人狼議事

28 僕等(ぼくら)の


【人】 地道居士 エニシ

[夕暮れ差し迫る森の道───。
村の案内役をしてくれるAの後ろを、僕等はまとまりなくついて歩く。
舗装されたばかりの狭い道は時折、蝉やミミズの死骸が落ちていて、女子の誰かは声をあげながら避けて歩いていたかも。

僕はと言えば、そこそこでっかい毛虫なんかを踏みしめようとも特に気にせず、誰かと適当に雑談を交わしていた。]



 夏は蠍、冬はオリオン、ってのは知ってる。
 オリオンは蠍から逃げ回ってるから、同じ季節に空に昇る事はないんだって?
 あんまりカッコいい話じゃないよね………。



[空はまだ茜色だけど、蠍座は果たしていつ見えるだろうか。
天文部員の皆はさすがに星の話には詳しくて、掲示板を見て参加した飛び入りの僕も、合宿が最終日を迎える頃にはちょっとだけ知識が増えていた。

………ふと、先頭を歩くAに向かって声を掛けようと顔を上げたが、思いのほか遠かったので、大声は上げず。独り言のように呟いた。]

(2) 2023/08/11(Fri) 01時半頃

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