10 冷たい校舎村9
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[>>247一緒に帰ろうという申し出は軽く受けて貰い、 心の中でこっそり喜んだものだった。 私だってね、顔のいい男の子と一緒に歩くのは人並みに憧れなんですよ。
私は大丈夫。柊くんもそういうの大丈夫ってことでいいの? いっそ見せつけるようにしちゃっても平気?
そんなことを確認してみたものの、大胆な行動には終ぞ出れず。 それでも柊くんと話したり、寄り道しながら帰る通学路はいつもと違って感じた。
こんなの、クラスの女子グループに見つかったら嫉妬されるかなって、 心の奥でビビっていた気持ちもあったのだけど、 大事になる前に、柊くんの「女癖の悪さ」についての噂を耳にしてしまい。 一緒に帰ろう、と声をかけることは無くなってしまった。]
(276) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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[>>251今日は全然人を見ない。 そう言われて、そうだねーと軽く肯く。]
チャットでは返事してる人ちらほらいたから大丈夫だと思うけど、 それにしても少ないよね。
[誰かと会ったか。 それを尋ねられれば、0.1秒ほどの間を開けてから、 何食わぬ顔で首を横に振る。]
ううん。誰にも会ってない。 柊くんが雪景色住民第1号。
そういえば、電車も止まってないんだ。 こんな日も雪の光を灯りにして勉学に励めよ若人ってことなのかなぁ……。
[自分でもよくわからないことをぼやきながら、 ざく、ざく、雪に足跡を作っていく。]
(277) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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[あの子が現れるのは、いつも私一人だけの時。
だから、帰り道は誰かと帰りたいと思った。 “見せ付けるように”、2人で並んで歩きたかった。*]
(278) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2021/06/03(Thu) 23時頃
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もしも時が戻れば、 どうにもならないことの一つは取り返しがつく。
(279) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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[曽我家は七人兄弟。 だんごの串に例えれば、 ひとつふたつみっつとくっついていて、 だいぶ間が空いて、ひとつ。 そこからまたかなり間が空いて、またみっつ。
上三人に逆らってもいいことはない。 返事は“わかった”か“はい”が鉄則だ。 マッサージして。はい。 アイス買ってきて。わかった。 ノーといえば、拳が降りキックが飛んでくる。 否定より肯定を返したほうが人生楽だと学んだ。 ]
(280) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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[高校生と中学生には大きな隔たりがある。 なんといっても、バイトができる。 家から離れるための図書館にこもる日々に別れを告げ、 バイトを明け暮れた高校1年の春、夏。
ある日。自宅に帰れば、兄も何故か家にいた。 今どこで暮らしているかしらないけれど、 家を出て、5年は経っているはずだ。 高校生になったんだってなと嬉しそうに何故か言われ、 俺より長く通えて偉いと褒められた。 そして。祝いに髪を染めてやる、と。 青と緑、どっちがいい?と言われて、 適当に選んだのは青だった。 ]
(281) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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[豊高の校則を思い出しながら、 洗面所で髪に液体をかけられている自分を見た。 時間が経ってもうまく染まらず。
結局、青の色をいれるために、 ブリーチ剤をもって二日連続で自宅に兄が訪れる。 ]
(282) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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/* ログすげえな‥???
(-67) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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[バイト先の飲食店では、髪色がイケてると評判だった。 兄と似た感性に乾杯。首にならずによかった。 髪色が黒でも青でも、色が落ちて白っぽくなっても、 何かが特別に大きく変わるわけじゃない。 校則違反ではないから、奇異な目で見られるくらいで。 ]
……おねーさん、なにしてるの。
[バイトの帰り道。 明らかに酔いつぶれてる女性が道に転がっていた。 とろんとした目で、俺を見ると、 かなただか、かなめだか、 ともかく、かななんちゃらの名前を呼んで、 抱き着こうと手を伸ばしてきた。 ]
(283) 2021/06/03(Thu) 23時頃
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それが、俺とシーナさんの出会い。 たぶん髪が白くなければ、 シーナさんが酔ってなければ、 舞台俳優のかななんちゃらと、 間違えられることはなかった、と思う。
シーナさんの待ち受けで、 笑うかななんちゃらと俺って、 あんまり似てないし。髪色と垂れ目だけでしょ。*
(284) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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── 回想:クラス委員と ──
俺もこれは、初めてだな
[ 一度目のことだ。>>200 確かに、と思った。
男子だけで構成されたクラス委員は、 流石の炭蔵でも初体験だった。 女子の意見を取り入れるには、 女子がいた方が良いと思うのだが ヨーコ先生は、そこまで考えていないらしい。 クラスのみんなが良いのなら、良いんだが。 ]
(285) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ むさ苦しいと言って仕舞えば、むさ苦しいが 女子の有無で自分の役割が変わるわけでもないし 特段これと言って困ることもなかった。
むしろ男同士の方がより気を遣わずに済む、 という一点は有難いと思うくらいだ。
加えて、気心の知れた筈の向井もいる。 炭蔵はちょっとだけ楽しみでもあった。 これは単なる好奇心の一つであって、 ころころと表情を変わるのが見ていて飽きない。
─── ぐらいの気持ちで、 断じて黒歴史を引っ掻き回そうと しているわけではないことは言葉にしておく。 ]
(286) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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もう10年も前になるのか…
[ 向井の思いとは裏腹に、 感慨深く思い出を振り返る。
しかし、もしもユーガなんて嫌いだと 目の前で泣き喚かれてしまったら?>>204 何か悪いことをしたのなら教えてくれと、 本気で問いかけることになるのだろう。
だって、炭蔵は悪いことをしている自覚がない。 ]
(287) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ 残念ながら同じ人間で 皮を被ったアンドロイドとか そんな近未来的なことがあるわけもなく スイッチなんてどこを探しても見つからない。
機械回路で炭蔵が構成されているのなら だれかにとっての悪いこと≠ヘ 出来ようがない。出来るはずがない。
だから、向井の嫌なところを突くのは 炭蔵が人間である証拠ということにしてくれ。 ]
(288) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ それからまた時を経て、二度目のこと。>>206 素直に疑問をぶつけられるその姿勢に感心する。
─── なぜ、か? 考えたことなどなかった。 無意味に思う以前に、 当たり前だと思っていたからだ。
それから、他の面子の意見にも耳を傾け、 ]
向井こそ、どうして?
[ そういうお前こそ、 学級委員なんてやるような質だったか? ─── なんて疑問を投げる。 *]
(289) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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―― 回想:突撃!隣の調理班 ――
[ 調理班に相談に行ったはずが、 真っ先に声をかけたのが販売の芽衣で、 その次がエプロン炭蔵君っていうのは 我ながら順番がおかしい気がしなくもない。 けど、私の中にも声をかけやすい人というのは 存在してしまうので、ついうっかりってものだ ]
ぱっと目を引くメニューがあった方がいいかなって。 宣伝効果があると思う。
[ ポスターに描くにしても インパクトがあれば目に飛び込んでくるし、 SNSでも映える方が話題になりやすい。 芽衣にそう頷いて、それから。>>234 どうかな?って私は綿見さんに顔を向ける>>263 ]
(290) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ 私は決して鋭い人間じゃない。 品行方正なのも、優等生なのも、 それが自然体なわけじゃない。 そうあろうと自分に課しているだけ。課されているだけ。 本質が優秀ではない私だけど、それでもね、 一回、二回なら気のせいで済ませても、 回数を重ねればなんとなく察することくらいはできる。 綿見さんに私が話しかけたら、 いつも一拍、間が空くこと。 どうやら綿見さんは、私が苦手みたいだってこと ]
うん、そうなの。 やっぱり宣伝的には見た目って大事だから。 目玉になるようなの、考えてもらえたら助かるなって。 決まったら教えてくれる?
[ SNSに上げる写真を撮るにも、ポスターを描くにも、 決まらなければこちらとしては動けないから。 私は、綿見さんの苦手意識に気づいていないふりをして、 にこやかに話を進めた ]
(291) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ 私、苦手に思われるようなこと、何かしたかな。 何か落ち度があったのかな。 面と向かって聞けないから、 やっぱり私は左手首を握りしめる* ]
(292) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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— 回想:文化祭の準備にて —
[話し合いの結果、うちのクラスの出し物は屋台に決まる。 内心ちょっと安心していた自分もいた。 楽しければなんでもいいのだけど、お化け屋敷だけはできれば御免被りたかったので。 狭くて暗い場所はまだ苦手だ。
役割が決まっていくのを眺めながら、屋台の客引きの係に手を上げる。 広報活動は担当の人がやるだろうけど、当日動ける人手が必要だろうし。 料理も得意でない、金銭管理も自信がない、そんな私にできることは、 会場を回って声を張り上げることくらいだろう。
クラス内ではどちらかというと日向にいる側という自覚はあった。 派手なギャルっぽい子には流石に敵わないけど、看板娘になってもいいかなって。]
(293) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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── 現在・通学路 ──
ヨーコ先生はね。 ユーガにはなんもないし、 大人で、しかも先生のくせしてずるくね? 自分が一年ラクしただけじゃん。
[ 別に慎一はヨーコ先生嫌いじゃないけどね。 嫌いじゃないけどそう思ったりもするって話。
慎一と黒沢の思考はなかなか重ならない。 黒沢が考えてることなんて慎一は知らないけど、 たぶん、その中身>>258を知ったら、 IFのヨーコ先生のろくでもなさに、 慎一はきっとムッとしていたと思うから、 人の心が読める超能力者じゃなくてよかった。 こんな話題、深堀りしなくってよかった。]
(294) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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プラカード? いいよ。 当日までは雑用みたいなもんだし、作るよ。
[>>163>>186>>213>>245会計と広報の打ち合わせの結果、話がこっちにも回ってきただろうか。 SNSを使った広報戦略は任せっきりだったので、それ以外のことは引き受けるつもりでいた。]
当日も動けそうな子たちで回せそうだし……。 あ、でも、柊くんの顔を腐らせるのは勿体ないか!
[客引きに柊くんが本格参戦してくれるなら女子の来店率も上がるんじゃないかな。 コストのことを考えるならほら、そういうのを有効活用しないとね。 ちゃっかりと、クラスメートの顔を財産的な勘定にしつつ、会計さんたちの予算問題は知るところではない。]
(295) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[……ちなみに、屋台で売るものについての案は、 個人的にはパフェがいいという声を上げてみたが、 このクラス、コスト面を重視する賢い人たちが多いため、 難色を示されたように思う。
なので、その後はひたすら、 クレープ! かき氷! フルーツ! と、甘いものに相槌を打つだけの生き物と化した。*]
(296) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ 黒沢が淡々とそんなこと考えてるって事実にも、 なんか悲しくなりそうだから、よかった。のかな。]
(297) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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言ってみれば? 恨み言。 黒沢からなら、ユーガも堪えるかも。
俺と一緒に椅子とか箒振り回して、 学校中の窓割って回ってみる?
[ たぶんだけど、慎一が文句を言ったところで、 下手すれば泣いて喚いたって炭蔵は動じなさそう。
たぶん、黒沢にすんっとした顔で、 一言二言なじられたほうがショックなんじゃないかな。
冗談として言った後半部分には笑い声が混じる。]
(298) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ 校門をくぐろうとしたら声がかかった。>>260
記念撮影。さっきの話だと察して、 黒沢のほうにくるりと向き直る。]
今? 俺ソロで? この雪玉謎じゃね?
[ 疑問符を3つ連続で投げつつも、 片手に雪玉を持ったまま歪なピースサイン。 数秒そのまんま静止したあとに、 「黒沢も撮っとく?」なんて機嫌よく尋ねて。
ゆっくりながらも確かに、 静かな校舎へと近づいていくのだろう。*]
(299) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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/* 当初予定していたよりも30倍ほど頭がお花畑な子になってしまった。
ま、まぁ……女子の雰囲気を見てバランスを取ったということで……。
(-68) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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/* >>295直近、柊くんの顔はクラスの財産説に笑っちゃった
(-69) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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── 回想・販売係 ──
販売担当はいい。えらい。 ほとんど金かかんねえ。
[ 暮石の提案を受けて、>>233 当日の接客の流れを記した簡易マニュアルを作る。
学校側で準備される屋台のつくりを確認して、 受け渡し口の裏側に貼れるサイズの紙に、 フローチャートのような図を描く作業。
言い出しっぺの暮石に当然のように声をかけ、 販売係の準備も着々と進めていく。]
(300) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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[ クラス委員なんて当日仕事はないから、 炭蔵が調理を手伝っているのと同じように、 慎一は販売のほうに身を置くことにした。
理由は簡単。 愛想よくテンプレートな言葉で接客するの、 なんか楽しそうだなって思ったから。 慎一にもできるかなって。やってみたかった。
あとついでに、レジに自分が一切関わらず、 売り数と残金の誤差が出たら気が狂いそうだから。]
(301) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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小銭の管理、プラケースでいけるかな。 家にあったの適当に見繕ってきた。 コインカウンター買ってもいいんだけど……
[ ──って具合に、慎一は暮石に相談する。 だって、暮石は販売係に立候補してたから。
意外だとからしくないとかはさておき、 それが彼女の役割なんだから、暮石に言う。
オーダーを聞いて商品を受け渡す担当と、 会計のやり取りをする担当を分けるとか、 流れを決めて、必要なモノをリストアップして。 そんな準備の合間に、ふと尋ねてみたことがある。]
(302) 2021/06/03(Thu) 23時半頃
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