人狼議事


31 私を■したあなたたちへ

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視点:


【人】 超心理学会 ヒイラギ



 「 それは …… 随分と優しい解釈ですね。 」


 話下手な元生徒へのフォロー。>>1:276
 それが蜜星教諭の本心からのものなら、
 俺が思うよりずっと純粋な人なのかもしれない。


  「 残念ながら、下手くそですよ。   
    …… 俺の言葉は、誰も喜ばせられない。 」


 告白してきた女の子達は、一様に顔歪めて。
 中には涙を零す者もいた。
 煙崎るくあにしてもそうだ。>>1:67>>1:68
 最後に贈ったのは、一度吐いたら戻すことができない
 聞くに堪えないものだった。  
  

(35) 2023/11/19(Sun) 02時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 コーヒーカップもとい、惑星パーティによる洗礼は、
 蜜星教諭の経験値を大幅に上げてくれると信じている。

 元生徒に対してすら、
 丁寧にお辞儀をして去って行く姿。
 段々と小さくなっていく背中に。

 
  「 蜜星先生! 」


 ふと、思い至ったように声を張ると。
 片方の手を振りながら叫んだ。


  「 別に頑張らなくていいんですよ。
    ここは遊園地なんだから。 」
 
 

(36) 2023/11/19(Sun) 02時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 どうか、気負わず楽しんで! 」*
 
 

(37) 2023/11/19(Sun) 02時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 クソエイムお兄さんからのメッセージは
 確認のみに留めた。>>1:274

 そのうち、が来ても来なくても
 互いに困ることはないだろう。

 負けたのはお兄さんなんだから。
 お兄さんの個人情報を貰うのが道理かと思ったが。

 …… 勘違いしないでほしい。
 俺が同性愛者だとしても、好みはある。
 深く言葉を交わしたわけではないが、
 あれは対極に位置するタイプだろう。>>1:65  
 

(38) 2023/11/19(Sun) 02時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 日の色が傾けば、ホテルとやらに移動する。
 客室内も、なかなかギャラクシーな
 趣向が凝らされていたが。

 流石に疲れていたのだろう。
 堪能するのもそこそこに、
 スプリングの利いたベッドに倒れ込み
 ずぶずぶとシーツの中に沈めば、泥のように眠る。
 それこそ夢も見ないくらいぐっすりと。

 …… せっかくなら煙崎さんの夢でも
 見られれば良かったのに。

 それをほんの少しだけ、残念に思う。**
  

(39) 2023/11/19(Sun) 02時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/19(Sun) 02時頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ


 朝はもとから得意ではない。

 そして大学生は、長期休暇の最中だ。
 高校時代から成長していない自分は、
 サークル活動にも熱心ではない。>>0:37

 したがって、早起きをする理由もなく。
 そのままのそのそと、ベッドに戻ろうとして。


  「 あ〜 …… 。 」


 見覚えのない室内を、
 生気のない瞳で見渡せば。
 数回頭を揺らし、意識をゆっくり覚醒させて。
 ようやく昨日から続く非日常を思い出す。
 

(81) 2023/11/19(Sun) 13時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 そういえば、そうだった。
 
    …… 流石に起きるか。  」


  あと、5分したら。
  

(82) 2023/11/19(Sun) 13時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 どうにか身支度をませ、朝食の席へ。
 見知った顔があれば、会釈をして。
 朝は食欲がないので、スムージーだけ注文した。

 席につき、待ち時間にアポロを確認する。
 お兄さんからの連絡はないようだ。>>51
 なら「そのうち」ではないのだろう。
 こちらも自由に過ごすことにした。

 寝ぼけ眼のまま。
 流れで、新着のメッセージまで目を通す。 
  

(83) 2023/11/19(Sun) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 …… 落とし物。  」


 小さく呟いた瞬間。
 給仕ロボットがスムージーを運んできた。>>56
 すぐに意識はそちらに奪われる。

 他のモナリザにはない派手なリボンが目を引いた。
 ロボット界にもファッションリーダーが
 存在するのだろうか?

 至極、生産性のない思考を巡らせていたら。
 ロボットのつるりとした機体から生えた突起物に
 何か引っかかっているのに気付いた。

 薄汚れた、灰色の …… 。
 
 

(84) 2023/11/19(Sun) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 ゴミかな …… 。
    ん? ゴミ? 」


 あっ。

 繋がる記憶に、小さく声を上げて。
 咄嗟に手を伸ばすと、それを指先で摘み取った。
 

(85) 2023/11/19(Sun) 14時頃

【赤】 超心理学会 ヒイラギ



   『 これ? 』


  短い文章には、くすんだ色合いの
  ほつれた糸の写真が添付されている。 
 

(*10) 2023/11/19(Sun) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 アポロで撮影した写真を、
 個別ではなく全体メッセージで送信する。
 発見情報なら全員に伝わった方が良いだろう。

 ふぁあと欠伸を殺し、スムージーを飲み干すと。
 そのまま緩慢な動作で席を立った。*
  

(86) 2023/11/19(Sun) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 こんにちは。真面目な良い子です。

 ホテルの廊下を歩いている最中。
 二文字で終わらせた自分が申し訳ないほど、
 熱量のこもった返信が届いた。
 文章の向こうから伝わる圧。

 よほど思い入れがあるのだろう。
 自身の人生に欠けている存在を見出し、
 意識の中に、若干の羨望を感じながら。
 

(134) 2023/11/19(Sun) 16時頃

【赤】 超心理学会 ヒイラギ



  『 リボンの似合うモナリザが、
    大事に預かっていてくれていたよ。
    礼なら彼女(?)にどうぞ。

    了解。
    なら、フロントに預けておこう。 』

 

(*17) 2023/11/19(Sun) 16時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 今度は個別に返信を送る。

 面識のない相手。
 それが女性であれば、どうしても警戒心が勝る。

 一目惚れされるのは避けたい。
 いらぬ心配とは知らぬまま。>>1:54

 落とし物は随分年季が入っているようだ。
 壊さぬように意識しながら、
 フロントへと運んでいる途中。

 自己紹介写真と若干印象が異なるが、
 十分に華やかな女性が、ぱたぱたと廊下を叩きながら
 前方から駆けて来るのが見えた。*>>119
 

(135) 2023/11/19(Sun) 16時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 うっっわっっっ。 」


 こちらを視認した途端。
 ぎゅいん、加速度を増した姿は、
 アクセルを踏み込んだような錯覚を抱く。
 
 煌びやかな影は、予測より数秒早く
 懐まで飛び込んできて。
 …… そのまま通り過ぎ、やがて戻ってきた。

 怒涛の一連に、
 寝ぼけていた意識が完全に覚醒する。
 この様子だと、送ったメッセージは読めていないだろう。
 

(141) 2023/11/19(Sun) 16時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 はい、これ。   
    大切なものなんだろう。

    無くさずにすんでよかった。 」


 煌びやかなラメが縁取る眼差しは、
 一心に、落とし物へと注がれて。
 こちらの顔面事情など眼中になさそうだ。
 それに幾分か安心した心持ちで。

 彼女の呼吸が落ち着いた頃を見計らい。
 爪の先まで整えられた手の平へ、目的の物を手渡す。

 坂里だと認識しているのは。
 アポロには顔写真を掲示している者が多いため、
 消去法だと判断している。*
  

(142) 2023/11/19(Sun) 16時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 宝物を取り戻し。
 周囲に目を向ける余裕も取り戻したのか。
 ようやく向けられた表情からは、
 どこか歪な印象を受ける。

 メイクの乱れに気付いたわけではない。>>119
 あいにく、顔を飾るための知識は持ちえず、
 そういうものなのだろうと安易に受け入れる側だ。

 ならば原因は、浮かんだ表情の方。


  「 不本意? 」


 首を軽く傾げる。
 自分の運んだ物が、誰の何かを知れば、
 透かした表情を貫くのは難しかっただろうが。>>144
 

(161) 2023/11/19(Sun) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 実際に取られた手段は、別の言葉。>>145


  「 君が煙崎さんを?   
    そうだな。
    とりあえず、殺した理由を聞くかな。
    殺意に結び付く感情の苗床を教えてほしい。

    ちょうど彼女のことを。
    知りたいと思っていたところなんだ。 」


 …… 裏を返せば。>>1:88
 告発も、断罪も。
 下すのは己の役目ではない表明、暗に示した後。 
 

(163) 2023/11/19(Sun) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 ところで。
    俺のことは殺さなくていいの?黒須さん。 」

 

(164) 2023/11/19(Sun) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 根拠はなかった。
 蜜星教諭の時と同様。
 話下手の悪癖が出たに過ぎない。>>1:242

 己の奥底に残る罪悪感と。>>35
 彼女の言った「不本意」を、
 たいそう意地が悪く解釈して。

 最後に、いつしか煙崎るくあが、
 『大切な存在だ』と言っていた名前。>>0:174

 来ていないわけがないと、思考の末に添えたなら。
 まるで化粧の裏の素顔を見通すように
 柔らかく微笑んで見せた。**
 

(165) 2023/11/19(Sun) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 手を振るその人のことを、俺は知らない。
 仮に、彼が何をしたかを知っていても。>>105
 こちらのスタンスに変わりはないだろう。>>163

 相手が目上だという理由で。
 ぺこり。素直に顔を下げて見送るだけ。

 縁もゆかりも因縁もない相手。
 ただ、恐ろしいほど整った人だとは思った。
 

(168) 2023/11/19(Sun) 18時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 自分の顔は、あくまで異性受けが良いに留まる。
 告白されるということは、
 同じ生き物だと認識されていること。

 だが先程の彼の美しすぎる、老若男女を魅了する相貌は、
 時に畏怖すら感じさせるだろう。
 己の容貌ですら、嫌気がさすというのに。

 そんな「天賦」を授けられて。
 果たしてまっとうに生きていられるんだろうか? 
 

(169) 2023/11/19(Sun) 18時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 …… お気の毒に。 」


 向けた言葉はただ一言。

 去り行く背を見送ることはせず。
 そのまま、ふっと睫毛を伏せた。**
  

(170) 2023/11/19(Sun) 18時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/19(Sun) 18時半頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ


 つくづく思い知る。
 俺の話は、女性を喜ばせることに向いていない。
 
 目の前で、狂ったような怨嗟が響く。

 …… 正直なところ、めちゃくちゃ怖かった。
 でも声帯を抜けて響く声は、不思議と凪いでいた。

 それは、施された煌びやかなアイメイクが、
 彼女が慟哭する度に、角度を変えて輝くのが。

 狂気ではなく。
 別の色で濡れているように見えたからかもしれない。
 

(205) 2023/11/19(Sun) 22時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 ボクのことを知っている。>>196

 残念ながら、こちらの手札は、
 相手の苗字と対象を称する一文しかない。
 頷くには烏滸がましいくらい、僅かな量。

 ただ、負け犬と。
 続く自嘲を否定するに十分な程度でもある。

 つまらない。
 剥き出しの敵意と共に吐き捨てられれば
 思わず驚いて、視線を向けてしまった。
 

(206) 2023/11/19(Sun) 22時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 更にくすりと、吹き出してしまえば、
 相手の苛立ちを増長させただろうか。


  「 うん。本当にそうなんだよ。
    どうも過分な評価をされがちなんだけど。

    俺はつまらない話しかできないんだ。 」
 

 嘲るつもりはなかった。むしろその逆で。
 向けられたそれが、
 あまりにも正しい評価だったから。>>1:241
 咄嗟に喜色を含んでしまった。

 そんな調子だから、きっとこの先も。
 俺は彼女を怒らせることしかできないだろう。
 それを承知で、言葉を続ける。
 

(207) 2023/11/19(Sun) 22時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 そうだね。君の言う通り。
    俺は薄情な彼氏だから。

    彼女の死に嘆き悲しむことも。
    犯人を憎むこともしなかったよ。 」

 
 煙崎るくあの死、以来。
 初めて他者に託す本音は、
 

(208) 2023/11/19(Sun) 22時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 淡々と響く声が、彼女の鼓膜を
 どんな音で揺らしたかはわからないが。


  「 君は、俺ができないことをしてくれた。 」


 その言葉は、紛れもない称賛だった。

 …… うらやましいと。
 羨望を帯びた瞳が揺れる。
 そのまま、黒須の姿を真っすぐに映すと。
 

(209) 2023/11/19(Sun) 22時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 ありがとう。黒須さん。
    …… そっか。

    煙崎さんは、
    こんなにも愛されていたんだな。 」


 二度、三度、瞬いた後。
 男は花弁を散らすように、美しく笑った。**
  

(210) 2023/11/19(Sun) 22時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/19(Sun) 22時頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ


 犯人でないと察していたのはその通り。>>236
 自身の言葉で証明していたから。>>197
 元来、素直な性質なのだろう。
 それは、あれだけ言葉を投げ合った相手にすら、
 律儀に添えるお辞儀も示している。

 去って行くのなら。
 留める言葉も、理由も、俺は持たない。
 静寂を取り戻した廊下で立ち尽くす。


  『それでも、るくあは
      ボクでなくキミを選んだ。』>>235
 
 

(275) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 …… やっぱり嘘をつくのが
    一番上手いのは、煙崎さんだったな。 」


 いつかの印象が蘇る。>>0:76

 偽りの契約が満了した瞬間。
 俺達はあっさり他人に戻っただろう。
 そうなれば彼女はきっと、俺のことなど思い出さない。

 選ばれた? とんでもない。
 もういない、記憶の中の横顔が笑う。
 離れてそれなりの歳月が経っているだろうに。

 瞳を優しく細めて、
 愛しい在りし日を振り返るような ──
 

(276) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

【赤】 超心理学会 ヒイラギ



   『 え。そうなんだ。
     すごうね。全然わからなかった。
     ワくん。メイク上手いね。

     そういえば煙崎さんが言ってたよ。
     ワくんのこと。
     大切で、大好きだったって。 』

 

(*33) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 去ったはずの相手による、アポロによる追撃。

 返信は要らないと言われたら、
 返信するのは最早礼儀と言っていい。

 言いそびれた一文、>>206
 添えて送ってから。
   

(277) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 …… 男の子って。
    そういうことは、ちゃんと
    教えておいてくれないかな? 煙崎さん。 」


 初めて女の子に大嫌いと言われたと。>>236
 こう、密かなときめきすら感じていたのに ……。
 恨みがましい独り言は、当然誰にも届かないが。


  『 坂理くんが勝手に勘違いしただけでしょう? 』


 そう、楽しそうにほころんで見せる。
 他の誰かには、また別の一面を見せるのだろうが。
 俺にとっての彼女は、そういう人だったな。*

(278) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

‐遊園地‐

 モナリザってやつはさ、何でもできるんだ。>>1:194

 給仕は勿論、ホットドックも焼ける。
 時には孤独な夜の話し相手にも。

 いずれ訪れるだろう、一家に一台モナリザ時代。 
 来るその日のためにも、その可能性を追及してみたい。

 とりあえず、ワくんと別れた後。
 遊園地に舞い戻ったはいいが。

 特にやることもなかった俺は、
 不意にそんなことを思った。
  

(279) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 君はこれ。君はこっち持って。
    準備ができたら、ここの列に並んでね。

    さん、はい! 」


 どこかの広場の中央に。
 園内のモナリザと、パレード用の楽器をかき集めて。
 ロボット達による突発的な演奏会を開催する。

 演奏の出来栄え?さあ ……
 開発者のプログラム次第じゃないかなァ。**
 

(280) 2023/11/20(Mon) 08時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 08時半頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ


 眠りに落ちた煙崎灰羅。
 その目覚めを出迎えたのは。>>285
 人工的な芝生の匂いと、調子の外れたラッパの音。

 そして下手人らしい円錐形金管楽器を手にした、
 至近距離からのアップにも耐えるだろう
 坂理柊の顔だったかもしれない。


  「 あ。よかった。生きてましたね。 」
 

 善意しかない。
 悪びれない表情がにこりと笑う。
  

(296) 2023/11/20(Mon) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 遠目に人影が見えたと思ったら ……
    夏にこんなところで寝てたら、
    健康な人間でも、死にますよ。 」


 こちらは真面目な良い子だから。
 気が向けば、人命救助だってする。

 そこまで言えば、用向きは済んだ。
 賭けの景品をチラつかせてみたかもしれないが
 相手の反応がなければ、それ以上追うこともせず。
 

(297) 2023/11/20(Mon) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



 「 何か夢でも見たかったんですか。
   でもこの暑さじゃ。
   内容にも期待できないでしょう。

   寝るならホテルでクーラーを聞かせた
   シーツの上をお勧めします。 」


 余計でしかない一言を残して。
 ラッパを手に、背を向けると、
 触れ合い公園に隣接する広場へと駆け出した。
 モナリザ演奏会はまだ途中だった。
  

(298) 2023/11/20(Mon) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 やがて、優秀な開発者の手により
 プログラムされたロボット達が奏でるのは。

 優しくはない現実を、柔らかくほどき
 溶かして行くような。

 リスト「詩的で宗教的な調べ」より
 第3曲『孤独の中の神の祝福』

 音が、静かに時を刻んでいった。*
 

(299) 2023/11/20(Mon) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 音楽科?
   
    いいえ。自慢ではないですが、
    楽譜もろくに読めませんよ。 」


 お兄さんにちょっかいかけた後。
 自分しかいなかったはずの演奏会。
 新たに加わった観客へ向けて、
 非才を恥じ入るように、はにかんで見せる。
  
 こちらは顔を覗けば、
 特筆する才のないつまらない人間だ。
 指揮だって当然しないし、できない。>>294

 よって会話をしながらも、ゆっくりと
 ロボットたちの演奏に、耳を傾けられただろう。
  

(300) 2023/11/20(Mon) 14時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 ああ …… こんにちは。
    坂理です。
    ナカムラさん、でしたか。 」


 声のした方向。
 振り向いて確認すれば、
 少しだけ驚き、ぱちりと瞬く。

 そこには朝方、気の毒だと。
 なんとも勝手な感想を抱いた相手が立っていた。**
 

(301) 2023/11/20(Mon) 14時頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 14時頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 ええ。
    システムに指示して、選曲したのは俺ですけど。

    綺麗なプログラムなので
    命令は通しやすかったですよ。

    よければ、中村さんも試しにどうぞ。 」


 なお、この曲が終わったら、
 殿がサンバを踊るようなメロディが流れる予定だ。 

 組んでもまだ長さの余る足。
 横目に見ながら誘いに応じると、自身もベンチに座る。
 こうして、顔のいい空間が完成した。 
  

(306) 2023/11/20(Mon) 15時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 そうですね。 彼氏でしたよ。 」 


 寄せられた疑問符へは、
 勿体ぶることもなく、頷いた。

 既に卯木氏へ話している内容だ。>>1:56
 高校時代を見守っていた、蜜星教諭もいる。
 隠し立てする必要は失われていた。
 

(307) 2023/11/20(Mon) 15時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



   「 俺もね。
     中村さんに聞きたいことがあります。 」


 今までの流れに沿って、
 煙崎るくあとの思い出話。>>1:242

 ねだろうとした唇は、突然の裏切りを見せる。
 気付けば、別の答えを求めていた。
 

(308) 2023/11/20(Mon) 15時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 中村さん。かっこいいですよね。
    死にたくならないですか? 」
 
 

(309) 2023/11/20(Mon) 15時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 意に反した問い。

 しかし俺程度でも考えたことがあることだ。>>1:67
 ならばこれくらい、単なる世間話だろう。
 判断して、そのまま答えを待つ。

 耳を澄ませば、
 意志を持たないロボット達による
 神の祝福はまだ続いていた。*
 

(310) 2023/11/20(Mon) 15時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 苦みを顔帯びたから察するに、
 快適な目覚めとは言えなかったらしい。


  「 それは残念。 
    俺、男には片想いばかりなんですよね …… 」


 幼稚園の頃の初恋然り
 先程の黒須ワとの邂逅然り。

 人選にお気に召さなかったらしいお兄さん。
 長く話を続けるつもりはなかったが。
 

(315) 2023/11/20(Mon) 15時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 …… お招き、ありがとうございます。 」


 足を止める意図の感じられない、
 抑揚のない一言へ。>>305
 こちらも、飾りのない一文を返してから。
 

(316) 2023/11/20(Mon) 15時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 望みは、叶いそうですか? 」


 余分な二言目。
 反応を待つことはしなかった。
 そのまま人の手の入った芝生を、靴先で揺らす。

 今の俺には、モナリザたちが待っているし。
 元より、教えるのはひとつだけの約束だ。**
 

(317) 2023/11/20(Mon) 15時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 15時半頃


【人】 超心理学会 ヒイラギ


 ── 『 お似合い。 』

 快活な声に乗せられているのに、
 どこか寒々しい響きに感じたのは。>>323
 こちらが後ろめたさを感じているせいだろう。

 死への渇望は、
 あっさりと肯定された。>>324

 至極当然と言った物言いは、
 まるでかつての自分の願いが許されたような ──

 堕ちた天使が美しく微笑むような、
 そんな、都合のいい誘惑に縋らせるかの如く。
 

(335) 2023/11/20(Mon) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 それすらもまた、都合のいい解釈に過ぎないが。


  「 ああ。少しわかるかもしれない。
    俺はね。 片想いばかりなんですよ。 」


 愛を一身に受けたような才能者が。
 愛を否定するその姿へ。>>325

 笑みを向けた拍子に、細まった瞳が、
 夏の日差しを受けてきらりと輝く光景は。
 少しだけ、涙にも似ていたかもしれない。

 片想い。
 ならば恋人である煙崎るくあの存在は?
 誰かに抱かせたのと同じ、当然の疑問だ。>>329
 相手に指摘される前に。
  

(336) 2023/11/20(Mon) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 ならある種、死は救済なのかもしれません。

    だから中村さんは、
    煙崎さんを殺したんですか? 」


 問いをかける声の輪郭は、
 自分が思ったより、柔らかいものだった。
 

(337) 2023/11/20(Mon) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 蜜星教諭に行った二番煎じ。>>1:215

 反応を見た時間はごく僅か。
 決して長くは待たなかっただろう。
 せいぜい遠くから会釈をする、
 昨日ぶりのその姿に。>>312
 こちらからも手を振り返す程度の間。

 終わり次第。
 すぐにネタバラシをするつもりだった。>>1:216

 軽快なサンバには、少々似つかわしくない話題。
 音楽が切り替わる前には、終わらせる算段で。**
 

(338) 2023/11/20(Mon) 18時頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 恋もしましたし。
    同じ数だけ失恋もしましたよ。
    俺は神様ではないので。

    届かないと知りつつ、手を伸ばす側です。 」


 それなりの辛酸も苦渋も舐めたつもり。
 こちらは、凡庸でつまらない人間なのだから。


  「 でも、あなたは逆なんでしょうね。 」


 笑みを深める瞳がゆらりと揺れて、
 探るような色になる。
 

(350) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ

 

  「 届かないのをいいことに。
    綺麗な幻想を積み重ねられる側。 」


 ゆっくりと唇が動く。
 それは、あまりにも知ったような口だったかもしれない。
 

(351) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 煙崎るくあを殺した犯人。

 一瞬、得たかに見えた答えは、
 すぐに冗談めかして返される。

 別にブラフが得意なわけではない。
 並んだ二つのどちらが真実かなんて。
 当然、わかるわけがなかった。

 なので確かな事にだけ。
 自身の話題だけを摘んで、首を横に振る。
 

(352) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 残念ながら、俺は犯人じゃないですよ。

    言ったでしょう。俺みたいな凡人では、
    そんな役割は役者不足だ。

    せいぜい舞台の下で、
    皆さんを応援しているのがお似合いです。 」


 心からそう言って。
 苦く苦く、笑ってから。
  

(353) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 でも一人。
    舞台に上がっている人なら知っていますよ。 」
 
 

(354) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 煙崎灰羅さん。 」

 

(355) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 煙崎るくあの兄。
 この島への招待主の名。

 口止めされていないのだ。
 告げたところで咎められまい。

 むしろ俺に話したくらいだから。
 周知して欲しいと考える方が納得できる。

 いっそアポロで全体公開した方が、
 なんて気が利く青年だと、
 彼には喜んでもらえるかもしれない。
  

(356) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 誰が煙崎さんを殺したのか。
    俺は知らないです。

    ただもし心当たりがあるのなら。
    よければ、舞台に上がって下さい。
   
    煙崎るくあを殺した犯人に対して。
    それは、愛ではないかもしれませんが。
   
    きっと。
    煙崎灰羅は、──── 焦がれている。 」

 

(357) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ


 いつの間にか演奏は終わっていた。
 一際伸びやかな音の後に訪れる静寂は、
 本来なら余韻を楽しむ時間だけど。


  「 中村さん。好きな曲はありますか。 」


 話の終りを示すように、
 ぱっとベンチから腰を上げると。

 まだ幾分か高い日を見上げながら、
 どこか楽しそうな笑みを向けて。  
 

(358) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 よければ、リクエストどうぞ。 

    今日の閉園時間に流れるように
    モナリザ達に設定しておきますから。 」**
 
 

(359) 2023/11/20(Mon) 19時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 月光の第3楽章ですか。

    いいですね。
    あの爆発するみたいな激情に。
    身を委ねられれば思い出せるかもしれませんね。

    自分の中にある、感情に。 」


 最も、そんなものがあればの話だが。

 第3楽章は速い上に転調が多く、
 奏でるにはそれなりの技巧を必要とするが。
 むしろ正確性を得意とするロボットの方が
 向いているかもしれない。
   

(376) 2023/11/20(Mon) 21時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 月繋がりなら、
    ドビュッシーの月の光も好きですね。
    それじゃあ、モナリザに設定しておきます。 」


 ベンチを発つ足は、そのままモナリザの方向へ。
 何か思い至ったのか一度止めて。
 くるりと振り返れば、お互いの視線が宙で絡む。

 短い息を吐く。
 胸を刺す感情の色が、
 憐れみなのか、祈りなのか。
 自分でも決めかねたまま。


  「 …… 中村さん。 」

 

(377) 2023/11/20(Mon) 21時半頃

【人】 超心理学会 ヒイラギ



  「 どうかあなたの孤独にも。
    神の祝福があらんことを。 」


 自分と似ているようで。
 何もかもが違うその人へ。

 言い終えれば、再び背を向ける。
 たとえ続く言葉があったとしても。

 突如周囲に鳴り響いた、
 陽気なサンバが搔き消しただろう。**
 

(378) 2023/11/20(Mon) 21時半頃

超心理学会 ヒイラギは、メモを貼った。

2023/11/20(Mon) 21時半頃


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