31 私を■したあなたたちへ
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「そう、養護教諭の密星さん。 一緒にって事は…個人的に相談でもあったのかしらね。 まあ、聞けばわかるんだろうけど。
ええ、おとなびて静かで…でも友達がいないとかいわゆる陰キャってわけではなかったのだけど。 そうね、早熟だったのかもしれないわね。 小さい頃から甘えられる大人も少なかったでしょうし…
私は、彼女が卒業してからは全く。 教師の仕事も辞めちゃいましたし。 だから全く心当たりは…ないです。 どうして招待状が届いたのかも。」
卯木さんの話に返答しつつ、彼もやっぱりそこまで特別に深い関係ではなかったらしい。
(203) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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ええと……… そうねえ……
[メッセージのログを過去に巻き戻し、 招待者の文面を今一度確認し。 額に指を当てるようにして、独り言ちる。
こうしてみると、同じ年頃の男女は二人だけで 後はほとんどが大人なのだ。 私も含め、多くが初対面なのでは?と思える面々。 人選の理由を、もう直接聞くことは叶わない。 そう思うと、自然、胸が痛んだ。
たぶん、私には決め手を見つけることは出来ない。 だから、るくあを手にかける理由が少ないと感じられる 立場の相手から狭めてみようと思って。]
(204) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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「それは… そういうものでしょう。 彼女にとってよっぽど特別な関係でなければ… 亡くなった人の事、いつまでも覚えてはいないものですから。 身の回りで普段関わる人達には、故人の印象は勝てないものです。 身内とか… 本当に親しくなければ。」
彼も私と立場的にはあまり変わらないのかもしれない。 どういう基準で招待状が送られたのか…はやはり気になるところではあったが。 ただ、この卯木さんは私の目からは彼女を殺したようにはとても見えない。
(205) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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「それとも、彼女は本当はあの時点でもう何かあって、 助けにならない私を恨んでたりしたのかしらね。……なんて。」
ホログラムの彼女の言葉には確かになにがしかの敵意のようなものが感じられた。 もちろんそれは実際には彼女の代わりに復讐しようとしている人間が 彼女の姿を借りて喋っているだけのものだろうし、 心当たりはないのだが。 それでも、言われたら何か自分に非があるような気持ちは覚えざるを得ないものだ。
だから、そんな言葉がふと口をついた。*
(206) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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(個別送信→菊水 三紗)
『改めまして、はじめまして。 先程全体送信でご挨拶した密星 偲風と申します。
中学時代の先生だということでしたので るくあさんのこと、お聞きしてみたくて。 お時間があったら、少しお話できませんか。』
(*34) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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[こういうのは、いつだって緊張してしまう。 送信を行った後、こっそりと胸を撫でおろした。
考え事をしたり、立ち止まって通知に気を取られたり ぼやぼや歩いていた所為か、また道が分からなくなった。]
あら?
[再び周囲を見回したところで ワゴンの傍にひとり、青年を見つけて。>>194]
………… あらあら
[情感の違う呟きになってしまった。]
(207) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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[ついさっき彼のことを思い出していたところだから タイムリーといえばタイムリーではあるのだけれど…。 十秒は悩んだ後、意を決して声を掛ける。]
坂理くん。
[お食事時なら失礼かしら、と 少し申し訳なさそうな顔をしながら。*]
(208) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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[>>192 己にかける昔と変わらぬ呼び方と、 語尾に付け加えられた敬体に 時の流れを感じざるを得ない。
奥に立つ細身の男の微笑みは洗練されており>>193 いかにも注目を浴びることに慣れた者のそれだ。 煙管を持った手を上げる挨拶に留めて、 雛子へと目を向ける。]
勿論だよ。 久しぶり、随分大きくなったもんだ。 もう高校生だったよな?
[>>195 相席への申し出に異存がある筈もなく、 向かいの席を指し示した。]
(209) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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……メニューに関しては、 改良の余地があるようだな。
[運ばれた飲み物を口にして噴き出しそうになった 雛子の様子に渋い表情になって。 己の飲み物も大概だったため、口直しに コーヒーを追加し、雛子にも他を勧める。]
ああ……、 さっきの映像、な、 るくあの考えてることは俺には判らんが。
[弔いの言葉には曖昧に頷くことで受け入れる。 それから思案するよう顎に手を当てた。]
(210) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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俺が考えるに……、 るくあは自身が殺されることを薄々勘付いていた。、 脅迫状なんかがあったのかしれん。
兎も角、確証はないが、ある程度目星はついていた。 その候補がここにいる、――お嬢や俺も含めて 招ばれたヤツらってことなんだろう。
遊んで? そんなことを言ってたか。 さあなぁ、 アレがここにいるヤツらを好意があったんなら 遊んで欲しいってのは本心なんだろうが。
(211) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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お嬢は、さ、 ここに招びつけたヤツが、 本気で犯人探しするつもりはないって 思ってるってことかい?
……確かに、じわじわと追い詰めるには ここは広すぎるし、恵まれすぎてる。 宿泊場所もメシもあるしな。 もっと適した場所があったように俺にも思える。 不思議だよな、 だから、ひょっとしたら ここにしかない何かがあるのかもしれない……な。
[最後は、自問のように不明瞭なものとなった。 より深い思考に沈みそうになったところで、 コーヒーが運ばれてくる。*]
(212) 2023/11/18(Sat) 15時半頃
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灰占道士 煙は、メモを貼った。
2023/11/18(Sat) 15時半頃
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夏の日差しは、頭上にかかる影を明瞭にする。 ホットドックの欠片を呑み込こみむと、 顔を上げて、にこりと微笑んだ。
「 こんにちは、密星先生。 」
彼女が呼ばれているのは知っていた。>>41 ならばその登場も、驚きには繋がらない。>>208
在学中、世話になった先生を忘れるなんてとんでもない。 最も煙崎さんと違って、俺は保健室の常連でもなかった。
保健室の女医、と言う蠱惑的な響きに、 魅了された絵男子生徒達の噂話を聞く限り。 一筋縄ではいかない浮世離れした人という印象が強い。
(213) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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「 俺の卒業以来でしょうか。 在学中はお世話になりました。
そうだ。先生に聞きたいことがあるんです。 」
座ります? そう言って隣のスペースを空けて見たが、 どうするかは本人の意思に任せた。
ホットドックのラスト一片を食べ終えて。 お茶で喉の滑りを良くした後、 密星教諭へ向き直り。
明日の連絡事項を告げる調子で 瞳を細めて尋ねた。
(214) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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「 どうして煙崎さんを殺したんですか? 」
(215) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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「 …… なんて突然言われたら。 動揺するんでしょうかね? 犯人なら。 」
目尻を、ふっとほどくように和らげて。 笑いながら残っていたドリンクを飲み干せば。 遠くの方で、ジェットコースターの 稼働音が聞こえた来た。*
(216) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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[内心を語るならば、 速やかに犯人を見つけ出したい気持ちはあった。 ここは本島から離れた孤島ではあるが、 招待客の中には名の知れた者もいる。
ある程度抑える力ならあった。 しかし皆、孤児や素性の知れない者ではない。 何日も行方不明のままでは、 いずれ騒ぎは起こるだろう。]
( いざとなれば………… )
[その手段を選ばざるをえない。*]
(217) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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── 観覧車 ──
どうでしょうね。 煙崎さんと密星さんの雰囲気からは、 個人的な相談をしているような感じは 見受けられませんでしたが。
まるで友人同士でお話しされているような感じで。
[ 浸りが来店したときの思い返してみても、>>0:90>>0:111 あまり深刻そうな雰囲気には思えなかったが。
卯木はもう少し思い出そうとしたけれど、 続いて出てきた言葉に、>>203 卯木の表情は少しだけ固まった。 ]
(218) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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煙崎さんには、甘えられる大人が少なかったのですか? そういえば、お兄さんがいるという話や、 親しい友人の話は聞いたことがありましたが、 あまり煙崎さん自身の身の上話は 話さなかった印象がありますね。
もっとも、他人に話せる内容なんて 当たり障りのないものがほとんどでしょうから、 私が知らないことも、きっと多かったのでしょうが。
[ 煙崎るくあの口から零れだした 充実した幸福そうな生活は、>>0:30>>0:61>>0:62 嘘というわけではないにしても、 他人とする会話において無難な内容を 厳選したものだったのかもしれない と卯木は思いつつ、 ]
(219) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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煙崎さんの死については、 何か中学時代のことが関係いているのでしょうか? ですが、私が煙崎さんと親しくなったのは 彼女が高校生になってからですし……。
[ 心当たりが全くないらしい菊水の話を聞いて、>>203 卯木は招待状の意図について首を傾げながら、 ]
(220) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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ええ、本当に。 煙崎さんとの思い出の中には 忘れがたいものもありますが、 それでも私の頭の中では 主要な記憶にはなれなかったようです ですが、その本当に親しい人からは、 もしかしたら、私のことを冷たい人間だと 思われているかもしれませんね。
[ 故人の記憶で卯木にとって主要なものは 事故死した従弟との思い出だけだなと思いながら、
菊水の話に頷きながらも、>>205 冗談めかして親しい人からは いい感情を持たれていない可能性を加えたが。 ]
(221) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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[ 「助けにならない私を恨んでたりしたのかしらね。」>>206
その言葉に、過去の記憶が呼び起されて>>0:137 卯木は一瞬言葉に詰まったけれど。 ]
(222) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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人間は万能ではないのですから、 全人類を助けることなんてできませんよ。
教師だって同じです。 生徒との相性やタイミングもあるのですから、 全ての生徒を救えるはずがありません。
だから、あなたが教師の仕事を全うしていたのなら、 誰かに助けにならなかったからと恨まれたとしても、 それは逆恨みや八つ当たりと変わりないでしょう。
もっとも、煙崎さんがそんなことで 他人を恨むとは私には思えませんが。
[ 卯木は煙崎るくあに 従弟の件で大変お世話になったからか、 その人物像を評価するのに 甘い傾向があるのは否めない。 ]
(223) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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[ 「逆恨みや八つ当たりと変わりない」なんて どの口が言っているのだろう。
僕は頑なに「自分が悪い」としか思えないのにね。>>182 ]
(224) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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[ そうこうしている間に、 観覧車のゴンドラは着実に動いているが、 今はどのあたりだろうか。
話し込むのに夢中になって忘れていなければ、 頂上付近に着いたタイミングで テーマパーク側と海側の景色を>>130 アポロで写真に収めたはずだ。 ]**
(225) 2023/11/18(Sat) 16時半頃
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ええ。こんにちは。 先に全体通信で名乗っていたのもあるけれど 覚えていてくれるとは思いませんでした。 保健室で姿を見ること、殆どなかったのに。
[お世話になりました、という言葉に、 お世話をしたことありましたかしら? なんて微笑みつつ。 一見して、坂理くんに警戒の色はなかった。 在校中の彼は、目立つ外見でいろいろと 女難に見舞われたと噂に聞いてはいた。 そうした話しか知らず、もちろん彼の事情だって 知らない私は、煙崎さんとの交際で 耐性が付いたのかしら、くらいに考えていた。]
(226) 2023/11/18(Sat) 17時頃
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変わらなくてなによりです。大学はどう? …あ、お食事は、こちらに構わずゆっくりね。
聞きたいこと? なにかしら。
[何ということもない言葉をかけながら。 スペースを空けてくれるのには有難く甘えることにして スカートの裾を揃えて腰を下ろした。>>214 元とはいえ生徒と教師、適度な距離を保つのは 努めであるから忘れない。
坂理くんの食事が終わるのを待つ心算とはいえ あまり見ているのは居心地が悪いかもしれないと 視線は前へ投げていたけれど、 どうしても気になってホットドックを示し それ、美味しい?と尋ねたりもしたか。]
(227) 2023/11/18(Sat) 17時頃
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[そうして、坂理から向けられた言葉に>>215 私はひとつ、ふたつと瞬いて。]
…―――
[少しの間の後、 冗談のように彼が言葉を継いだから、 困った顔をして、首を傾げた。]
(228) 2023/11/18(Sat) 17時頃
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[初めて会う灰羅は、遠巻きに軽い挨拶をしてきただけだった。>>209 おそらく、るくあの推し歌舞伎役者が来ているなんて夢にも思っていないのだろう、とそう解釈して。 彼の元に行った雛子に、デバイスから個人メッセージを送っておく。]
(229) 2023/11/18(Sat) 17時頃
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[高校生>>209というのには、二年生です、と小さく頷いて。 別の飲み物を勧めてもらうと、灰羅さんに倣って、私は紅茶を頼んだ。 ギャラクシーな名前が付いた飲み物だと、また凄いものが出てきてしまうかもしれないので。]
[そうして、るくあちゃんの映像については。]
……脅迫状。目星。 ……そっか、そういう事も考えられますね。 ……そっか、そういえば、私も犯人の候補でした。 私達には、犯人を探して欲しいし、 ここで遊んでも欲しい、って事なのかな?
(230) 2023/11/18(Sat) 17時頃
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坂理くん。存外、直球を投げる方ですのね…… どうかしら。 余程肝の据わった犯人なら、動揺もしないのかも。 皆、きっとすこしは犯人を意識しながら 動いている最中ですから、 聞かれることを想定して、質疑応答も完璧かも。
……困りましたわね?
[微かに聞こえる稼働音は、 先刻見た大型アトラクションのものだろうか。 遠くにそれを聞きながら、少し、迷い。]
(231) 2023/11/18(Sat) 17時頃
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