14 冷たい校舎村10
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──それは。 見に行かなきゃいけないねえ。 なんなら今からでも向かっちゃう?
[ わたしの知らなかった変化。 エレベーターの中にある秘密。
この世界の主は一体何がしたいんだろう。 不穏なことが起きると思えば、 まるで、この場所を楽しんでくれと言わんばかりだ。
そこに何があるのだろう。 この世界の秘密? それとも。 想像ばかりを膨らませ、糸のように目を細めた。*]
(184) 2021/11/12(Fri) 21時頃
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こんなの、そうそうあってたまるかよ。 勿体ないって、そんなにこの場所がいいか?
[帰りたいは、まあわからなくもない。>>147 けど勿体ないは、ちょっと意外だった。 まるで雄火はここを満喫したいと思ってるような 文化祭でやり残したことでもあったんだろうか。
そんな、他愛もない話を言葉少なに交わしつつ。 平塚似の人形を、雄火と共に運びながら エレベーター付近に来たところで。]
(185) 2021/11/12(Fri) 21時頃
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ボタン?
[足を止め、エレベーターの表示を見た。>>148 猫だ。なんで猫?]
……なんなのか気にはなるのわかるけど、 平塚運んだ後にしようぜ。
[めちゃくちゃ押したそうな雄火を、宥めて止める。 二人きりだったなら自由にすればいいが、 今は人形になった平塚まで巻き込むことになるので。 怪しいボタンは大いに気になるものの、 ひとまず運搬を優先しようと。]
(186) 2021/11/12(Fri) 21時頃
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[そして、聞き返されたなら。>>149]
俺? 俺はべつに……帰りたいは、ないな。 ここに居たいってわけじゃないけど、 帰ってもなんもないし。
[あっさりと、今の心境を口にして。]
(187) 2021/11/12(Fri) 21時頃
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雄火は、やりたいことあるならやっとけよ。 手伝い必要なことなら、手くらい貸すから。
[面倒くさいことだったら、ちょっと考えるけど。 なんていつも通りやる気はなさそうな口調で続け。 3-2の教室に着いたなら、 虎次郎の横に平塚を並べて置いた。
その横に更にもう一体、増えることはまだ知らない。*]
(188) 2021/11/12(Fri) 21時頃
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— 回想・不知火さん —
[>>169問いに返す答えは、無言で。 視線が全てを物語った。 確証は無いし、安易すぎるとは思う。 だから口にはしない。]
……あ、
[>>172エレベーターの扉が閉じる時、 最後に聞こえた言葉に、何かを言う間もない。]
(189) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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[違うよ、俺はただ、人の気持ちがわからないだけだ。
自分が手を差し伸べるのは、自分が恵まれているから。 相手の気持ちを深く考えてやっていたわけじゃない。
自分が恵まれている存在だと思って、 ただ、何も知らずに浮かれていて、 他人を無意識に見下していたんだろう。 今ならそれがわかる。
狭い箱の中で、拳を握り締めた。*]
(190) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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/* 落ちロルはできてるぞー的なメモを貼りつつ、 まだ全然準備できてないからがんばらないと……
(-27) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
2021/11/12(Fri) 21時半頃
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[ 路子がホストだったら。>>181
提示された可能性。 零ではないと納得してから。
少々スマートではないと思いつつ、 向けられた諮問に対しに、答えでなく問いで返す。 ]
ホストだと、帰れないのだろうか?
(191) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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[ 問いかけても答えは出ないだろう。 少なくとも、答え合わせは今ではないから。 暗黙のうちに、 路子とそんな思考を共有すれば。 ]
答え合わせが来るのかはわからない。 だが、生者である以上。 不変というのは、なかなか難しいことだ。
[ 現時点で既に、 昨日と比べて違う点もいくつかある。 いつかは状況も変わるだろう。 望もうと、望むまいと。 きっと配慮などしてくれないままに。 ]
(192) 2021/11/12(Fri) 21時半頃
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その時までに、出来る事をやっておこう。
…… 落ち着いているように見えるなら。 そうあろうとしているに過ぎない。
単にそんな自分に慣れているだけなんだ。
[ 路子。君と対して変わらないよ。 そう言って顔を上げ、 じぃ。大きな真っ黒い瞳を向けたなら。
ふふふ、といつかの体育倉庫を脳裏に浮かべてから。 実は、と声を潜める。 ]
(193) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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ここだけの話。狼は呼んでみたいんだ。 ただ存外、この空間は私に優しくて。
呼ぶ必要がないというのが実際のところだな。
[ だから私がマネキンになる番が来たら 張り切って声を上げようと思う。 そんな本気か冗談か分かりにくい主張をして。
プラネタリウムは莉希と一緒に見たんだ。 だから彼女の事も混ぜて欲しい。 そんな願いに優しく瞳を細めてから、 紅潮した頬と共に、煌めく星々の事を語るだろう。 ]
(194) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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そうだな。 いずれは行かなければならないだろう。
当然、今からでも構わない。 それだと莉希のご飯は昼食かな。
[ 答え合わせ会場かもしれない場所。 赴く事に異論はないと頷いたなら。 路子のお腹に向けて語りかけるように。
君の具合はどうだろうか? と、少し笑いながら尋ねて見せた。 ]**
(195) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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— 回想・とある一人の夜 —
[テレビのバラエティ番組を、ぼんやりと見ていた。]
(196) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[とある番組の特別企画で、 数十名の独身の男女が集まって、共同生活を送る。 そして数日後に、好きになった相手に告白をして、 両想いなら晴れて結ばれる——と、そういうことらしい。
番組の内容に興味なんてなかったけど、 勉強をする際のBGMとして、なんとなく流していた。
浮かれた男どもと女どもが、 インタビューに答えて、誰が気になると打ち明ければ、 VTRを見ているスタジオがキャーキャーと騒ぎ出す。
その音声を聞くだけで無性にイライラしてくるのに、 何故か、チャンネルを変える気になれず、 共同生活の行方を見守ってしまって。]
(197) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[やがて、2人の男が、1人の女性を同時に好きになったことが明かされる。 恋のガチンコ勝負。女性を射止めるのはどっちだ!? ——他人事のスタジオは、無責任に煽る煽る。
最終局面の告白シーン。 2人の男が思いの丈を女性にぶつけ、付き合ってくださいと猛アピール。 煩わしいCMを数回挟んだ後、その恋の行方は決着を見せた。
女性の心を見事射止めた男性は、涙ながらにインタビューに答える。 「必ず幸せにします!」女性の手を掴んで、そう語る。
負けてしまったもう1人の男性は、……あれ? ……もう1人の男性は……?
どうしてだろう、映像に映らない。 最後まで映らないまま、番組は終了した。]
(198) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[イシズ製薬のCMが流れて、我に返る。 気付けば勉強を放り投げて、テレビに齧り付いて見ていた自分がいた。
俺は、負けてしまったもうほうの男性の顔が見たかった。 でもそれは叶わなかった。
テレビとしては、勝利して夢を掴んだ男をクローズアップするのが当然で、 惨めに敗北した男のしけた顔など、いらないのだ。
視聴者は、世間は、人間は、華やかな勝者の姿を見たがっている。 無慈悲なまでに残酷に、 敗者はバカにされることすらなく、存在そのものが消されていく。]
(199) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[誰にも見られることなくフェードアウトしていった男性へ。 あなたが今どんな顔をしているのか、見せてほしい。
俺と同じ顔をしているのか、確かめさせてほしい。]
(200) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[潔く、敗者であることを認められたのなら。
こんなに苦しむ前に、自分から消えてしまえたのだろうか。*]
(201) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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── 現在・1階廊下 ──
帰れないことはないんじゃないかなー みな生還! というのを読んだから。
けど、どうだろう。 わたしが、まなちがホストだとして、
ああ文化祭は今度も楽しかったー それじゃあお疲れ、帰ろっか……とは、 わたし、ならない気がするなあ。
[ これは、仮定の話の延長戦? これを君の疑問への答えとしよう。>>191
ゆるゆると紡いだ言葉に、 あともう少しだけを付け加えて。]
(202) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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──でも、 ここがわたしの世界じゃないのなら、 わたし、おかしくなっちゃう気もする。
まなち、わたしが錯乱したらそのときは、 遠慮なんかせずに思い切りひっぱたいてね。
[ そのとき、最良と思える選択をするために。 これはひとつ、わたしからの内緒話ということで。 しいっとジェスチャーを添えておこうか。]
(203) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[ 生きている限り不変であるのは難しい。>>192
なるほどと唸ってしまいそうなことを君は言い、 わたしはそれを受けて周囲を一周ぐるりと見た。
文化祭の様相へと変わったそのあとも、 意味を捉えきれない変容を続ける校舎。
不可解だとも思う一方で、 改めてわたし、この場所が嫌いではない。と思う。]
(204) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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……12時間。 今度は何が起きるんだろうね。
あんまり猶予はないなあ。 今を精一杯に生きなくては。 なにひとつやり残しがないように、ねー
[ この世界の主のためか、わたし自身のためか、 はたまたそれが同じことを指しているのか。
わからないままわたしは笑い、 まなちの深い色の瞳を見ていた。
そこにあるのは何だろう。 慣れているという言葉を君は発して、 それは受容にも諦念にも聞こえた気がした。]
(205) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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……そんなまなちを頼りにしてるよ。
呼ぶ必要がないのはなによりだ。 ただね、わたしが君を頼りに思うだけ、 わたしだって駆けつけたいって思ってること。 覚えててね。
[ それじゃあ、再び文化祭の話をしよう。
君はもうプラネタリウムを見ていた。 頬を紅潮させてそれを語る様子は熱っぽく、 わたしは少しだけりのきちに嫉妬する。>>194
その印に、わたしは対抗するように、 あの場所はわたしの友だち──わかにゃんが、 わたしのために整えてくれたのだ。と囁いた。]
(206) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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それじゃあ、出発進行だ。
──おや、まなち。 そこにわたしの瞳はなくってよ。 見るならこの好奇心に満ちた目を見てよー
[ 腹部に話しかけるのにおどけてみせて。>>195
りのきちの朝ごはんは朝昼ごはんに。 お菓子作りはおやつに持ち越しましょうと、 迷うことなくエレベーターに足を向ける。*]
(207) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[河合和歌奈のココロに、 悲しみの雪が降り積もったことはない]
(208) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[そりゃあしんどいみたいなことならあった。 一時期「ただいま」と言っても何の返事もなかったこととか、 手ひどく振った親友の恨みを買って、 机の中身をゴミ箱にぶちまけられたとか。
でも、全然泣かなかったし、みじめにも思わなかったし、 ココロが痛むということを、身をもって経験したことはなかった]
(209) 2021/11/12(Fri) 22時頃
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[だからこそより手ひどい喪失を怖れていた。 自分が他人のココロを突いたせいで ココロより人の縁よりも、より大きいものが壊れたら。 それこそ自分が嫌になってしまいそうで。
もっと普通に生きることができていれば、 普通に恋をして、 誰かの恋を失う痛みにも、普通に寄り添うことができたのかな]
(210) 2021/11/12(Fri) 22時半頃
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―― 屋上の扉の前 ――
さあね……。
[首を横に振った。>>144 心当たりの一番手はマネキンになりました、なんてわざわざ言うこともないし、 マネキンだけを残してしまった三人の他に心当たりもない。
クラスメイトが減っていってるのは確かだけど、 急にミステリーにジャンルが鞍替えしたとも思ってない。 死体は語るかもしれないがマネキンは語らない。 それでも大事には扱うよ。運んでいる間中は]
(211) 2021/11/12(Fri) 22時半頃
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…………。
[「悲しむ奴なんていない。」>>146 その言葉の意味するところに気付かなかったはずがない。 いつからそうなってたんだろう。 婚約者ちゃんの誕生日はちゃんと過ごせたのか。 ていうか、もしかして、もう向こうには他に男がいるとか? これはあくまで勘だけど。
壊れた物は元に戻らない。 彼らの婚約関係も、幸せな人だとぼんやり思ってた石頭幣太郎への認識も。 今己は壊れた関係の、あるいは思慕の残骸を踏んでいる。 もっと踏んだら細かくなってしまいそうな……]
―――へっ!? 心中って、……えっと、この世界で死ぬの?
(212) 2021/11/12(Fri) 22時半頃
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