人狼議事

28 僕等(ぼくら)の


【人】 超心理学会 ヒイラギ

それでも、色のある毎日は新鮮でキラキラしてて
────すごく楽しくて、嬉しかった。
こんな世界が病院の外にはあったんだ、って。
母さんや父さんに、今日はこんなことがあったんだって大発見みたいに毎日語って。
生活上の注意点にも慣れて来て、高校に入ってからはほとんど普通と変わらない生活ができるようになって。
世界はどんどん色鮮やかになって、眩しくて、楽しくて。まだまだ、それに夢中で。

だから俺は、付き合ったことはあっても、まだ恋愛ってやつはしたことが無かったんだ。
「好き」って言われたら、それだけで嬉しくて満たされて。俺にできることなら何でも返したくて。
けど俺の身体は恋愛するのに向いてないから、何だかうまく行かないのが恋愛なんだなって認識してる。
わざわざ向いてないことしなくても、毎日が刺激に溢れてるんだから、十分満足なんだよな。

集団生活二〜三年目の俺は、好きにも種類があるってことが何となくわかって来たとか、そういう頃合いだった。
ケイの俺に対する想いがそこまでのものだなんて、まだ全然わかっちゃいなかった。*

(23) 2023/08/15(Tue) 06時頃

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