10 冷たい校舎村9
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でも、俺じゃどうしようも 出来ないこともあると気付いたから あんな態度じゃダメだったよなあ 俺が悪かったよ、ごめんな
[ 炭蔵は自分に対しての自負があり きっと皆んなが思うよりずっとプライドも高い。 面と向かっては言えないだろうし、 これも自己満足のひとつだろう。 この場で言うだけだ、ゆるしてくれ。 ]
(437) 2021/06/13(Sun) 20時頃
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[ 言葉を言い終え、数秒。 静かな調理室で返事が来ることはない。 それから、炭蔵は席を立ち調理室を離れた。
その後は、どこからか聞こえるピアノの音色は 文化祭の陽気な音に掻き消されて、 炭蔵が気付くまでには至らずに、 淡々と寝支度をしていただろう。 シャワーを浴びて、休憩室で毛布に包まっている。 ]
(438) 2021/06/13(Sun) 20時頃
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── 夜更け ──
[ これが修学旅行で同じ班、って設定なら どれだけ良かったことだろうか? 既にもう三人しか残っていない休憩室は、 最初に比べて異様に広く感じていた。
それから、夜も更けに更けた頃 鳩羽と柊が休憩室を出て行く気配を感じた。 ── ひとりではない、ということに安堵し、 特に声もかけず静観していただろう。 対して炭蔵は一人になり、 次は自分の番だろうかと内心思っていた。 ]
(439) 2021/06/13(Sun) 20時頃
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[ 中々寝付けなくて、起き上がる。 窓の外に視界を向ければ、 永遠に続くように思える雪景色があった。
計算通りなら、明日の朝にまた二人消える。 残されるのは三人で、答え合わせができるだろう。 ]
俺が残っていれば、の話だがな
[ 炭蔵はずっと持ち歩いていたカッターナイフを 取り出して、夜の空に翳してみる。 もう一度、手首に当てようとは思わない。 習慣にするには、まだ程遠いものだった。 **]
(440) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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── 閑話・眠る前の話 ──
[これは眠る前の話。 ユキとの話を終えた俺はさ、 マットの上でさ、鞄を枕にしながら 俺は、昨日ほどは寝付けない夜を過ごす。
でもさ今日は、不安とか恐怖とか怒りとか。 そういうんじゃなくてさ。 なんていうか、 来るかわからない「本物の明日」のこと ちょっとずっと、考えていた。 ]
(441) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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[例えば誰かのことを思い浮かべた。
最初に苦しい想いをした誰か。 人の輪からは離れ気味でさ、 オカルトとかの話が好きだったな
俺ホラーは苦手だったけどさ、 でも案外、お前の話嫌いじゃなかったよ また、変な話さ、聞かせてくれる?
例えば誰かのことを思い浮かべた。
いつも一歩控え気味だった誰か。 だけど誰よりも人の話を聞いているし、 ちゃんと的確に纏めることだってできるし 字だってすごく丁寧なんだってこと
樫の花言葉は「強さ」 なあ、強さ、手に入れられそうかな ]
(442) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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[例えば誰かのことを思い浮かべた。
親がとても厳しかった誰か。 俺は昔の悲しい事件は知らねえからさ、 もう一歩、踏み込むことが出来なかったけど 冷たい校舎で生まれ変わった者同士でさ いつか、ゆっくり話す機会があるんなら 今度は頭撫でても怒らないでくれるかな。
例えば誰かのことを思い浮かべた。
美味しいクレープを焼いてくれる誰か。 結局さ、何に悩んでたんだよ。 いつだって飄々として、芯が強くて。 だけどもし、誰かの力が必要ならさ いつだって飛んでくし、話聞くから。 そん時はご褒美期待してる。特盛で。]
(443) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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[例えば誰かのことを思い浮かべた。
真っ直ぐ、正しく導いてくれる、誰か。 まさしく俺にとって恥のない友人だった。
家の境遇なんて全く違うけどさ、 どこか似ていた、俺たちの悩み事。 あの日受け渡した誇りのバトン、 もう少し未来にさ、続きの話、しようよ。
例えば誰かのことを思い浮かべた。
まるで月のような存在だった、誰か。 泣き顔も悪くない、って肯定してくれたこと 本当に、本当に、嬉しかったんだ。 ねえ、もう今は寒くないかな。 きみが笑ってくれるなら、 何度だって「また明日」を交わすよ。]
(444) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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[例えば誰かのことを思い浮かべた。
俺の日常に、当たり前に存在していた誰か。 お前はそんなに気づいてないかもだけど いつもどおり存在しててくれるお前がさ 俺、すっげぇ大事だったんだな、って。
な、息苦しいときは、俺にも言ってよ お前のためにできること、きっと探すから。
例えば誰かのことを思い浮かべた。
いつも馬鹿やって騒いだ、似た者同士の誰か。 でも引導を渡したあとの俺らの姿はさ まだ互いに想像もつかなくって
なんだよ怖いのかよ、俺もだよ。 だからさ、また隣に居てよ。 そんでさ、また。沢山の話を、しようよ。]
(445) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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[例えば誰かのことを思い浮かべた。
無理して笑わなくてもいいよ、って 俺に、言ってくれた誰か。
きっと正反対なことも多いけどさ 大丈夫じゃないって言うのが苦手なところとか 俺にきっと似てるなあって思った。
それに俺は気づいてないけどさ 感情を隠して仮面を被って生きてるところとか 辛い想い、痛い想い、しなくていいよって、 そんなふうにみんなに対して思うところとか ………やっぱ、根本はきっと似てるよ。
冷たい校舎から、一緒に出ることができたらさ まずはやっぱりそうだな。 友達になって、くれるかな。]
(446) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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……もう寝た?
[なあんて隣の誰かに声を掛けてさ。 返事があっても無くってもさ、ちょっと笑って きっと「おやすみ」って、眠りにつくはずだ。
それからきっとすぐに眠った俺の姿は、 少なくとも空が白みだす頃までは、 確かにそこに、在ったはず。
雪雲の裏には淡い紫を湛えた鳩羽色の空 それでも雪は、まだ止みそうにない。]*
(447) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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/* ひとみちゃんにも自己満足で謝罪したいんだけど、直接お話ししたいなーと思っていたけど、直接言わん方がよくないか?と思い始めてぽえーてしてる
(-80) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2021/06/13(Sun) 20時半頃
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/* 沁みる……。
(-81) 2021/06/13(Sun) 20時半頃
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/* 炭蔵くんの>>434〜綿見さん宛もじんわりきちゃいますね。 綿見さん、相手の伏せた部分に踏み込むのやっぱり上手だったなあ。 >>437誰も聞いてないところで謝るのもいい……。
明日炭蔵くんに突撃しようと思って文章を仕込んでいるのですが、プライドの高い相手に対して大変失礼な行動な気がしてて悩んでいます。どうしようかなあ。 鳩羽くん柊くんの落ちロール次第で動きはもちろん変えるので、たたき台というかベースではあるのですが。
先に書いとかないと1時間かかっちゃうんですよ……! 今回のト書き癖強めにしてみたんですが、心情もりもりにしすぎてしまうのでスピードが圧倒的に足りない。 初動……初動をどうにか……!
(-82) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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/* >>441〜の鳩羽くんソロルもじんわりよいお味。 全員と丁寧に向き合ってこられた鳩羽くんだからこそこんなに響くのかなあと思います。
芽衣にも触れてくれてありがとう。 ひどい単語間違いや時系列関連、本編でもたくさんご迷惑やご負担をおかけしたと思っているのでそこは反省しつつも、たくさんたくさんありがとうをお贈りしたい。
落ちロルもいっぱい楽しみにしてます。
(-83) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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/* >>447 締めの文章がまたいいんですよね……。 こんなに綺麗な景色あります? 大好きしかないです。
(-84) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[ 物言わぬマネキンに聞く耳はない。 何を言っても、何が届くこともない。]
(+66) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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── 現在 ──
向井くん。……ただいま。 反省部屋って何、それ。
[ 声を掛けられた方を見上げて>>+62 くすくすとそう笑って返す。 反省部屋って向こうの世界じゃないの?なんて。]
……いつの間にこっち帰ってたの。 もしかして、同時だったのかな。
[ それなら私の死に様は見られてないってことで、 それはそれで良いのかもしれないけれども]
(+67) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[ もう1人。>>+65 ひとみの姿を見つけたならば、 ただいま、とゆるく手を振って微笑んで。
ひとみに言いたいこと、相談したかったこと、 あったんだけどさ、無くなっちゃった なんて。
だから結局私の悩みの本当の形は きっと誰も知らない。]*
(+68) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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/* 鳩羽くんかっこよすぎるよお
(-85) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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― 音楽室 ―
[今まで言う機会がなかったのはさ。
最初にここで会ってピアノのことを聞いたとき、 暮石があんまり触れてほしくなさそうだったから。
なんであの日ピアノを弾いてたのか、 なんで隠れてピアノを弾いてるのか、 なんで少し間を開けて来た時ほっとような顔をしたのか、 なんで気紛れに声をかけてくれたのか、 俺は事情を何も知らない。
知る必要もないと思ってた。 なにか余計な言葉を差し込むことで 穏やかな空間が壊れてしまうことを恐れた。
それくらいには俺にとっても大事な時間だったんだよ。 追い返されないことにも安堵していた。 暮石はそれを知らないだろうけれど。>>376]
(448) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[今までたくさん、たくさん、 ひとにすかれるための「すきだよ」を振り撒いて 本当のことは隠す癖がついてた。
思ったことをそのまま伝えるの ずいぶん長いこと忘れてたんだ。
「すきだよ」と言って、 「 」と返して貰うこと、 それだけのことが俺にはひどく難しくて、だから。
その時の俺は柄にもなく緊張して、 手にじわっと汗をかいたりしながら、 でも視線をそらさずに暮石を見る。
音楽室に不揃いな音が鳴り響いたあと、>>378 彼女の顔がくしゃりと歪んで、泣くように笑った。>>379]
(449) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[―――………]
(450) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[暮石の声は震えていた。>>381>>383]
(451) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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―――そ、か。 そうなんだ。
[なにかずっと胸につかえていたものを 吐き出すかのように紡がれた言葉は 俺の鼓膜を震わせて、夜の空気に融ける。]
………いいね。素敵だね。
[慌ててピアノに向き直る暮石に、 ただ一言、そう零して。]
(452) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[そうして、ピアノが再び旋律を奏で始める。>>384
聞き覚えのあるメロディーは、 確か文化祭の後の月曜日、 膝を抱えて聞いたものだった。
これはきっと、俺の為に弾いてくれている曲。 そう理解したから、 音楽室の床に座り込んで、静かに耳を傾ける。
所々つっかえながら進む曲に、 ゆったりと身体でリズムを取りながら聞き入って。 曲が終わった後、ぱちぱちと手を叩いて立ち上がった。]
(453) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[良かったよ、っていつもみたいに言おうと思った。
でも、その前に暮石が話しだしたから。 俺はそれを黙って聞いて、 今度はさっきの暮石とは逆に 驚いて目を見開いた。>>385
どうして暮石のピアノが好きだったのか。 理屈じゃなくて、技術でもなくて。 からっぽな自分に嫌気がさした時 心を埋めて貰えるような気がしていた。
でも、それは俺が勝手に求めてるだけだから。 暮石が喜んでるだなんて 今まで考えたことは無くて……]
(454) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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[………そっか。
「嬉しい」と思ってくれるのか。 「俺で良かった」と言ってくれるのか。 俺の「すき」も、ちゃんと届くことがあるんだ。
その事実がただ胸の奥を揺らして、 今度は俺が泣きそうになってしまう。 眉を下げて、こくりと首を縦に振った。]
(455) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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……………うん。 俺も。好き。…だったよ、この時間が。
また来る。 また暮石ちゃんの演奏、聞かせて欲しい。 またこうして………
俺の為に、弾いてくれる?
[今じゃない、この先のどこかに。 もうひとつ、未来の約束を乗せる。*]
(456) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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/* きゃーーーーーー (柊くん&芽衣ちゃんに歓声を上げるモブの声)
(-86) 2021/06/13(Sun) 21時頃
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