人狼議事

28 僕等(ぼくら)の


【人】 地道居士 エニシ

[お湯が沸いた音が1階から聞こえたら、小さな湯呑みに緑茶を入れてきて柊木の傍にお盆とともに置いた。高校生男子に熱いお茶を出すのも年寄りじみているが、祖父母と暮らしていた僕にはデフォルトの飲み物であった。

柊木の返答は、意外にもあっさりしたものだった。実家が青森で、くらいの調子で、彼はその事実を明かして来る。>>49]



 ………! そうか。
 成る程。
 いや、驚いた。臓器移植で2人分の契約になるんだな…。



[この理不尽な戦闘に関して何でも知っているわけではない僕は普通に驚き、そして少し感嘆した。]



 ……的外れかもしれないけど、昔読んだノンフィクションの本を思い出しちゃった。
 筆者は事故で記憶喪失になったんだけど、実の母親に『思い出して、お母さんよ!』って言われた時、脳では思い出せなかったんだけど、胸のあたりが熱くなって、『あ、これは僕のお母さんだ』って解かったんだって。

 ……人間って、肉体すべて一括りじゃないんだな。

(52) 2023/08/19(Sat) 10時頃

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