誰のせい………っ?!
[誰のせいでこんなことになってるんだ、と文句は最後まで紡げなかった。
受け止められたからではない。
両手を後手に拘束されてしまったからである。>>54
まさかこんなものまで持ってくる痴漢がいるとは知らなかった。
背後から抱き抱えられる形で動きを制され、スカートの中に再び手を入れられて咄嗟に脚を閉じるものの、クロッチ部分を擦られたなら湿り気を感じるだろう。
なにせ、朝に濡らされた部分が乾いてはいないのだ。
それに気づかされて、かああっと頬が熱くなる。]
ん、やめ………っ!
[智閑線に慣れていない女は、替えの下着なんて持ってきてはいない。
だからこその失態でもある。
何より、1日に二度もそんな目に遭うと思ってはいなかった。
ただ、ひんやりとしたその湿り気は、今生まれた蜜のものではないとはわかるかもしれない。]*
(55) 2021/01/24(Sun) 21時半頃