[けれど、何事か呟いていたキランディの体からはやがて力が抜けてしまった。>>24
やりすぎたか、と慌てて顔を見るが、どうやら気を失っている様子。呼吸は一応あることを確認して、ほっと胸をなでおろす。
呟きの意味はわからなかった。聞き取れた"死神"という言葉は、気にはなったけれど。ひとつだけわかったのは、キランディも何かを喪ったことがあり――それを自分のせいだと、悔いているということ。]
……アリババ、キランディが気絶した。
腕のこともあるし、このまま中で休ませておく。
[機体の操作に集中しているだろうアリババに一応そう報告し、キランディの体を抱える。
驚くほど軽い体に不安を覚えながら、仮眠用の毛布を広げてその上に寝かせた。毛玉だらけでちょっと臭うが、意識がないなら文句も出ないだろう。長い翼と足を伸ばすほど広くはないので少し丸まってもらった。]
(30) 2021/11/13(Sat) 12時半頃