― 安置室 ―[新しく増えたこの部屋の住民に、ヨーランダは涙を流したりはしなかった。良いか悪いかはわからないが、そういった部分の感情が麻痺してしまったからだ。親しくしていた人が部屋の住民になったことだって何度もある。だからいつものように、台座を清めギロチンを迎え入れた]おかえり、おしごと かわる する ありがとう。ぼく ここ いる ゆっくり やすむ。おやすみ。[いつものようにカプセルに布をかぶせる。すべていつも通りにこなした。ただ一つ、違うことがあるとすれば入ってすぐ、目につきやすい場所に造花の積んである台があることぐらいだろう。手に取って花を供えやすいように、と]
(12) 2021/11/11(Thu) 10時頃