27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
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[ “誠実”も“優しい”も“明るい”も 全部俺に相応しくない気がして。
きっとそんなカップを 俺をイメージして作ったと言われたら、 きっと俺は申し訳ない気持ちになってしまうから。 ]**
(334) 2023/07/30(Sun) 21時半頃
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――B1/階段――
[タカナル先輩と別れ、手短にLINEで 挨拶も済ませた。 あの時視野に掠めた黒の一片、 ふわふわと頼りないそれに導かれるように、 オレは階段に辿り着いていた。
――オレの目には、告知天使の予告状。]
黒い翼の、神の御使い、 アリババさん、……だっけ、
いますか?
[ザックからスケッチブックを取り出して、 持ち帰ることができないか、 また目覚めた先の現状について、 分かることがあれば問い質す。*]
(335) 2023/07/30(Sun) 21時半頃
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[いきなり骨をどうこう言われて、 面喰らうのはよく分かる。
初めてできた恋人に、最上級の愛を込めて、
『キミの骨でカップをつくりたい』
と口説いたら、 ドン引きされて気色が悪いと侮蔑され、 言い募る内に最初の手形が 赤く赤く頬に咲くことになったのだから。]
誠実、優しい、明るいの反対は、 ――不誠実、薄情、根暗……?
[ノっ君のイメージが迷子。>>333 おにぎりとお味噌汁とたまごサンドと肉じゃが。 割烹着のオカンはあんまりなので、 実りの象徴――麦穂や玉蜀黍等の穀類と、 鳥の組み合わせはどうだろう。]
(336) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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[時折LINEの画面を確認しながら、 オレは階段を下って行く。
B1より下は存在しないはずなのに、 ぽっかり先の見えない闇が広がっていて。
永遠に下り続ける、騙し絵の階段を、 一歩一歩、踏みしめるように。]
(337) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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あ、私が静かに眠れるようにってこと?
[>>327>>328 福原の言葉に驚いて目を瞠る。 つくづく気遣いのできる後輩だと思う。 手作りのおにぎりに保冷剤、これがいわゆる女子力と いうものだろうか。 抱いた感想が場違いであることは理解しながらも。]
そうなんだ、 絵画の中にでも入ったのだと思ったわ。 ミュージアムショップね、私も行ってみようかな。
[笑顔で返されれば、疑う理由などない。 頷いてから、銀はゆっくり立ち上がった。 裾まで覆う重いフード付きマント。機能性とは程遠い。 どうせ夢から覚めたら消えてなくなるのだろうから、 このまま着ていくとしようか。]
(338) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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そうね。 せっかくだし、ここ、観て廻ってくるわ。
[災害でどの程度被害があったものか、 失われたものは"他"にもあるだろう。 鑑賞できるうちに観ておこうと。 それに、銀がここで横たわっていれば、 福原にも面倒をかけてしまう。
絵画へと向き直る。振り返らないつもりでいたが、 やはり最後にこの目に留めておこう。 十年以上の年月、銀の心の大切な部分を占めていた絵を 目に入れて、別れを告げた。]
さよなら。
[音に乗せた後で、福原の方を見る。]
(339) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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ありがとう。
[やはり、彼にはこの言葉が適当だと思えた。 漸く戻ってきた淡い笑みを浮かべて、
彼がそれ以上止めることがなければ、 この部屋を後にするつもり。*]
(340) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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― 幕間 ―
[何かから逃げるように肩を竦め、速足で進む。 なるべく周囲を見ないように夢中で進めば いつの間にか声は聞こえなくなっていた。 立ち止まり、がらんとした天井を仰いで深呼吸をする。]
は―――…………
[ここは夢の世界。 皆の意識が反映される世界。 見たいもの、見たくないもの。 正負どちらであれ深層心理に影響される世界。]
(341) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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[まるで鏡映しのように、目の前に自分が現れる。 顔のないぼんやりとした虚像が。 無表情でそれを見つめ、ぽつりと口を開いた。]
………やり残し、か。
[こんなことになる前、 軽口交じりに望む願いを問われたって。>>0:370 本当のことなんて口に出せなかった。>>0:385
それは凡庸で、ささやかで、つまらない。 でもきっと、叶わないことだと感じていたから。]
(342) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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/* 福原徳人の設定盛り過ぎて、死んだ後のこと全く考えてなかった() 家族関係ぐちゃぐちゃだけど、死んだらお葬式できんの、この子?
(-82) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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[果たして天使に頼めば 35億回のくじ引きをショートカットして 運命の人と引き合わせてくれるんだろうか。
一目で二人は恋に落ちて、 世界であたしだけに愛を囁いて、 約束されたハッピーエンドを描くんだろうか。
……嘘。そんな都合のいい人、いないよ。
現実はそんなに甘くない。 わかってる。わかってるのに。 分不相応な期待なんてしないし、こんな世界嫌いだし。 何もかも諦めて、耳を塞いで、絵の世界に浸って。 別にそれでよかったのに。]
(343) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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(――― ……なのに)
(あたし、なんで、あんなこと言ったんだろう。)
(344) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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[一つため息をついて、虚像のあたしに手を伸ばせば それはその場に融けて消えてしまった。
また逃げ出してしまいたくなるけど、 どっちみち夢なんだ。 今くらい、馬鹿になったっていいじゃないか。
そんな気持ちでまっすぐ歩めば、 きっといつのまにかロータリーに着いている。**]
(345) 2023/07/30(Sun) 22時頃
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/* こころちゃん♡→大藤くんなのかな……?(ワクワク
(-83) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
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―― 現在:美術館2階 ――
はい。一応そのつもりでしたが、 言葉にすると、なんか恩着せがましいっすねえ。
[ なんて苦笑を零しながら、 ]
はい、ミュージアムショップっす。 綺麗なはがきとか色々とあったので、 見ているだけでも楽しいと思うっすよー。
[ まず最初に出てくる発想が、 絵画の中に入った、ということは、>>338 銀先輩が絵画の中に入った、 もしくはその知識がある、ということか。
立ち上がる先輩に倣うように、 俺も立ち上がると、 ]
(346) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
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銀先輩は、もうすぐこの場所から お別れしないとですもんね。 時間の許す限り、見て回るといいと思うっすよ!
[ 絵画に向き合って、別れを告げる先輩に、>>339 もしかして、これがバスで言ってた 見たかった作品なのかなって何となく思ったけど。
絵画に別れを告げる理由や経緯は分からなかったけど、 俺は別にその言葉が縁起が悪いなんて思ってなかった。
だって、「さよなら」と言おうが言うまいが、 起こった結果は変わらないし。 ]
(347) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
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いえいえ、どういたしまして!
[ お礼の言葉を言われる頃には、>>340 銀先輩の笑みは戻っていた。
――よかった。少しは役に立てたみたいだ。
俺はホッと安心して、笑顔を浮かべると、 特に引き留めることなく、先輩を見送った。 ]**
(348) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
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――B1/階段――
[骨のように白い手が、 黄泉路から手招きしている。 否、それは本当に骨だったのかも知れない。
血塗られたように、深紅のマニキュア。 精緻なネイルにハートのラインストーン。 ラメが綺羅綺羅とオレを翻弄する、 あれは五人目の彼女の手。
耳元で、「なんで?」と彼女が囁く。 「どんな我儘でも聞いてくれたでしょ?」 「好きなら、これくらいできるでしょ?」]
――ごめん。
[オレは薄く微笑みながら、頬への衝撃を覚悟して 奥歯を噛み締める。]
(349) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
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そう? 私はあまり勘がよくないから 言葉にしてもらえるほうがありがたいわ。
[>>346>>347>>348 きっと、銀が気づいてない所で これまでも色々と気を配ってくれていたのだろう。]
素敵な場所だものね。 そう、この絵、子供の頃に見た時も、今も いいなって思えたわ。
[彼の視線を受けて、添えると背を向ける。 足取りが軽やかなものでなかったのは、 重いローブのせいだったことにしよう。*]
(350) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
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[砕いてきた死者たちが、 オレの背後にわらわらと列を成す。 まるでこのまま歩き続ければ、 自分たちも現世に黄泉還ることができると 思っているかのようだ。
骸骨たちによる、死者の行進、生者の葬列。
肉体を弔うために葬儀を行うなら、 精神を弔うにはどうすればいいのだろう。
この手で殺してきた、35億分の9人の 女神たちの心は。]
(351) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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七日間くらいあるのかな。
["慈悲"であり猶予のはずのこの世界。 覚める前にとりとめもなく考える。 ジイさんの葬式の時、坊さんが掻い摘んで 話てくれた、死後の話を。
七日経てば、三途の川に着く頃合い。 それから七日毎に七度の裁判を経て、 四十九日後、次の世界へと旅立つのだと。]
――ごめん。
[誰に対して謝っているのか、分からない。 この階段の先が、奈落でも川でもなく、 現世の病院だと、オレは識らされていた。]
(352) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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[いつしか階段は、踊り場で折り返すことなく、 螺旋を描いて下方へと続いている。
まるで轆轤のようにくるくると、 永劫回り続けているように錯覚する。
のべられる、幾多の亡者の手を歯牙にもかけず、 ただ一歩ずつ、目醒めに向かって。
遠くで、雷の落ちる音が聞こえた気がして、 一瞬身を竦ませた。
階段の最後の段には、まだ辿り着かない。 オレの心が、澱み迷い続ける限り。*]
(353) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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―― 現在:2階・絵画『運命』の前 ――
ふうん、なるほど。
[ 銀先輩が立ち去った後、 俺はじっくりと目の前の絵画を見てみることにした。>>0:319
なんとなく、先ほど銀先輩が着ていた服装と この絵画の世界観がマッチしている気がする。
それに、子供の頃に気に入った絵もこの絵らしいし、>>350 絵画の中に入ったのは、やはり銀先輩なのかな、 と、俺は推測する。>>346
ただ、ほんの少し前なら、 直接文句を言ってやりたい人間もいたけど、>>65 俺の感情はもうすっかり冷えていて。>>145>>173 ]
(354) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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――美術館探索
[福原と別れたあとは、近くの特別展示室を覗いて 見て廻る。それから階下へと降りたが、 一階は到着後に観ているものも多い。
ずるずるとマントを引き摺るようにして のんびりと歩く。 鑑賞というには集中を欠いていたものの、 先ほどの落ち込みを思えば、各段にましになっている。 福原が助けになったことは明らかで、 時間の経つとともにありがたいなとしみじみ思う。]
あ、ここね、ミュージアムショップ。
[目的というわけではなく通りかかっただけだ。 きっと、夢の外に持ち出すことはできないだろう。 パンフレットやオリジナルグッズを見るともなしに。]
(355) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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まあ、今のところは絵の中に入らなくていいかな。 直接会って、言い訳なんて聞きたくないし。
[ 父さんがどれだけ 俺から恨まれる覚悟があったか知らないけど、>>173 死人には口など無いのだから、 俺が父さんに対して思う感情に 口を挟まれたくなんてない。 ]**
(356) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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…………。
[残された時間は明示されていなかった。 ただ、時が迫っているような、急き立てられる感覚。
未だ誰とも分からない、最後にここに残る者のことを 考えるのは気が重い。]
アリババさん、 やっぱりちょっと憎らしく思ってしまうわ。
[息を吐く。その掌も声を優しいものだったけれど。
今は最後のひとりとなった者が 少しでも安らかに眠れるといい――そう願うだけ。*]
(357) 2023/07/30(Sun) 23時頃
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>>335
[それはどんなタイミングだったか。 呼ばれれば姿をみせる]
キミは、還る人だね。 何か思うことがあるのかな。*
(358) 2023/07/30(Sun) 23時半頃
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──回想:骨谷先輩と──
[>>170 似顔絵?と思って覗いたけど、カップの図案だそうだ]
使う人をイメージした図案ですか? へぇ〜…面白いなぁ
[感心しながら後ろから覗き込めば、思い浮かんだ内容について教えてくれるかな。ワイルドストロベリーが有名な食器って、どこかで見た事があったっけ]
面白そう…いつか作ってもらいたいですね〜…ぜひ。 で、それを使ってお茶とか飲んでみたいなぁ
[自分も戻れれば、それは叶うかもしれない。 でもまだ分からないから、これ以上の約束は しない方がいいかな]
(359) 2023/07/30(Sun) 23時半頃
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[機会があれば、仁科さんにも絵を見せてもらおうか]
思い通りの食べ物が出る冷蔵庫ですか。 うちにも一台欲しいですね。
[子どもの頃に、ドラ●もんを初めて知った時にも同じ事を言ったなぁ]
肉じゃが、福原先輩に作ってもらえる約束したんですよ。 うん、このおにぎりも美味い。
[ちょっと鼻にツンと来たけど。 で、慌てて冷たいお茶を汲みに行ったんだった。*]
(360) 2023/07/30(Sun) 23時半頃
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[グループLINEを長いこと確認していなかった。 >>316 骨? 骨谷のLINEに疑問符を浮かべる。 ボーンチャイナとは聞いていたが、どういうことだろう。
何かを打とうとして、 伝えるべき言葉はないのだ。 この中にひとり、永遠に会えない人物がいるのだとしても。 >>80 また、後で。 ここでもう一度、会っておくべきだっただろうか、 考えて首を振る。 それから、ふと、スマホを構えて自撮りした。]
……この衣装で、 スマホって合わないわね。
[画像を見て呟く。これも消えてしまうのだろう。 それでも、少し笑えたから良かったのだと思う。*]
(361) 2023/07/30(Sun) 23時半頃
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