27 【crush appleU〜誰の林檎が砕けたの?】
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
それとも、特大サイズのティーカップで 紅茶ガブガブ飲みます?
[トサカ先輩やタカナル先輩の器なら やっぱり漆器みたいな艶やかな黒を 思い浮かべてしまうけど、 生憎オレが焼くのは、まろやかな白が特徴の ボーンチャイナ。 なら、カッコ良くモノトーン風で子持ち線に 幾何学模様を入れて、ハンドルとワンポイントに 燻し銀を使ってみたい。 ペアカップにする気はないけれど、 こっそりどこかに共通点を忍ばせておくのも 双子の噂や遊び心的にアリかも、なんて。**]
(221) 2023/07/30(Sun) 11時半頃
|
|
――B1/廊下――
[地下階なのに、斜面に建つせいか、 館内はサンルームのように 壁面や天井の硝子から外の様子が窺える。
オレが見上げた空は夕暮れ時のよう。 燃えるようなオレンジから薄い紫へと 雲を煙らせグラデーションが夜を運んでくる。 星が一つ二つと瞬いて、オレはゴッホの 星月夜の筆致を思い出していた。
植栽や、床に刻まれたモザイクのレリーフは、 胸を締め付けるような茜色に染めあげられている。]
(233) 2023/07/30(Sun) 12時頃
|
|
タカ……キ先輩。 いいですよ。
[カフェへ向かう途中なのだろうか、 タカナル先輩に呼び止められ、そして 一目で怪我したと分かる姿に、腕に 目が釘付けになった。 LINEで不穏なアレコレが流れていたけれど、 カフェから一歩出ればそんな危険な空間なのだろうか。 出てきたものの、覚悟が鈍る。
用はあると言えばあるが、単身で事足りる些末だ。 タカナル先輩とは、ジイさんに纏る 果たされていない約束があったから、 ――万が一を考慮してくれたのかな。首肯した。]
(234) 2023/07/30(Sun) 12時頃
|
|
[子供の頃から、勉強するより 粘度を捏ねるのが好きだった。
どこにでもいる、至って普通のガキだったから、 泥だらけになって虫取りに駆け回ったり ボールぶつけ合ったりしてたけど。
つやつやのテクスチャの泥団子作るのも、 近所じゃあオレが一番上手かった。 雨の日が、一日中粘度捏ね回してたし、 小中学生の頃は幾つか入選したりもして。
ジイさんはともかく、 親父はそれを苦々しく思っていたらしい。]
(236) 2023/07/30(Sun) 12時頃
|
|
[骨谷 雷門――オレのジイさんは 芸術家肌の陶芸バカで、 後期こそ高い評価で持て囃されて 企業や金持ちやおエライさんから 注文が途切れることはなかったけど、 それまでは、何度も窯を手放すか悩むくらい 困窮した生活を送っていた。
それを支えたのはバアさん――親父の母親で、 子育てと家事と家計を一人で背負い、 心労が祟って早死にしたらしい。
親父は、ジイさんと陶芸を憎むようになった。]
(237) 2023/07/30(Sun) 12時頃
|
|
[今でも帰省(自宅でなくジイさんの窯元に)する度 泥と釉薬まみれになって器を焼くオレが、 高校卒業後弟子入りでも美大でもなく 普通の四大に通う理由。
陶芸の道で挫折した時、 潰しが効くように普通の大学を出ておけ、と。 平凡なサラリーマン道を歩み、 ささやかな幸せと家庭を維持する両親に 口酸っぱく言われれば、オレはそれ以上 反発することはなかった。
就職活動はせず、晴れて卒業した暁には、 大手を振って365日轆轤と向き合う気満々だけど。**]
(238) 2023/07/30(Sun) 12時頃
|
|
――B1/廊下――
オレには、命が燃えてるような 空に見えます。
[昼は生者の世界、夜は死者の世界。 その狭間で、オレはそろそろ白昼夢から 目覚めようとしている。
タカナル先輩には、まだ宵の闇は訪れていないのだ。 各々が見る夢の継ぎ接ぎだとしたら、 虹彩に映る光景も、感じる味も、違ってもおかしくない。]
(270) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
……フられれば、慰めてくれるし、 死んでいなければ、喜ばれるし。
研究室のみんながいい人ばかりで、 だから申し訳なくて、ちょっと辛いです。
[タカナル先輩の笑顔は、メグココちゃんみたいに 裏表がなさそう、とは思えないのだけれど。 相手が先輩だからか、宣告に付随する 肩の荷の重さと本音が、小さく零れた。
差し出された手を取る。 少しだけ、この手で握るカップのことを考えながら。 袖布のダメージに怯えはしたが、オレからは 握り返す腕に目立つ外傷は見当たらなかった。 夢だから?――彼が語らないなら、聞きはすまい。]
(271) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
……病院?
[そういえば、死んだのが誰か気になって、 目覚めた後のことなんて、 全く考えが及んでいなかった。
全員が災害に巻き込まれた。 たった一人だけが、死んでしまった。
生き残った全員が、五体満足だなんて、 黒い翼は一言も保証していない。 そうだ、美術館でみんな眠って夢を見ているのではなく、 ある種の昏睡状態なのでは――? 世界の耐久度の話もあったけど、 覚醒に個人差があるのも、それで納得がいく。]
(272) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
[生きている、だけで喜んでいていいわけない。 オレが真っ先に心配したのは、勿論 両腕が無事なのかどうか、だ。]
アリババとやらに、確認したいことが増えたな。
[夢の中のスケッチブックを持ち帰るのが無理なら、 脳内にイメージを焼きつけておくくらいしか、 オレにできることはないけれど。]
(273) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
分かりました。 タカナル先輩の親類の方に、 名乗ればいいんですね。 多分叔父さん……覚えておきます。
[自分の死後の話に及んでなお、 気遣いを見せる先輩に少し戸惑う。 「両親はすぐ来ない」と淡々と語られ、 お金持ちの家庭で想像する、 複雑な事情の一端を垣間見たり。]
ありがとうございます。 オレは芸術方面はからっきしなんで、 ジイさんを惜しむ人の期待には 応えられるか分からないですけど。
(274) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
……勿論、本当はちゃんと 生きた先輩に案内されて、お宅に伺いたいと 思ってますからね。
[何故か、タカナル先輩の言動には 生への執着が薄すぎる気がして、不安になる。 ノっ君に感じたものとは別種の、 諦念よりはまるで他人事みたいな危うさは何なのだろう。
励ましの言葉を曖昧な笑みで誤魔化す オレの視界に、小さな黒が舞った。 また例の死神の羽根かと思ったそれは、 蝶のかたちをしてちらちら鱗粉を散らす。]
(275) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
――回想――
[タカナル先輩にジイさんのことを話して数週間。 もう一度研究室で会った際、オレは 拙作の一つであるカップを持参し、 先輩に見て貰うことにした。]
これ、ジイさんの骨を混ぜてつくったんです。 ボーンチャイナは、昔は牛の骨灰を混ぜてたけど、 今は成分的に、人骨からでもつくれて。
……死体は、石と違って法律上 ややこしい手続きが必要なんですけど、 ジイさんの遺言にあったから。 親父には、放っておけって言われたんですけどね。
[作品としては、芸術的な見処もなく、 無地でシンプルな型の試作品のようなもので、 あの骨谷雷門の後継者と期待していたなら 肩透かしを食らっただろう。]
(276) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
もともと、花器や壺や絵皿ならいいんですけど。 食器とか茶器とかが、一度も盛り付けられることなく 展示されて飾られてるのを見ると、 可哀想に感じてしまうんですよね。
誰にも触れられない、使われない、 鑑賞されるだけの陶磁器も、 みんなが褒めるから、価値はあるんでしょうけど。
オレは、ちゃんと使って貰えて 誰かの役にたつ器が焼きたいんです。
[オレの転機はジイさんの死と遺言だった。 人骨でつくる茶器の魅力に取り憑かれてしまったのだ。 芸術的価値と機能性利便性と、どちらが正しいかなんて 人の考えは多種多様だから、オレの信念を知って タカナル先輩が興味を失っても、それは仕方がない。]
(280) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
[ジイさんの古馴染みや顧客は、 みんな揃って棺桶に片足突っ込むような年齢だ。 どこからか、遺骨を混ぜたカップをつくったと聞きつけて、 大半は気味悪がったけど、自分も是非、 なんて奇特な好事家も居たりして。
以来オレは、いつかは生業にするつもりで、 細々と小遣い稼ぎをしている。
自分が亡くなった時には。 配偶者が亡くなったから。 ペットの遺骨が持ち込まれることもあったし、 事故で切断した自身の四肢の骨もあった。
様々な骨で、人柄を拝聴し故人を偲んで オレはカップを焼いた。 石を、骨を、砕いて粘度と混ぜて、捏ねて、 思い出を"役に立つ器"に生まれかわらせる。
オレが生涯を捧げようと思った、使命だった。]
(281) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
[だから、この中でたった1人、 命が失われたのなら、
――オレはその骨を、記憶を、命を、 砕いて、砕いて、砕いて、
彼の人の存在の名残りで、器をつくりたい。**]
(282) 2023/07/30(Sun) 16時頃
|
|
――B1/階段へ―― 『骨谷ヘータより。
みんなのカップをつくりたいんで、 好きなモチーフとかリクエストとか、 あれば個別にLINEに送って貰えると嬉しい。 なければオレが勝手にイメージでつくる。
骨使われんの嫌だって場合も。
じゃあ、先に生き還ってる。 誰が死んでても、なんでだよって、 神様に怒鳴りこんでしまいそうだけど、
…………じゃあな。起きたらまた会おう。』
[まだ完全にイメージが固まらずとも、 トサカ先輩の写真や、ニトちゃんの描く絵や、 生きていたなら見せて貰えばいい。 迷い迷い、LINEをタップする手が震える。]
(316) 2023/07/30(Sun) 21時頃
|
|
――B1/回想 廊下で――
あぁ、正にすごいプレッシャー、感じてます……。 こんなに、生き残る側で 喜べないなんて、初めてで。
[交通事故で家族で唯一、とか。 大災害で、生き残ったりとか。 最早"運"としか言いようのない紙一重で 死に損なってしまった者の気持ちが、 ひしひしと理解できてしまった。
何故自分でなかったのか。
永遠に自問自答しながら、生きていかねばならない、 それが責任であり義務だと、タカナル先輩は言う。>>288
思えば先輩の黒は、どこか弔いの喪服めいていて。 彼も死出の旅を見送る立場だったことがあったのではと、 ジイさんの葬式の空気を思い出していた。]
(317) 2023/07/30(Sun) 21時頃
|
|
過分に過ぎる評価も、 プレッシャーですよ……。
タカナル先輩の家にある、 どのカップより金銭的価値はないけれど、
唯一無二を作りますんで。
……って、え、オレ口滑らしてましたか!?
[うっかり、本人の前では呼ばないよう 気を付けていた呼称が漏れていたらしい>>274
うっかりだ! やらかした! やっぱり動転しているなオレ!!!!**]
(318) 2023/07/30(Sun) 21時頃
|
|
『いや、見かけより脆いダイヤ、>>325 タバタ先輩らしい発想でいいと思います。
勿論、死んでない方がいいに決まってますよ。 遺骨ダイヤも、そっちの伝手はあるので 任されたと思っておきますね。』
[人体には――特に女性には、 魅惑的な曲線が溢れているので、 つい反映したくなってしまうのだ。 頬の、肩の、二の腕の、爪先の、耳朶の、頤と項の。 タバタ先輩を思い浮かべた時、 顔より胸元に意識が向きがちなのを、見透かされた気がして。 オレは前方の闇に空咳を散らしつつ、返信した。 耳の先が紅いのを、誰にも見咎められなくて良かった。*]
(329) 2023/07/30(Sun) 21時半頃
|
|
――B1/階段――
[タカナル先輩と別れ、手短にLINEで 挨拶も済ませた。 あの時視野に掠めた黒の一片、 ふわふわと頼りないそれに導かれるように、 オレは階段に辿り着いていた。
――オレの目には、告知天使の予告状。]
黒い翼の、神の御使い、 アリババさん、……だっけ、
いますか?
[ザックからスケッチブックを取り出して、 持ち帰ることができないか、 また目覚めた先の現状について、 分かることがあれば問い質す。*]
(335) 2023/07/30(Sun) 21時半頃
|
|
[いきなり骨をどうこう言われて、 面喰らうのはよく分かる。
初めてできた恋人に、最上級の愛を込めて、
『キミの骨でカップをつくりたい』
と口説いたら、 ドン引きされて気色が悪いと侮蔑され、 言い募る内に最初の手形が 赤く赤く頬に咲くことになったのだから。]
誠実、優しい、明るいの反対は、 ――不誠実、薄情、根暗……?
[ノっ君のイメージが迷子。>>333 おにぎりとお味噌汁とたまごサンドと肉じゃが。 割烹着のオカンはあんまりなので、 実りの象徴――麦穂や玉蜀黍等の穀類と、 鳥の組み合わせはどうだろう。]
(336) 2023/07/30(Sun) 22時頃
|
|
[時折LINEの画面を確認しながら、 オレは階段を下って行く。
B1より下は存在しないはずなのに、 ぽっかり先の見えない闇が広がっていて。
永遠に下り続ける、騙し絵の階段を、 一歩一歩、踏みしめるように。]
(337) 2023/07/30(Sun) 22時頃
|
|
――B1/階段――
[骨のように白い手が、 黄泉路から手招きしている。 否、それは本当に骨だったのかも知れない。
血塗られたように、深紅のマニキュア。 精緻なネイルにハートのラインストーン。 ラメが綺羅綺羅とオレを翻弄する、 あれは五人目の彼女の手。
耳元で、「なんで?」と彼女が囁く。 「どんな我儘でも聞いてくれたでしょ?」 「好きなら、これくらいできるでしょ?」]
――ごめん。
[オレは薄く微笑みながら、頬への衝撃を覚悟して 奥歯を噛み締める。]
(349) 2023/07/30(Sun) 22時半頃
|
|
[砕いてきた死者たちが、 オレの背後にわらわらと列を成す。 まるでこのまま歩き続ければ、 自分たちも現世に黄泉還ることができると 思っているかのようだ。
骸骨たちによる、死者の行進、生者の葬列。
肉体を弔うために葬儀を行うなら、 精神を弔うにはどうすればいいのだろう。
この手で殺してきた、35億分の9人の 女神たちの心は。]
(351) 2023/07/30(Sun) 23時頃
|
|
七日間くらいあるのかな。
["慈悲"であり猶予のはずのこの世界。 覚める前にとりとめもなく考える。 ジイさんの葬式の時、坊さんが掻い摘んで 話てくれた、死後の話を。
七日経てば、三途の川に着く頃合い。 それから七日毎に七度の裁判を経て、 四十九日後、次の世界へと旅立つのだと。]
――ごめん。
[誰に対して謝っているのか、分からない。 この階段の先が、奈落でも川でもなく、 現世の病院だと、オレは識らされていた。]
(352) 2023/07/30(Sun) 23時頃
|
|
[いつしか階段は、踊り場で折り返すことなく、 螺旋を描いて下方へと続いている。
まるで轆轤のようにくるくると、 永劫回り続けているように錯覚する。
のべられる、幾多の亡者の手を歯牙にもかけず、 ただ一歩ずつ、目醒めに向かって。
遠くで、雷の落ちる音が聞こえた気がして、 一瞬身を竦ませた。
階段の最後の段には、まだ辿り着かない。 オレの心が、澱み迷い続ける限り。*]
(353) 2023/07/30(Sun) 23時頃
|
|
夢から醒めたら、どれくらいのことを 覚えてられるのかな、って。
[未だ現世への階段を下り始める前のこと。>>358 美術館の地下階に一片残された黒は、みるみる内に膨らみ 翼へと変じていた。
颯爽と現れた黒いスーツの彼の前で、 手にしたスケッチブックを捲る。]
さすがにこれを、持って行くことはできない?
[即断>>362 ああやはりと、落胆も露に。]
……え、視れる?
[オレは豆鉄砲を食らった鳩のように、呆然としていた。 それは想定していなかったな。]
(364) 2023/07/30(Sun) 23時半頃
|
|
……こちらの世界を視て、 現実の世界でスケッチブックに 描くことは可能、なのかな?
[それにはまず、腕を負傷していないという大前提があるけれど。 いずれも彼の語る詳細も、いずれ目覚めれば分かること、であろう。]
もう僅かしかここに居ないオレのために、 わざわざありがとう。 そうか、持って帰れないのなら、 誰かにあげても良かったな。
[ニトちゃんには新品を提供できたから、 使い古したこのスケッチブックにもう用はない。 黒衣の男に、彼の姿に見合うだけの丁寧な一礼をして、去るのを見届けた。*]
(367) 2023/07/30(Sun) 23時半頃
|
|
……しまった、肉じゃが食べ損ねたな。
[深く深く、底の見えぬ闇の奥へと歩みながら。 最後に思い出したのは、そんな詮無いことで。 くぅ、と寂しげに鳴る腹に、自分でも可笑しくなった。]
ノっ君が生きていたら、ご馳走して貰おう。
[八人目の彼女の手が差し出してくるトリュフチョコを 丁重に断って、オレは淡々と単調に階段を下る。
現実の意識が戻るまで、もう振り返らない。*]
(369) 2023/07/31(Mon) 00時頃
|
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る