[どこにでもある量産品のTシャツに黒のスキニー、黒い髪。
太陽光をあまりにも吸収しそうな黒は、同じ色でも華やかさが全く違うであろう同系色の傍を横切る。>>3
教授と彼、その横に自分も並べばいよいよお通夜状態だが
今は立ち止まることなくバスの1番奥の席へと向かっている。
掛けられた挨拶に返したのは声ではなく無言の会釈。
後ろの席から話している彼にも、同じく微々たる頭の運動をしてみせるだけ。>>7
近くで話す華やかな声にもそれはやはり同じで >>12
それはここから先乗り込んでくる誰に対しても変わらない対応だ。>>11
つまりで言うところの「無愛想」。
それを陰気と受け取るのか、絡みにくいと受け取るのか、
はたまたなんとも思わないのかは人それぞれであろうが。
無言のまま奥の席の片側に座ると、重い鞄の中から何かを探しはじめる。]
(15) 2023/07/24(Mon) 10時半頃