3 ディアス家の人々
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― 第四夜 ―
[ アリステアがあげる香料の名は、どれも知っていたけれど、 調合によって、こうも奥行きをもつものか。]
おまえのことがよくわからない。
[ 感嘆の色を乗せて言う。]
マッサージの腕前だって、それだけで開業できるくらいだ。
(-0) enju3 2021/01/14(Thu) 23時頃
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[ 甘やかなリラックスを誘うアロマと、解きほぐすような巧みなマッサージで、血の巡りがよくなるのが手にとるようにわかった。]
うん、 気持ちいい。
そこも、 とても。
[ 彼の手の下で、警戒することなく、満足の声を発する。*]
(-1) enju3 2021/01/14(Thu) 23時頃
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[ うとうとと微睡みかけていた。 首筋にアリステアの吐息を感じ、ぞくりとする。 湯冷めしたのではない。]
…、 そろそろ終わりに──
[ 身体をずらそうとした時、硬い骨の下で何か目覚めた。 気になって、腰を捻る。*]
(-3) enju3 2021/01/15(Fri) 00時半頃
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[ 濃密な甘い香りと、艶めいた声、淫美な触感がウィリアムを惑わせる。]
…あっ
[ 従者の分を超えた──いっそう背徳的な行為をされたというのに、身体が拒絶しない。]
スペンサー、 いけない…
[ 呼びかけながらも、的外れなことを言っている気がしてならなかった。 頭部の下に重ねて枕にしていた手を背中に伸ばして、彼に触れようとする。*]
(-5) enju3 2021/01/15(Fri) 10時半頃
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[ 着飾り、何者かに化身したアリステアの輪郭を指でなぞる。 絹のような髪、陶磁の肌。本物だ。]
時が来たら、迎えに来い。 おまえなら、造作もなくおれを見つけ出すだろう。
[ 他の誰かに心を奪われて約束をすっぼかすおそれなどないと、微笑んで送り出す。]
(2) enju3 2021/01/15(Fri) 12時半頃
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[ アリステアに言いつけられてやってきた男──声で屋敷に出入りの仕立て屋と判断した──に、どこか座れるところはないかと案内を頼む。
相手にも、この"星の王子様"が、館に戻ってきた傷痍軍人の次男坊だということはわかっているのだろう、「あちらに妹嬢がおれらますね」と丁重にベンチまで案内してくれた後は、そそくさと離れていった。]
そこの親切な方、遠くから来た旅人に何か恵んでくれるかな?
[ ポーチュラカのいるだろう辺りに顔を向け、呼びかけた。*]
(3) enju3 2021/01/15(Fri) 12時半頃
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[ 手首を拘束され、中を弄られてることもマッサージの一環であるかのように身体を蕩かす。]
んッ …は ぁ
[ 一線を越えている気がしているけれど、痺れるように気持ちよくて、制止したくないと思ってしまう。]
そう──、 そ こ、
[ ヒクリと中が締めつける。*]
(-7) enju3 2021/01/15(Fri) 12時半頃
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[ 擦られると悦楽が溢れてくる場所を刺激する質量が二倍になる。 動きはもっと妖しく複雑になって、狂おしい陶酔の段階を押し上げた。]
ふ あっ … く、 う──
[ 腰をもちげる姿勢に引き上げられて、震える息を吐く。 うつ伏せているよりも良かった。 だってもう、股間に血が集まって、硬くなっている。]
(-10) enju3 2021/01/15(Fri) 14時頃
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っひ、 あ… なン
[ もう充分に熟れて熱い場所を舌で舐られて、脈が跳ねる。 こんな奉仕は受けたことがなくて、そもそも奉仕してもらうべきことなのか 後ろめたいような、でも、止めるさせることなど論外で、 甘い香りも肉の官能も、もとより彼の存在自体が、もっと自由になっていいと唆すのだ。]
っは… あ、 い
欲しい… もっ と ──
[ 求める言葉を口にしながら、羞恥に手で口元を覆う。*]
(-11) enju3 2021/01/15(Fri) 14時頃
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― 中庭 ―
[ ポーチュラカが立ち上がる気配がして、良家の子女らしい挨拶が投げかけられる。]
流謫の騎士に対し、ご親切に、どうもありがとう。 光栄に存じます。
[ 去っていった仕立て屋は騎士の馬という設定でいいだろうかと、そんなことを想像しながらポーチュラカの歓待を受ける。]
(6) enju3 2021/01/15(Fri) 14時半頃
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[ スミレの花の砂糖漬けを勧められたので、掌に乗せてもらった。 とても軽くて、少しの風でも飛んでしまいそうだ。 口の中でも同じように、そっと消えてなくなってしまう。]
ああ、いい香りだね。
[ これなら大丈夫──と、とりとめない思考が過って、 どうしてそんなことを思ったのか、自分でも不思議に思う。
話の接ぎ穂が見つからないが、ポーチュラカがいくらでもしゃべってくれるだろうと気楽にしていた。*]
(7) enju3 2021/01/15(Fri) 14時半頃
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[ それまで情欲を昂めるように愛撫してきた彼が、ウィリアムの前を塞いで射精できないようにした。]
や…、 そん…な、
[ 自分勝手だと恨めしく思ったが、昂りは解消されないまま、内側で扱き上げられるかのような感覚に襲われて身悶えする。
一方で、合一を求める言葉は速やかに受理されて、待ち受ける場所に彼の灼熱が侵攻した。]
(-14) enju3 2021/01/15(Fri) 15時半頃
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…うう、 くぅ いい──
[ 自分とは信じられない艶めいた声が吐露する。 こんな無防備に曝け出しては、主人としての威厳は形なしだと、ブレーキをかけたがる理性はどこかに存在するのだけれど、もっと身を捧げて奪われたいという願望もまたあって、歯止めが効かない。
言葉だけでなく、行動で示すようにと教授されて、おずおずとぎこちなく腰を揺らす。*]
(-15) enju3 2021/01/15(Fri) 15時半頃
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― 中庭 ― 君は、たくさんの綺麗な色を知っているんだな。 君の言葉こそ、宝石のようだよ。
[ ポーチュラカの目に映る世界にうなずきながら、 子供は、少し見ないうちに、いろいろ覚えるものだなと感心している。]
(10) enju3 2021/01/15(Fri) 16時頃
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夏の日に、湖の上を飛びたいと思ったことはあるよ。 空を飛ぶのは涼しそうだ。
[ そんな他愛ない話をしているうちに、楽団の演奏するダンスの曲が聞こえてきた。]
砂糖菓子のレディ、 君は上手にピアノを弾けるかな? 今から楽団に乗り込んで、おれと一緒に演奏していただけませんか? *
(11) enju3 2021/01/15(Fri) 16時頃
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[ ポーチュラカの声が楽しげなのを、耳を傾けて聞く。 本当は、相手の顔を見て話を聞くのが筋だけれど、 こうして耳を向けた方が、今の自分には自然だ。]
うん、君の言葉はそのまま新しいスタイルの詩だな。 生き生きとした情景が浮かぶよ。
[ 願わくば、彼女の物語に登場する自分が、いつまでも、彼女にとって優しい兄であってほしいと思う。]
(14) enju3 2021/01/15(Fri) 17時半頃
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[ 楽団を乗っ取るとの宣言に、笑いながら、御意。と騎士らしく拝命した。]
おれはフィドルを担当しよう。
──では、参りますよ。
[ そっと触れてくる手を肘にくぐらせ、エスコートの形をとる。 もう一方の手には、アリステアが用意したステッキ。つまずかぬ用心に使う。 ポーチュラカがおしゃべりしながら歩けば、前方にいる者は気づいて道を開けてくれるだろうから、 演奏の音を頼りにゆっくり歩いてゆけば、きっと大丈夫だ。*]
(15) enju3 2021/01/15(Fri) 17時半頃
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[ 彼の手がより大胆な動きを導く。]
あ、 あ…っ
[ 求められていることに喜びを覚えて、身体が弾んだ。]
い…い、 もっ と、 っああ、 中に 、
ひ… いく…──!
[ 彼の言葉をなぞって上り詰め、胸をいじられれば切なく喘いで、 射精できないままに、小さくオーガズムを迎える。 そこから立て続けに弾ける快楽に、あられもなく泣き咽んだ。]
(-18) enju3 2021/01/15(Fri) 17時半頃
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やだ… いい…っ イヤ、
感じすぎ て、 だめに── なっ、 ああぁ!
[ 自分の中にこんな淫らな部分が花開くなんて思ってもみなかったれど、 彼に最後まで連れていってもらうことしか、もう考えられない。]
頼む… 全部、 して
──おまえが、 欲しい
[ 見えない目で彼の姿を求め、汗ばむ肩越しに振り仰ぐ。*]
(-19) enju3 2021/01/15(Fri) 17時半頃
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んッ、 く…
[ 抜け落ちるのではなく、引き抜かれるという確かな質感をもって彼が出てゆく。
体からぐったりと力が抜けて、自分がどれだけ消耗を強いられていたかを目の当たりにしつつも、 また戻ってきてほしいとどこかで望んでしまうのだ。]
(-23) enju3 2021/01/15(Fri) 19時頃
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[ アリステアは軽々とウィリアムの身体を抱いて運ぶ。 彼が手を滑らせる心配はしていなかったが、彼の正体には不安を抱いた。 身分がどうこういう以前に、すべてが規格外のような。]
スペンサー、 おまえは──…
[ バスタブの中に下ろされて、湯の温度が冷めていないことに驚く。 アロマの香りは先ほどより強く甘く漂い──二人の淫蕩な行為もそれに一役買っている気がした。 熟れて堕ちる直前の果実のようだ。]
(-24) enju3 2021/01/15(Fri) 19時頃
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この香が自分をおかしくしているのではないか、あるいはワインの酩酊がガードが甘くしているのかと、そんな危機感も覚えたけれど、精油や酒のせいにするのは卑怯だと自分を戒める。 どんな理由があっても、自分の言動には責任を持つべきだ。 貴族というものは、そういうものだろう。]
つう…あ、あ
[ 自分を律する規範を確かめる最中にも、背後から抱き寄せられ、濡れた息で囁かれて、疼く。]
(-25) enju3 2021/01/15(Fri) 19時頃
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[ この先は何も考えられなくなると、そんな予告とともに再開された交わりは濃く深く、 湯を伝播して全身くまなく滾るようだった。]
あ、 っあ… これ 以上
なに を、 奪う っ
[ 愛してると言わせたいのだろうか。身体のように従順になれと。 愛と快楽はイコールではないはずだ──
激しく突き上げられ、溢れた嬌声はタイルに反響し、長く尾をひいた。*]
(-26) enju3 2021/01/15(Fri) 19時頃
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[ 奪いなどしていないと、彼は言った。
ならば、この先、同じく優雅で昏い日常を繰り返しながら、 夜毎、色欲の交歓を繰り返すつもりだろうか。
今はそれでいい、と嘯く蠱惑の主に口を塞がれて、 ウィリアムは肯う代わりに、背筋を戦慄かせる。]
(-31) enju3 2021/01/15(Fri) 22時半頃
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[ 対の吟じ手を得て、詩情は縺れたゆたい、 激しき恋の凱歌に沈みにし色を写すカンヴァスとなって、 盲目の肌を薄紅に染めた。]
──…う
[ 口の中の指を、甘噛みして、ちゅ、と吸う。 それから、言葉ならない意思を込めて、ゆっくりと歯列に圧をかけてゆく。
おまえの一部を証にしようと。*]
(-32) enju3 2021/01/15(Fri) 22時半頃
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[ ポーチュラカと、音をあわせ、曲を奏でる。 "王妃"と踊る代わりにと想いを込めた。
そうして、ひとしきり演奏した後のこと。 ポーチュラカに話しかけられ、その訴えを聞く。]
ああ──
[ 膝を折って、妹の背丈に近づける。 ふわふわの髪を、作り物の羽を、そっと掌で撫でた。]
(18) enju3 2021/01/16(Sat) 00時頃
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君は、おれが知る限り、いつでも輝くばかりの美しいレディだ。 きれいなだけじゃなく、ずっと魅力的だよ。*
(19) enju3 2021/01/16(Sat) 00時頃
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[ 彼の皮膚を食い破り、痕をつけた。
たおやかで器用な指は小癪なくらいに噛みごたえがあって、 これからは、彼に世話される度に、そこまで思い出すのだろうかと思う。
その後のことは、めくるめく奔流で、 快楽の頂きでバラバラに砕かれては、彼の手で捏ね上げられ、 新しく生まれ変わって、また手籠にされる。 そうして浴室をすっかり淫らな記憶で塗りつぶしてしまうまで、情交を重ねた。
再び朝が巡ってくることなど──あるのだろうか。
それすらすでに、ふたりの世界の外の出来事。*]
(-34) enju3 2021/01/16(Sat) 00時半頃
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[ 目覚めて、もう日が高いと感じた。 布団を引き上げて頭を覆う。]
スペンサー…、 そこにいるか?
カーテンを閉めてくれ。
[ 目が見えるようになったわけでもないのに、 眩しくて痛いくらいに感じる。]
(-37) enju3 2021/01/16(Sat) 19時頃
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それと、喉が乾いた。
昨日、夕飯の後、どうしたのだっけ。
[ そんなことを言うと従者を心配させるかもしれないが、 どうも記憶が曖昧だ。*]
(-38) enju3 2021/01/16(Sat) 19時頃
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− 仮面舞踏会 −
[ ポーチュラカの軽い足音が遠ざかる。 泣かせたり、怒らせたりしないで済んで良かった。
彼女が元気でいれば、屋敷は明るい雰囲気に包まれる。 小さな太陽だ。]
あの子の結婚の妨げになるわけにはいかないな。
[ ぽつりとそんなことを考えていた。]
(23) enju3 2021/01/16(Sat) 19時頃
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[ 外気の温度がだんだんと下がってきて、日が落ちたと知れる。 夜に開く花の香りが届き始めた。
この木はここにあったのか。 見えていた頃には気づかなかった。
手を伸ばして小枝を折り取る。
このくらいの香りなら問題ない──
そう思った理由はよくわからないけれど。]
(24) enju3 2021/01/16(Sat) 19時頃
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[ 一瞬、音楽が途絶えた気がして、振り向けばアリステアが迎えにきていた。]
もう充分に堪能したよ。 仮面を外しにいこう。
[ 先導を促すように、杖の先を軽く浮かせる。*]
(25) enju3 2021/01/16(Sat) 19時頃
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[ 寝室に花を散らすなんて、新婚旅行のようだ。 アリステアの秘密めかした声が、そんな連想をさせる。]
これは、おまえに贈ろうと思って持っていたんだ。
[ まだ触れていなかったこめかみの辺りへ、花の小枝を摘んだ手を伸ばす。 その時点で、「寝室で花を散らす」の複合的な意味に思い至って、苦笑した。 いやはや。なまじっか知識があるのも困り物だ。言わぬが花。]
(28) enju3 2021/01/16(Sat) 23時頃
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[ アリステアの卒のないエスコートで部屋に戻り、ほっと息をつく。 この部屋自体がひとつの仮面、世間体の檻のようなもので、その中にいる限り、ウィリアムはディアス家の次男坊として、そっとしておいてもらえる。]
おおむね楽しかったよ。 …後から振り返れば、今日のことも楽しい思い出になるだろう。
[ アリステアからの質問を、ディアス家の者として分析し、答える。]
(29) enju3 2021/01/16(Sat) 23時頃
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[ ダンスの誘いに、そっと微笑んだ。]
おまえがワルツの名手であっても、もはや驚かないよ。
[ ここでなら、他の者とぶつかる心配もない。 重ねられた手をとり、くるりと回した。*]
(30) enju3 2021/01/16(Sat) 23時頃
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[ 部屋が、嵐に備えるように外界の明るさから閉ざされば、布団から頭を出す。]
ああ、疲れているというより、刺激に飢えているのかも。 だが、過剰に身体が反応してしまうのは、困るな。
この上、外に出るのも辛くなったら、吸血鬼だ。
[ 夜ごとの"活動"の記憶は残っていないままに、そんな結論を導く。]
(-42) enju3 2021/01/16(Sat) 23時半頃
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紅茶より──んん、何かスープみたいなものが欲しい。
[ 滋養になるものを身体が求めている。 あるいは、禁忌の豊潤に近いものを。*]
(-43) enju3 2021/01/16(Sat) 23時半頃
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[ アリステアをパートナーに、ワルツを踊る。 こんなに気兼ねなく身体を動かしたのは久しぶりだ。
ついてこられるかと挑発するように、大きくステップを踏んでは、流れるような彼の動きに笑みを深くする。 さて、この腕に抱いているのは、しなやかな黒猫だろうか。
彼から、昨日、階段を落ちた時の後遺症は感じられない。 そのことに安堵する。
血が巡る中に、花の香りも旋舞して、華やいだ雰囲気を増していた。 闇の中、二人きりの舞踏会。]
(33) enju3 2021/01/17(Sun) 19時頃
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[ 息があがることはなかったけれど、曲は終盤に差し掛かり、やがて音は消えてゆく。
名残のように身体を寄せたまま、アリステアの手が仮面を外した。 それで視界が変わるわけでもなかったけれど、ウィリアムは小さく息を吐く。
魔法が解ければ、二人の立場は主人と使用人。 見えない世界で生きる術を模索する貴族の青年と、その身の回りの世話をする従者だ。]
おまえの望みは、これで良かったのか?
[ 「これでおしまい」で。*]
(34) enju3 2021/01/17(Sun) 19時頃
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[ アリステアが運んできたコンソメスープを、スプーンで一口ずつ給仕される。 懐かしいような味がした。]
…軍のレーションは化学調味料まみれで決して美味しいとは思わなかったけれど、 どこか癖になる味があったんだ。
不思議だな、これにもどこか──丁寧に味を濾しただけでない強さを感じる。
[ 少なくとも、喉の乾きは癒された。]
おまえの血をわけてもらうまでもなさそうだ。 心意気だけ、いただいておこう。*
(-47) enju3 2021/01/17(Sun) 20時半頃
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[ 唇に絹の指が立てられた。 言葉は要らない──あるいは、言葉以上のものを知れと。
彼もまた仮面を外し、素顔となる。
──窓が開いたわけでもないのに、空気が一変した。
神秘的な深みと広がりを感じる。 ここで交わされる言葉は、神託にも等しいだろう。]
(37) enju3 2021/01/17(Sun) 22時半頃
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[ 私のもの、と主従が逆転したかのような言葉に、ウィリアムは唇を引き結ぶ。]
おまえと、こういう話をしたのは、 今夜が初めてだろうか?
[ あまりに自信ありげなアリステアの様子に引きずられまいと、腰に回された手首を握る。*]
(38) enju3 2021/01/17(Sun) 22時半頃
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[ 意味深な様子でアリステアは答える。
彼が伺候してまだ月はひとつ巡っていないが、 その間の夜毎の語らいといったものを、]
おれは覚えていない。
[ きっぱりと断言する。
優しく触れてくる彼の指に、記憶とは違うものがざわつくけれど。*]
(40) enju3 2021/01/18(Mon) 00時頃
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[ 軽く、彼の手が胸の上に置かれた。 心音が跳ねるのを感じる。]
──…、
おまえがこの場で嘘をつくとは思ってない。 どのような方法で記憶操作を行ったのかも、一旦、置いておく。
ただ、おまえはこれまでしてきたことを、今日になって変え、 おれを連れて、どこかへ帰ろうとしている。
[ 状況を整理するように恬淡と語るが、脈はいつもより速かった。]
(42) enju3 2021/01/18(Mon) 11時半頃
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おまえが用意している場所でおまえは、これまでと同じようにおれに仕えてくれるのか?
[ 指を彼の顔の輪郭に滑らせ、顎に軽く添える。*]
(43) enju3 2021/01/18(Mon) 11時半頃
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[ 指先に濡れた暖かなものを感じた瞬間、思わず吐息が漏れる。]
おまえがここに来たのは、「愛」のためだったか、スペンサー。
[ どこで見染めたものやら、相変わらず謎の多い従者だった。]
不思議なものだな、そう言われてみると、自分の不甲斐なさを、なんとかしなければならないという闘争心に火がつく。
(45) enju3 2021/01/18(Mon) 12時半頃
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──おれは、おまえに囲われる気はない。
[ 接吻けを伴って恭しく捧げ持つ所作をする彼の手指に、己の指を絡ませて繋ぐ。]
おれが自立して活計の道を見つけ、家族に祝福されてこの屋敷を出ていけるようになるまで、力を貸せ。
[ それとも、おまえが欲しいのは逃げ出す心配のない盲目の人間か、と挑発的に嘯いた。*]
(46) enju3 2021/01/18(Mon) 12時半頃
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[ 息と白檀の香りが触れる距離に彼の顔があるのを感じる。 彼の声は、直接、肌に伝わるかのよう。]
ああ、おまえに意地悪をするつもりはなかった。 ただ、結果として、随分と焦らしてしまったようだ。
[ 同情の色を込めて謝り、まだ待つと言ってくれた彼に謝意を示した。]
(49) enju3 2021/01/18(Mon) 17時半頃
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[ 彼の求めに応じるならば、自分は家族に祝福されてここを出てゆくことになる。 もっとも、「人間としての暮らしはない」と彼が断言するからには、家族には「自立してしっかりやっている」と偽装をするということなのだろうが、そこは──妥協するしかないと割り切った。 傷痍軍人としての引目がある。 迷惑や心配をかけなければ御の字だろう。]
──了解した。 おまえが用意する新しい生活を、始める。
[ いくらか硬い表情で受諾を伝えてから、任せた、頼むと依願する。これは、望外のチャンスに違いない。
場違いだろうが、嫁ぐというのは、こういうものなのだろうかと思った。]
(50) enju3 2021/01/18(Mon) 17時半頃
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しかし、人間らしく扱う気がなくても、愛はあるのか?
[ 彼は、全てをかけてとまで言った。ペット扱いされる予感はしていない。 素直に、彼の世界観が想像できていないことを伝える。]
…それと…、おれがおまえを愛していないままでも、いいのか?
[ これではおまえを利用しているようだと、案じた。*]
(51) enju3 2021/01/18(Mon) 17時半頃
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[ 時間をかけても自分を愛するように努力すると、そう語る彼の声に、ああ、と小さく頷く。]
たいした自信だ。
[ 嫌いじゃない。 そっと笑みを浮かべたのは、彼には見えているだろう。]
(55) enju3 2021/01/18(Mon) 19時頃
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[ 彼と共に世界の裏側に行けば、人ではなくなると説明され、命が終わると聞けば、暗澹たるものを想像するしかなかったけれど、彼が「私と同じ」というのならきっと違った面も見えてくるはずだと自分を納得させる。
どうしてここまで彼を受容できるのか、不思議ではあるけれど、きっと彼が消した記憶の中で、幾度も討議し、ぶつかりあってきた成果なのだろうと思う。
それに、彼は飼い殺しにするつもりはないらしい。 活計の道を模索させてくれるというならば、希望したとおりだ。]
…おまえには敵わない。
(56) enju3 2021/01/18(Mon) 19時頃
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おまえとの出会いがいつに遡るのか、わからないけれど、
──待たせたな。
[ 軽く抱擁する。*]
(57) enju3 2021/01/18(Mon) 19時頃
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[ 膝裏を掬い上げられて、足元の不確かさゆえに彼の肩にすがる。 それもわずか、性急にベッドに下ろされて襟元に手がかかった。]
──スペンサー、
[ なんて強引な従者だ、と叱責しようとしたところで、彼はもう人間の仮面を捨てたのではないかと思い巡らせる。]
…違うな、 おまえは──、 いや、
記憶を消さないというのなら、まだ名を聞かない方がいいか?
(60) enju3 2021/01/18(Mon) 21時半頃
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[ それにしても、あまり豹変されるとついていけない。 彼の手を押さえて、確認をする。]
…何事か起きる前提で話をしているんだな?
(61) enju3 2021/01/18(Mon) 21時半頃
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[ 彼の行動を止めようという試みは、深い接吻けで阻まれた。 いきなりの行為に身体が強張るが、彼の舌は甘く、勘所を捉えていた。 歯列の裏を舐め上げられて、背骨が溶けたように力みが抜けてしまう。]
──ん…ぅ
[ 閨と言った、毎夜のことだと言った。 肌が紅潮するのを感じる。]
(64) enju3 2021/01/18(Mon) 23時頃
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[ 夜毎に閨を共にして、それを忘れさせたというのか。 それはなんというか、重大すぎる。]
っ、おれの中では、初めてだ…っ
[ そんな主張をしても詮無いことだけれど、 ありふれたことにしたくなくて、力説する。*]
(65) enju3 2021/01/18(Mon) 23時頃
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[ 彼が宣言し、抱擁するだけで、身体の奥が蠢動した。 抱いている、と言うからには、やはり、その、自分は抱かれる側なのか。 その時点で、どうしていいかわからない。]
え、 ああ…っ
[ 力任せに衣服を剥ぎ取られて、ぞわりとそそられる。 確かに身体は、記憶にある以上のことを知っていそうだ。]
(69) enju3 2021/01/18(Mon) 23時半頃
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[ 指が、唇が触れ合い、官能を呼び起こす。 ウィリアムの身体はそれに応え、快感を歌い上げた。
思いも掛けない媚態を晒してしまう自分の貪婪さを恥ずべきか、否、これは彼によってじっくりと調律された成果なのだと思う。]
──ああ、 シン…
[ 内なる欲望が導くままに、腰を折り、彼に捧げてみせた。]
おまえが、欲しい──。
(70) enju3 2021/01/19(Tue) 00時頃
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[ こんな風に一線を超えるものだとは思ってもみなかった。 壊れるとか、死ぬとか、達くとか、あられもなく呻いて、彼を失笑させたかと思ったが、豈はからず、彼は嬉しそうにしていたから問題はないらしい。 彼からも、たくさん、愛してると言われた。 それは身体の隅々まで、悦びとともに記憶づけられる。]
愛し方も愛され方も、おまえは教えてくれるのだな。
記憶を消すなんて、もうさせない。
[ 彼の胸に顔を埋めながら、接吻けの痕を残してやった。*]
(74) enju3 2021/01/19(Tue) 00時半頃
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[ 彼に清拭され、寝かしつけられた。 それも含めて、愛を交わす彼なりの儀式のようだったから、我を張らずに世話を任せる。
同じベッドで誰かと寝るのは初めてだったから、緊張して眠れないのではないかと思ったが、 睦みあいに体力を使っていたのだろう、すぐに心地よい良い眠気に誘われた。
朝6時に起こすようにと指示して、温かな眠りにつく。
彼がいるというのに、遅くまで眠っているなどもったいない。]
(78) enju3 2021/01/19(Tue) 19時頃
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[ 翌朝、モーニングティーに添えられた蜂蜜ほどに甘いキスに、昨夜のことは何一つ、夢ではなかったのだと歓喜した。]
おはよう、スペンサー。 今日は、町に出ようと思う。
馬車と外出着の支度を整えてくれ。
[ これまでと同じような会話。 けれど、こんなに希望を持って一日の算段をするのは失明して以来だった。]
むろん、おまえも一緒に来てもらう。いいな。
[ 旅立ちの準備を、始めよう。*]
(79) enju3 2021/01/19(Tue) 19時頃
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― 旅立ち ―
[ アリステアは日常の仕事と同様に生真面目に、支度を整えていった。
彼の用意した書類を自分の目で見ることはできずとも構わないと思っていたが、点字翻訳されたものも用意されていたのには驚いた。 書類に染ませてある香は、彼が紡ぎ出した話を裏付けるのと同時に、ウィリアムの興もそそる。
偽装ではなく、香について学んでみたいと思った。
きっと──夜の営みにも活用できるだろう。]
(83) enju3 2021/01/19(Tue) 21時半頃
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[ 旅立つ日には、見送りの家族と抱擁を交わし、使用人たちにも心ばかりの記念品を渡す。 遠いところへ行くからめったには会えないと、皆も了見していた。]
おれは望んで彼の地に赴くのだから、笑顔で見送ってください。 便りがないのは、元気にしている証拠だと思って。
皆の幸せを願っています。
[ そうして、従者の呼びかけにうなずいて、馬車に乗り込む。]
(84) enju3 2021/01/19(Tue) 21時半頃
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行こう、おまえと──愛と共に。
[ ステッキでコツリと軽く、馬車の天井を突く。 出発の合図だ。*]
(85) enju3 2021/01/19(Tue) 21時半頃
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[ 妹からもらった鉢植えは、荷物に潰されないよう、箱で囲っておいた。]
露地植えにして増やしたい。 これからゆく場所の気候はどうだろう。 状況によっては、ガラス温室も建てたいが。
[ 彼との生活を香りで彩るため、そんなことを思い描く。]
(-52) enju3 2021/01/20(Wed) 09時半頃
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[ いつしか馬車が船に変わったかのように滑らかに走っているのに気づいた。 彼から呼び掛けられて、軽く肩を竦めて見せる。]
温室はよく考えないといけないか。 密室になるとすぐ、おまえは従者の仮面を外したがるから。
[ 口元は微笑んでいた。]
──まだ外だろう。辛抱したまえ。
[ 馬車の中で戯れを始めようとする彼に説く。 日差しのぬくもりがないからカーテンは引いてあるのだろうが、いつ何時、呼び止められて覗かれるかもしれないし、声が漏れたら恥ずかしいこと限りない。*]
(-53) enju3 2021/01/20(Wed) 09時半頃
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[ 従者でいるのはこれきりだと聞かされて、落胆の色を見せる。]
おれは、おまえに世話されることに生きがいを感じるのにな。 しばしばおまえの気が向くよう、工夫をこらしてみよう。
それから、身の回りの世話をさせるために、有能で、しかもおまえほど強引ではない使用人を見繕ってくれ。
[ 軍でひととおりのことは教わったとはいえ、盲目ではどうにもならないことも多いし、貴族としての生活スタイルを崩すつもりはない。 彼に対しても、偉そうな口調のままだろうが、それは許容してもらえると思っている。]
(-57) enju3 2021/01/20(Wed) 21時頃
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[ おいで、と手を引かれて、ステッキを座面に滑り落とす。]
…座ったままで? 難しいことを言う。 痛くしないで欲しいものだな。
[ 本当はそんな心配はしていないけれど、言葉でじゃれあうのも愛のうちだ。*]
(-58) enju3 2021/01/20(Wed) 21時頃
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おれを手に入れるために、自分の仕事の調整をするのは大変だったろうな。
[ 同情というよりは、感謝して言う。 なにしろ、すぐにでも拉致したいというのを、我慢してもらった。]
おれ好みの従者などといったら、おまえに似たタイプばかりになってしまうだろう。 それでも、やはり、たまにはおまえ自身の手で世話をされたい。
[ さっそく服を乱してもぐりこんでくる指に、くぐもった呻きを添えながら訴えた。]
(-62) enju3 2021/01/20(Wed) 23時半頃
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[ 後ろに手をやれば、ぬめるような絹の感触があって、なまめかしいと思ってしまう。 同じ絹でも、張りのあるシルクハット生地とは大違いだ。]
おまえのことを、もっと知覚したい──
[ 新しい感覚が得られるならば、まずはそこからと望む。*]
(-63) enju3 2021/01/20(Wed) 23時半頃
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三人…っ?!
[ そういう発想はなかった。 舐めたり、味わったりというのも。]
なんというか、世界は深淵だな。 果てしなく翻弄されそうだ。
(-66) enju3 2021/01/21(Thu) 00時半頃
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[ 子供のように持ち上げられて、横向きに直され、彼の膂力に驚くけれど、口には出さず、まずは、言われたとおりに、もっと触れてみる。
彼と同じように、滑らかに。 撫でているだけで気持ちが昂ってくるのがわかった。*]
(-67) enju3 2021/01/21(Thu) 00時半頃
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[ 翻弄される側に、という提案に軽く笑う。]
そうだな、おまえがこれほど楽しそうにしているから。
[ 告白を聞くもするも嬉しく恥ずかしく、彼の肩口に顔を埋める。 明らかに手よりも多いものに下肢を剥かれ、喘ぎを軽く押し殺した。]
もっと ── 愛し合うとも。
[ 彼の言葉を借りて重ねる。*]
(-69) enju3 2021/01/21(Thu) 01時頃
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[ 想いと体温とを分かち合える喜びに微笑む。 短い髪に落とされる接吻けで、全身がゾクゾクするのは不思議な経験だ。
彼に導かれて、彼の胸をはだけさせる。 そのまま、掌を腿の内側まで滑らせた。]
ナイトガウンかな。 ああ、簡単で、しかもそそられる。
[ 彼の肌の匂いを吸い込み、記憶する。 これからどう変わってゆくのか、楽しみだ。*]
(-72) enju3 2021/01/21(Thu) 18時半頃
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おねだりするなんて、可愛いな。
[ いまだ彼を従者として扱いたい気持ちは、愛撫の気持ちと通じる。 彼が今、求めているものならば、自分の知識で対応できるから、喜んで包み込んだ。]
いいよ、もっとおれに求めておいで。
[ 対等の恋人より、こうして立場の違いを感じる関係をこれからも大切にしよう。 愛があれば、きっとすべては二人の世界を彩る。*]
(-75) enju3 2021/01/21(Thu) 22時頃
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[ 愛し合い、与え合ううちに馬車は二人を約束の地へ運ぶ。
彼の言葉で語られる光景。 これから、二人で分かち合う場所。]
これからは、ここがおれにとっても"Home"になるのだな。
[ 愛をもって彼の世界へと迎え入れてくれた感謝を抱擁で伝え、誓いの契りたる接吻けを深く交わした。***]
(-79) enju3 2021/01/21(Thu) 23時頃
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