1 冷たい校舎村(別)
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×月〇日
好きな人ができました。
ボールをつかむ骨張った大きな手が好き。 声変わりの終わった低い声が好き。 鼻筋の通った横顔が好き。 笑うと細くなる、その目が好き。
私、毎日が幸せです。
(50) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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─ むかしのはなし、 ─
[ あ。あたしにも彼氏、居たことあったんだ。 中学校の頃の話だよ。 高校はもう、ぜんぜんダメだったけどさ。
男子バスケ部の先輩。一個上。 エースでも部長でもないけど レギュラーはってた、尊敬できる人。 はじめはそんな印象だった。
練習熱心でよく残って練習してたから、 同じく残って練習していたあたしは 自然と話す機会も増えて、仲良くなって。 ]
(51) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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[ はじめは、ただの先輩で後輩だった。 それこそ男女とか関係なく。 あたしは女バスの先輩と同じくらいのノリで まじ上手いですね!って接してた。
でもそんなノリ、周りが許さなくなっていく。 中学生ってそんな感じだ。そんな感じでした。 好きなの?付き合ってんの? あんなに仲良いんだからさ。って、ねー。
だから、あたしも、意識しちゃった。 「そう」なのかな。って、彼を見上げながら。 あたし、好きなのかな。彼も、好きなのかな。 ]
(52) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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[ 目の合った先輩が、すこしぎこちなく笑って 照れたように目を反らしたのを見て、
あ。あたし、この人となら 付き合ってもいいかなって。 そう、思いました。 ]
(53) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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[ 告白されたときは舞い上がった。 練習も、いつも以上に楽しくなった。 どきどきが増えた。わくわくが増えた。
色気づいて、化粧なんて覚えて先生に怒られて、 でもこっそりバレないように 薄くメイクしたりするようになった。
一緒に帰ったり、手を繋いでみるだけで、 胸が高鳴って、囃し立てられても笑ってた。
おとな。こども。という区分は曖昧だけれど 当時のあたしが幼かったのは、確かだ。 ]
(54) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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〇月×日
■■が好きでした。 でももうそんな気持ちは、消えてしまいました。 本当に未練など、無いのです。 なのに、なぜ、こんなにも、
(55) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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[ シャープペンシルの芯が折れる。 ]
(56) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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─ おはよう、みんな ─
[ チャイムの音で、目が覚める。 開いた薄目に映るのは、 昨夜食べたポテトチップスのゴミ。
夜にそんなの食べるの?とか肌荒れるじゃんとか 文句はとっさに思いついたんだけど、 ここが精神世界って言うのなら どんなにポテチ食べても平気なのかもね。
そう思えば、食べない理由はなかったよ。 ]
(57) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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[ 莉子が校長室の外見てくるって言って、 琴子がトイレに行くって言って、 あたしは、 ]
あーい……いってらー…
[ ねむいよ。だってまだ、眠いじゃんか。 うとうと、閉じそうな目で 校長室を出る人々を送った。
あたし、もうひと眠りしよっかな。 だって、授業もないんでしょう? ]
(58) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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[ 一度目の、朝のチャイムは 誰も“消えたり”しなかった。 だからあたしは、大丈夫だと思ってたんだ。
思って、いたのにさ。** ]
(59) 2020/11/13(Fri) 03時半頃
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─ ねむいよ、琴子 ─
[ 夜更かしもそこそこしたし、眠いよ。 眠くない?あたしはねむい。
うとうとして、また寝て、 だって、学校ないんだからさ。 どうせ出れないんなら、 てきぱき起きてる意味もないじゃんか。
そんなわけで、あたし、寝てました。 お寝坊でゴメンね。 ]
(325) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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ンぐう…… うえぃ、なにぃ…くぎい?
[ ゆさゆさ。 あー揺れる揺れる。 あと五分。ってテンプレなセリフを 流石に吐きはしないで、目を開ける。
琴子のお顔が見える。おはようございます。 ]
(326) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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[ ぎゅっと抱きしめてもうひと眠り。 ……なんて、思わなくもないけれど 両手いっぱいの釘を見て>>212 そんなこと、できやしないわ、ってね。 ]
え、なにそれ どーしたの、琴子
[ いつまで寝てるやつはソファに打ち付けんぞ。 ……って、キャラでもないでしょ。
一気に目の覚めたあたしは瞬く。 ]
(327) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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[ 呆気にとられたけれど、 釘は廊下に落ちていたものらしい。
もしかすると、突然現れた蝶や花と 同じ種類の現象、なのかもしてない。 ]
ちょうちょ、おはな、ってきて 今度は釘ぃ…? 急にイメチェンすんじゃん
[ 今までの、女の園、でもないけれど メルヘン的な創造物?とはイメージが変わる。 ]
(328) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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なんで釘なんだろ ……琴子ぉ、あぶないから置きなあ?
[ 両手いっぱいに掬って持って、 ふとした瞬間に刺さっちゃいそう。
とりあえず、あたしはあくびをしながら ふわふわしてそうなクラスメイトにそう言う。 ]
(329) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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[ その後、教室にお菓子があるって言われて あたしはのこのこ着いていく。 だって、お腹減ってるのは確かなんだし。
ここ、精神世界だって言うのに お腹が減るんだもんな。不思議だよ。 空腹になるってことは あたしは、この世界作ってないんじゃ。 って思うけど、みんな空腹になってるみたい。
なんだかねー、そうかー、 そんな簡単に特定させてくれないんだー。 ]
(330) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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[ 慣れない校長室から出て行って 慣れた教室へと歩いていく。 花蓮も居たかな?なら一緒に行こってするよ。
教室だけが、装飾されてなかった。 いつも通りの空間に戻れるんだ。 そんな期待が、あったんだろうな。 ]
……なにこれー
(331) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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[ バリケード。動かされた机。……人形。 ]
琴子、
[ まず、動いていった琴子が 怯えたみたいに後退りするから駆け寄る。
近づかずにも、あたし、分かるけれど 落ちた黒板消しを拾いながら 横目で一瞬マネキンの方を盗み見る。
黒板消しを握りしめる、指先が冷たい。 ]
(332) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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[ のっぺらぼうの、ゆり。 ゆりもさ、この世界で死んじゃったのか。 黒板消しをもとの場所にもどして。 ゆりも、現実にもどったのかな。 ]
だいじょうぶ?琴子 ……ゆりも、こうなっちゃったのか やばいねー…ハハ かしこ組、減んのつらー…
[ あ。 これ、笑うとこ、じゃなかったかも。* ]
(333) 2020/11/14(Sat) 18時頃
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─ わらおうよ、琴子 ─
[ どんどん、減っていくんだー。ってね。 そういう、映画みたいだね。
そっかー。朝も消えちゃうのか。 じゃあまた誰か、居なくなるのかな。 次はだれが、死んじゃうのかな。
他人事みたいなこと、考えてた。 だって、他人だもん。 ここを作ったのがあたしだったら、 もし、あたしだっていうのなら、 他人事で済ませることはできないけれど。 ]
(364) 2020/11/14(Sat) 19時半頃
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[ あたしも、これから死ぬのかな。 それとも、死のうとした後なのかな。 ]
(365) 2020/11/14(Sat) 19時半頃
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[ ──ぎゅう、と腕を握られて>>340 あたしは現実に引き戻される。 あ。ここ現実じゃないんだっけ。 ]
……っくりしたぁー
死んでー…ないんじゃないかな あたしも、よくわかんないけどさ
[ 百合亜は死んでしまったか 現実に帰ったかの二択なのだろう。 そのどちらかであると、断言することはできない。 希望だけで、あたしは後者を選んだ。 ]
(366) 2020/11/14(Sat) 19時半頃
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[ どうして、笑えるの?>>341 琴子が子供みたいに聞く。 ]
え?どうしてって…… んー、どうしてだろ
でもさ、もう諦めるしかないじゃんか 百合亜みたいな、 「私、自分の納得できないことは受けません!」 って人ですらやられちゃったんだから たぶんあたしたちは、この世界のルールに 逆らうことなんてできないんだろうな
(367) 2020/11/14(Sat) 19時半頃
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だからもう、諦めの笑顔ー…みたいな? あえていうなら、逆に笑えてくるよ、って感じ
[ べつにさ、マジでウケてるわけじゃないよ。 でももう、なんかもう、 あたしたちはホラー映画の登場人物みたいに 振り回されるしかないのかなー。 そんなことは思って、笑えたのかもね。 ]
(368) 2020/11/14(Sat) 19時半頃
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[ 振り回されるのは、つらいなー。 振り回すのも、つらいけど。* ]
(369) 2020/11/14(Sat) 19時半頃
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─ わかんないね、琴子 ─
[ 後味、悪い展開になるのかな。>>376 あたしにはまだ、分からない。 でも、いつかは、見ることになるんだろうな。 あ。本当に死ぬのなら見なくていいのか。 ]
今はだといいなーって祈っとこ
[ あたしは、そう言って、困り眉で笑う。 やっぱさ、ここまできちゃったなら 笑うしかないんじゃないかな。 ]
(429) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ 逆らえないルールに抗い続けるほど あたし、気力に溢れたひとじゃない。 ]
どーだろ 怒られるかなー 怒ったらこわいもんな、ゆりぴよ
[ ふらふらと、教室を眺めて、 ここもいつも通りじゃなくなっちゃったね。 ]
(430) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ 文化祭、楽しかったよ。 みんなとやれて、嬉しかった。 副委員長、やれて、ラッキーだった。
飾り付けた教室。綺麗な衣装。 心から笑って、終わったら寂しくて、 何度も写真を見返して、大切な思い出。
このクラスが、学校が、 好きなんだな。って認められたのは 文化祭があったからなんだ。そうなんだよ。 ]
(431) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ でもさ、“いつも通り”がなくなったら あたし、やっぱり、つらいな。
変わらない時間の中で、 消えていくクラスメイトの中で、 どういう顔、すればいいの。 ]
(432) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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どうだろうね あたしにもまだ、わかんない
でも……たぶん、違うんじゃないかな なんとなく、なんとなくだけどさ
[ 蝶とか、花とか、……釘は違うけれど、 あたし、あたしね。 きっとそんなきれいなもの、うみだせない。 ]
(433) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ あたしは、腕を掴む琴子の手を 反対の手で掴みかえす。 冷たいかな。冷たかったら、ごめんね。
遺書を書いたかもしれないひと。 次マネキンになるかもしれないひと。 でもいま、あたしも、琴子も 肌があって、肉があって、血があって、 いつも通り、生きているように見えるよ。
そう思えば、いつも通り振舞えるよ。 振舞えるの。振舞えるのにさ。 ]
(434) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ 文化祭の楽しげな音楽が聞こえる。 非日常の音が反響してる。 掴み返した手に、力が入る。 ]
(435) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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……なんでこんなことなっちゃたかな
あたしさー、昨日寝る前考えてて 今までのこと、思い返してたの ここに居る、…居た、みんなのこと
学校来てたとき、別に普通だったよなとか なんか可笑しいとこ、無かったよなーとか
(436) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ 黒板を振り返る。 非日常な報告の数々。
琴子は、手を放してくれたかな。 放してくれなきゃ諦めて掴まれたまま、 あたしはチョークを手に取った。
蘇ったこの文化祭を見て、あの時を思い出して、 みんなのこと、だいすきだなって思って。 あの時の感情が蘇って、 だから、泣きそうになった。
どんな顔すればいいのかな。なんて、 考えなくてもよかった、あの時間が好き。 あたしの、みんなが呼ぶあたしの 思った通りの顔で笑えてた、あの時間が好き。 ]
(437) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ 大切な時間を穢さないで。 あたし、マネキンを見る度に叫びそうになる。 ]
(438) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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だって、もしも、もしもさ この中に、死にかけてるやつがいるのなら
それがあの遺書を書いたやつってなら、 ここに呼ばれたあたしたち、 もしかしたら、止められたのかなー…ってね
まあさー、起こったことは、変えられないし 自殺の原因聞いたとしても 解決できるかなんてわかんないけど
でも自殺なんてするんなら、 悩み、打ち明けてくれたっていいじゃんか…
(439) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ いい言葉が思いつかなくって、 「ばか」って、その二文字だけ ふざけた文字を、黒板の隅に刻む。
チョークの白い粉が、削れて、落ちた。 ]
(440) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ ここが本当に精神世界で、 誰かが本当に自殺しようとしてるなら、 あたしは、ばか、って言いたいよ。 そう言って、抱きしめてやりたいよ。
そんなことする資格、ないのにさ。 ]
(441) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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…──なんてね
誰だって人に言えない悩みの 一つや二つあることくらい、 あたしも、よくわかってるよ
(442) 2020/11/14(Sat) 23時半頃
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[ それは、本当に、分かってるんだよ。 だから「遺書メールの送り主」候補から いつまでも自分を外せないでいる。* ]
(443) 2020/11/15(Sun) 00時頃
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〇月×日
琴子が衣装を作ってくれました。 うれしい。いよいよ文化祭も近いです。 うまくいくか、不安もあるけれど、 本当に楽しみです。
(580) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ 文化祭。>>381 目の前にひらひらと揺れるワンピースの衣装。 あ。マジであたしのも作ったんだーって ちょっと笑った。すごいな。 ]
ヤバじゃん、かわいっ 頑張ったんだね、琴子 あんがと、もちろん着させていただきまーす
[ こんな可愛い服、久しぶりに着るな。 筋肉落ちた分、似合うようになってそう。 流石にノーメイクは合わないかあ。って、 化粧道具、引っ張り出したりした。 ]
(581) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ 楽しかったね、文化祭。 ]
(582) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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─ がんばろうね、琴子 ─
[ ぎゅう。と琴子に抱きしめられる。>>452 背中をさする手は、 まるで子どもをあやしているみたいだ。
ほら、やっぱり、あたしたちみんな 生きているようにしか感じないよ。 精神世界で生きている、ってことは きっと、心はまだ生きてるってでしょ。
なら、全員帰ってもいいじゃんか。 みんなで一緒に帰ろうよ。 文化祭、一人で残ってやっておいてね、って 押し付けて帰るの、そんなの虐めじゃん。 なんで、一人は世界を閉じなきゃいけないの。 ]
(585) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ そんなの、信じられないよ。 そんなの、信じたくないよ。 ]
(588) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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……うん
[ 琴子の言葉を聞きながら>>453 あたしは、そう返事するしかなかった。
ねえ、死んでしまいたいくらいの悩みを抱えて それをクラスメイトに相談できる? あたし、出来ないよ。
手遅れじゃないと、いいよね。 ]
(589) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ 琴子は鞄をガサゴソしたかと思うと なにやら包みを取り出して、渡した。 中身はどうやら、こんぺいとうらしい。 ]
…ありがと、琴子
[ 受け取りながら、前もおんなじこと言ったなって 文化祭の、衣装をくれた時を思い出した。
文化祭の装飾は今も同じなのに、 なつかしいな。と感じるのは あたしたちの時が進んでいる証拠なんだろう。 ]
(590) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ なのにあたしは、後ろ向きになって 副委員長だってのに、琴子に心配かけて。
……なにやってんだろう。 そうだよ。悲劇的になりすぎてたかも。
「もしかしたらまだ間に合う」>>457 そんな夢みたいな言葉に あたしは、頷いて、笑った。 ]
(591) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ 冷たい両手で自分の頬をぺちんと叩く。 いたいけど、目が覚める。 ]
──だね! まだ、間に合うかもしれないんだから 楽観的に考えるかー
[ 楽観的に考えるのも、暢気でいるのも、 あたしの得意技なんだから。 ]
(592) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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[ 琴子はいい子じゃのー!なんて言って わしゃわしゃーって、 そのまんまるな頭を撫でまわした後。 ]
ごめん、ちょっと、顔洗ってくんね
[ そう言って、あたしは教室を後にするだろう。* ]
(593) 2020/11/15(Sun) 21時半頃
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〇月×日
また、からかわれました。 本当に、みんな、 恋愛話がすきだよなあ、と思います。
(603) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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─ もっと、むかしのはなし、 ─
[ 先輩と付き合っていることは 部活やクラスのみんなに知られていた。 一緒に帰ったし、隠してもいなかった。
先輩と、付き合っていることを隠すかどうか なんて話したことはなかったし、 そもそも隠そうという選択を知らなかった。
そして、中学生は、恋愛に興味津々だった。 ]
(604) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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へ?
[ いつも通りの恋愛トーク。 不意にあたしに矛先が向いたときに 先輩とどこまで進んだの!?って、身を乗り出されて あたしは、間抜けな声を出す。
今まで、なんとなく意識はしていたけれど 楽しいから一緒に居る、付き合う、みたいな感覚で ああしたい、こうしたい、ってのは無かった。 ]
(605) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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[ べつにどこもいってないよ。 手つなぐくらいですー。って答えたあたしに 降りかかるのはブーイング。
キスくらいはしたでしょ?って質問に 黙り込んだあたしに、大盛り上がりの友達。
手を出さないのはヘタレなんじゃない!?とか 來花からぐいぐい行きなよ!とか 他人事のアドバイスが飛んでくるのを あたしは、呆れた顔で聞いていた。
やっぱり、年上と付き合うってすごいね。 そう、誰かが零した言葉を、きっと、 あたしは自慢げに抱え込んで、聞いてたの。 ]
(606) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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[ 先輩の部屋に遊びに行った。
同年代の男の子の部屋なんて、 あたし、幼馴染もいないしさ もうずいぶん遊びに行ってなかった。
そこそこ綺麗にされている先輩の部屋。 こんな感じなんだな、ってにやにやする。 座る椅子もないからって、ベッドに腰掛けて あーだこーだ、しばらく雑談して、
先輩の手が、あたしに触れる。 ]
(607) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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[ あ。 先輩の手って、ほんと大きいな。* ]
(608) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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×月〇日
それを間違い、と呼ぶのなら 私たちは皆、間違いから産まれたのでしょうか。
(609) 2020/11/15(Sun) 22時頃
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─ ずっと、むかしのはなし、─
[ 何度だって間違いを犯した。 同級生よりも進んでいるという優越感、 恋人らしい行為、というものに 嵌っていくのには時間がかからなかった。
あたしは、特別なんだって思った。 あたしは、愛されているんだって思った。
まるで秘密の関係だっていうみたいに 小声でこそこそ話すのが楽しかった。
あたしと先輩は、幼かった。 でも、それで罪が許されるとは、言わない。 ]
(626) 2020/11/15(Sun) 22時半頃
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〇月×日
生理が来なくなった
(627) 2020/11/15(Sun) 22時半頃
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[ 誰にも言えなかった。 言えるわけ、ないじゃんか。
そんなのありえない、って自分で否定して 通販で検査薬を買って、 何度だって線が出てくるから震えてた。
病院に行った。医師の姪だと嘘を吐き、 罪悪感を紛らわせながら待合室に立った。 医師は私の意図を汲み、会ってくれたが 当然の行為として親を呼びつけた。
すべて、バレちゃったんだ。 ]
(628) 2020/11/15(Sun) 22時半頃
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[ 母は泣き、父は黙り、 あたしはその両方をした。
幼いあたしは、産むなどと口走った。 両親は堕ろしてほしいと懇願した。 産むリスク、育てる大変さ、 あたしたちがまだ子供であること、 彼は受験生で、この妊娠すら知らなかったこと。 懇願というよりも、切実な説得だ。
あたしは感情的に反発したけれど、 やがて二人の希望に頷かざるを得なかった。
だって、二人の言うことのほうが どう考えても、正しいんだもん。 ]
(629) 2020/11/15(Sun) 22時半頃
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[ バレてしまってから、 あたしは先輩と一言も喋れなかった。 会うことも、なかった。 ]
(630) 2020/11/15(Sun) 22時半頃
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[ 双方の希望もあり、 事態は最小限に、収まったと思う。
あたしは部活を辞めた。 親は辞めてとも言わなかったけれど そうするべきだと思って、辞めた。
友達にもバレてはいなかったようだけど、 あたしは気まずくて、段々と一人になった。
父が片月のパンフレットを持ってきたので あたしは入学することに決めた。 部活を辞めてから勉強ばかりしていたから 学力のレベルは問題はなかった。 ]
(631) 2020/11/15(Sun) 22時半頃
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[ 無事入学して、あたしは女子校の生徒となった。 父も母も、喜んでいた。 弟だけはあの騒動から、あたしを毛嫌いした。 当然だろう。と思う。父と母は大人なだけだ。
やがて、片月にも、バスケ部があると知って あたしはやんわりと、入部を仄めかした。
女子校だし、たいして強くもないのだ。 もしかしたら、という淡い期待は 両親の硬い表情を見て、打ち砕かれた。
あ。って、あたしは思う。 ごめんね。なんでもない。って、言って、 よくわからない表情のまま、嘘ということにする。 ]
(632) 2020/11/15(Sun) 23時頃
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〇月×日
私の命は、二人分だった。 もう、一つしかありません。
ほんのすこしの間でも、私は母でした。
(633) 2020/11/15(Sun) 23時頃
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[ あの日から、あたし、 蛭間家の“娘”の顔が、分からなくなった。* ]
(634) 2020/11/15(Sun) 23時頃
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─ さよなら、みんな ─
[ 外はすっかり、暗くなっているみたいだ。 文化祭の装飾も、音楽も、 チャイムが3回鳴った後も変化はない。
ただ、蝶が増え、花が増え、釘が増え、 段々と形に歪さが垣間見える文化祭は 相も変わらず、続いていく。
曇った窓ガラスを袖で拭えば、外は雪。 窓ガラスに映った自分の顔は よくわからない顔をしている。 ]
(652) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ みんなと居る時は、 こんな顔にならないのにさ。 もっと、いつも通りにできるのに。 学校に居るだけじゃ、ダメだなー。
自分の頬に触れる。冷たい指先。
まだ、あたしは生きてる。 まだ、みんなは生きてる。 まだ、間に合うかもしれない。
そう思って、歩き出す。 ]
(653) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ 不意に、誰かの人影が見えた。 ]
(654) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ べつに、誰の人影でも可笑しくはないはずだ。 この校舎には、まだ人が残っている。
それでもあたしは駆け出して、 その人影を追う。今度は見失わないように。 息を切らし、階段を駆け下りて、走る。
文化祭の装飾が施された体育館に、その影は居た。 文字通りの影だった。 あたしの形をした、影だった。
影はすっと、ステージの上を指さす。 ]
(655) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ そこには、先の丸くなった縄がぶら下がっていた。 ]
(656) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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……そっか、そうだよね、 あたし、死ぬんだ
[ いつの間にか、影は居なくなっていた。 あたしは、ステージの上へ、 吸い寄せられるように進んでいく。
ご丁寧に、縄の下には踏み台が用意されていた。 チャコールブラウンのその木目を眺めて あたしはステージの上で顔を上げる。 ]
(657) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ 観客のいない、文化祭のステージ。 本当はね。 中学校の頃は友達に誘われて 文化祭でダンスを踊ったりも、した。
高校に入ってからは、そういう目立ち方が こわくなって、もう出来なかった。 親に怒られるかもしれない、と思ったし それを言い訳にしている節があった。
いつ、だれに指をさされるか分からなくて あたし、ずっと臆病になって、 それでも心のどこかで他人を馬鹿にしながら 生きてきて、しまった。 ]
(658) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ 踏み台へ顔を戻すと、 あたしが昔からつけている日記帳がある。 ずぼらながらに、そこそこ忘れず、 日々を記している、日記。 ]
(659) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ うさぎの描かれた表紙をそっと撫でて、 あたしは最後のページに綴っていく。 ]
(660) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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〇月×日
恋を病とするのなら、 きっとこの苦しさはその後遺症なのでしょう。
ふとした時に、自分が分からなくなります。 誰かに恋をすることが怖く、怯え、 どう振舞えばいいのか、迷子のようになる。
堕ろしてしまえば、終わり、ではないのです。 この痛みは今も私を蝕み、三年間苦しめ続けました。 年月が傷を癒すなど、嘘だと、私は思います。
(661) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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だったらいっそ、と思ったのは 最近のことだったはずです。 自ら命を絶つ権利など、私にはありませんが 選択はそれ以外ないように思うのです。
さよなら、みんな
(662) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ ぱたん。と閉じて、横に置き あたしは踏み台へ登る。視線が高くなる。
頑丈なロープへ手を伸ばし 首に掛けようと──… ]
(663) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ 温かい雫が、あたしの手に落ちる。 ]
あ、あれ……
[ あたしは泣いていた。 涙が頬を伝って、落ちていく。 熱い、と思うくらいだった。
唇や歯が震えて、縄を握る手だって震えている。 どうして。と思うのに、 頭の中に浮かぶ言葉は、怖い。たった。 ]
(664) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ そうだ。あたし、怖いんだ。 死ぬのが怖い。死んでしまうのが怖い。
こんなにも他人に迷惑をかけたって言うのに まだ生きたいなんて思ってるんだ。 思ってしまっているんだ。
なんにも正しくなんて無いじゃん。 ためになることも言ってやれないし、 誰かのためのいいことも、してやれない。 生きている意味も、生きてく意味も分かんない。 そんなのあたしが、一番わかってんだよ。
でも、怖い。死ぬのは怖い。 ]
(665) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ だからあたし、あの遺書の送り主じゃない。 ]
(666) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ それでもあたしは泣きながら、 首に縄をかけようとする。 誰かが世界を閉じなきゃいけないのに、 あたし、また、逃げようとしてる。 ]
ねえ、止まって、 止まってよ…ねえ…!
[ そう零しても、あたしの手は止まらない。 あたしの手じゃないみたい。
いやだ。 死へ、以外の恐怖が、あたしの頭を過る。 そのまま心を満たして、涙があふれる。 ]
(667) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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─…止まってよ!!
[ まだ、間に合うんでしょ。 間に合うかも、しれないじゃんか。 まだ校舎に残っている子たちを思い出す。
死ぬべきならきっと、あたしじゃんか。 あたし、ひとごろしなんだよ。 みんなに言ったこと無かったけど。 言えなかったけど。
ねえ。お願い。 ]
(668) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ あたしの足が、踏み台を蹴る。 ]
(669) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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あ。
(670) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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[ おちる。 ]
(671) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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─ おやすみ、ばいばい ─
[ がらんどうの体育館に、チャイムが鳴る。
あたしはもう、そこには居なくて ステージの上、あたしに似たマネキンが 照明器具から下がる縄から 首をぶらんぶらんさせて、吊られている。
傍には、うさぎの描かれた表紙の日記帳。 嫌な思い出は全部なかったことになっていて、 さよならのページももちろんなくて、
3年1組になってからの楽しいあたしの思い出だけが だいすきだよ、って、綴られている。** ]
(672) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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/* いっこ発言の区切り間違えた…と読み返して思いました>>664
(-54) 2020/11/15(Sun) 23時半頃
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