ッ、……!
[判断が裏目に出たのは、言うまでも無い。彼女はこの土壇場で、敵が何なのかを知ってしまった>>=3>>=4。真っ白な顔で、骨壺を抱いたまま蹲る>>=5。身体的事情のせいで、嘔吐する者に康生は近付けない。ベッドに座ったまま康生は呟いた。]
……焦らなくていい。まだ時間はあるから。
48時間以内に決着が付けばいい。そうだろ?
[機体を動かせなかった場合も、コックピットから逃げた場合も、勝利条件は変わらない筈だ。だが、48時間というのはあまりに短い。彼女を落ち着かせる事は出来たとしても、数十億の中から一人のパイロットを見つけ出して殺すにはあまりにも────]
探す必要なんて、ないしな。
全員……殺せばいい。
俺らが勝てば、どの道死ぬ人達なんだから。
[……康生らしからぬ発言だと、聞いた誰もが思っただろう。だが康生にとって、これは“自分が告げなければならない事”だった。天道縁士が未契約者だと知っているから。瑠璃川珊瑚が、天道縁士に不審を抱いたのを知っていた>>1:174から。天道縁士がその案を口にしてしまう前に、自分が提案しなければならないと判断したのだ。]
(=16) 2023/11/18(Sat) 03時半頃