─五回めの襲撃─
「み、命くん…。」
声が震えて掠れてしまう。
何でそんな言いがかりをつけられなくちゃいけないのか。なんでなのか、頭が回らない。
ただ命くんがきてくれてほっとして、男の手の力が弱まると私は命くんの背に隠れた。
身体が震えてしまう。ただでさえ緊急事態で危ういのに、そんな所に敵意めいた確認をされたら尚更だ。
私だって、街がこんな風になって悲しいのに。辛いのに。
確かに私は日暈学園高校の生徒だ。
でもその事が、どうして関係者って話になるの?
確かに学校の間近に何度も現れてる。私たちの街が壊れていく。それが日暈学園高校の生徒のせい?そんなバカな!
私はカタカタと震えていた。
>>+135>>+136命くんと相手の男の声がどこか遠い。
私はすっかり青ざめてしまっていて、周囲に気づいたのは命くんが抱き上げてくれた時だった。
それだけ私は突きつけられた悪意に怯えていたし、まさかの事態に頭が回らなくて硬直してしまっていた。
そんな私を見るにみかねたのかもしれない。
(+142) 2023/08/22(Tue) 18時頃