──校舎からの帰還:お見舞い編── おはよう、黒沢[ 〝あの日〟から数日後。 俺は今、フルーツが山盛り入った籠を手にして、 黒沢の病室へ訪れていた。 あの校舎から出る直前に話していた、 一つ目の我儘を叶える為だった。>>5:259 三人で手を繋いで、共に昇降口を出てからは、 俺は自分のベッドで目が覚めた。 窓の外にはあの大雪の気配は残っていないし、 まるで夢のような出来事だったものの、 スマホに届いていた九重のメッセージから、 現実に起きていたことだったと悟る。 ]
(7) ゆら 2021/06/16(Wed) 17時頃