【人】 灰占道士 煙

[そんなちょっと気まずいかもしれない時間もあったけど、
手を離される事なく隣にいて。
一緒にこころに会いに行って、
英雄くんをあやす透子を微笑ましく見たり、
また関東の方へ出張に行く機会があって、
今度はツェンにも会える様に前もって約束して。
その時は新しいお守りを持って行った。
今度のお守りも、
また彼を守ってくれます様にと願いながら。
一年ごとに新しいお守り、渡せたかな。
透子の転職も、そんなすぐに？って正直思ったけど
彼女の意思を尊重して、応援した。

――そんな平穏な日々が永遠に続くのだと思っていたから、
ある日、結婚してくださいって言われて、
俺の世界が音を立てて壊れていった。

勿論悪い意味じゃない。でも、
俺の想像していた未来とは異なっていたから]

(14) 2025/08/14(Thu) 10時頃