人狼議事

23 あの春の廃校だけが僕らの学校だった。


【人】 校庭番長 ヤマト

─都内/某ビルの個室─

[最新のゲーミングマシンを目の前にし、少年はゴクリと生唾を飲んだ。

ゲーセンによくあるライド型の筐体よりずっと新しく、見たことがない型である。さぞかし金をかけているのだろう。この企画の賞金やらを考えたら当たり前かもしれないが、家庭が貧乏な少年は緊張を隠しきれない。

おずおずと近づくと銀色のヘルメットを手にする。これを被ればーー]

よし。

[意を決して装着、シートに身を預ける。ゴーグル越し、視線の先にはモニターがある。
そこに映る学校を今は俯瞰で見ているわけだが、ボタンを押せば視界は一転するのだろう。

VRの世界に、つまりモニター内の学校へとダイヴするのだ]

行くぜっ…

[まるで今から闘いにでも挑むかのような声を発して少年ーー火浦ヤマトはゲームの世界へと飛び込む。

これから始まる、未知なる体験への期待と不安を胸に]

(5) 2023/04/18(Tue) 22時半頃

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