28 僕等(ぼくら)の
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人
狼
墓
少
霊
全
ハロに1人が投票した。
ヒイラギに4人が投票した。
ヒイラギは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、ハロ、エニシ、ケイイチ、マユミの4名。
3度、戦いの舞台となってしまった、
日暈学園高校と、
その周辺の市街地に残された戦いの爪痕は大きく。
4度目の戦いが起こる事を予測して、
多くの人は、別の街へ避難をしたし、
学校も、自主登校になって、
殆ど機能しなくなっていた。
かつて人々が楽し気に行き交い、
賑わっていた街並みは、
今は建物だけを残して、人影もなく。
――……5人目のパイロットに『声』が届いたのは、そんな頃。**
(#0) 2023/08/21(Mon) 00時頃
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ーー康生の死後/自宅ーー
[自宅に帰宅した僕は、暫く放心する。
右ポケットには彼からもらった巻き貝と、いざという時に彼に止めを刺すためのナイフが入っていた。
使う機会がなかったナイフを放り投げる。
使わなくとも結局、彼は逝ってしまった…。
左ポケットには彼の手紙が入っていた。それは加賀先生から渡されたもので。
僕はベッドの上でただまんじりともせず時を過ごす。
全てが虚しかった。 全てが意味を失った。
僕は全てを、失った。]
(0) 2023/08/21(Mon) 00時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/21(Mon) 00時頃
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[どれだけの時間が経ったか。 僕は手紙を取り出して読む。]
お父さんの、心臓ーー
[彼が語っていた不可解は漸く全て解けた。
僕は全然気付いていなかったが。彼が抱えていたことを分かち合ってあげられなかったのを悔やむ。
しかし、彼は敢えて僕には話さなかったのだろう。
次に僕は、彼のお願いを読んだ。
『どうか俺のこと覚えててほしい。』]
……忘れるもんか。
[僕は独り言を言う。
『俺の父さんが居たってことも、覚えててくれると嬉しいな』]
(1) 2023/08/21(Mon) 00時頃
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ーーお父さん。コウをずっと護ってくれて、ありがとう。
[そして最後のお願いには、複雑な表情を浮かべる。
『みんな仲よくしてほしい』
僕は光点の事を知らない。だから内容にピンと来なかった。 未契約者がいるということ、戦闘数自体の数が違うのは、この手紙からはわからない。
僕と縁士が喧嘩をしたのに、心を傷めていたのだろうか。 それな、優しい彼らしいか。
僕が考えたのはそのぐらい。 手紙を丁寧に畳んでしまう。]
(2) 2023/08/21(Mon) 00時頃
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[
そして、僕は聞いた。
ーー運命を決定づける声を。]
(3) 2023/08/21(Mon) 00時頃
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["ハロ"と名付けられたグループLINEに僕は書き込みをする。
『声が聴こえた。僕が選ばれた。』
それだけ。次に、縁士にLINEを送る。僕が彼にLINEするのは合宿以来だ。]
(縁士へのLINE) 『逢えないだろうか。出来たら僕の家に来て欲しい。』
[文面はそれだけ。合宿で撮った康生の写真を待ち受けにしたスマホを閉じるとーー
指輪と巻き貝を抱き締めた。]**
(4) 2023/08/21(Mon) 00時頃
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― 自宅 ―
[合宿所付近の戦闘と合わせて、4度目の敵の襲来。 時期部長を務められない事を詫びていた、柊木の事を想う。>>4:128 受け取った手紙は、同じ物を加賀先生にも渡したと言っていたから、必要があれば、みんなには先生から伝わった事だろう。>>4:@28]
[内容は、もう、何度も読み返していた。]
[学園の周辺は、焦土と化しているけれど。 窓の外、輝く星空は、変わる事無く。 その輝きの二つに、柊木とその父が居るわけではないけれど。]
人数が足りなくなったら、僕が引き継ぐよ。 ……本当は、僕が柊木に引継ぐはずだったのに。
[夜空を見上げて、小さく苦笑をした。**]
(@0) 2023/08/21(Mon) 00時半頃
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雲水 ハロは、メモを貼った。
2023/08/21(Mon) 00時半頃
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── 乾 恵一 ──
[康生の次に呼ばれたのは、乾だった。 七尾さんから数えて4戦目、通常戦の最後となる。 この時点で引継ぎ戦は本郷さんにほぼ確定した。]
💬>>4 分かった。 学校もないしいつでもいい、合わせるよ。
[乾にそうLINEを送って。 僕の家なら確定で誰も居ないが──、乾の家族もどこかへ避難しているのかもしれないと考え、提案はしなかった。考えてみたら、僕は乾のことは何も知らない。 七尾さん戦の時に言い合いになってから、少し距離ができてお互い接触は最低限にしていたと思う。
彼は僕の対極のように見えていた。]
(5) 2023/08/21(Mon) 01時頃
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[彼は、七尾さんを全力で止めて。 珊瑚さんの葬式では泣き崩れて。
僕は常々、死んでもいい人間はたくさんいると考えていたし。 この戦闘で襲来してくる別の地球のパイロットたち──僕等のように選ばれた人々が死ぬのも、仕方が無いと思っている。 このシステムからは決して逃げられず、どうせ誰かは死ななければならないのだ。僕は敵機に搭乗している人間を殺すことに1ミリのためらいも、無い。
珊瑚さんはとても気の毒だったけど……、元より両親はおろか弟が死んだ時も泣かなかった僕は、乾を不思議な目で見ていた。 まったくの他人のためにあれほど泣ける奴がいるのか。
康生への情熱的な接し方も、まるで映画を観ているようだった。 そして僕は恋愛のことがよく分からない。 乾に聞いてみたい。あれは、どういう感情でそうなっているのか? 康生の事情を考えるとおそらく、性的な触れ合いも不可能、そもそもふたりは同性同士で。何もかも分からない。]
(6) 2023/08/21(Mon) 01時頃
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[乾の呼び出しの内容はきっと、未契約パイロットについてだと考えているが。
彼から見ると本郷さんと僕の二択。 本郷さんも僕も、もともと天文部員ではないので、怪しさで言えば同程度だと考えているが……僕はどうも戦闘中にしろ、敵機を倒すことにしろ……冷静すぎた自覚があるし。
戦いたくないと言っていた乾。 ずっと、この戦闘に疑問を持っていた乾。
大事な人を失くした乾………
彼は、康生の手紙を見てどう答えを出すのだろう……。]*
(7) 2023/08/21(Mon) 01時半頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/21(Mon) 02時頃
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―コックピット外―
[ハロが私に>>4:344>>4:345語る話を、黙って聞いていた。 きっと表情に出すことは少なかったと思うけれど、とにかく最後まで聞いた。 聞き終えて、大きくため息をついた。]
七星君もそうだったけど。 …大事な事に対して嘘をつくよね。
(8) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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……うん、でもいいよ。なんでそうしたのか、 なんとなく理由はわかるから。 責めるつもりはないかな。 それに、柊木君が2人分なんて、予想外だったでしょ。
[この時点では私はまだ手紙を読んでない>>@28から、柊木君が2人分だった理由まではわからない。 ただ、1人で2人分換算なんてイレギュラーにもほどがあるから、きっと彼女達にもわからなかっただろうと。]
…そっか。そうだよね。 ハロ、貴女も……辛かったね。だから、それはもういい。 私がやる事は変わらないし。
[頭をいつもみたいに軽く撫でた。]
(9) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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ともかく、これで随分わかりやすくなった。 乾君と天道君のどっちかが契約してないって事…
[そして、2人の様子を見ればどちらが契約してないのかはなんとなくわかる。 問題は、>>1:31>>1:103 2人とも確かに板に触れたという事。 加賀先生から、帰り際に呼ばれて、手紙の中身を確認した。]
先生は知ってたんですね。 …ありがとうございます。柊木君の事。見てくれてて。
[私は彼にはほとんど何も関われなかったから、そう告げて、帰宅した*]
(10) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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―しばらく後―
[次の搭乗者には、乾君>>4が選ばれたらしい。]
『わかった。お願いします。』
[もう人がほとんど消えたグループLINEに短くそう返事する。 そうしてから、天道君にメッセージを送った。]
(11) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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『天道君、お疲れ様』 『結論から言うね』
『あの板に触れたのに天道君が契約してないのはなぜ?』
『怒ってるわけじゃなくてね』 『知りたいだけ』 『直に逢えたらいいけど』 『学校もないから』 『返事はLINEでも構わないよ』 『できたら早めに』 『お願いします』
(12) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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『そうだ、それと』 『縁牙君は元気?』 『私、クラスメートなのに』 『よく考えたら彼の記憶、全然ないから』 『ついでに教えてくれたらいいなって』 『それだけ』 (部屋の隅で物思いに耽るクマ)
(13) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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これでよし。
[そうしてから、ハロを呼ぶ。尋ねる事は二つ。]
ごめんね、急に呼んで。
聞きたい事が二つだけ。 一つ目が、この間話してた花火大会って まだあるんだっけ? あっても行けるかどうかは…わからないけど。
(14) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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もう一つは、もっと大事なこと。
七星君が、私達と会うまでこっちの地球に来て何をしてたのか、 ハロの知ってる限り教えて。 ハロは乾君の戦いで最後なわけでしょ。 元の地球に帰っちゃうんだよね。
…でも、私は七星君と同じこと、しないといけないんだよね。 だから今のうちから。ね? [私はどんな顔をしてたのかな。わからない。 とにかく相談したかった。先生にも逢わないといけない。 でも、まず私はその概要を聞いておかないといけなかった*]
(15) 2023/08/21(Mon) 07時半頃
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ーー康生の葬儀ーー
[みんなに選ばれた事を告げた日。僕は康生の遺体が転送された場所、つまり彼の母親がいる日野病院に向かった。
そこで僕は彼のお母さん、明日香さんと長い話をするのだが、これは後にゆっくり綴るとしよう。
僕と明日香さんは二人で彼の葬儀を行うことを決めた。]
[Aが搭乗しロボット(この時点ではアストロではない)で闘ったのは合宿中、つまり夏休みだ。 それから五日後に千映戦、二学期に入ってから大和戦があった。
大和戦から康生戦もさほど長く間が空いたわけではない。
つまり、次の戦闘ーー僕がロボット、コウ大好きラブラブ号に乗るまでの残り時間は僅かと推察出来る。]
(16) 2023/08/21(Mon) 08時頃
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『どこも葬儀会場はいっぱいだわ。……うちで内々のお通夜と告別式をしましょう。あの子もお父さんも、おうちの方が落ち着くだろうし。』
[明日香さんの判断にて、康生の葬儀は通夜と告別式を兼ねる式で、自宅にて行われる事に。
それは明日香さんの退院の翌日であった。
簡易な式とはいえ、お棺の手配やら火葬場の予約など、やることは沢山ある。
明日香さんに寄り添い、僕は事務的手続きをしっかりサポートした。
その姿は端から見れば彼女のもう一人の息子のようだったかもしれない。]
(17) 2023/08/21(Mon) 08時頃
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[お葬式についての連絡も、ハロのグループLINEに送った。日時場所について。
当日、応接間に儲けられた葬儀会場には康生の棺、彼とお父さんの遺影が並べられ、お花が沢山飾られた。
みんなは来てくれただろうか。康生はみんなに愛されていたから。僕とは違って。
みんなと顔を合わせたなら、話しかけられたら返事はするし、会話を望まれるならしただろう。
最後のお別れに棺を開けて貰った時、僕は死装束の彼の指にまだしかと嵌まっている指輪を撫でた。
冷たい彼の身体は、もう温もりをくれない。 だから、精一杯僕の温もりを移す。]
(18) 2023/08/21(Mon) 08時頃
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ーー大丈夫、次は僕だった。 すぐに逝く。待っててね。 君を独りにはしない。
[髪を撫で、頬を撫で。僕が棺を離れようとすると明日香さんに呼び止められる。]
『恵一くん。康生にお別れのキスを。』
[僕は驚く。葬儀は内々とはいえ、親戚の人やらも来ている。しかし彼女は涙を貯めた瞳を僕に向けて微笑み。]
『きっと喜ぶと思うから。康生の願いは、あなたのしたいことを叶えることよ。』
[確かにそうだ。人目を憚る必要はもうないだろう。
僕は再び棺に近付くと。]
(19) 2023/08/21(Mon) 08時頃
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ーー愛してる。
君を。君だけを永遠に。 何度生まれ変わろうと、僕は君を愛すると誓う。
[暖かみの失われた唇に、僕はそっと。 もう生きてはいない彼を、これ以上壊さないようそっと。
優しく唇にて触れた。]
(20) 2023/08/21(Mon) 08時頃
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[僕は明日香さんと共に火葬場に向かい、彼を小さな小さな骨壺に納めた。 明日香さんはその歳に小さなロケットをくれて、そこに彼の骨を少しと、彼がつけていた指輪をいれてくれた。
僕はそこに彼から貰った巻き貝をいれて首から掛ける。]
ありがとうございます…
『ありがとうは私よ。息子をこんなに想ってくれて。感謝でいっぱいなの。
……どうか。あなたの信じる務めを果たしてね。』
[彼女は大きく両手を広げ、僕を抱き締めたーー。]*
(21) 2023/08/21(Mon) 08時頃
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ーー恵一の家/縁士ーー
[彼が僕の自宅、どんぐり亭の隣にある木造二階建て家屋に来たのは葬儀翌日以降。
僕は荒れた室内を掃除しておいたので、母さんがいる頃ほどまでは綺麗にはならなかったが、片付いていたろう。
僕は彼を自室に案内した。 康生すら来たことがない部屋である。
勉強机、ベッド、本棚、テレビとゲーム機がある平凡な子供部屋だ。]
いらっしゃい。来てくれてありがとう。珈琲か水しかないけどどっちがいい?
[康生の死後、僕はコンビニの珈琲とパンで生命を繋いでいる。]
えーと、座って。 ゲーム機Switchしかないんだけど。スマブラ出来る? ぷよぷよとかパズルのがいい?
[僕は彼にコントローラーを差し出す。]
(22) 2023/08/21(Mon) 09時半頃
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今日は戦闘の事とかは話したくないんだ。 君と遊びたくて。
あ、康生や仲間たち、珊瑚の話なら歓迎。
[僕の目的は"彼と仲良くするこ"だ。勿論彼が未契約とかの事情をそれでも話すなら聞くわけだが。
僕は彼に屈託ない笑みを向けた。]*
(23) 2023/08/21(Mon) 09時半頃
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ーー日野病院/康生の母親@ーー
[僕が日野病院を訪れたのは、康生が亡くなった翌日だった。
病院内は怪我人に溢れ、待合室には治療を待つ人々がひしめき、椅子が埋まってしまった為に床に座り込む人までいた。
看護婦と医者がひっきりなしに走り回っている。
『お母さん、お母さん…お願い、死なないで。』
泣いている小さな女の子がいた。彼女の母親は重体なのだろうかーー戦火の爪痕は、焼け野原だけではない。
(24) 2023/08/21(Mon) 11時頃
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[病院内には、地獄が広がってる。沢山の人々の生が喘いでいる。
自衛隊による避難誘導はあった。 三回目ともなれば、それはすみやかであったろうが、ロボットの襲来は唐突である。しかも、動き出すまでの時間は僅か。
独りも死傷者が出ないなんてあり得ない。 直接踏み潰さなくとも。僕らは確実に人を殺めているのだ。
地球を護るという大義名分の裏で、個である小さな命はーーそう、まるで無価値に消えている。]
(25) 2023/08/21(Mon) 11時頃
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[明日香さんは個室のベッドに寝ていた。顔色は悪いが外傷はないようで、僕を見てすぐ起き上がる。
彼女は僕が名乗ると、僕の顔と左手薬指の指輪を見つめて微笑む。]
『恵一くん…待ってたわ。 私が康生の母親の、柊木明日香です。』
[座って、と僕は椅子を勧められた。]
『昨日、小さくて可愛い子…そう、ハロちゃん…と名乗っていたわね。ハロちゃんが道路に倒れていた私をここまで連れてきてくれて。
暫く傍にいてくれたの。
ーー…その後に、康生の。』
[彼女は言葉を詰まらせた。遺体の事を言おうとしたのだろう。僕は立ち上がり、彼女の背を撫でる。]
(26) 2023/08/21(Mon) 11時頃
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『……ごめんなさいね、大丈夫。康生は遺体安置所に居るわ。どうか後で逢いに行ってあげて頂戴ね。』
[勿論だ。僕はしっかりと頷く。]
『康生は、私宛の手紙を持っていたの。
それにはアストロ…というロボットの事とか、パイロットの事とか沢山書いてあって。
俄には信じられない事ばかりだったんだけど… あの子が私に嘘をつくわけないからね。
あの子とお父さんが闘って…命を落としたのは理解したわ。』
[想ったより明日香さんは落ち着いている。僕は沈痛な面持ちにて俯いて。]
……ごめんなさい。僕は、彼をこの課せられた運命から救いたかった。どうしても助けたかった。
でも、出来なくて。間に合わなくて。彼はッ…
(27) 2023/08/21(Mon) 11時頃
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[肩を震わせ嗚咽を洩らすと、今度は彼女が僕の背を擦る番だった。]
『どうか自分を責めないで。手紙には、あなたのことも書いてあったの。』
僕の事が?
『ええ。自分と同じ指輪をした少年が来たら、頼みごとを聞いてあげてほしい、と。
ーー息子のように。』
……。
[薬指が主張する。彼との絆がまだ、ここにあるのだ。彼が亡くなった後も。]
『恵一くん。手紙にはあなたもパイロットであり、この後ーー命を落とすと書いてあったわ。
ねえ。私からまずお願いがあるの。
息子のことを教えてくれないかしら。
(28) 2023/08/21(Mon) 11時頃
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息子との思い出を全て。
康生とお父さんが巻き込まれた事情もーー全部知りたいの。
それから、あなたにお願いがあるなら叶えたいと思うから。
……大丈夫かしら?』
[康生との思い出を話すのは問題ない。ただ、ロボット戦を含む全てを話していいだろうか。
いや。
僕は父さん母さんに全てを話した。目の前の明日香さんは息子を亡くしたのだ。知る権利が、ある。]
わかりました。すべて、話します。
[それはとてもとても、長い話となるーー。]*
(29) 2023/08/21(Mon) 11時頃
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ーー日野病院/康生の母親Aーー
[まず僕は、高校に入学してすぐ康生と同じクラス、同じ天文部になり、仲良くなった事から話す。]
康生は明るくて、太陽みたいに輝いてて。 クラスでもみんなから慕われる人気者でした。
[故人に対してよく言うフレーズだが事実である。 僕は去年の合宿での花火騒動を話した。]
『ええ、私も覚えているわ。あの子、天文部の合宿が凄く楽しかったみたいで。帰ってきたからずっとずっと興奮して喋っていたもの。』
(30) 2023/08/21(Mon) 11時半頃
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[普段部室にて、瑠璃川珊瑚と康生の仲良し三人組でお菓子を食べたり駄弁っていた日常も伝えた。明日香さんは目を細める。]
今年の合宿で、僕ーー彼に言ったんです。
『独りの身体じゃないんだから』って。 思えばあれが、僕と彼の関係を親友から一歩深めるきっかけになったんですーー
彼は、心臓にいるお父さんの事を言われたのかと、勘違いしたんですね。
[そう。当時何気なく僕が親友という意味で言った言葉が、彼の中では違う指摘に聴こえたのだ。
彼がいつも胸に手を宛てていた理由。 心臓がなくても死なないと語った意味。
今は全てが繋がっている。]
(31) 2023/08/21(Mon) 11時半頃
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花火の時に彼は、僕の恋愛っぽい悩みを聞いてくれて。 いや、実は恋じゃなかったんですけど、その相手とは。
『まあ、康生に恋愛相談を?あの子、的外れなことを言わなかったかしら。
あの子はモテるのだけど、身体が弱いから中々お付き合いが続かないみたいで…
恋愛自体にも不器用で。
……お父さんもね、若い頃そうだったんだけど。』
[小屋で契約した経緯には『それは仕方ないわね、危ないなんてわからないもの』と明日香さん。]
その後、僕らは初めての転送を経験して。僕、具合が悪くなって。
『私もハロちゃんに運ばれた時は驚いたわね。』
(32) 2023/08/21(Mon) 11時半頃
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……彼にキスしちゃったんです。
『ーーそう、キーーええッ?!』
[明日香さんはベッドからずり落ちそうになった。僕は真っ赤になり項垂れる。]
はい、舌も入れてその。
『ーーッ!!』
[今度は明日香さんが真っ赤になる。口を抑えてまじまじと僕を見つめて。]
その時はそのう、何か勢いてことになったんですが…
自分の気持ちを見つめ直すと、僕、彼に恋してる、て気付いてーー。
(33) 2023/08/21(Mon) 11時半頃
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『やだ可愛い。』
えっお母さん、なんて言いました?
『いいえ、続けて頂戴ね。』
[僕はその間にAの模擬戦があり、初めてコックピットに乗ったことを話した。
僕らの第一戦である千映戦の時には明日香さんは涙ぐんだ。
僕は経緯を話ながら、ロボットのルールなども伝える。
また、康生が明るく振る舞い、懸命にパイロットを元気づけていた話もする。
明日香さんは僕の話を頷きながら聞いてくれている。
僕の心に寄り添いながら。]*
(34) 2023/08/21(Mon) 11時半頃
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ーー日野病院/康生の母親Bーー
で、僕は彼に電話で告白しました。 彼はーー彼も、僕の事を好きだと言ってくれて。
[それはきっと友情の"好き"だ。僕は知っているけれど。]
1日デートすることに。海辺に行き、ビーチバレーしたり。
『素敵だわ。私もお父さんとデートしたわぁ、結婚前。』
[うっとり語る明日香さんは少女のようだ。]
…リゾートホテルの中にある小さな教会で、結婚式のごっこをしたんです。
(35) 2023/08/21(Mon) 12時頃
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[眼を閉じれば今でも僕の脳裏には鮮明に甦る。寄せては返す波の音。輝かしい太陽。
白い教会。彼の美しいウェディングドレスーー。]
『写真は?写真はないのかしら?』
[残念ながら写真はない。僕は記憶に、僕だけの彼を刻みたかったが。
もし明日香さんが彼の花嫁姿を見たら、若き日の自分にそっくりで驚く一幕があったわけだが。]
その時に交換した指輪がこれです。
[自分の指輪を見せる。彼の指には同じものがまだあるはずだ。]
(36) 2023/08/21(Mon) 12時頃
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すみません、ごっこでも僕は彼と結婚するならーー貰い受けるなら、お母さんに先にご挨拶すべきだった。
でも、あの時。バージンロードを歩く彼の隣にはーー 誰か、いたような気がしたんです。
あれは、お父さんだったんですね。 お父さんはずっと彼の中にいて、ずっと一緒で、ずっと見守っていてーー
そこに居たんです。
『おとう、さんーー…』
[口元を両手で覆い、明日香さんは嗚咽を洩らす。]
(37) 2023/08/21(Mon) 12時頃
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『お父さんが亡くなったのは四年前なの。車の事故でーードナー登録をしていたから、お父さんの心臓は康生に移植されたのよ。』
[彼のお父さんは心臓の位置にいた。だから、彼はいつも胸に手を宛てていたのだ。
その存在を確かめるように。]*
(38) 2023/08/21(Mon) 12時頃
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[乾君は今何をしているんだろう。 この間のメッセージは少し>>11味気なさすぎるかとも思い、]
『何ができそうなことがあれば教えてね』
[と付け加えておいた。 でも、私の方もいうほど時間があるのかどうかわからない。 私の家は街の中心からは少し遠く、山を一つ回り込んだ辺りにあるから、被害はさほどない。]
(39) 2023/08/21(Mon) 12時半頃
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[それでも、父さんと母さんは忙しい合間を縫って引っ越しか、せめて転校手続きを進めている。私は残りたいと一応言ってみたけれど、あまり意味はなかった。どう考えてもそれは確かに両親が正論だ。というより、両親…父さんの言うことは基本的に正論ではあるのだ。
それに、私はパイロットの話をまだしていないから。したとしても、理解を得られるとは思っていないから。 …でも、乾君の番が来た以上、本当に時間はないかもしれない。
だから、ハロと連絡を取ってから私もやるべきことをやることにした。]
(40) 2023/08/21(Mon) 12時半頃
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『加賀先生』
『お話…というより、相談に 乗ってほしいことがあります。』
『学校か…学校に立ち入りが もし難しければ外でも構いません。』
『大事な話です。できれば直接お話したいのですが』
『構いませんか。』*
(41) 2023/08/21(Mon) 12時半頃
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──柊木康生の葬儀──
[康生の葬儀は通夜と告別式を兼ねて、自宅で行われた。 その知らせは乾から、もはや人数が半分に減ったグループLINEに届いて。七尾さんも大和もガンガンメッセージを書くタイプではなかったし、康生のいなくなったグループLINEは静かだ。僕はひとこと『分かった、行く』とだけ書いた。
この戦いで友人の葬儀に出席するのは、元の地球や珊瑚さんも含めて何度目になるだろうか。]
(42) 2023/08/21(Mon) 14時頃
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[当日。応接間に通されて、棺の中の柊木と久しぶりに対面した。 元よりこの戦闘で命を落とした人間は、苦しむこともなく、まさに灯が消えるように動かなくなるので、肉体の損傷などは皆無だ。康生も、とてもきれいな顔をしてそこにいた。 僕は黙って白い百合の花を手向ける。
康生のお母さんは、彼によく似た美しい人だった。一目で母親似と分かる。 そして、康生とともに並ぶ遺影──、彼のお父さん。 達見さんという名前もそのときに知った。 顔を拝見するのは初めてだが、康生とずっと一緒に居て、戦ってくれたお父さん………僕は不思議な気持ちで、遺影を眺めた。
乾やその場に来ていた本郷さん、加賀先生もいただろうか。康生のお母さんも含め、誰とも話し込んだりはせず、挨拶だけを交わして。 僕は康生の家を後にした。]*
(43) 2023/08/21(Mon) 14時頃
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──本郷さんとのLINE──
[どのタイミングだっただろうか。乾が選ばれた、とグループLINEに連絡してきた後の事だった。乾への返事は僕も本郷さんも、一言だけの簡素なものだった。直後か間を置いてからか、本郷さんから僕個人にメッセージが来た。
経緯は端折られているが、本郷さんは僕が未契約という前提で話をしてきた。それで合っているのだから、僕もそのまま聞かれたことにだけ答える。]
💬 メッセありがと。 会って話してもいいんだけど、早めに知りたいとあるから、聞かれてる事はここに書くよ。
僕が契約してないのは、───、 あの時点ではまだ、元の地球で契約中だったから。
[これだけでは混乱させかねない。やはり重要事項も書く必要がある……、続けてメッセージを送った。]
💬 黙っててごめん。僕は、Aやハロと同じ地球から来たんだ。 Aと同じグループのパイロットだった。 僕等の地球では敵機の数より契約者の数が多くて、1人余るのが分かってた。……そして余ったのが僕。
(44) 2023/08/21(Mon) 14時半頃
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ーーLINE/真弓ーー
[真弓からLINEが届く。とても短い文面だが、気遣いが伝わった。コックピットでの恵一の姿や、その後にパイロットに指名されたことを鑑みると、言葉が掛けにくいのは当然だろう。
僕は今一番情報を得ていない立場なので、康生とお父さんは二人で独りだった、とは把握したが、それがどんな影響になっているか把握していないのだ。
依然あと3戦闘と思っているし、未契約者の存在も知らない。 それらについて僕が興味を失ったのも、ある。 僕が彼女にお願いし質問などをしていたのは、この契約をなんとか破棄し、康生を生かす為だった。
だが僕は間に合わなかった。そして僕の番が来たからだ。
彼女の考えは変わったのかな、とはふと思ったが、彼女もきっと残り時間にやりたいことがあるはずだ。 それを邪魔してはいけない。]
(LINE) ありがとう、大丈夫。 君のこと、友達だと思っている。
[それだけ送った。]*
(45) 2023/08/21(Mon) 14時半頃
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経緯を話さないまま君たちのグループに所属するために、色々とフェイクを入れていた。契約したフリもだけど、ここに襲来する敵機の数もそう。 ……それについては本当に申し訳ない。 でも、もしこの地球でパイロットが足りなくなれば僕が契約する心づもりで来たよ。
[それから。縁牙の名前が出て来たのは少しドキッとした。 他人の文章で、弟の名前が書かれているのを目にしたのは何時ぶりだろうか………。]
💬 そういえば本郷さんは弟と同じクラスって事になっていたよね……。 ハロの能力で、高校の同級生とか天道家の祖父母とか、必要な人には数年分の記憶改竄をしているんだ。 あまり完璧じゃないから、珊瑚さんみたいに混乱してたり、本郷さんみたいにうまく思い出せなかったりしているケースもある。
(46) 2023/08/21(Mon) 14時半頃
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💬 ………本物の僕の弟、縁牙は僕等の地球にしか居なくて、 同じくパイロットだった。 4番目の戦闘で死んだよ。
[本郷さんのメッセージに、縁牙君は元気? なんて書かれていたから。 思わず、弟の顛末を話してしまったけど、 余計なことだったかな………とは送ってから気付いた。]
💬 聞かれたことには答えたはずだけど…… もし詳しく聞きたいなら会って話してもいいし、 ハロに聞いてくれても大丈夫。 あいつは今はああだけど、中身は同級生の女子だよ。
[最後に、🐹が手を振っているスタンプを添えて送信した。ハムスターなのは、何となく一番ハロっぽっから。]*
(47) 2023/08/21(Mon) 14時半頃
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―― 戦闘の後 ――
[学校は崩壊とは行かないまでも その周辺はもはや焦土と化している。 飛んで来た瓦礫で校庭は埋まり玄関は吹き飛び、 食べかけのケーキのように校舎は抉れ半壊の状態だ。 むしろ、あれだけのレーザーの余波や直接のダメージを 受けて未だ校舎とわかる形を留めているのが驚きだ。
とはいえ所々崩落の危険があったし、 立ち入り禁止にしている場所も多い。 安全な一部の教室を使い、有志持ち回りで 授業や補講を行うこともあるようだが――― なお、天文部の部室は配置が幸いしたか無事らしい。
補講に出ているのだろうか、時々生徒と行き会うのには 「走るなよ」と声を掛けて歩く。
本当に危ないからな。]
(@1) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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[次のパイロットは乾に決まった。>>4 簡潔なその報告がLINEで届くや、 「了解」と返答する。
短いが、そこに込めた心情は重いもの。 無機質な文面に反映されないことが 有難いような気持ちにもなっていた]
(@2) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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―― 数日の後:柊木の葬儀 ――
[乾から柊木の葬儀の連絡を受けたのは何日後だろう。 玄関口で柊木の母親に深く頭を下げ それから柊木宅の中へと足を踏み入れる。 参列者に黙礼し、案内された席へ座った。
遺影の中の柊木は生前の生き生きとした姿そのままで。 いい写真を選んだな、と目を細めた。 横に並ぶ遺影は、柊木の父親のものだろう。 コックピットの中には柊木と共に確かにいて しかし顔を知るのは今が初めてだ。 柊木を慈しんだ両親の顔を目に焼き付ける。
息子と父と、二人で一台を操縦し、 もう一人のパイロットとして奮戦してくれた彼へも。 感謝と尊敬を伝えるよう、静かに手を合わせた。*]
(@3) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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―― 数日の後:何処か ――
[幸い、というわけでもないのだが 殆ど授業が行われなくなっていたこともあり また、度重なる戦闘を経験したことで住民が 『避難』から『退去』へと向かいつつあった為に ひっきりなしに届いていたLINEは徐々に減っている。
本郷から届いた個別LINEを開き>>41 少し考え、返信する。]
(@4) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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『構わない』 『急ぎの話か?学校なら国語準備室に、と言いたいけど 俺は今日から2日間、アストロ関係の 別の会議に呼ばれてて学校には居ないんだよな』
『外なら、A町の派出所横にある喫茶店が 広いうえ空いているから、午後で都合のいい時間を 指定してくれれば行くよ』
[校内に不便があることで少し迷ったが 公園など開けた場所を指定するのは避けた。 ある程度の警護があるとはいえ外で無防備に アストロの話などしたらどこで何があるか分からない。 周辺を警戒しやすく人目の少ない所を選んだ心算だ。 時間指定があれば、それに合わせて向かうと送信した。*]
(@5) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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──乾の家──
[康生の葬儀から数日経った頃だろうか。約束していた乾の家に来る。 彼の家は木造2階建てで、ちょうど天道家と似たような作りだった。しかし一歩入ると、うちとは違ってとても生活感のある家で。 もちろん充分片付いているのだが。僕の私物が何もなく、趣味が掃除しかない祖父母と暮らしていた天道家とはあまりにも差があった。
乾の部屋は普通の男子高校生らしい部屋で、元の地球の自室や、縁牙の部屋を思い出して、懐かしい気持ちになる。 少し、きょろきょろしてしまったかもしれない。]
>>22 お構いなくだけど、水でいいよ。
[珈琲を飲めるのか、大人だな……と少し思ったけど言わずにおく。]
(48) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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スマブラ?やった事ないけど、いいよ。 ゲームは大好きだけど、普段は対人のFPSばっかやってて……。6vs6で戦うやつとか。
[僕は某オンラインFPSではランキング上位に入るくらいの腕があった。思わず語りそうになってしまうが、>>23"戦闘の話はしたくない" と乾が言ったのでそれ以上は控えることにした。もっとも彼の言う戦闘とはゲームの話ではなく、『あの戦闘』のことなのだろうけど……。]
今日はせっかく呼んでくれたんだし、乾がやりたいゲームやろ。 あ、初めてプレイするやつは下手でも勘弁ね。
[そう言いながら、乾の勧めるゲームに手を掛けた。 彼が得意なものであれば素直に"うまいなー"などと感心しながら、しばらく遊んで。
正直に言えば、未契約であることについてあれこれ聞かれると思っていたので、この展開は面食らったのだが、僕ももしかしたら少し疲れていたのかもしれない。ゲームの誘いは、色々なことを忘れて楽しく遊んだ。]
(49) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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[何戦か遊んだ頃だろうか、僕は本当に何気なく質問をしてしまう。]
………そういえば柊木がしてた指輪、揃いで買ったの?
[乾と康生の結婚式のことなど知らない僕は、ただの好奇心で聞いた。 康生の話題は、乾自身が>>23"喜んで"と言っていたので振ったけれど、そのひとことが無かったら、名前をだすことも控えただろう。 乾はどの辺まで話してくれるだろうか。少しでも聞けたなら。もう少し踏み込むことは可能か?]
……乾は元々男が好きなのかな。 ……って、何を聞いてるんだろう、本当に知りたいのはそこじゃないのだけど。ごめん……好奇心。
[失礼な質問ならごめん、と付け加えた。大事なことなので二度謝る。]*
(50) 2023/08/21(Mon) 15時頃
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ーー日野病院/康生の母親Cーー
[そして僕はついに、明日香さんに康生がコックピットの操縦席に座ることになった事を話す。]
操縦席と言っても、普通の黒の椅子じゃないんです。
多分…契約した人物の思い入れがある椅子?なのかな。
そうだ、変な事がありました。康生くんはそれまでベッドに座ってたんだけど、彼の番は友達と交代して、肘掛け付き書斎椅子に座ったんです。
[僕は椅子を説明する。すると明日香さんはは、とした顔をして。]
『それはお父さんの椅子だわ…』
(51) 2023/08/21(Mon) 15時半頃
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…じゃあ、コウが…康生くんが言ってた、『呼ばれてないけど次は僕』は。
『そうね。お父さんが選ばれて。二人で闘い…お父さんが亡くなり、同じ身体を共有する康生もーーそういう事だと思うわ。』
[僕は漸く理解した。それから、アストロが転んだ話、緊迫した戦闘を語る。
明日香さんは自分が戦闘の邪魔をしてしまったことを悔いているようだ。]
『康生が家出してから気が気でなくて…家を飛び出して駆け付けてしまったの。
今考えると本当に馬鹿ね、私。……あの子とお父さんは身を呈して私を護ってくれたのね……』
(52) 2023/08/21(Mon) 15時半頃
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[僕は明日香さんの手の甲に、掌を重ねる。
僕はほぼ全てを彼女に話したが、最後彼が敵パイロットが乗るコアを破壊した事だけは告げなかった。
告げる必要は、ない。]
戦闘が終わり、彼の胸に触れた時ーーもう、鼓動が聴こえなくて。
あれは、パイロットであるお父さんが先に旅立ったんだと……お父さんは最期の瞬間まで、彼と一緒でした。
『ええ、ええ、そうね…』
[涙する明日香さんと僕は。同じ大切な存在を失った僕らは。
同じ涙に暮れる。]
(53) 2023/08/21(Mon) 15時半頃
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『ありがとう、話してくれて。
ーーそれで。あなたが康生を愛していて、二人がパートナーになったと私は思っているけど。
あなたは何か私にして欲しいこと、ある?』
[僕は少し考えてから、言った。]
彼が産まれてからの思い出を聴きたいです。アルバムとかあるなら、見せて欲しいです。
『ええ、ええ。それは勿論。』
[そこで彼女は居ずまいを正して。]
(54) 2023/08/21(Mon) 15時半頃
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『恵一くん。私、あなたの事を息子だと思うわ。
だってあの子はあなたのパートナー…ええと、ウェディングドレスを着たなら妻になったんでしょう?
なら、康生の旦那様は私の息子。ーー家族よ。』
[彼女が広げる両腕に飛び込む。また、涙が溢れる。]
う、う……コウ、コウ。
『もっと泣いていいの。怖いと言ってもいいのよ。康生もね、しっかりしすぎてたまに私は困ってしまったけど。
ーーいいのよ、甘えて。』
[暫し、僕は彼女の寛容に浸る。明日香さんはどこか、彼と似た匂いがする気がした。おうちの匂いかな。]
(55) 2023/08/21(Mon) 15時半頃
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『ーーそれで。あなたは次のパイロットに選ばれたのよね。』
はい。
『……おかあさんとして、言うわ。
どうか、あなたの信じるように、して頂戴。』
[それは奇しくも僕の父さんの言葉と同じだった。]
わかりました。
[僕は彼女に然りと頷いたーー。]**
(56) 2023/08/21(Mon) 15時半頃
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ーー自宅/縁士ーー
[縁士が僕を知らないように、僕も縁士を知らない。
元々天文部員ではなくクラスも違う、合宿からの付き合いだからお互い無理はない。
彼の印象は木訥だ。 合宿ではAと仲良く線香花火する姿が印象に残っている。
喧嘩した時は意見が正反対だった。康生が敵コアに対峙した時にかけた言葉も。
何もかもが違いすぎる僕ら。]
(57) 2023/08/21(Mon) 16時頃
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[だが、僕らは同じくパイロット候補であり死の運命にある。
合宿に参加などしなければ巻き込まれなかったはずとも思う。
彼が異常に勝利に拘る理由は、きっと家族である祖父母、双子の兄弟が大切だからなんだろうか。
ーー僕は。
彼を知らない。何もかも。]
(58) 2023/08/21(Mon) 16時頃
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水ね、わかった。最近僕はこの珈琲を飲んでるよ。
[海辺デートの際に康生が飲んでいた銘柄を愛飲している。
僕はコップに水を汲んで彼に渡した。]
父さんと母さんは、アメリカに留学している兄さんの所にいるんだ。
[だから二人きりだよ…と後ろ手に扉の鍵を閉めたりはしないから安心して欲しい。
僕の全性欲は康生にしか向いていないし、彼がいない今はもう、誰に向くこともないだろう。]
そうなんだ。僕は兄さんとたまにゲームするぐらいだから、あんまりゲーマーじゃないんだ。
中学までは野球馬鹿だったし。
(59) 2023/08/21(Mon) 16時頃
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[なんて話ながら、彼が合わせてくれるらしいからスマブラを遊ぶことにする。
どっちかが場外に落ちたら負け。わかりやすいゲームだから。
ちなみに僕は大して上手くない。上手いのは兄だ。よって、初めてスマブラをやる彼と僕はいい勝負だった。
ゲームをする僕の左手薬指にはリングが光る。また、首からは小さなロケットをぶら下げている。随分アクセサリーまみれになったものだ。
彼の質問には、一瞬手を止めて。左手の手の甲を目の前に翳す。ピンと延ばした指に嵌まった指輪は存在を主張した。
彼は、此処にいる。]
(60) 2023/08/21(Mon) 16時頃
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……うん、そうだよ。 僕たちはーー
[恋人とは言えない。パートナー?違う。事実を伝えよう。]
お互い好きだった、から。
[とても短い言葉に想いを集約した。が、その次の質問に僕はこけた。座りながらだが思い切りこけた。]
なッ…ちが、違うよ! 僕はコウが好きだっただけだッ もしコウが犬でも猫でも好きだったッ
[猫なら可愛いな!!]
(61) 2023/08/21(Mon) 16時頃
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コウが女子だったらーーいや、正直あのウェディングドレスは女子より似合ってたし可愛かったしあの柔らかな唇って、何を言わせる?!
[彼は何も言わせていない。]
兎に角僕はノーマルだッ
そりゃコウが健康な身体ならキス以上のあんなそんなを朝な夕なシたかったよ?!
縁士だって好きな相手とかいるだろ、抱き締めたりキスしたいなんて思わないか?
性別など些細ッ
好きになった人がーーたまたま、同性だった。 それだけ。
[聞かれたことの三倍は答えた。]*
(62) 2023/08/21(Mon) 16時頃
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ー柊木君の葬儀ー
[乾君から柊木君のお葬式の連絡が来たのは、グループLINEで、個人的にあれこれとしている最中だったと思う。 もう葬儀場ではなく自宅で、それも内々にひっそりと行うらしい。 まだ使える葬儀場も少なくなっていたし、ずっと予約が埋まっているから、今では、この街ではどこもそんな感じかもしれなかった。]
『ありがとう、行きます。』
(63) 2023/08/21(Mon) 18時頃
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[返事は手短に、当日はいつもどおり制服で。
柊木君のお母さんは綺麗な人だったし、柊木君も眠っているみたいに綺麗な顔のままだった。柊木君の代わりにアストロを動かしていたというお父さんの写真も飾られていたから、二人にしっかりと手を合わせて、内心で感謝を伝えた。
みんなとも言葉はかわしたけれど、誰も言葉は少なくて、きっと言葉少なのまま、その場を先生や天道君とともに後にしたのだと思う。
乾君も、柊木君の残されたお母さんにとってはもう身内なのだなって、斎場に向かうのだろう二人の姿を見ながら、そう思った*]
(64) 2023/08/21(Mon) 18時頃
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ー乾君とのLINE>>44>>46>>47ー
[彼からの返事は、思いの外早く来た。書かれていたことは、私にとっては大分意外なものだった。もう少し、怪しいと思ったから触ったフリで済ませた、みたいな答えを想像していたから。縁牙君についてはなおさら、正直言ってかなり意外なものだったけど]
『ありがとう、率直に答えてくれて』 『天道君は、ハロや七星君と知り合いだったんだ』 『驚いたけど、それなら納得いく』
『縁牙君のことはすごく驚いたけど』 『最初からそんな人、ここにはいなかったんだね』
[クラスメートの瑠璃川さんは合宿に来ていなかったし、クラスメートの縁牙君だと思っていたのは縁士君だった。そして、縁牙君という人自体が私の錯覚の中にしか存在していなかった。]
(65) 2023/08/21(Mon) 18時半頃
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『そっか』 『私が契約する必然性って、どこにもなかったんだ』
『ありがとう』 『聞きたいことは最低限聞けたかな』 『大丈夫、乾君にもしものことがないなら』 『後は私で終わりだから』 『天道君は、ハロと元の地球に帰れるんだよね』 『よかった』
『直接会って話すのもいいね』 『これとは関係ない話になると思うけど』 『ハロが女の子なのは知ってるよ』 『ありがとう、じゃあね』 (おじぎをするクマ)
(66) 2023/08/21(Mon) 18時半頃
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じゃあ私は…… 本当にこんな風に死ぬはずじゃなかったんじゃない…
[LINEを終えた私は、七尾さんが亡くなった夜みたいに何かに当たったりはしなかったけれど。
きっと、またそのままずっと泣いていた。 取り繕ってはいけないのに、天道君やハロに対して恨みなんかはもうないのに。 いや、ないからこそ、天道君やハロにはその思いをぶつけることはできなかった*]
(67) 2023/08/21(Mon) 18時半頃
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──本郷さんへのLINE──
[本郷さんに送った自分のメッセージを見返して、僕は慌てて付け足しLINEを送ろうとしていた。入力している途中で、彼女からの返事が来て。先にそちらへの反応を送る。]
💬 なんかLINEで駆け足で送っちゃって、これ信じてもらえるのか?と思ってたけど、うん、……ありがとう。
そうだね。弟も僕も、この地球にはいなかった… 近い世界だから、重なってる部分もかなりあるんだけど。 ……逆に本郷真弓さんが、僕等の地球にいるかもしれない。
[僕とAとハロが通っていた海神高校も、この地球には存在しなかった。ただ、日暈学園はほぼ同じ作りで同じ場所にあったから。何か昔、前身となるものがあって、枝分かれしたのかもしれない。]
(68) 2023/08/21(Mon) 18時半頃
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[それから、付け足しで送ろうと思っていた一文を。]
💬 あ、えっと
「もしこの地球でパイロットが足りなくなれば僕が契約する」って書いたけど、それは本心なんだけど、 ハロには内緒にしておいて…… ……怒られるから。
[最後に前回と同じ🐹を貼って、送信した。 本郷さんが、僕とのLINEの後でひっそり泣いていたなんて、予想もできないまま………]*
(69) 2023/08/21(Mon) 18時半頃
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ーーみんなと康生を見送るーー
[僕と明日香さんが一緒に行った康生の葬儀にはみんなが参列してくれた。
縁士はじっと康生のお父さんの遺影を眺めていた。>>43]
縁士、君が座っていた椅子は、お父さんの椅子だったよ。
[彼はそれを既に知っており、康生と示し合わせて交換したわけだが、僕はその事実を知らないからそう伝えた。
じゃあ縁士の椅子がない、とまで僕が考えないのは、もう僕がそういう事に興味を無くしていたから。
僕は彼が未契約者であるのを知らぬままコウ大好きラブラブ号に搭乗するだろう。]
(70) 2023/08/21(Mon) 19時半頃
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[真弓にも勿論お礼を述べる。明日香さんに真弓を紹介したりした。僕と明日香さんは、康生という絆で結ばれた家族だ。>>64]
[加賀先生には明日香さんは『息子がお世話になりました。先生、色々ご配慮ありがとうございました。』と深々頭を下げる。
なお、康生の遺影は僕と明日香さんが二人で様々な彼の写真から選んだものであった。
みんなに見送られて。 康生の肉体はお父さんの心臓と共に、天国へと旅立っていった。]**
(71) 2023/08/21(Mon) 19時半頃
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ー加賀先生とのLINEー
『ありがとうございます。』 『そこまで急ぎではないんですけど』 『会議ですか?お疲れ様です』 『わかりました、A町の派出所横の喫茶店ですね』 『明後日の16時くらいでもいいですか?』 『お待ちしていますね』 (窓の外を見るクマ)
[喫茶店で話なんて、こんな時でなければもっと嬉しかったのかな。 そんな風に思いながら、指定した時間頃に喫茶店に入っていた。 席は一番隅の、目立たない辺り。少しレトロな雰囲気の喫茶店。 私にはその方が都合が良かった。]
(72) 2023/08/21(Mon) 20時頃
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[先生が来たら、立ち上がって軽く手を振り、席を促す。 席に着いてくれるのを待って、メニューを差し出す。
私の服装はと言えばこんな時でも制服姿で、でもネクタイと校章は最初から外していた。最初から私服でなかったのは意図的なもの。 こんな時だし、多分他の来客がいてもあまり気にはされないだろうか]
すみません、先生。わざわざ足運んでもらっちゃって。 何にしますか。 私は…カフェオレで。 コーヒー、あんまり得意じゃなくて。 それで…
[何から話し出すべきか。少し考えて、]
……噂で聞きました。 先生の事、責任問題になるかもって。 …学校、離れちゃうんですか。
[ぽつりと、噂に聞いたことから切り出した。]
(73) 2023/08/21(Mon) 20時半頃
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雲水 ハロは、メモを貼った。
2023/08/21(Mon) 20時半頃
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相談したいこととあうか…話が2つあって。
1つ目は、…先生に話すのも違うのかもしれませんけど、 個人的な、家のことなんです。 ……私、まだ両親に話せてないんです。 合宿から今までのこと、 アストロに乗らないといけないこと。 乗ったあとのこと。
話さないといけないのはわかってるんです。 もう時間がないのも。 でも、何て言えばいいのか分からなくて。 柊木君の所みたいにわかってもらえる自信がなくて、 どうしたらいいのか… それが一つ。
[届いたカフェオレを口に運んで、少し沈黙した。]
(74) 2023/08/21(Mon) 20時半頃
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2つ目は、こっちが本題なんですが… 次のパイロット、乾君が選ばれたのは 先生も知ってますよね。 天道君から聞いたんです、 彼はハロと同じ地球から来たから アストロと契約してないんだって。
だから、このまま行くと、 最後の一戦に乗るのは絶対に私です。
(75) 2023/08/21(Mon) 20時半頃
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それがどういうことなのか。
最後の一人が何をするのか、私はハロから聞きました。 加賀先生は……知ってますか。
[こんなに早く、自分の涙腺が緩まってくるとは思わなかった。 先生の顔をまともに見られない。 なんとか堪えようとしながら、前を向いてそう告げた*]
(76) 2023/08/21(Mon) 20時半頃
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ーー最期の旅行@ーー
[いよいよ僕がコックピットに転送されるまでの時間は少なくなった。
明日香さんと康生の思い出を語り過ごす時間はとても幸せだったが、僕には、死ぬ前にもう1つやりたいことがあった。
ーーそれは。]
ここが成田空港か…広いな。 え、搭乗手続きとか大丈夫かな、僕。
[僕はアメリカにいる両親と兄に逢いにいくため、空港に来ていた。
独り言を呟きながらロケットを握り締める。
『大丈夫だって〜ケイは心配性だな!』
(77) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[ふと。
そんな声が聴こえてーー僕は振り返る。
当たり前に、そこに彼はいない。いるはずが、ない。]
そ、だよな。いるはずないんだ、彼はーー。
[『いるよ?ケイどうしたんだよ〜俺が見えてないのか?』
まただ。また聴こえた。僕の胸が激しくドキドキする。
キョロキョロする僕は挙動不審だったろう。
兎も角搭乗手続きだーー]
(78) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[飛行機に乗るのは初めてではない。でも海外に、それも独りで向かうなんて初体験だった。
そう言えば敵はパイロットがいる場所に出現するらしい。
今僕は空の上だが、もしその時が来たらどうなるのだろう。
まあ、いい。
僕はあまり深く考えず、窓からの眺めに集中する。]
凄い、雲の上を飛んでいる。 ……まるで白い絨毯みたい。
[『ほんとだな。歩けたら楽しそう!』
ーーまた。 だけど僕はもう、動揺しない。 僕は彼の心臓を移植されたとかそんな経験はないし、彼の幽霊が僕に憑りついてなんてファンタジーも考えない。]
(79) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[幻聴。
寂しさに堪えられなくなった僕の産み出した、架空の声。
『機内食、食べられないやつならケイが食べてくれよな。』]
うん、わかったよ。でも包装されたパンとかあるはずだし、大丈夫だから…
[隣の席の女性が僕を不思議そうに見る。
別に構わない、どう思われたって。もうすぐ死ぬ僕にはびっくりするほど些細な事だ。
そうして彼とブツブツ会話しながら、僕は遥か遠く、アメリカの地へと向かったーー。]
(80) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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『恵一!!』
[空港には両親と兄の姿があった。両親と逢うのすら久しぶりだが、兄は半年ぶり。 僕は駆け寄り三人に抱き着く。
『恵一…無事で何よりだ。』
事情を知る父さんは僕の頭を撫でる。
『痩せたわね。食べてるの?』 これは母さん。心配そう。
『……久しぶりだな恵一。そっちはあのロボット騒ぎで大変だろう。お前の高校近くに現れたあれは、本当になんなんだーー。
お前も父さんたちと一緒にこっちに住めばいいのに。』
[兄は、去年の合宿で僕が恋人を寝取った事などなかったように普通な様子。
『ほら、大丈夫だったじゃないか。匡先輩はケイのこと嫌ってなんかない。 ただ気持ちを整理する時間が必要ってだけだったんだよ、やっぱり。』
(81) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[声は今聴こえているが、内容は花火大会の最中に康生が僕に言ってくれたアドバイスを繋ぎ合わせたものだ。
要するに、これは僕の記憶が作り出した彼のーー。
僕は父さんたちと共に兄さんの住む(今は父さんたちも共同生活中)アパートへ行くため、車に乗り込んだ。]
(82) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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ーー最期の旅行Aーー
[兄が通うのはニューヨークのマンハッタンにあるコロンビア大学である。 アパートはその近く。
それはとても不思議な部屋だった。室内に、ありえへんものが置いてある。]
ビリヤード台だよね、これ。
[兄の話では、以前の住民の持ち物なんだとか。日本では中々なさそう。
『こんなものより洗濯機があればいいのに。』
母さんがぼやく。
ニューヨークは、日本のようにアパート室内に洗濯機置き場が備わっている物件がとても少ないそうで。ニューヨークは配管が古く、それぞれの家庭に洗濯機を置くと水漏れや電気系統への影響が心配される。
よって、アパート内にコインランドリーが設けられており住民が使えるようになっているのだ。]
(83) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[母さんは家に帰りたそうだ。
なんにせよ、三人が元気に暮らしているのに安堵する。
『良かったな、ケイ』
指輪を撫でて僕は頷いた。]
(84) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[その夜。僕は兄と二人で話をした。]
兄さん、ごめんなさい。
あの時僕は兄さんに酷いことをしました。
兄さんを傷つけるとわかっていたのに、雨竜先輩とあんなこと…。
[兄はゆるゆる首を振ってから、僕の頭をぽんと撫でた。]
『お前の事がなかったとしても、アイツとは遅かれ早かれ別れていたよ。
お前のせいじゃなかった。 あの当時はお前を許せないと思ったが、むしろお前を誘惑したアイツを怒鳴るべきだったんだ。
すまなかった、恵一。』
[謝る兄に僕は慌てる。悪いのは僕なのに。
兄が両手を広げ、逞しい胸板に僕を導く。すっぽり収まると安堵が広がったーー。]
(85) 2023/08/21(Mon) 21時頃
|
|
[そして僕は数日ニューヨークに滞在、家族との時間を過ごす。 その間も脳内康生はたまにあれこれ僕に語りかけている。
日本に帰る前日、僕は父さんに次のパイロットに選ばれた事を告げた。
もう覚悟を決めていたのだろう。父さんは厳しい表情を浮かべるが、僕の手を強く握り。]
『お前の父親になれて、本当に幸せだった。お前は最高の息子だ。
恵一。 ーーお前を心から大切に想っている。母さんも、匡も。』
[彼が何か言うかな、と思ったけど。ただ胸がじわりと温かくなるだけ。
僕は彼がそうしていたように胸に手を当てて微笑む。
ーーその後、僕は日本への帰国を果たした。]**
(86) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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― 戦闘終了後/コックピット外 ―
……ごめん。
[大事な事に対して嘘をつく>>8と言われると、ぽつりと言って。 予想外>>9には、小さく頷く。]
[怒って、軽蔑してくれていいのに。 頭を撫でてくれるから、心の中は、罪悪感でいっぱいになる。**]
(87) 2023/08/21(Mon) 21時頃
|
|
──乾の家──
[水を頼むと乾は珈琲を飲むという。常飲してるのか、大人っぽいな……などと考えながらコップを受け取って。]
そうか。乾には兄さんがいるんだ。 弟のわりに人の世話好きだね。
[夏合宿の時に他人の荷物を持ってあげたり、甲斐甲斐しく動いていた様子も思い出してそう言ったが、そういえばドリンクスタンドしてた七尾さんも妹だと言っていたな。この判断基準は当てにならないのだとやっと分かってきた。
それから2人でスマブラを何戦かして。 初めて触るゲームだけど、これが意外と楽しかった。そもそも対戦型やバトル系のゲームは好きなので、今まで何故遊んでいなかったのか?とすら思う。]
クラウドとか選べるの凄いな!?BGMもFF7だし、必殺技もそのまま使えるじゃん!
[僕は普段落ち着いてる方の部類だと思うけど、やたら熱くなってしまう。ゲーム好きなのがバレバレだ。]
(88) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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[スマブラ以外の他のゲームもそこそこ遊んだだろうか。 ちょっと落ち着いてきたところで、乾がぽつぽつと、康生のことを話し始める。 >>61 お互い好きだった、にはただ頷いた。 が。 次の質問は、随分と乾を動揺させるものだったらしい。]
───えっ、なんかごめん。 深い意味はなく聞いたんだけど……
[>>62 僕が聞いたことの数倍はありそうな密度の内容が帰って来て。 "縁士だって好きな相手がいるだろ""抱き締めたりキスしたいなんて思わないか?"といった内容を言われた時は、あさっての方を向いた。 とにかく乾は、たまたま好きになった柊木が同性だった、と言う事らしい………。ウェディングドレスとかは突っ込んで聞いてもいいのだろうか? 一小節くらい間を置いて、まあまあ、という手ぶりをしながら話す。]
乾がノーマル?って事はわかったよ。でも別にホモだから異常とかは思ってないよ。
[ホモじゃないと彼は言っているのに。]
(89) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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― その後 ―
[本郷さん>>14から呼び出しを受けて、傍に姿を現した。]
ううん。いつでも呼んで。
[それから、問われる事は、頷きながら聞いて。]
一つ目。 花火大会は、まだ中止にはなってないみたい。 二つ目。 永が本郷さんに話した事は、ほとんど本当の事で。 天文部の合宿で行った村とよく似た場所が、 私達の地球にもあるの。 違うのは、永が高校入学の時に移り住んだっていう所。
(90) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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この地球に来て、あの村を見つけて。 私の能力で周辺の人の記憶を改竄して、 高校入学を機に、あの村へ移住した事にして溶け込んで、 契約者を探した。 ……そういう経緯なんだけど。
[それで、質問には全て答えたのだけれど。]
私から、三つ目。 私は、乾君の戦いで終わりになるけど。 便利な能力も無い、普通の人間に戻るけど、 必要なら、本郷さんの引継ぎ戦についていくよ。 ……本郷さんの事も、サポートする。
[必要ないと言われたら、帰るつもりだけれど。*]
(91) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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―― 数日の後:何処か ――
すまん、待たせたか。
[手を振る姿>>73を認め、席に近づく。 促された席に着くと、スーツのジャケットを脱ぎ 無造作に椅子に掛けた。] いや、こっちがココ指定したんだし。 むしろ足運んでもらったのはこっちだろ。 コーヒー苦手なら、紅茶もあるけどいいのか? ――すみません、カフェオレと、あとブレンドを。 [ピーク時間も混み合わない店だが 午後のこの時間では閑散として、反対側の奥の方に 常連と見える老人の姿が一つあるだけだった。 店員を呼んで注文をし、本郷に向き直る。]
(@6) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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僕はただ、乾みたいに、他人に入れ込めるのはすごいなって思ったんだ。柊木のことに限らないけど。 珊瑚さんの葬儀でも号泣してたし。 七尾さんの戦闘も本気で止めようとして──…
[七尾さんの戦闘のときは、彼と言い合いになった。 おそらく、今回の戦闘に関しては価値観が違うと考えていたので、その話をする気はなかったが。 戦闘時の七尾さんへの、乾の声の掛け方や内容が、僕には遠い世界のように思えていた。何せ、七尾さんを好きなのかと勘違いしてしまったほどなので。でも珊瑚さんの葬儀で分かった。彼は親しい相手には等しくああなのだ。]
乾は、好きな相手がたくさんいるんだろうね。 ………あ、もちろん、柊木が特別なのは分かってるけど。
[それは何の含みもないただの感想のつもりだった。 もしかしたら、羨ましいような気持ちも混じっていたかもしれないが、この時の僕に自覚は出来なくて。]*
(92) 2023/08/21(Mon) 21時頃
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ああまあ、そう だな… 校内で例の件の真相を知っているのは一応 校長と顧問先生だけなんだけど、辞職の噂とかは もしかしてもう、結構流れちまってるのかな。 まぁその、恐らく。でも、今すぐじゃあないから。
[こんな風になってしまったら、己も顧問先生も 監督責任など細々した処分で良いとは思ってはいない。 しかしそれは全てが終わった後のこと。 そうしているうちに、飲み物が席に届き 本郷にも勧めながら、話に耳を傾けた。]
……親御さんに話すかどうかは、 パイロットたちに任せられてるんだったか。 分かって貰える自信がないって悩むってことは、 本郷は、事前に知らせておきたいってこと だよな?
本郷の両親を俺はよく知らないんだが、 その、厳しいご両親なのか?
(@7) 2023/08/21(Mon) 21時半頃
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[2つ目の話には、暫し口を閉ざした。 未契約者が天道なのは確信していたが 契約の時に居合わせていない己は詳しいことを知らない。 否、今となっては重要なのはそこではなかった]
………うん。
[どこか苦い肯定は、 次の、その次が本郷になることへの。]
…いや、ハロからは 一番最初に未契約者が居ることを 教えて貰っただけで、あとは何も。 ……最後の一人に、なにか、役割があるのか?
[本郷の声が震えた気がして、内心少し慌てるが 視線を合わせ、ゆっくりと問い返した。*]
(@8) 2023/08/21(Mon) 21時半頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/21(Mon) 21時半頃
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ーハロとー
花火大会、中止になってないんだね。 うん、それなら見に行きたいな。 むしろ、この辺でやるのなら人が多すぎなくていいかも。
[それは冗談だけど、とあまり力なく笑ってみせた。]
2つ目の話だけど。 そうなると、あなた達、随分長い間私達の地球に 潜んでたことになるわけだ。
よく私達の契約前に敵がやってこなかったね。 …でも、その時は最悪七星君だけで 敵を倒しちゃってもよかったのかな。 …そうでなかったら、 本当にギリギリだったと思うけど。
[私と花火で勝負している間も、本当は私達を契約させないといけないって必死だったのかな。今となってはわからない]
(93) 2023/08/21(Mon) 21時半頃
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[私の質問は少し抜けがあったかもしれない。 ハロが追加で3つ目を答えてくれたのはそういうことなんだろう]
…つまり、その時は貴女はもう ハロじゃなくなってるんだよね。 ………その時は。
そうね。天道君と貴女が一緒に来てくれるなら、 それはぜひお願いしたいな。 …貴女達が一緒に元の場所に帰れる前提で。 せめてそのくらいの救いは、欲しいから。
[不安な心が漏れ出さないよう、努めて笑ってみせた*]
(94) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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―喫茶店―
大丈夫です、私もさっき来たばっかり。 落ち着いてますね、ここ。 ドットールとかと全然違う。 レトロなの、結構好きかもしれないです。
あ、紅茶も好きですけどね。今日はこっちの気分。
[私達以外にほとんど客はいない。 これなら、見咎められて後からあれこれ言われる心配もなさそうだ。 安心して先生と話をできそうな事にまずは安心する。]
(95) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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加賀先生の話、そんなに広くではないと思います、 私、一応生徒会だったからそんな話も。 結局、役員改選前の挨拶とかできませんでしたけどね。
[それどころではなくなってしまった。会長も今は学校を離れてしまったらしい。 受験が差し迫っているのだから当たり前だけれど。]
…加賀先生は私達のためにこんなに動いてくれてたのに。 ………正直、悔しいです。こんなの。
[届いたカフェオレは、甘さより苦味が効いていて、 先生は良くそのままのを飲めるな、とその姿を見た。]
(96) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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パイロットの話は…そうですね、 できれば、事前に知っておいてほしいというのはあります。 …厳しい、のは確かですね。 母さんはそうでもないんですが、父さんは。 検事長になるぐらいだから、きちんとした人で、 道理にかなった事しかしない人です。 でも、それが行き過ぎる事もあるっていうか。 中学の頃は随分叱られました。 仕事も忙しくて、もう随分まともに話してません。 …転校も有無を言わせない感じで進めてるし、 私の話なんか、まともに聞いてくれないだろうなって。
いっそ話さずにいなくなってしまっても いいんですけれど… それはなんだか、私も後悔しそうな気がして。
(97) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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― 本郷さんと ―
うん。見に行こう。
……本郷さん、浴衣着てよ。 絶対に似合うから、見たい。
[そう言って、笑って。 長い間この地球に、というのには。]
ううん。 高校入学を機に来た、っていう事にしただけで、 私達がここに来たのは、少し前。
永のチームは、高校1年の秋の修学旅行で契約したの。 敵の数は今回と同じ5体で、 敵が出る間隔は1か月づつ位空いてたから、 半年位戦ってたんだ。 ……この地球は、ずっと間隔が短くて驚いてる。
(98) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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[そうして、私からの3つ目の質問。 本郷さんの答えを聞いて。]
分かった。それなら、私は一緒に行くよ。 次のサポートキャラが転送してくれたら、 帰れるから大丈夫。
縁士君はどうするか分からないけど、 聞いてみるね。
[便利な能力もない、普通の人間に戻るけど。 それでも、少しでもできる事があるのなら。*]
(99) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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ーー自宅/縁士ーー
兄さんも天文部。僕は兄さんに誘われて部に入ったんだ。
……実は、あんまり星とか興味なかったんだけど、肩を壊したからさ。もうピッチャー…野球出来ないから。
縁士は双子のおとうと?いるんだっけ。
僕そんな気が利くほうじゃないと思うけど。コウのが、ずっと。
[何かにつけて康生の名前が出るのはご愛敬。
ゲームは本当に楽しくて、久しぶりに友達との時間を満喫した。本来ならーーこんな時間ばかりのはずだった僕らの人生は、どこで狂ったのか。]
(100) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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……クラウドの女装は神。
[ホモ疑惑が深まった。]
ちなみに僕は童貞ではないよ。それがホモではない証明だ。
[無駄などや顔。]
他人に入れ込む。…うーん。 僕からみるとさ、僕がほら、糞雑魚ナメクジだから、みんな耀いてみえる。
みんなが素敵なんだ。だから、惹かれるのは当たり前で自動的というか。
ただ、みんな好きでも色々な好きと、濃度があって。
縁士だって、家族への好きとか友達の好きとかあるだろ?
ーーそう言えば君は、Aと仲良しだったよね。 Aのこと、好きだった?
(101) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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[ホモ沼に引きずりこむつもりではない。
そんな他愛ない、しなくていい話ばかり僕らはする。
パイロットになるとか。 死ぬとか。
ーー暫し忘れて。
彼を玄関まで送ると、またねと言った。
この時既に、僕の中にはある決心があったがーーそれを語ることはなく、僕らは別れた。]**
(102) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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[言葉は重くなる。 ただ、本当に語る口が重くなったのは二つ目の方だ。]
その分だと、先生はハロには聞いてないんですね。 …でも、ハロの話を全部合わせたら、わかります。 最後の一回は、この場所での戦いじゃない>>2:73 って、ハロは言いました。 七星君が私達の前で戦ったのは、 七星君の地球を守るための最後の戦いでした。
(103) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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ハロと天道君が言ってました>>90>>46>>91。
七星君とハロ、天道君。 ハロはもともと天道君と七星君の知り合いです。 私達の地球に来て、契約者を探すために、 周りの人達の記憶を改ざんし、 私達に近づいて嘘を告げて契約させ、 その後で敵が来た時に私達を集めて 戦い方を教えながら最後の敵を倒し、 その後七星君は亡くなりました。
(104) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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………七星君は最後の一人。
だから、最後の一人として、 私も同じことをしないといけないんです。
(105) 2023/08/21(Mon) 22時頃
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七星君と同じように次の地球に行って、 パイロット候補をまとめて探して、 嘘をついて契約させて、 敵機が現れた時に彼らの前で戦って、自分自身も死ぬ。
一人だけみんなと全然違う地球に行って… そこで戦って、一人で死ぬんですよ。
(106) 2023/08/21(Mon) 22時半頃
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[喋りながら、顔が俯いてくる。 我慢は難しいかもしれない。 思っていたけれど予想以上に早く限界はきた。]
…こんなの、どう考えても一番大変なのに。 そのうえ、負けたら今までのみんなの頑張りは全部無駄。
………先生。 私、自分が選ばれたらちゃんとアストロに乗って、 うまくやる覚悟はできてるつもりです。 みんなやってきたし、私だけ できないなんて事はないです。 …きっと、ちゃんとやれます。
(107) 2023/08/21(Mon) 22時半頃
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でも、これは…………
最後にこれはちょっと。 …自信がありません。
私、七星君に言いました。「一生許さない」って。 だからかな…ひどい事、言っちゃったから…
因果応報、ってこと、なのかな………
[先生への私の思いは、本当を言うとあの時と変わっていない。だから、いくら受け止めてくれると言っても、なるべくはこういう情けない姿をみせたくはなくて。
でも、これだけはさすがに限界で、あの時とは違う、他人もいる場なのに、気づいたら私はこぶしを握り締めて、スカートに大粒の涙を落としながら嗚咽をこぼすばかりになっていた*]
(108) 2023/08/21(Mon) 22時半頃
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[本当は完全に一人ではなくて、 ハロは来てくれると言ってくれたけど。 それは確かに私の心の慰めにもなる話ではあったけれど。
それでもこんな風に今耐えきれなくなってしまったのは、 色々なものの積み重ねの結果だったかもしれない。 本来私が合宿に参加する必然性なんてどこにもなかったんだと、 天道君との会話で気づいてしまった>>67から*]
(109) 2023/08/21(Mon) 22時半頃
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─天道君とのLINE>>68>>69─
『そう言えば、ハロは京都はあったって言ってたっけね』 『天道君達の世界に私がいたら…どんな風なんだろう』
『わかった、ハロにはその事は内緒にしとく』 『せっかく守れた地球なんだし、天道君と ハロには無事に帰ってほしいから』 『仲いいんだね。羨ましいな』
[そう送ってLINEを終わらせた天道君は、私の内心には気づかなかったのだと思う。
それでいい。
心から協力してくれているのはわかるけれど、立場の違いは、彼らと私の心の距離でもあるだろうから*]
(110) 2023/08/21(Mon) 22時半頃
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──乾の家──
そうか、乾の兄さんが元々天文部にいたんだ。
[今いる3年生は三千院部長くらいだから、乾の兄さんはもう卒業しているのだろう。年度がズレていたら、もしかしたらそのお兄さんも。場合によっては乾と一緒に兄弟そろって契約していたかもしれないのか──。 弟と共に契約した日の事を思い出して、少し目を伏せた。
そんな話をしながらも話題は移ろって。クラウドの女装は神、には(こっちのクラウドも女装したんだな…)と頷きつつ。 童貞ではない、には、(相手が男だとやっぱりホモになる気がするけどまぁ違うんだろうな…)と黙って聞き。 次の話には、考え込んだ。]
……乾には家族が居て。友達も居て、それはコミュ力が高いからだし。たくさんのものを持っているように僕からは見えるけど。みんなが耀いてみえる……そういうもんか。 好きの種類があるのはさすがに分かるけど。 Aのことは好きだったよ。
[乾の言うAは、合宿で案内役をしてくれたAだ。元の地球で友人だった永の話ではない、が、僕にとっては同じことだったから。素直にそのまま答えた。]
(111) 2023/08/21(Mon) 23時頃
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[僕が本当に乾に聞きたかったのはやはり、 七尾さんを止めた時の心情だったのだと思う。
好きの濃度が違うのは分かる。でもだからこそ尚更、 一番大事な人を守るためだったら 他の犠牲が出るのは仕方ないのでは。 ───無論、自分も含めて。 僕はそう考えているけれど、 乾のような人、七尾さんが死に向かうのを止める彼のほうがきっと 人間らしく、優しい。 乾は。本人が言うような糞雑魚ナメクジ──すごい表現だね──ではない。情深く、相手に寄り添える人なのだ。
大事なものが壊れているのは多分、僕のほうだ。]
(112) 2023/08/21(Mon) 23時頃
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―ハロと>>98>>99―
浴衣…かあ。冷えないかな。 昔着てたやつがあるけど、まだ着れるといいんだけど…
[2学期が始まってまあまあ経つけれど。 うん、でもどうせ花火をやるのなら、確かに着たい。]
…ああ。そういう設定にしたんだね。 1月ごとか。それだけ空いてたら、 きっと途中で色々考えちゃっただろうな。 私達の方は、本当にあっという間に みんないなくなってっちゃったからね…
(113) 2023/08/21(Mon) 23時頃
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[でもそんな話はせずに。 また雑談に戻って、僕等はずっとゲームをして過ごした。天文部の誰ともこんな風に遊んだことは無かったけど、まさか乾と最後にこんな時間が過ごせるとは。
結局、例の戦闘に関するような話は何もせず、僕は夕方近くまで乾の部屋で遊んでいた。]
───今日はありがと。またね。
[またね。乾がいつ出撃するのかは分からない。 だけど、もしまだ猶予があるなら、また遊べたらいいと僕は思って。何度か遊ぶことが出来たら、もっと仲良くなって深い話も──。そうして、手を振って分かれた。]*
(114) 2023/08/21(Mon) 23時頃
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[部室はあるけれど授業はない。 クラスメートもいない。 日常なんてものは、瞬く間にほとんどなくなってしまった。]
……うん。できれば、それはお願い。 天道君はわからないけど、でも…聞いてみて。
[彼は予備パイロットになる事を内心決めているから来てくれるんだろうなと思う。でも、彼が望むとおり、ハロには内緒にしておいた。
次のサポート、というところにまで私が意識を向けられたのはしばらく後だった*]
(115) 2023/08/21(Mon) 23時頃
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― 柊木君の葬儀 ―
[柊木君の自宅で行われた、お通夜と告別式。
参列者の人達に私の姿を見られてしまうと、驚かせてしまうから、姿を消して、そっと棺に近づいて。
柊木君と、お父さんへ、お花を手向けると、 誰にも見えない様に、そっと、小さな手を合わせた。*]
(116) 2023/08/21(Mon) 23時頃
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― 後日/縁士君 ―
[それは、縁士君が乾君の家から丁度、出てきた頃>>114だったかもしれない。 唐突に、縁士君の肩に現れると。]
縁士君! この地球の引継ぎ戦の事だけど。
私、元の姿で、 本郷さんの引継ぎ戦について行く事にしたよ! 縁士君も一緒に来て欲しいって言ってたけど、 どうする?
あとね、これ、旅行のお土産。 本郷さんと、白兎神社っていう所に行ってきたの。 石に『縁』って書いてあったから、 縁士君の石だー!って思って、笑って……。
(117) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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……後から考えたら、 縁士君の石を、縁士君へのお土産にするの、 意味わからないなって……気付いたんだけど。
[その時は、遅かった。]
[差し出した袋の中には、『縁』と赤字で書かれた石が5つ。 それぞれ、良縁・子宝・繁盛・飛躍・健康の縁を示す石らしいよ。*]
(118) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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―― 喫茶店 ――
気に入ったなら良かった。 2年前か、赴任してすぐだったか偶々見つけて。 図書館の近くだから、本を読むのにいい。 広いのに人が居ないのがミソだな。
[確かに高校生だと少し入りにくいだろうか。 人が居ない……の話は憚って少し小声になる。 出されるものは美味いのだが、 チェーン店に押されてしまっているらしく。 通うのには応援の心算もあった。 辞職の話は、気にかけてくれたことへの礼だけに留め。 砂糖もあるぞとテーブルの脇を指で示したり。]
(@9) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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検事長!? それはそれは立派な親御さんで。 本郷が「きっちりしっかり」だったのも さもありなん……だなぁ…
[茶化してしまったが、外したかもしれず ひとつ咳払いして珈琲に口を付けた。 転校の話には本郷の方に目線を移しつつ。]
……ん、後悔は残さないほうがいい。 真剣に、話をしたいって伝えてみても駄目か? まともに聞いてくれない「だろう」って 本郷の予測のようにも聞こえるんだが 世間一般の父親って、割と娘と話したがるものだぞ?
(@10) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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……時間がどうしてもないってなら 時間取って貰えるよう、俺からお願いすることも出来るけど。
[第三者が入ると却って混乱をきたしそうだ。 優れた捜査眼の前では無関係を装うことも難しいだろう。 だからあくまでも必要ならばの話だ。]
(@11) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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[続く話には整理に時間を要する内容も含まれていて。 一つ一つパズルのピースを組み替えるように口に出す。]
最終戦が別の地球で行われるってところから初耳だ。 で、あいつらの時は七星が最後の一人だった…… ハロと七星のことは何となく分かってたが 天道も七星たちと同じ地球から来ている? その理屈だと、他での契約が生きていたから 契約は二重に出来ないってことだったのか…?
ああ、くそ、何だか情報がバラバラだ。 足りないもんも多くて、頭の中の整理が 追い付いていないかもしれない ……ごめんな。
[誤解や後手もある。しかし共有される情報が余りに遅い。 ロクに開示されない情報や偽りは、身内のための 保身だったのだろうか、と軽く苛立ちすら覚える。 いや、今此処で考えるべきはそこではなく、――]
(@12) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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[“次の地球”という、新しい戦場に降り立って、 七星と同じようにパイロットを集め、 チュートリアルのような役目を兼任し 見知らぬ地球で戦って死ぬのが最後の一人。
だとするなら、 現状では、その役目が彼女の肩に 圧し掛かってしまっているということだ。]
(@13) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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………本郷……
[重ねられる言葉>>107>>108に 喉奥に言葉が引っかかったように出てこない。 七星に、ハロに、天道に対し、 言いたくもない言葉が胸の上まで出かかっていた。 彼らだって、十分に苦しい思いを経て来ただろうに。 頭では分かっているのだが、感情が追いついていない。
そう、戦うと決めたら、本郷は上手くやるのだろう。 けれど、こんな重圧を彼女ひとりが背負うというのは 余りにも酷ではないだろうか。]
(@14) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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そんなこと位で、因果応報なんてあるわけないだろ。
―――… ごめんな。
そもそも、俺がお前を合宿に誘ったから。 声をかけなければ、こんなことにはならなかった。 巻き込まれることも、怖い思いをさせることも 泣かせることだって、なかった。
[受け止めると、泣き場所を提供するなどと言って 泣かせているのは元を糺せば己の所業でもあった。 涙を零す少女に対し、机を挟んだ場所は余りにも無力だ。 指を伸ばしかけて、手はそのまま空で止まる。]
(@15) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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……お前の戦いで、俺が出来ることはあるか? “今”出来ることでも、勿論 構わない。
[本郷がタイと校章を外して来ていることには、気付いている。*]
(@16) 2023/08/21(Mon) 23時半頃
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|
──帰り道──
[乾の家からの帰り道。駅に向かって歩いていると、いきなり肩のあたりにハロが現れて。 ふわふわしながら、何かを僕の目の前に転移させてきた。思わず手を出して、両手でキャッチする。]
……旅行のお土産? 本郷さんと……白兎神社? そっか。ありがと。
[いつの間に本郷さんと旅行なんて行ったんだろう。受け取った袋を開けると、石が5つ入っていた。すべてに赤文字で"縁"と書いてある。 5つの縁。僕は、この地球で会った、5人のパイロットのことを思い出していた。]
(119) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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[縁士君の石を縁士君へのお土産にするの意味分からない……と嘆くハロを慰めるように頭部をぽんぽんと触って。]
いや、ありがと。 何々……良縁・子宝・繁盛・飛躍・健康の縁。
[中に入っていた紙を読む。今の僕にご利益がありそうなのは健康…飛躍…?まあいい。お土産は気持ちだと思うから、深く考えないことにした。
それから引継ぎ戦の話には。]
うん。正直、おまえは行くって言うと思ってたんだ。 ──勿論僕も行くよ。
[ハロの性格を考えると、引継ぎ戦に決まった人を独りで送り込むなんてことは出来ないんじゃないかな。と僕は予想していた。 ──永が引継ぎ戦と決まった時も、ノータイムでハロ役を受け持ってしまったのだから……… ………勿論、永だったからというのはあるだろうけど。
身近な人間が、引継ぎ戦を受け持ったからこそ。その孤独を、僕とハロは痛い程感じていたと思う。]
(120) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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本郷さんが望むことは何でも手伝おう。 ……といっても、出来ることは少ないかもしれないけど……。
[ことによると、次のハロ役………、 そこで思考は一旦停止した。
もしもの時は僕が何でもやる。そしてハロだけは無事に地球に返す。
そう決めて、5つの石が入った袋をポケットに入れ、ハロと一緒に夕暮れの町を歩いた。]*
(121) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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何も無い空間から、
麦藁帽子のような頭、
その下に黒いカーテンを纏った、
『敵』が姿を現した。
僕等が操縦するロボット、『アストロ』は、
顔に点く光点が、残り『2つ』。
コックピットから見える街並みは、
今回も、
5人目のパイロットがその時に居た場所>>86だった。
――……【ホーム】**
(#1) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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ーー転送/コックピットへーー
[『ーーケイ、来たよ。』
その時僕は自宅のキッチンにて皿洗いをしていた。
なので、ジーパンとモスグリーン七分袖Tシャツの上に白エプロンという、なんとも間抜けな格好をしていたわけだが。
身体が消えかける前にいつも近くに置いているサコッシュを掴む。
僕の身体は自宅キッチンから消え、すみやかにコックピットに転送された。]
(122) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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ーーコックピットーー
[不思議空間を見慣れてしまう不思議。
僕は椅子たちと一同を見渡す。 随分人数は減ったがいつもの光景だ。
スクリーンを見やると、みんながアストロと呼ぶコウ大好きラブラブ号とーー奇妙な敵ロボットがいた。
頭は麦わら帽子を被ったみたいに平ら。その下を真っ黒なカーテンがぐるりと覆っている。
勿論まだどちらも動いていない。
僕は、僕の操縦席であるyogiboの近くへ。しかし座らず、もう一度みんなの方を見た。
つけっぱなしのエプロンに気付いて、慌てて取る。]
洗い物してたからさ。 あは。
(123) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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|
ーーえっと、みんな。 まず僕の話を聞いて欲しい。
ーーハロも、どうか。
[みんなはどんな顔をしているだろうか。一人一人を見やる。僕は胸のロケットをぎゅっと握り締め。
ーーコウ、僕に勇気を。]
ーー傍にいるよね。
[みんなには独り言に聴こえるだろう。 が、脳内には『勿論。此処にいるよ。』すぐ返答がくる。僕だけに聞こえる声。
僕は正気じゃないのかな。 半分狂っているのかも、しれない。
ーー構わないけれど。]
(124) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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ーーみんなが死んだ。
まず模擬戦でAが。それから七尾さん、大和、ーー康生とお父さん。
みんながこの場所で闘い死んでいった。
大切なものを、人を護るために。 でもーー
もしこんな理不尽な闘いを押し付けられなかったら。 誰も死ぬことを受け入れたりはしなかったろう。
ーー僕は。 この期に及んでと言われても僕は。
高次元だかなんだか知らないが、わけのわからない存在にやらされているこのゲームまがいの闘いに納得していない。
(125) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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[この段階、もし誰かが少しでも動くなら。いや、誰も動かなくとも、僕はサコッシュから素早くサバイバルナイフを取り出して構える。]
ーー僕に近寄るな。 近寄ったら刺す。 僕は本気だ。僕の邪魔をするなら、確実に殺すから。
近寄らなければ何もしないから、どうか暫く、僕の邪魔をしないで。
ーー頼む。
[僕の手は震えていない。ナイフの柄を握り締め、彼らに刃を向けた。
僕の仲間たちに。]
(126) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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[尚、こうは言ったが僕に誰かを刺すつもりはない。
康生が手紙内で『どうか、みんな仲よくしてほしい』と言ったのだから。 僕がみんなを傷つけることは談じてない。
ただ少し時間が欲しいのだ。]*
(127) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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―― 喫茶店 ――
はい。…立派な父です。 私には、少し立派すぎるくらい。
[カフェオレは思ったより苦いから、一度置いて砂糖を追加した。]
私はそんなにしっかりしてないですよ。 塾をサボった事もあるし、 ゲームのやり過ぎで寝坊したこともあるし… 勉強のためにって買ってもらったパソコン、 本当はゲームにしか使ってません。 ……もちろん成績はあれこれ 言われないだけは取ってますけど。
(128) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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[先生の話すことは、>>@10なんとなく予想のつく範囲の話だった。 でも…以前はそんな事を言われても流してしまっただろうけれど、今は私の胸にも入ってきた。]
…そうかもしれない。 家にいない日も多いからちゃんと 真面目に話したこと、最近なくて… そうですね。……勇気はいるけど。 話してみようと思います。
[この話は、私のこと。それで大丈夫。だけど次は、私だけではどうにもならなかった。]
(129) 2023/08/22(Tue) 00時頃
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はい。天道君が契約の板に触れた時は、 まだ前の地球での戦いが終わってなかったから。 でも柊木君がイレギュラーすぎたから、 帳尻が合ってしまった…
[私の言葉は、きっと途切れ途切れにしか出てこなかった。ほとんど客がいなくてよかった。それでなければ、本音を言えなかったかもしれないから。]
なんで、先生が謝るんですか…… 確かに、私を誘ってくれたのは先生ですけど、 私は、本当に嬉しかったのに……
[合宿に参加する必要なんてなかったのは言い訳で…多分私は、加賀先生に誘われた以上、きっとそれ以外になかった。]
(130) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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だから、先生のせいじゃないです。 結局、選んだのは私で…
[俯いて嗚咽を漏らすなか、先生の声>>@16が聞こえた。 顔をあげると、伸ばしかけた手が>>@15止まっている。]
先生が、私の戦いでできる事………
[考える。それは、ある。あるのだ…けれど。]
(131) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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― 戦闘開始前/縁士君 ―
[縁士君石を縁士君に差し出したら、受け取ってくれて、頭部をぽんぽんしてくれたけど。>>120 縁士君は中身を知っているのに、ハムスターか何かだと思ってたりしないだろうか。]
[それでも、ありがと、と言ってくれたので、小さく頷いて。 引継ぎ戦の話には。]
うん。分かった。 本郷さんにも、そう言っておくね。 うん。手伝お。
[そうして、夕暮れの街を歩きつつ(私は肩に乗ってるだけだけど)、ぽつりと。*]
前に縁士君が言ってた事、考えてみたけど。 私がハロにならない可能性なんて、無かったよ。
縁士君が引継ぎ戦でも、私は同じ事をしたし。 でも、もしも永がサポート役になるなら、 私は元の身体のままで、ついて来た。
(132) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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……私の戦いを、一番傍で、最後まで見ていてほしい。 私がちゃんと地球を救って、死ぬまで、傍にいてほしい。 それだけで…それだけで構いません。 でも、それは……
[ハロの言葉を考える。その方法は多分、一つだ。 体が震える中、不安げに声を絞り出して見つめる。 でも、その目はきっと先生を試すように、涙にぬれながらまっすぐ射抜いていた。]
(133) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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……ハロが言ってました。 ハロの役目はこの地球で終わり。 最後の引継ぎだけは、ハロの代わりに、 別の誰かがハロの代わりになって行うんだって。
先生。
……先生は、できるんですか。 先生には仕事も、実家もあります。娘さんもいます。
私の願いを聞いてくれるって事は… その今の家族も生活も一度全部捨てて、 私と来るってこと、なんですよ。
(134) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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私のために、本当にそうしてくれるって言うんですか…? *
(135) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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──転送・コックピット──
[その時間、僕は自室で布団を敷いて、その上でうつ伏せに横になって、ハロから貰った5つの石を布団の上に散らばせた状態でぼんやりしていた。 何もない家にいると気が滅入るので、少し前までは天文部の部室で本棚を漁っている事が多かったのだが。僕はもうその頃には、部室にある本を全て読み終えてしまっていたのだ。 お陰で、ここに来た頃よりも随分と星に詳しくなってしまった。
ぼんやりと、考えごとをして。 うとうと、プレアデス星団の夢を見ていた。 ──そんな時だったか。 呼び出されたのは。]
(136) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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[僕は学校に行くわけでもないのに白シャツと学生ズボンで。乾はエプロン姿の私服でそこにいた。 モニタに映る敵機は、これまた斬新な姿。麦藁帽子の下に、日除けみたいな黒いカーテンを纏っている。 それにしても、何故、今回の敵はホームばかりなのだろう。
エプロンを脱いだ乾は、彼の椅子であるyogiboに坐ることなく、僕や本郷さんのいる方向に向かって話し始めた。]
───……乾……?
[乾の話は聞いている。が。 彼は、ナイフを取り出して、僕等に向けて来た。
───僕は、彼の真意が分からなくて、動けずにいる。]*
(137) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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― コックピット ―
[みんなをコックピットへ転送した後。 聞いて欲しい話があるらしい乾君>>124>>125に、耳を傾ける。]
一つ、言っておくけど。 これを仕組んだ高次元の何かもいないし、 ゲームでも、高見の見物をしている人も居ない。
分岐して増え過ぎる世界を減らすための、自然現象。 多分ね。
あと、私には、 人間が作った武器は、効かないよ。 ……って、言う機会なかったから、一応言っておくね。
[そんな事言ったら、また、揉めちゃうかな……。*]
(138) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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―― コックピット ――
[転送は矢張り一番最後。 何度目かの転送ともなれば慣れたもので 身体の違和感も薄れて来ている。 白い空間に、空席が増えた椅子が並ぶ。 その中に全員の姿があることを確認し 前回と同じく席を借りようとしたのだが]
……乾? どうした?
[誰かに呼びかけるように連ねられる乾の言葉。 独り言にしては長すぎる。声をかけて一歩近づく。 もしかしたらそれが契機だったのかもしれない。>>126 何かを素早く取り出す動作の後で、 彼の手に握られていたのは―― 銀光。]
(@17) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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…―――っ! 乾……なにを……?
[敵性体――別の地球のロボットは既に顕現している。 時間は余りない筈だが、彼は何を狙っているのか。 生徒らを守るよう動きつつ乾の動向を警戒している。*]
(@18) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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自然現象?流石に無理がある。ロボットだよ?>>138
[ハロの言葉に僕は顔を歪めた。]
そもそも、それを何処かの誰かから聞いたわけでもないだろう。
根拠がない。
ーーハロ。僕は君が、騙したと考えていた。
だが君は、騙されているんじゃないかな。
[刃物が効かないのは構わない。このナイフはみんなを傷つけるためのものではないから。]*
(139) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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[加賀先生と縁士は驚いたようだが、手出しはしてこない。
来られたら困るから、僕は胸を撫で下ろす。 誰も傷つけたくない。]*
(140) 2023/08/22(Tue) 00時半頃
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つまり諸悪は騙した代わりなんだよ。
結局、このロボットを使った殺し合いゲームはーー なんのために行われているのか。
わからない。仕掛けている存在と話せないから。 少なくとも自然現象とは僕は思えない。 こんなゲーム的な自然現象は"自然"じゃないよ。
ハロやAも騙され、ゲームのような闘いに巻き込まれただけなんじゃないか?
(141) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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ハロたちも犠牲者。 こんなことーー僕らにさせたいわけじゃないだろう。 僕らが死に逝くのを見たいわけでもないだろう。
僕たちは、地球や宇宙という人質を取られて無理矢理闘わされ、勝とうが負けようが命を落とすーー
ふざけてるよ。 馬鹿げている。
なんで…あんな天使みたいだったコウが。 コウが死ななきゃならない?
なんで僕はこんなロボットでーーあ、このロボットの名前は、僕が死ぬまではコウ大好きラブラブ号だ。 僕の死後はアストロで構わないから。
[スクリーン内のコウ大好きラブラブ号が複雑な顔をしたような。もう少し我慢してくれ。]
(142) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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僕らの命は、そんな軽いものなのか? 地球と比べたら死んでもいい価値しかないのか?
違うよ…違う。 断じて違うッ!
[声を荒げる。僕の顔はくしゃり歪んで。]
……いい加減に、しろ。 いい加減にしろッ
闘いを、僕らが苦しみ抜いて死ぬのを見ているお前らッ!
僕は赦さない、認めないッ! お前らなんかには、決して屈しないッ!
僕の主は僕だけだッ 僕は何人たりとの圧も。 ーー受け入れない。
(143) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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[はあ、はあと肩で息をして。一度呼吸を整えて。]
ーーみんな、ごめん。
僕は闘わない。 我が儘なのは承知だ。
七尾さん、大和、コウ。 みんなの意思を継げないのは申し訳ない。
だが僕はーー僕の意思を貫く。
これがその意思だッッ!!
[僕はサバイバルナイフを反転、自身に向けるとーー頸動脈をかっ切る。]
(144) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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[鮮紅色の血が脈打つようにビュッ!ビュッ!と噴き出す。
彩が、僕の命の最期の輝きが飛び散る。
あの時の打ち上げ花火みたいに。]
か、はッーー。
[どうせ命を落とすなら、闘いで落とせばいいとも考えた。
こんな死に方、誰も望まないとも。
でもーーでも。屈したくなかった。
僕はナイフを手から落として崩れる。 その場に仰向けに倒れる。
どくどくと血が大量に流れ、あっという間に身体が冷たくなる。
唇は薄紫に、顔色は紙のように白く。]
(145) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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[染まる染まる染まる。 流れる流れる流れ、る。
赤、あか、朱。
僕 の血。
生暖かい。 生きた脈動。
おしまい。
最期ーー]
(146) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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『死ぬのが、独りになるのが、怖いんだよ』
[聴こえる、聴こえているよ、コウ。]
『来てくれる……? ちゃんと、来る?』
[ーー逝くよ、今逝くから。]
『独りはやなんだ、俺。』
[君を独りにしないよ、決して。]
『待って、るから。………ケイ』
[ーーコウ。君の、元へ。]
(147) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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|
[
僕の意識は途絶えた。]**
(148) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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|
― コックピット ―
[私は、制服姿のままで図書館で参考書を広げていた。 今はもう学校がないけれど、もう勉強を続ける意味も疑わしいけれど、 なんだかそうしていないと落ち着かなくて。 日常を続けることが反抗のような気もしていて。
コックピットに転送されたときに、天道君はともかく乾君の格好を見て、少し驚いた。でももっと驚いたのは、乾君がその後に取った行動。ナイフを出して、私達の方を向いて語り始める>>125。]
(149) 2023/08/22(Tue) 01時頃
|
|
ロボットだから、人間が作ったとは思わずに、 高次元の存在が作った事になるの?
根拠が示せないと、 高次元の何かが作った事になるの?
私は、誰に騙されたわけでもないけど。 [それだけ言って、後は、口を閉ざした(口無いけど)。*]
(150) 2023/08/22(Tue) 01時頃
|
|
……それは、そう。乾君の言うとおりだと思う。 近寄ったり邪魔はしないけれど。 …納得していないなら、乾君はどうするの。
[私は既に先の事を考えてしまっていたけれど、目の前の戦いに勝てなければ何もかも無意味。 敵機が動き出していないことを確認しながら、他の皆の近くで、乾君から目を離さずに問いかけた*]
(151) 2023/08/22(Tue) 01時頃
|
|
[私は、乾君が自分の喉を描き切るのを
ただ茫然と眺めていた**]
(152) 2023/08/22(Tue) 01時頃
|
|
[>>150ハロは完全に洗脳されているのか。 何故、自分がさせられていることを肯定するのか。
あの技術が人間にはないのは明白だ。 ならば、人間以上の存在がロボットを作ったに違いない。
僕はハロを騙された仲間と考えるから、喧嘩をしたくなかった。だから、答えを返さずーー]**
(153) 2023/08/22(Tue) 01時頃
|
|
ん……? 誰か……呼んでないよな。 これが、『声』ってやつかな。そっか。
[すでに契約を済ませていた僕に、どこからか、声が届いた気がして。 次の瞬間、ロボットのコックピット内へ転送されていた。]
(@19) 2023/08/22(Tue) 01時頃
|
|
[>>151真弓の言葉に僕は薄く笑った。]
……抗議する。抗う。命を掛けて。
[そして、明言通り命の火花を散らした。]**
(154) 2023/08/22(Tue) 01時頃
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|
[乾は何を言ってるんだ?
何の話をしている??
───敵機が来ている、こんな時に──、]
………乾、何、を
[踏み出しはしない、ただ、何が言いたいのか確認しようと。
───判断を間違うな。
康生が戦えなくなった瞬間、どうした?──アストロの剝き出しの核を見て、真実に気付いた彼の動きが止まった時。
僕も乾も、彼が躊躇している理由そのものに触れてしまっていた。判断力の落ちた人を動かすのは、具体的な指示なのだ。本郷さんのような。そう、説得ではだめなのだ。今はとにかく、具体的な事を、彼が次にやるべきことを……]
───乾、とにかく、座っ、って
(155) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
[───次の瞬間。 真っ赤な血が。花火のように噴き出して。
アストロ、もといコウ大好きラブラブ号のコックピットを染めて行く。]
………!!!!
────乾ッ!!!!!!
[僕は首から血を巻き散らす乾に駆け寄った。
──駄目だ。確認するまでもない。 ────彼はもう、助からない。]
(156) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
― コックピット ―
[転送されたのは、広い空間。 並んでいる、6つの椅子。
そこに、何の変哲もない木の椅子が現れた。]
えっ、乾!?
[まず、目に入ったのは、血の池の中に倒れ伏す乾の姿>>148で。]
……どういう状況?
[そうハロに問いかけると、事の顛末を教えてもらって。]
……まずは、乾の遺体を家に転送して。 床の血も、全部綺麗に。
(@20) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
[そうして、ハロが転送を終えたなら。]
本郷さんと天道君は、 合宿の1日目に少し会っただけだったから、改めて。 天文部の部長の、三千院 透です。
部員がやった事の後始末は、部長の僕が、責任取るから。
動かし方とかは、ハロに聞いておいたから大丈夫。 ……多分ね。
[そうして、自分のらしき椅子に座ると、敵を見据えた。**]
(@21) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
乾っ!!!!! ───ばかやろ………っ!!!!
[なんてことを。───なんて、ことを。
敵機は目前にいる。
僕はアストロの光点を確認した。 ───まだ、2つ光っている。
乾はまだ生きているのか?
次の瞬間だった。──コックピットの空間に、新しい椅子が現れて。]
(157) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
[僕は、これと似た光景を見た事がある。
───新たに、永が契約した時だ。 もともとパイロットではなかった永。
その時も、コックピットに永の黒い布地の学習椅子が現れて───。]
さ、三千院せんぱ………部長?
(158) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
[乾が、ハロによって転送されていく。
至って冷静な三千院部長が自分の椅子に着席する様子を見て、僕は、その場にへなへなと坐り込んだ。
───戦闘が始まっている状態で 乾が自死して、 もしあの隙を突かれて攻撃されていたら。
すべて終わっていた。]
(159) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
雲水 ハロは、メモを貼った。
2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
[だめかと思った。 ………だめかと、思った。
極度の緊張に鳴り響く心臓の鼓動。康生がいつもそうしていたように、思わず自分の胸を押さえて。 目の前の部長の戦いを見守った。]*
(160) 2023/08/22(Tue) 01時半頃
|
|
―― 喫茶店 ――
冗談だって。 ……そうだな、まあ、本郷が そんなにしっかりでもないのは この間部室で泣かれて、結構分かってきたから。
[成程、それでゲーミングチェアなのか。 好きなことをするために、すべきことをきちんと行うのは 教師に言わせれば全く悪いことではない]
親御さんと話が出来ると良いな。 話すのは本当に勇気が要る事だろうが…… 家族の目線だと、聞かずに手放すのは辛い。
[ごく一般的なアドバイスにしかならないのは承知だ。 それでも、どうやら素直に受け止めて貰えたらしい。]
(@22) 2023/08/22(Tue) 02時頃
|
|
前の契約が有効だったところに、 うまい具合柊木の二人契約がハマっちまったのか。 でも、なら、今はどうなんだろうな……? 契約、出来るのか……
[契約出来る状態であり 契約の覚悟を天道が持っていることについては 己には与り知ることは出来ないから、これは独り言だ。]
(@23) 2023/08/22(Tue) 02時頃
|
|
………だからだよ。 そんな風に思ってくれる本郷だから 巻き込まれて欲しくなかった。
[最終的に参加を選んだのは 本郷の言う通り、彼女の意志であったとしても。 とはいえ、自分の所為と互いに言い合ってもキリがない。 少し困ったような表情をして、嗚咽を漏らす 本郷にハンカチを差し出した。 予備に持ってた未使用だから。と、言い添えて。]
(@24) 2023/08/22(Tue) 02時頃
|
|
他の地球に行くということ。 ハロの存在、七星の行動。 それらを総合して考えたら、方法は明白だよな。
誰かがハロの代わり…… まぁ、そうか。
[そうかハロになるのか。あの形状に? >>134 そう考えると少し可笑しくなって、小さく笑いが漏れた。 気に掛からないと言えば勿論嘘になるが、 実家や仕事、娘のことには特に言及をしない。 この事態が起こった後すぐに、己が居なくなったとしても 心配が要らないようには整えてある心算ではいる。 ……こんなでも、真面目に考えてはいるのだぜ。
生徒たちが苦悩や痛みを背負って戦っているのに 何もしてやれない無力が苦痛でならなかった。 だからいっそ一筋の光明のようにすら感じていたのだ。]
(@25) 2023/08/22(Tue) 02時頃
|
|
いいよ。 そのくらい、叶えさせてくれ。
[できるのか、と此方を真っ直ぐに射抜く瞳。 レトロ喫茶の仄かな暖色の照明が 濡れた睫毛を柔らかく縁取っている。 一番傍で、最後まで、死ぬまで傍になんて、 まるで愛の言葉だとは思わないか。
これは贖罪ではない。罪悪感でもない。 残り短い時間で叶えてやれないものの代わりでもない。 自身の意志として、ただ、彼女ののぞみを容れる。 こともなげに。 *]
(@26) 2023/08/22(Tue) 02時頃
|
|
―― コックピット ――
乾っ!!!!
[呆気に取られている間に 刃は閃き、迸る鮮血。]
応急処置……っ くそ、頸動脈じゃどうにも……!!!
[天道とほぼ同時か。>>156 弾かれたよう、倒れた乾の傍に駆け寄る。>>145 どうにか溢れる血を止められないかと試みるが 後から後から流れ出す血が手を指を腕を服を染めて行く。 出来るわけがない。助けるのは無理だ、と悟る。]
(@27) 2023/08/22(Tue) 02時頃
|
|
………乾っ ………
[ひとつの命の灯が消えてゆくのを 為す術なく見守り、地面に拳を叩きつけた。
直後、現れた新たな椅子に、 そして姿を見せた見知った姿に 二度驚愕させられることになる **]
(@28) 2023/08/22(Tue) 02時頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/22(Tue) 02時頃
|
―― 喫茶店 ――
わかりません。天道君の話の通りなら、改めて今からなら 契約もできるんだと思いますが…
[でも、彼にはハロときちんと元の世界に帰ってほしい。少なくとも、彼に契約してもらうつもりは、私にはなかった。
先生が私を案じてくれているのは間違いない。 参加を選んだことは自分の意思でも、もしとか、こうしていたら、ればとか。そんな事ばかり考えていた気分が、少し落ち着く気がした。
先生のハンカチで涙をぬぐった。まだ滲んではくるけど]
(161) 2023/08/22(Tue) 07時半頃
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|
…はい。他に方法はないと思います。 今のハロは人間に戻ってついてきて くれるとは、言ってくれてるんですけれど。 それとは別に、向こうで私達みたいな 子達をずっとサポートしてくれる人が一人。
きっと私達の戦いを傍で見てきた人でないと 務まらないと思います…けど。
[先生に悪いコトはお願いしたのに、これをお願いするのは気が引ける。 でも仕方ない。そのために犠牲にするものが違い過ぎる。 先生のプライベートの事は、私には詳しくわからないから、先生が口を開くまで、じっと見つめたまま、涙は滲んでくるけど目をそらさなかった。]
(162) 2023/08/22(Tue) 07時半頃
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|
いい、んですか。
[その言葉は、>>@26にわかには信じられなかった。 ネクタイと校章を外した、あの時以上に驚いた顔を私はしていたと思う。
それはとても嬉しくて、本当に嬉しくて…けど]
……ダメです。 だって、先生、まだわかってないんです。 その重みが… そんな簡単に言える話じゃなくて…
いくら先生だからって、生徒一人のために そんな事しません。
[私は、また先生の厚意に甘えて困らせようとしてしまっているのかもしれない。でも…どうして、という気持ちは繕わない本心。だから]
(163) 2023/08/22(Tue) 08時頃
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証拠を… 見せてください。 私のためにそこまでするって言えるのが どうしてなのか。
嘘じゃないって… 見せてほしいです。
[わがままを承知で、私はそう口にした*]
(164) 2023/08/22(Tue) 08時頃
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|
――コックピット――
[部長がパイロットとして呼ばれたことは、即ち乾の死を意味していた。 当然だ。あれほど大量の血が噴き出して。
大量の、血───。]
………うっ、
[嘔吐感と眩暈が凄い。
部屋中を染めるような真っ赤な血。 蘇る記憶。
失神しそうになるのを僕は耐えた。]*
(165) 2023/08/22(Tue) 10時半頃
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|
──回想──
[物心ついた時から、両親は不仲で。 それも普通の不仲ではなく、日常的に父が母を殴り、母が父を罵る、地獄みたいな家庭。父は不倫しているようで家に不在の日も多かったが。 母はしばしば、僕に父の愚痴を漏らしていた。 あの人は×××のくせに、〇×△×(不倫相手)の×××に××る×××を×××、2人とも×ねばいいのに、×んだ方が良い。××したい、etc… 弟の縁牙は気が弱く、母の機嫌が悪いとそれだけで泣いていたので、母によく『おまえはめんどくさい』と言われていた。僕は基本的に弟を2階の部屋に避難させていた。母としても、何でも黙って聴いている僕は都合がよかったのだろう。子供には意味の分からないような内容も含めて、何でも愚痴ってきた。 両親の喧嘩はいつも激しく、小学校に行けないほど部屋の中がめちゃくちゃになる日もあって。僕と弟は2階で震えているしかなかった。弟だけを寝かしつけて、階下に様子を見に降りたら何かが飛んできて、額を切った事もある。]
(166) 2023/08/22(Tue) 11時頃
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|
[ある日、いつものように夜遅くに帰宅した父と、罵る母の激しい言い争いが始まって。既に布団に入ってうとうとしていた弟に『もう遅いし、いいから寝よ』と言って、寝かしつけ。ただ、その日は普段よりも喧嘩が静かな気がして、僕も寝たり起きたりしていた。 ………そのうち、あまりに静かすぎる気がして。嫌な予感がして。 弟を起こさぬよう階下に降りる。居間の扉を恐る恐る開けると、電気が点けっぱなしで、赤く染まっている室内がよく見えた。居間の真ん中で、血だまりの中で倒れている父。首を掻き切られているのか、不自然な部分が割れて。身体中の血の気が引いた。 『お母さん??どこ??』ふらつきながらトイレや風呂を見に行くが母は居ない。もしかして、ともう一度居間の扉を開けて覗いたら、奥のキッチンにある冷蔵庫、の辺りに血が飛び散っている。僕はもう何となく察してしまった。 急いで2階に上がり、弟を叩き起こして、居間を見せないようにパジャマのまま2人で外に出た。全力で走って、近くの交番に辿り着くと、『お父さんとお母さんがしんでる』と告げた。弟はぽかんと見ていた。]
(167) 2023/08/22(Tue) 11時頃
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[その辺からもう記憶は定かではない。父と母は口論の末、母が父を殺し、そのまま母も自分で、ということだった。ニュースにもなったらしい。 僕は弟に、お父さんは死んだ方が良い人間だったから仕方ないよ。お母さんも僕に言ってくれたら僕が×したのに。と言ったけど、弟は意味を分かっていなかった。僕等はだんだん、両親の話をしなくなった。 僕と弟はそのまま施設に入れられた。そのうち、母方の祖父母だという人たちが来て、僕等は引き取られた。祖父母は母と血が繋がっておらず、縁を切っていたのでここに来るのに時間がかかったらしい。難しい事は分からないが、もう世界中で僕等と血が繋がっているのはお互いだけなんだろうね、と縁牙と話をした。 数度の転校、苗字が天道に変わったこともあり、高学年になる頃には事件のことを言って来る人はもう周囲には居なかった。]
(168) 2023/08/22(Tue) 11時頃
|
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[僕等きょうだいはどうにか生き延びて来たのに、地球を守るためのパイロットに選ばれて。結局死ぬんだな、と思った。でも、ヒーローみたいに死ねるだけましかもしれない。縁牙は、自分がロボットに搭乗して無関係な人を殺してしまうことをひどく恐れていた。僕等の地球で繰り広げられた戦闘はものすごく激しくて、死傷者もたくさん出た。"ハロ"も嫌な奴で、それを楽しんでいる様子すらあった。仲間割れした時も笑って見ていたから、僕はふわふわ浮いているそいつを叩き落とした。 僕等のグループはパイロットの数が多くて、1人だけ助かると言う。できれば、縁牙が助かってくれれば。僕は強いし、人殺しに躊躇もない。ホーム戦の被害なんか知ったことじゃない。
───でも、僕よりも先に呼ばれたのは縁牙だった。
敵機の核は透けていて、中に乗っている人間が丸見えだった。 縁牙戦は、アウェイで。 その地球は初戦だったらしく、僕等の地球と違ってまだ綺麗だった。そんな余計な情報も、"ハロ"の奴が囁いてくるのだ。 中に人間がいる、殺せない、と泣く縁牙を僕は初めて殴った。
───本当に。 ───どうして 僕だけ生き残る事になってしまったのだろう。]*
(169) 2023/08/22(Tue) 11時半頃
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|
[ 縁牙には世界の汚い部分は見せたくなかったのに。
そういうのは僕が全部請け負う。 両親の悪い血もきっと僕しか受け継いでない。 それでいい。人殺しの血。
そう思って生きてきたのに。 おまえに誰かを殺させる日が来るなんて。]*
(170) 2023/08/22(Tue) 11時半頃
|
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ーコックピットー
[乾君の頸動脈から血が吹き出して、天道君が叫んで駆け寄って、>>156加賀先生も駆け寄って>>@27、私はそれを呆然と見ていた。 今度ばかりは、何もできなかった。
気分が悪くなり、いつもの椅子にふらふらと座り直す。
パイロットはいない。終わったのか。 いや、この分だと次は私か。最後の引き継ぎでこそないけれど、何も心の準備がないままこんなに早く…
頭が真っ白になっていたところに、さっきまでいなかった姿が現れて、信じられないというようにそちらを見た。]
…部長、さん?
(171) 2023/08/22(Tue) 13時頃
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[いつ契約したんだろう。 ても、それはもうどうでもよかった。 私はふらふらと倒れ込むように椅子に座り直した。
みんな乾君につきっきりという訳にはいかない。私は見ていなければ。]
……なんで。
[乾君のやろうとしていたことはわかる。彼は、この理不尽に、自分の命で精一杯の反抗をしたんだ。それを間違いだとは思わない。 でも、納得ができるかどうかは、また別問題だった。 私は、]
……
(172) 2023/08/22(Tue) 13時頃
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くそっ。
[何かに無性に納得できなくて、椅子に沈み込んだまま、肘掛けをドン、と叩いていた。
どうして地球の運命をかけてロボットに乗って死ななければならないのか。みんなはどうして死んでいったのか。私はどうするべきなのか。 一瞬だけ何かが頭に閃いた気がして、それは形にならなかったから、その靄々した気持ち悪さがそうさせたのかもしれなかった。
でも、それもこれも、ここで負けてしまえば意味がない。 私は、今まででもっとも直接的な死の光景に向き合う心の準備ができるまで、部長さんの戦いを見守ることにした*]
(173) 2023/08/22(Tue) 13時頃
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──数日前/本郷さんとのLINE──
["天道君たちの世界に私がいたら…どんな風なんだろう" 何とも返答のしようがなかったけれど。 元の地球に帰ったら、僕は探してしまうかもしれないな。 本郷さんだけでなく、康生や乾や大和、七尾さん、珊瑚さん──… 枝分かれした世界のどこかに、もしかしたら誰かが。]
💬 うん……色々ありがと。
……ハロと仲いいのは。双子同士だったからね。 A……永にも、弟の縁牙にも。あいつの事を頼まれてる。
(174) 2023/08/22(Tue) 18時半頃
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永が勝った事で、僕等の地球は守られたはずだけど。
地球のことは考えてなくて。僕はあいつだけ守れれば。
もし何か起こったら僕が契約してでも、……というのは、そういう事だよ。
[───弟に頼まれたからね、と付け足すのを忘れていたけど、そのまま本郷さんに送信してしまう。
この地球が負けた時に、"ハロ役"がどうなるのか僕等は知らされていない。僕が必死なのは、そのためだ。
彼女が、次のハロ役を誰に頼むつもりか考えているなんて、その時の僕には予想も出来ていなくて。その一文は付け加えなかった。]*
(175) 2023/08/22(Tue) 19時頃
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─数日前 天道君とのLINE─
『双子?』 『七星君とハロは双子なの?』 『それで、納得いったよ』 『そういう事は言わないでね』 『ハロと天道君は二人で帰ってほしい』
『多分、それは私達の救いでもあるから』 『私の、かな』
[でも、きっとみんな同じように言うかもしれない。 そうだったらいい。 私はそこで会話を終わろうとして、手をふるクマのスタンプを送りかけて]
(176) 2023/08/22(Tue) 20時頃
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『全然関係ないけど』 『変な話だったらごめんね』
『天道君ってゲームとかやる?』
[しばらく送るか送るまいか迷って、そんな一文を付け足した*]
(177) 2023/08/22(Tue) 20時頃
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[自身が座る、何の変哲もない木の椅子には、見覚えがあった。 これは、今の養父母に引き取られるまで居た、孤児院にあった椅子だ。]
[見据えた目の前の敵は、麦わら帽子の下にカーテンを纏ったみたいな姿で。]
……これ、念じれば動くんだっけ。
[そう呟くと、まずは、レーザーで攻撃してみたけど。 カーテンの防御を破るには至らない様で。]
んっ……!?
[こちらからの攻撃が開始の合図になったのか、突如、目の前に見えない波紋が広がった様に感じて。 その後、頭の中を揺さぶられている様に感じて、耳鳴りと頭痛がした。]
[こめかみに手をあて、目は瞑らない様にしながら、過るのは。 在りし日の、幼い自分の姿。
両親と両手を繋いで、楽し気に笑う子を見つめる自分。 孤児院で、一人ぼっち。本を読み、夜空を見上げる自分。]
(@29) 2023/08/22(Tue) 20時頃
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――……まぁ、だから何だっていう話で。
[精神攻撃っていうやつだろうか。 心の弱い部分を引き出して、増幅させて惑わすのが敵の能力らしい。 パイロットが乾だったら、脅威だったかもしれないが。]
このロボット、お互い主な武器って1つなんだよね? 精神攻撃がメインなら、向こうはあと近接しかできない? ……近付いて殴っていいかな?
[今までの戦いを一度も見ていないので、念のためみんなの意見を確認。*]
(@30) 2023/08/22(Tue) 20時半頃
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乾君っ……!
[翻る、サバイバルナイフの刃>>144。 首から噴き出す、赤い血。 スローモーションみたいに見えて。]
[けれども、操縦者がすぐに次へ移ったので、三千院 透>>@19の近くに現れて、彼をコックピットへ転送した。]
[状況を問われる>>@20と、手短に伝えて。 乾君の亡骸と血を転送した。]
(178) 2023/08/22(Tue) 21時頃
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縁士君、大丈夫……?
[縁士君の肩>>165に止まると、小さく呟いた。]
(179) 2023/08/22(Tue) 21時頃
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まぁ、どっちにしろ、 僕が物投げても当たらないしな……多分。
[元野球少年とかなら、物を投げて防御を破ったりもできたかもしれないけど。 天文部部長の僕に、そんな芸当はできないので。]
[敵の方へ駆けて行くと、思いっきり腕を振り上げて、数度殴る。]
[精神攻撃の波動は、近付くとより強くなる様で。 精神は乱れなくても、過去の記憶の映像と音声が、視界を歪ませ、耳に鳴り響く。]
(@31) 2023/08/22(Tue) 21時頃
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ごちゃごちゃうるせぇ!!!
[思いっきり振り上げておろした拳が、カーテンに当たると、パリン、と音が聞こえた気がして。 粉々に割れたカーテンの中から出てきたのは、土偶の様な女性の身体。]
このどこかに、コアがあるんだっけ……? 頭、心臓、……子宮?とか?
[そう呟くと同時、土偶は腕を振りかぶって、殴られて。 アストロと名付けられた機体は、後ろにふっ飛ばされた。*]
(@32) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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──コックピット──
[嘔吐感を抑えて、荒い息を吐きながら、康生の病院ベッドのサイドレールにしがみついた。いまだ、ここに僕の椅子は無いのだ。 "康生、借りるよ"と呟き、背中をベッドに預けて。
何とか呼吸を整えていると、肩にハロが飛んでくる。 だいじょうぶだから、と頭を撫でた。]
………ごめん、僕は大丈夫。
それより部長のサポートを………。
[三千院部長は、来たばかりなのに、立派にコウ大好きラブラブ号………ではなくアストロを操縦していた。 レーザー砲も振り上げた腕、全く迷いが無い。これは、強いのでは?]*
(180) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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―コックピット―
[部長は、今まで戦いの場にはいなかった。それでも念じて動かせるし、レーザーも使える>>@29。動きもよどみなく、強い。と思わせるに十分だった。 レーザーはあまり効いていないようだったが、部長が急にこめかみを押さえて苦悶をあげた。]
大丈夫ですか!?
[音波か何か?それにしては部長以外は何ともない。精神攻撃なんて手段だとは気づかなかった。部長が自ら口に出してようやく気付く>>@30]
精神攻撃ですか…今のが?
[予想外の攻撃手段に少々たじろいだけれど、部長の動揺は少なそうで安心する。]
(181) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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……確かに、今までの敵は糸とか針とかミサイルとか… それ以外は近接攻撃だけ、だったかも。 近づくのは構わないと思います。 ただ……
[懸念は一つ。]
精神攻撃ってよくわかんないですけど、 多分隙を作るためのものですよね。 だったら精神攻撃は本命じゃなくて…
[という間にも部長は走り出し、殴りつけた。バリアーらしきものを張っているようだけれど、それも殴りつければ破れる。 私は部長の剣幕にちょっと押され気味になっていたけれど、そう危なげもなく中の本体が露になった。]
(182) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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はい。どこかにコアが。 生物っぽいものは元の生物に 割と忠実な作りになってましたし、 急所っぽいところを壊せば多分……!?
[部長に答えて>>@32いる最中、アストロは敵機に殴られて吹き飛ばされた。]
いけない、姿勢を!!
[部長に叫ぶ。近接攻撃に特化しているというだけなら何とかなるとは思うけれど…精神攻撃を合わせて使ってきたら?*]
(183) 2023/08/22(Tue) 21時半頃
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公安部 カガは、メモを貼った。
2023/08/22(Tue) 21時半頃
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[本郷さん>>181に、こくりと頷いて。]
大丈夫。問題ないよ。 なんか、過去の映像みたいなのを見せられただけ。
[精神攻撃は、隙を作るためのもの。 精神攻撃は本命じゃない>>182、という推測を聞くと頷いて。]
そーゆーものか……。
[ぽつりと呟きつつ。 本郷さんの助言>>183に頷きながら、アストロを動かしていたけれど。 姿勢については、反応する前に、ふっ飛ばされてしまった。]
(@33) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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……確かに、衝撃はあまり感じないんだな。
[それは、ハロから聞いていた通り。 ふっ飛ばされたというのに、衝撃があまりなかったので、思わずそんな感想を漏らした。]
「七尾の戦いの詳細は、聞いてないけれど。 七尾の敵の蜘蛛と同じ様に、倒れ伏すアストロの上に、女土偶が圧し掛かってくると、思いっきり蹴り上げて。]
[その後はお互い、殴る蹴る、避ける、回転みたいな。 とても地味な戦い方になってしまったのは、戦い方とかよく知らないし、単純な事しかできないのは許して欲しい。
偶然、メンタル鋼、という俺の特性が有利に働く敵で良かったと思う。 他の敵だったら、即席のパイロットの僕なんて、簡単に負けていたのではないだろうか。]
(@34) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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[敵と、アストロ。 お互いに、地味に、装甲が削れて、剥がれて、飛んでいく。]
[そんな最中、本郷さんの予測>>183通り、精神攻撃と近接攻撃を同時に仕掛けられて。]
[頭の中で、 生まれてすぐに捨てられた時の、遺伝子上の母親が去っていく後ろ姿の映像が流れる。 敵は、僕が覚えていないはずの、こんな記憶まで引き出せるらしい。]
(@35) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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だから何だ、うるせぇ!!
[叫びながらアストロの手を爪の様にして、子宮を刺し貫くと、丸い球体の様な物が見えた。]
……コアって、これ? [そうみんなに確認すると、爪の様にしていた手を開いて、球体を掴んで。 すぐに握りつぶした。*]
(@36) 2023/08/22(Tue) 22時頃
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[激しい応戦でアストロが吹っ飛ばされ、コックピットが大きく揺れる。康生のベッドに座ろうとしたが、やはりベッドはどうも安定性に欠けるので、結局、いつもの──達見さんの──書斎椅子に座った。
部長はぶつぶつと呟きながら、もとい確認しながら敵機と近接で戦っていた。まるで格闘技だ。 互いの装甲がガンガン剥がれて。 アストロの手刀が敵機の急所らしき場所を貫くと、そこには予想通り球体の核(コア)があった。]
>>@36 ───それです!!!
それを、破壊、
[声を掛ける前に、部長はあっけなく、それを握り潰す。]*
(184) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
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過去の…そう、ですか。
[自分の過去のトラウマを見せられるとかそういう奴だろうか。 アストロが吹き飛ばされたときは思わず叫んでしまったけれど、部長はすぐに>>@34立て直した。余裕すら感じさせるくらい。
その後の戦いは、泥くさいとも言えるほどの殴り合いだった。けれど、部長は全くひるむ気配もなく…精神攻撃を使うという相手にも、大きな動揺>>@35を見せる様子もなく。
むしろそれを却ってバネにするかのように、そのままコアを掴みだした>>@36]
(185) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
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…………すごい。
[初見とは思えなかった。口を出すところなんて、ほとんどどこにもなかった。問われるまで一瞬呆然としていたほど。]
あ、はい! …それがコアです。潰し、て…
[さすがにあのことは言わない方がいいか。部長は知っているのか… そう一瞬躊躇う間もなく、部長はそのままコアを握りつぶした。 知っているかどうかなんて関係なかったのかもしれない。
戦いは、そのまま終わっていた*]
(186) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
|
|
[天道君>>184と本郷さん>>186に小さく頷いて、コアを握り潰すと、女土偶は、何も無い空間にスッと消えた。]
……これで、終わりかな。
[今年は外部からも合宿参加者を募集したので、より楽しんでもらえる様に案内役を俺がお願いしてしまった責任とか。
合宿初日で高熱を出して倒れなければ、みんなを契約させずに済んだか、もしくは自分も契約してたはずだったとか。
部員(乾)の後始末をするのは、部長の責任とか。 柊木の意思の引継ぎだとか。
まぁ、戦った理由はいろいろあるけど。
遺伝子上の両親も、育ての親も、誰も自分を必要としなかったけど。 地球を守るために必要なら、まぁ、それならそれで。なんて。]
(@37) 2023/08/22(Tue) 22時半頃
|
|
本郷さんが、この戦いの最後なんだよね?
入部したばかりなのに、引き継いで申し訳ないけど。 後は、頼みます。
[それだけ言って、傾いた身体は、床に着地した。**]
(@38) 2023/08/22(Tue) 23時頃
|
|
…お疲れさまです。 部長さん、ありがとうございました。 後は全部、私達が引き継ぎますから。
[私は天文部に入ったと言っても、活動目的ではない。 だから、部長さんとはほとんど関わりもなく、 きっと活動機会もなく、会話もなかったけれど。
一礼して、その姿を見送った*]
(187) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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雲水 ハロは、メモを貼った。
2023/08/22(Tue) 23時頃
|
[ハロの頭突きをなだめつつ、戦闘を見ていたが。 部長の戦いは、実に鮮やかに決まる。 終わった、と思えた瞬間、僕は椅子から立ち上がって駆け寄った。]
………部長!!
[しかし辿り着く前に、彼は糸の切れた人形のようにその場に倒れ込んだ。 抱きかかえても、既に目は開いておらず。
戦闘終了後、絶命するまでの時間はパイロットによって異なる。 数分間、話が出来る程度に生きている人も居れば、 部長のようにあっけなく魂を手放してしまう人もいて。]
(188) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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|
……ありがとう、ございました。
[彼が駆け付けてくれなかったら、おそらく本郷さんが繰り上がり。僕が引継ぎ戦に向かう事になっただろう。
ハロが回収に来るまで、僕は部長の身体を床に投げ出すことはせず、静かに抱きかかえていた。
そうして。]
(189) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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──この地球での最終戦が幕を閉じた。
残るは、本郷さんが操縦する引継ぎ戦のみ。]*
(190) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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──いつかの日、本郷さんとのLINE──
[ハロと天道君には二人で帰ってほしい、と 本郷さんは言った。
永と同じことを言うんだな、なんて思いつつ。]
💬 ………救い?
そう………。うん。二人で帰れたらいいと、思う。 ありがとう。
(191) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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|
[最後に付け足された言葉には。 一瞬、 えっ? となるが。]
💬 ───ん? ゲーム。 大好きだけど。
FPSの対戦型のやつが一番好きで。 オンラインの6vs6とか。外人ともよく組んで──
[乾と遊んだ後だったせいかな。 聞かれたことの3倍くらいの量を送ってしまったけど、 本郷さんは呆れたかな?
ま、たまには雑談もいいか。なんて。]**
(192) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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|
[縁士君が抱きかえている三千院部長>>189の傍へ行くと。]
部長は、本人の希望で、 アストロの隙間に転送するね。
[数多の星どころか、無数の世界を旅するロボットに、同行するそうだ。]
[みんなにそう、転送先を告げると、 三千院 透の亡骸は、ふっと姿を消した。*]
(193) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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|
―― コックピット ―― [生徒の自死という結末を目の当たりにし 正常な判断が出来ているとは言い難い。 乾の傍で、止まるはずもない血の中で 漸く彼の身体から手を離した時には コックピットの中に、あるはずのない姿があって]
三千院……!!? 待て、お前がなぜ……? 確かに、俺から事情は伝えたが。まさか、それで。
[三千院の指示により乾の遺骸が 速やかに彼の家へ転送される>>@20]
(@39) 2023/08/22(Tue) 23時頃
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|
[部長としての責任を口にするのには 聞いている此方の顔も曇ってゆく]
部長ったって、直接は無関係だろうに。 そも、いつ契約を―――
[彼なりの理由があったに違いないのに 問い質す時間は、恐らくなかった。
新たな椅子に座り敵機を見据える三千院の動きは 迅速かつ迷いがないようだった。 以後は着席し、彼の戦いを見守ることになる。]
(@40) 2023/08/22(Tue) 23時頃
|
|
[三千院曰く、 敵は精神攻撃を繰り出して来ているらしい。>>@30 彼の様子を一見したところでそれとは知り得ないが、 繰り出される有無を言わさぬ物理攻撃>>@32は やけに気迫の籠ったもので、拳叩きつける衝撃が モニタの揺れを通しても知れた。]
……精神攻撃とやらは パイロットにしか影響はないのか。 まあ、そうか。全体に効いたら性能チートだものな。
[多少荒っぽくなっている気がしなくもないが 冷静さを保ったままの操縦に幾分か安堵する。 彼のメンタルが鋼であることは、そうと知ったら こんな時なのにすこし羨ましいと思ってしまうかもしれない。 吹き飛ばされ、取っ組み合いの様相を呈しはじめた 2体の戦闘を見詰めている。]
(@41) 2023/08/22(Tue) 23時頃
|
|
[三千院部長を転送した後、コックピットに居る面々も、外へ転送して。*]
――……これで、通常の戦闘、最終戦は終わり。
(194) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
|
[他のパイロットの戦闘を見ていたわけでもない彼が 物理ファイトに打ち勝ってコアをあっさりと握り潰す。>>@36 中を知ってしまうと、目を逸らしてしまいたくなるが。 敵の動きはそれで止まり、ゆっくりと消えて行く。]
………三千院、
[なぜ、という問いに答えはなかったが。 この窮地に駆けつけて後輩たちを救うなんて 責任感の強い彼らしいと思ってしまう。 同時に、申し訳ない、という謝罪も頭を擡げるけれど]
ありがとう。
[頽れた三千院の元で、肩に手を置く。 天道が抱きかかえていてくれる>>189ことにも。*]
(@42) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
ハロ、と名乗る、小さな生物?が呟いて>>194。
見上げた、アストロの顔にある光点は、
今はもう、最後のひとつだけ。**
(#2) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
ーー自宅/僕の遺体ーー
[僕の遺体は三千院部長の速やかな指示により、ハロによって自宅に転送された。
自室のベッドに寝かされたろうか。
血塗れだが、僕の薬指には指輪があるし、胸元には康生の遺骨と巻き貝が入ったロケットがある。
僕は独りではなかった。
父にパイロットになった事は告げたので、恐らく両親と兄がニューヨークから帰国し葬儀を行うだろうが、そんなもので引き継ぎ戦に向かうみんなを煩わせたいと考えないからーー
僕の物語は、ここで終わり。]**
(195) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
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|
―― 喫茶店 ――
[黒曜に視線を据えたまま 訥々と紡がれる言葉を最後まで聞いた。 証拠を、という単語に、沈めた過去を思い 僅かに表情が苦くなったのは隠し切れたかどうか。 形に出来ないものを見せろというのは、 それ相応の関係でない場合、結局言葉で語るしかなく 多くの場合、相手を満足させるには至らないことを知っている。 遠回しな請いは苦手で、それゆえの今、でもあった。]
………
[だから一度その答えへの言及を避けて、口を開く。]
(@43) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
|
皆が戦って消えて行くのを、何も出来ずに見続けて 俺なりに出来ることをずっと考えてた。
…随分前に柊木にも話していたけど、 そもそも、席が足りなくなることがあれば パイロットに入る心算だったんだよ。
[何もかも分からない状態で聞いたハロの内緒話すら 柊木の死の後で漸くとその意味に辿り着く始末で。 実は席は足りていたというのだから、 今となっては余り意味のない宣言ではあったのかもしれないが。]
(@44) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
|
『ハロ』として乗ることと、 『パイロット』として乗ることにさ 覚悟にも重みにも、そんなに差はないと俺は思っていて。 ……パイロットの方が重いかも知れない。 俺は必要なところに使って貰えれば、それで十分。
……皆の頑張りを無駄にしたくはない。 皆の想いを継ぎたいし、できるなら最後まで守りたい。 だから、本郷のためでは勿論あるけれど、 皆のためであって、俺のためでもある。 学校、生徒、友人、実家、娘――全てのためだな。
当然って感じだから、 簡単に言っている心算は、全然ないんだけど。
――――…
(@45) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
|
[言葉を切る。]
……分かっちゃいるんだ。 お前の聞きたいのはそういうことじゃないんだよな。
[眉間に軽く皺を寄せて、 冷めた珈琲で喉を湿らせた。]
……証拠、は、さ… …ごめんな。 今の俺には、証拠を提示する用意はない。 信じられないなら、信じて欲しいって言うしかない。
さっき言ったけど、 俺が引き継ぐ理由は本郷だけの為ではないんだ。 でも、お前が最後だからってのは大きいし そのくらいには、大事に思ってるつもりなんだぜ。
(@46) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
|
[もし、]
[もう少し時間があれば。 この娘が災禍に巻き込まれたりすることもなく、 ごく普通に学校生活を送って、卒業して。 ただしい形で熟成させるだけの時間を持てていれば、 彼女ののぞみ通り、与えてやれることも あったのかも知れない。]
[しかしこの言葉は、 分かり切ったリミットの前で口にするには酷すぎる。 だから、遠回しな言い方になってしまっている。]
(@47) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
|
|
……適当なことを口にしたくはない。 耳障りの良い言葉、刹那的な快楽。 そんなものならいくらでも言ってやれるし たぶん……… 与えてもやれる。
だけど、本郷は、それでいいのか? 悪いが、まやかしや仮初でよしとされるほど、 お前のくれた言葉を、軽いものとは受け止めてないんだけど。
[言葉を尽くしてみても何だか堂々巡りで。 伝わってるかなこれ、と、だんだんと自信がなくなって行く]
…… 察してほしい。
[いい年の大人が……と、いつか己が言った言葉が ブーメランになって跳ね返って来た。 流石に少し、みっともなさ過ぎやしないだろうか。 ぐるりと横を向く、顔が熱い。*]
(@48) 2023/08/22(Tue) 23時半頃
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