― 探索二日目:船外、とある岩場 ―
[草木が減り、岩場がむき出しになる地形。微か遠くに水蒸気が見え始める。
ロストクルーの出た要注意指定区域、ソレのギリギリまで近づくと探査車を止める。
現在有毒ガスの気配は感じられない。漂う霧のような水蒸気にも毒性は含まれて居ないらしい。
確認する限り有毒ガスの放出は不定期であると、資料に書き加える。
カメラレンズのピントを調整、遠目に確認したが、歩行探索に向かない岩場である事を再度確認した。
このあたりは、昨日ハロが収取した情報と総合してある。
この付近へは無人航空機、もしくは多脚による安定感のある調査機を派遣。
暫くの間は生身で近寄らない方が良い。
気体の吹き出す音、星の呼吸、生きる証、鼓動の音。
不安定な足場は極力避け、複数個のサンプル小さなをポットに詰めると、乗ってきた探査車の後ろに積み込んだ。]
(39) 2021/11/09(Tue) 18時頃