10 冷たい校舎村9
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[ 私がずっと抱えていたもの、全部。 芽衣は「教えて」って言ったから、>>126 私は全部隠さなかった。 だって、これが最後だもの ] ……正しくない。 私、ずっと理不尽だって、思ってた。
[ 私は姉じゃない。 私は姉の代用品じゃない。 私は姉にはなれない ]
(154) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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[ 「優しくない人」の定義を聞かれて、浮かんだイメージ。 自分勝手で、 自分の思い通りにならないと気が済まなくて、 自分のことを気を使われる側だと思ってて、 自分の思い通りにならないことを、 他人のせいにできる人。>>2:278>>2:279>>2:295 私はずっと、父をそんな人だと思ってた ]
(155) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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そんなこと、知ってる。知ってたよ、炭蔵君。 姉に期待を裏切られた途端、 ずっと出来損ない扱いしてた私を 姉の代わりにしようなんて、 そんな無理を通そうとする人が、正しいわけがない。 [ 自分が間違ってなかったことを証明するためだけの道具。 そんな扱いをされて、父だから正しいなんて、 そんな風に思えるほど私はおめでたくなんかない ]
(156) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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……でも、父が間違ってたから、何なの? 私がどんなに白いって言っても、 父が黒だって言ったら黒なの。 それが我が家の、ルールで、命令。 結局、私はまだ子供で、 父がどんなに理不尽な暴君だとしても、 そんな父に依存して生きてるの。 逆らったら、生きていけないの。
[ 早く大人になりたかった。>>2:606 大人になったら、自分で別の場所を見つけて、 生きていけるかもしれないって思った。 でも、間に合わなかったね。 大人になるより、私の限界の方が早かった ]
(157) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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……だから、もう手遅れ。 自殺を図るような娘は父の人生の汚点だから。 私はきっともう捨てられてるし、 私が生きていける場所なんて、 現実のどこにももうないの。
[ そのままの私が好きって、>>151 もうちょっと言葉を選んだ方がいいと思うよ。 口説き文句みたい。勘違いされちゃうよ。 でもそれも炭蔵君の不器用なところだったね ]
(158) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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言ったでしょ、私、炭蔵君の不器用なところ、 嫌いじゃないって。 炭蔵君は、そのままの炭蔵君でいいんだよ。
[ 炭蔵君よりストレートじゃない私は、 ずっと嫌いじゃないって言ってたけど、>>0:1174 炭蔵君の言い方を借りるなら、私はそういう 不器用なところがある炭蔵君のことが好きだったよ** ]
(159) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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/* この好きがLIKEなのかLOVEなのか、その謎を解明するため我々はアマゾンの奥地へと向かった(すやぁ
(-54) 2021/06/15(Tue) 02時頃
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── 現在・病院外 ──
う、嬉しかったらダメかよ!
[なんてさ。 巫山戯るのなんて永遠にできるんだ>>+128 鳩羽憐に春が訪れない理由を論ずる会は ぜひ開催して欲しい。ついでに春持ってきて。
ああほんとうにさ。 永遠にやってたいけど、 今は、本当に嬉しがるときじゃないから まだ帰ってこない仲間が帰ってくるまで とりあえず続きはさ、お預け。 ]
(+136) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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[本心と称賛以外のナニモノでもなかった>>+132 だから「がんばらないと生きていけない」とかさ 「そんな世界を苦しく思う気持ち」とかさ。 ……それでも、がんばりたい気持ち、とか。
………ほら、やっぱり判ってないんだよ。俺。
知ったとて「頑張ってるからえらいよ」って。 「でも無理に頑張らなくてもいいよ」って。 そんな言葉が口から出かねない俺は、 喉元に掛かる手、大きな意味に気づけない。
たぶんさ、そうじゃないだろ。 ]
(+137) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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……そっか。
[苦しかった。って。 けど、「今は」少しマシだって。 シンの答えは、シンプルだった >>+134 それから苦笑とともに質問をひとつ、ふたつ。]
(+138) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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うん、人形、見たよ 苦しそうだった。 俺、シンがあんなになるまで シンのことさあ、ちゃんと知らなかったなって …………………うん。
それでもさ、教室、来てくれようとしてたろ 知ってるよ。嬉しかったよ。
[やりきれない想いとか、 まとまらない感情は沈黙に乗せた。 メイからちょっと聞いたシンの断片については 今は、伏せておくことにする。]
(+139) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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[そういうもんだから…っていう シンの話も聞いてさ>>+135
えらい、とか頑張ってる、とか、すごいとか、 そういう客観的に誰かを測る言葉じゃなくて 大丈夫か、とか無理すんなとか、 そういう心に負担を掛けちゃう言葉でもなくて
俺の「うれしい」っていう気持ちを送るよ。 ああ、でもさ、 ]
(+140) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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心配は、させてよ。 心配は、したいの、俺が。
………なんっつーかなー 別に馬鹿な話、してるだけでも 日常はさ、すげー楽しいけど
でもさー シンのこと全部知れてねーみたいで それはなんかめっちゃ悔しい
[悔しいって言いながら それなのに顔は笑ってるから、 俺の感情はやっぱどっか忙しい。
っつうかなんだろうな、言葉だけ切り取ると 彼女みたいじゃん????って思うから あっそういう事?俺に春が来ない理由。]
(+141) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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俺の傷? ああ、うん、……………うん。 あっちの世界で、傷つけた名残だと思う。
俺もさ。 シンとは別かもしんないけど やっぱり息苦しいなって思うことあんだよ ………いや、あった、んだよ。
自分と向き合ったら空っぽで、 いつだって取り繕ってて、さぁ イヤだって思っていきてきたわけじゃねーけど それじゃだめだなって思ったのは確か。
ああ、でも
(+142) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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シンと居た時は、 深呼吸なんてしなくても、息、吸えてたから だから、うーんそうだな、
……ありがと。
[息苦しい自分はさ、 「昨日」までの世界に、置いてきた。 だから今は、「ありがとう」それだけ。
それでもいつか寄り添ってくれるっていうなら ちゃんとイチから全部、話すから。 だからシンのことも、教えてよ。 ]**
(+143) 2021/06/15(Tue) 08時半頃
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── 現在・病院外 ── ダメとは言ってねーだろ。 俺もうれしかったよ。……うん。 ただ、ちょっと驚いた。うん。 [ 自分で言いながら納得するように、 慎一はうんうんうなずいていた。>>+136 たぶん、慎一もわかりやすい方だろうけど、 鳩羽の背後にはたまにしっぽが見える。 びゅんびゅん振れてるそれを見て、 驚いたとしても、ヤなはずがなかった。]
(+144) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ だから本当に、女子ってわからない。 本当にみんな残らず帰ってきて、 気兼ねなくうれしがれる時がきたら、 男子みんなで顔を寄せ合って話し合おうか。 女の子は秘密のお菓子パーティーをしたという。 男の子にもなにかがあってもいいだろう。 ……それで対抗できるのか? わからないけど。 しかし困った。 あいにく当方、春は在庫切れだなあ……。]
(+145) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ こんな話はまた今度でもいいね。
「知らなかった」と鳩羽は言う。>>+139 知らせようとしなかったのは慎一だ。] ……知ってもらう気なかったからね。 だってさ、変に気遣われると、 俺、変な奴みたいじゃん……そうなんだけど。 [ ちょっと言いづらそうな何かとか、 間のあいた相槌とか、そういうの全部、 なんだか少しもどかしかった。 モヤモヤさせたいんじゃないんだけど。 人との向き合い方がへたくそでごめんね。]
(+146) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ 教室に辿り着けなかった慎一は、 そのことを指摘されて笑う。>>+139] ああ、遠かったなあ……、 集まろうって言うくせにさ、 時間の決め方、すんげー雑で、 なんなんだよって思ってたの。 うれしいって、おまえ、 マジで人がいいというか……、 [ おかしなことを言うなあって思ってた。 なんていうか、再会の「うれしい」も、 今の「うれしい」もピンとこなくて、 慎一はただ、いいやつだなあって思って。]
(+147) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ ……思ってた。 「心配したい」と言われて、>>+141 人が良すぎるって思い始めるくらいには。] そーいうとこだよ。 すごいなっつってんの。 あれもこれも人のこと心配して、 全部知っても、疲れるじゃんか。 [ 少なくとも慎一にはできないソレ。 確かに、そういうことかもしれない。 みんなに優しい男はモテないって聞いた。]
(+148) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ そう。そういうふうに考えてて。 やたらと「うれしい」とか、 妙なやつだなあって思ったりもしたけど。 なんだか話の雲行きが妙だった。 というか、慎一からすると不思議だった。 「自分でやったの?」と眉をひそめて、 まじまじとその傷を見つめたりしながら、 鳩羽が息苦しさを語るのを聞いていた。>>+142 慎一の周りの人たちは思い切りがよくて困る。 黒沢も、炭蔵も、鳩羽もみんなそう。]
(+149) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ 礼を言われて、慎一は不思議だった。>>+143 「息が吸えた」と言われて、 「シンといたときは」と言われて。 慎一は一瞬、意味がわからなくて──、 それで、ぽかんとしていたんだけど、 だんだんと込み上げてくるのはなんだろう。 「うれしい」で合ってるかな。 たぶん、そのときやっと気づいたのだ。 友だち甲斐のないやつでごめんね。]
(+150) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ 「みんな」の中のひとりじゃなく、 たくさんいる中の友だちAでもなく、 どうやら鳩羽は慎一に言っているらしい。]
(+151) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ いつだって誰かの背を追いかけている気でいた。 みんなより遅れて、先をいく背中ばかり眺めて。 ひとりはさみしい。 慎一の視界からみんなが消えたらさみしい。 そう考えることはあっても、 前を向いて先を行く他人の視界に、 自分がなにかの意味を以て存在するなんて、 慎一はたぶん、想像したことがなかった。]
(+152) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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[ だから、あの世界に呼ばれてうれしかった。 少なくとも誰かの中に存在したんだと思えて。 「俺だったらどうする?」って聞かれて、>>2:364 同じように聞き返す気だって起きなかった。 慎一が消えて泣いたやつがいたなんて知ったら、 そりゃあもう、抱きしめちゃうだろうね。力一杯。]
(+153) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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……そっか。そっかあ。 [ へへ、みたいな笑いを堪えきれずに、 慎一はちょっと視線を泳がせていた。 少しだけでも、誰かにとって、 お荷物なだけじゃないなにかになれてたら、 慎一はうれしいよ。とてもうれしい。 「ありがと」と言われたら、 「どういたしまして」がお決まりだろうに、 どうも言うタイミングを逃してしまった。 代わりに、笑みを浮かべたまま口を開く。]
(+154) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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レンが他の奴にするみたいに、 当たり前みたいに接してくれて、 俺はさ、楽しかったよ。うれしかった。 人付き合い、苦手なのに、 そういうの憧れだったから。 息をするのが少しくらい大変でも、 俺、おまえとバカ騒ぎしてたかった。 でもさ、どっかで思ってたんだ。 俺にとっては特別なことでも、 レンからすれば当たり前なんだろうって。
(+155) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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……だから、なんかさ、 ああやってバカ話してるだけの日常が、 レンにとっても意味があったんなら、 なんか……よかった、……ありがと。 [ へらりと笑ってみたりするけれど、 これは何も上っ面の笑顔ってんじゃなく、 ただ、なんか力が抜けちゃっただけ。 これくらいはちゃんと立ち止まって言おう。 なぜか大事に抱えちゃってたコーラは、 たぶん、もうちょっと、いやだいぶぬるい。 だってこの寒い中、慎一は結構あたたかい。]
(+156) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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……なあ、また、 一緒にアイス食ったり、 昼飯食ったり……食ってばっかだな。 そういうふつーのこと、してくれる? レンがそうしたいときだけでいいよ。 深呼吸に疲れたときだけでもいい。 ……俺も疲れちゃったときは、 今日はパス! って言うかもしれないし。 [ 願わくばどちらか一方の望みとしてじゃなく、 そういうふうに続いていけたらいいって、 そんな大それた祈りを込めて、慎一は笑った。**]
(+157) 2021/06/15(Tue) 11時半頃
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/* 泣く!!!! 本当に!!!泣かせてくる!!! この村の人達は!!!泣かせてくる!!!
(-55) 2021/06/15(Tue) 12時頃
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