独りの身体じゃ…って、俺に子供でも居るみたいな言い回しだな?
や、うん。ケイの言いたいことは、何となくわかるよ。
そんくらい、俺のこと心配してくれてるってことだろ?
[俺になんかあったら、ケイは死んじまいそうだよなって──なんでだろうな、そんな感じがした。だから俺は、身体の中に別の命がなくたって独りじゃねーし、命を大事にしなきゃなって思ったんだ。ケイに凭れて、ケイの体温を感じながら、「ケイを置いて死にたくないな」って確かに思った。]
……ん? 便所? いいけど。
[言われて、立ち上がって付いてく。今の俺、目を離したら襲撃されて死んでましたとか普通にありそうだもんな。そんなのは俺も嫌だから、大人しく付いてった。]
[ちなみに家族旅行だけど、心臓が良くなってから2回行った。父さんも母さんも俺の体調最優先って感じだったから、のんびりペースでのだったけど、ホテルにも泊まった。もちろんここじゃなかったから、俺が「すげー」って言いながら、辺りを見回してたのは一緒だった。*]
(+139) 2023/08/23(Wed) 23時半頃