そんな僕が何故補充パイロットの心配をしなくちゃならない?
まるで機械と話しているようだ。規定数が勝利しなくちゃ地球は救われず、そこには僕の家族も含まれるのだから、結論から辿れば全うだとしても。
そんな先回りをして欲しいんじゃない!
嬉しくなんかない……!
「僕だって、君がもし助からない病で苦しくて痛くて仕方ないなんて状況ならば、君をーー君を楽にすることを考えるよ。
だけど、僕は君を愛してる。愛してるからきっとーー君の命を奪うギリギリ、凄く悩んで”出来ない”かもしれない。
いや、出来ない。きっと出来ない。
理屈じゃないから。君が死ぬのが、何より嫌だからだッ」
どちらが正解でもない。しかし、彼の行為や選択にちらつく”博愛”や”使命感”が僕を苛つかせる。
握った拳でソファーを叩く。
そんな行為は無意味でも、何度も。
(67) 2023/11/11(Sat) 11時頃