あったかいね、福原君はそれに凄く頼もしくなって、なんだかどっちが先輩なんだか俺が見守る必要あるのかな、なんて……ふふ[一度はシーツを握った手は、今は解かれて白の上。自嘲的に歪んでしまった笑みだけが、この身に残る強張りだった。それは何も、本当に先輩としての矜持を憂いたわけではなくて。]俺はね──ずっと、こうやって覚醒めることに怯えていた君がいなくなった後すら、そうだったと思う……きっと重たくて苦しくて、孤独に感じると思っていた[緩めた包帯の下の傷から滴る血のように。ぽつりぽつりと、奥底の想いが溢れ始める。]
(+37) 2023/08/04(Fri) 22時半頃