失いかけた。
死者を悼むのは苦手だ。>>2:37
死体は苦手だ、安置室には近寄れない。
遺体の前に居る自分がどうしようもなく嫌いで、だから、会いに行く事が出来ない。
花を手向ける事が出来ない自分が、彼らの為に唯一出来る事。
探査船のクルーである彼らの、彼らがクルーとして行って来た仕事を全うさせる。
無かった事には決してさせない。
記憶とは違う物。記録としてそれらを残し、数多の者に引き継がせる。
君達が其処に居た確かな証を。
所持して居た品、最後のカメラ映像、音声記録。
中には悲鳴や救助を繰り返す物も混ざって居たが、必ず『誰か』がソレに向き合わなければならない。
目を背けてはいけない、これがクルーとしての使命だから。
向き合う為の『誰か』が、自分なのだから。]
(70) 2021/11/13(Sat) 23時頃