27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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/* >>7 タバたん >気色悪いよりも「おっも!!!重すぎ!!!」とぎゃあぎゃあ騒いだに違いありません。 言われたかったなあwwwww
(-2) 2023/07/31(Mon) 00時半頃
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に……く……じゃが……
[ぼんやりと光の滲む世界。 オレは尚も縋りつく骨の手を振り払えぬまま、 重い重い瞼を持ち上げるのを拒絶する。
だって、まだ留まっていたい。 あの世界でしかもう会えない。
死んでしまっている、誰かさんとは。]
(+3) 2023/07/31(Mon) 21時頃
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[災害とやらから何時間経ったのか、 オレたちは一番乗りだったはずだけど。
救急搬送されたらしき病室、 眩いのはLEDの冷たいまでに白々しい灯。
軋む金属フレームのベッドに横たわった オレの腕には点滴の針が刺さっていた。]
――うぅっ……、つっ、
[未だ色々混乱していて、 上半身を起こすにも難儀する。 後頭部にツキツキと疼痛。 そして、頬にはガーゼがあてられ 湿布の匂いが鼻腔を突いた。]
(+4) 2023/07/31(Mon) 21時頃
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[生き残ったオレには、まだ責務がある。 タカナル先輩の言葉が重く刺さる。
オレはもう夢の世界の住人ではない。 九人目の彼女にフられたてほやほやの、 惨めで薄情な男。]
スケッチブック、は……?
[オレはベッドに寝たまま、 視線だけで黒のザックを探す。
見つけたところで、夢の世界で 加筆したものは消失しているだろうけれど。
――脳内で、黒い翼が吠える。]
(+5) 2023/07/31(Mon) 21時頃
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[全身が怠くてたまらなくて、 瞑目してとろとろ微睡めば、 以前より薄ら頼りなく、夢の光景がオレを包む。
あの、暖かな湯気に包まれたカフェの。 オレが陣取っていた席に、オレは居ないけれど。
また何やら作り始めたノッ君。 ラギ君が口にしていた肉じゃがだけでなく、 ハンバーグやらデザートやら。
夢の中で食べられないのが口惜しいけど、 生きてるなら振る舞って貰える機会もあるだろう。
果たしてあれは、誰の晩餐になるのか。
大食いのトサカ先輩が平らげ積み上げた 皿の山を見ながら、この平皿たちは 幸せものだなあと、妙に暢気な感想を 抱いてしまったことを、思い出して。]
(+6) 2023/07/31(Mon) 21時頃
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[そうして未だ、惜しむように夢を搖蕩う。*]
(+7) 2023/07/31(Mon) 21時頃
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/* PL的には時間あったら口説きたいくらい ニトちゃん萌えなんだけど(死んでたら泣きそう) PCヘータはなあ……嫌がられてるのに 気付いても気付かなくても、うっかり撫でて遠ざけられそう。 ラギ君あたりとくっつかないかなーと 応援してみるのだがさて。時間とれなくて大変そうだね。
オレも土日、火水はスケジュール死んでるので、 墓に落ちれて楽だよ。昨晩はもうちょい頑張りたかったけど マジで文章書けなくなってんなーリハビリ3村目。
(-51) 2023/08/01(Tue) 00時半頃
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――病室207号室――
[夢見が浅く、あちらの世界から 拒絶されているかのようだ。
幾つかの場所を、場面を、人を、 垣間見ることはできるのにはっきりと、 これは"オレの夢"ではないと感じる。
だからもう、あの冷蔵庫から ご馳走を取り出すことも、 誰かに話しかけることも、 オレと認識して貰うこともできない。]
…………駄目やな。
[無理矢理寝ようとしても、 睡魔すら訪れなくなってしまった。 仕方無しにベッドから起き上がり、 ナースコールのボタンを押す。]
(+10) 2023/08/01(Tue) 22時半頃
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[すぐに回診の医者がやって来て、 点滴の針からは解放して貰えた。 もとより、軽い貧血と脱水症状で 栄養を送っていただけらしい。]
こんなんでも、腹は減るんやなぁ。
[トサカ先輩ほど旺盛ではないけれど、 夢で食べたにぎり飯で現実の胃は満たされず、 第一声も肉じゃがだった。 今も、夢の中のハンバーグを想うと 腹の虫とヨダレが止まらない。
『もしよかったら』と看護士さんが 差し入れてくれたのは、 綺麗に皮を剥かれ串切りに揃った林檎だった。]
……………………っ、
(+11) 2023/08/01(Tue) 23時頃
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すみませ……、 今はちょっと林檎は、
[食べたくない。 真っ二つに割れた美術館の入口、 ぐしゃりと無残に潰れた果実が一つ。
看護士さんには、単に林檎が苦手なのだと 受け取られたようで、オレは肩を竦めて謝った。]
(+12) 2023/08/01(Tue) 23時頃
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[一通りの軽い検査を終えて、 帰宅用の書類も書かされた。 念の為、二日後にもう一度検査がある旨も。 何なら一番酷い外傷は、彼女に撲たれた頬だった。]
多分、連絡したら親が迎えに来るんで、 保険証はその時に、ハイ。 しばらくは待機ですね、分かりました。
あ、西門先生のところに、報告に行っても?
[ついでに、同じタイミングでシロマちゃんも 目覚めているはずだ。 他は、アリババ氏は語ってくれなかった。 ただ、夢の中なのに、生者の宣告だけは>>0 はっきりと脳裏に刻まれていた。]
(+13) 2023/08/01(Tue) 23時頃
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ツブツブいちご教は存続か。
お袋の味ならぬ、ノっくんの味が 失われんくて良かった。 今度ちゃんと教わらな。 味噌汁も、肉じゃがも、 そん時に食べたらええよな。
[気の抜けた西訛りでぼやく。 我が家の台所は、兼業主婦の母と 同居の母方の祖母が占拠していて、 オレも親父も殆ど入れて貰えないのだ。
そんな家風はもう時代錯誤、 今回の夢で、料理できる男もいいなと、 ひしひし実感したから、本気で取り組んでみよう。
自作の器に、相応しい手作り料理を盛って お茶を淹れたら、次の彼女には少しは オレの趣味も受け入れて貰えるかも、なんて。]
(+14) 2023/08/01(Tue) 23時頃
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[そして漸く、離れ離れになっていた 相棒の黒のザックが返ってきた。 勿論最初に取り出すのはスケッチブック。]
…………なるほど?
[バス内での走り描きは残っているけれど、 それ以外は綺麗サッパリだ。 吊り橋の向こうがない、とLINEにあったから、 トンネルか吊り橋が夢の世界との架け橋なのかと 思案したこともあるけれど、 記憶が曖昧になってアリババ氏を見た辺りから、 現世ではなかったようだ。]
(+15) 2023/08/01(Tue) 23時半頃
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あの美術館、どうなったんやろう。 しばらくは休館かなあ。
[シロマちゃんに御薦めされた絵画も まだ見ていなかった。感想も求められていたのに。 或いは夢の世界ならまだ、 展示されているかも知れない。 オレは一度、未練がましく少しシーツの乱れた 白い寝台を見やる。]
……せや、連絡っと、
[手元にはもう一つの貴重品であるスマホ。 真っ先に確認するも、研究室のグループLINEは 課外授業の日程と集合時間等、 事務的にスケジュールが綴られているのを最後に、 美術館での変事は何一つ表示されない。 ただ、別れたはずのアカリんからの 百件に届きそうな不在着信と、 LINEの嵐がオレの心を少し重くした。]
(+16) 2023/08/01(Tue) 23時半頃
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[夢の残滓を頭に浮かべながら、 オレはザックを背負い一旦病室を後にする。
耳に残る、独特のパリパリとしたノイズ混じりの レコードが奏でる子守唄。>>188 あれを聞きながら眠ると、夢の中で夢が見れるのだろうか。
それから1人、見覚えのない女性、 ――いや、自分と同じスケッチブックを抱えていたな?]
あれ、まさかニトちゃんか? あんな顔してたっけ……まさか夢やから 理想の顔に整形した? ってタイプでもなさそうやし???
[むしろ大学内で見た誰かに似ている気がしたけれど、 ただでさえ靄がかったオレの頭でそのイメージが 克明に結ばれることはなかった。**]
(+17) 2023/08/02(Wed) 00時頃
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