1 冷たい校舎村(別)
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[ あの子の分まで立派な大人になるのなら 二人分がんばらないと、と " わたし " を " 僕 " と名付けた それからは何を差し置いても勉強した 友達に遊びを誘われても 話しかけられても 成績がぐんぐん伸びていった僕を 先生たち大人は褒めてくれる これで間違ってないんだって思った 母は そんな僕にも無関心だったけれど だからこそ 幼かった少女の決心は 誰に否定されるでもなく 高3まで突き進んだ そう、このクラスになるまでは ]*
(139) 2020/11/13(Fri) 21時半頃
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[ メールを読んだときのわたしの気持ち。]
(140) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ A.あれ? わたしこんなん書いたっけ。]
(141) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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──現在──
[ 教室の扉を開けたら、 お花の咲いている廊下があります。
みんなが歩いていくから、 ところどころひしゃげているお花たち。
そしていつからかわかんないけど、 そこに紛れるように落ちてる釘たち。]
……ほっんと、危ないんだけど。
[ 避けようたってそうはいかなくて、 拾い集めるには数が多すぎた。]
(142) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ ……コンセプトどうなってんだっつーーの。]
(143) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ わたし覚えてるよ。
月のうさぎ亭のコンセプト。 琴子や花蓮が話し合って、 内装や衣装がちぐはぐになんないか、 ちゃんとすり合わせて作られてったじゃん。
それに比べてここときたら。
顔を上げたときに、ひらり。 ふいに横切る鮮やかな青色の翅とか、 足元に生い茂って彩を添えるお花とか、 どーしてここにきて、釘。謎すぎ。
遺書よりなにより、意味わかんないし、 それに、純粋に危ないんだってば!]
(144) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ だからわたし、ちょっとだけ、 教室から出て行くの、躊躇したりして。]
(145) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ ……これも、何かの暗示なのかしらん。 この世界をつくった人の心の内とかの。]
(146) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ わたし、それには心当たりがないや。]
(147) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ それに比べればあのメールは、 なんとなく、わかるような気がするの。]
(148) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ 愛上さん家の感動物語をもう少し続けるね。]
(149) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ ふつうのおうちの愛上さんだから、 うわさにはならなかったみたいだけど、
琴子と偶然会っちゃうくらいだもん。 誰に見つかってもおかしくなかったのね。]
(150) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ はるに見つかっちゃった。]
(151) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ 別にそれ自体は、 見つかっちゃったなって感じ。 それも現行犯。うけるね。笑うとこね。
わたし、地元の駅は避けて、 もっと楽しい街、選んでたんだけどな。
何おんなのこ連れて歩いてんのよ。マセガキ。]
(152) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ わたしは「あ」って顔して、 はるは「え」って顔をしてた。
めんどくさいなってわたしは思って、 はるはめちゃくちゃこっち見てたの。
そんで、我が家の体力自慢、 残りかすでできたおとこのこが、 赤茶色い髪を振り乱して、
まーーっすぐこっちに走ってくる。]
(153) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ あーあ。
だめじゃん、はる。 おんなのこの手を離しちゃ。
自分よりお姉ちゃん優先されて、 あの子、絶対もう萎えてるよ。
わたしだったら後ろ姿に、 このくそシスコン野郎! って、 ジュースのカップ投げつけてたかも。
あーあ。 面倒なこと言わない客だったのに。 良いパパ見つけんの大変なんだよ? なんでわたしの邪魔するかな。
あーあ。やんなっちゃう。]
(154) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ おとこのこのくせに泣くなよ。]
(155) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ はるの泣き虫。 わたし、はるのそーゆーめんどくさいとこ、 きらい。]
(156) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ ……そんで、 すぐおにいに言いつけるとこも、もう嫌い。 ねー、同性のきょうだいってそういうもん? ツーカーってゆーの? なんでも筒抜けでさ。
ねー、志帆ん家とかどうだった? あ、ゆりの家は察してるから、はい(笑)
ま、わたしもはるのことはおにいに言うし、 おにいのことははるに言っちゃうから、 わたしたちが仲良しなだけか。そっかなー。]
(157) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ なんでっておにいが言うから、 わたし、やっぱり正直に答えたのね。
“だって、わたし、 ほしいものは全部ほんとにほしいの”
仲良しこよしのきょうだい会議。 パパはママに付き合って疲れてるから、 ねこほど狭くない額を寄せ合って、 わたしたち、3人でひそひそ話をしてた。
母さんみたいなこと言うなって、 疲れた顔してわたしの肩を掴むおにいが、 なんでわかんねえんだよって、 べしょべしょに湿っぽい声で言うはるが、
なんか。パパみたいだった。]
(158) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ あーあ。やんなっちゃう。 わたしとおんなじ遺伝子でできてて、 わたしとおんなじ環境で育ったくせに、 わたしにわかんない目をしないでよ。]
(159) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ かわいそう。]
(160) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ あーあ。死にたくなっちゃった。*]
(161) 2020/11/13(Fri) 22時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2020/11/13(Fri) 22時半頃
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[ 昨晩眠りについたのは、きっと最後の方。 みんなの寝息が聞こえてきてたから。 いびき?いびきはどうだったかな 乙女の秘密は厳守すべき、と 今の僕は学習しているので。 眠れなかったのは、 こんな世界で不謹慎かもしれないけど 寝るのが勿体ないなって思っちゃったから。
きっと僕だけじゃない みんなにも色々あって ─── でも眠る時だけは寄り添いながら みんな平等で 言葉にしてもいいのなら 少しだけしあわせ、だった。 ]
(162) 2020/11/13(Fri) 23時半頃
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…… おやすみ、莉子ちゃん [ もう眠っているだろう彼女に 囁くような声をかけて、僕も瞼を下ろしましょう。 保健室では いつ名前呼びしてくれるの?なんて聞かれて>>34 慌てた僕は咄嗟に「 ま、また今度ね 」って はぐらかしちゃったから。 あのとき勢いで言えなかった僕のバカ。 ]
(163) 2020/11/13(Fri) 23時半頃
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─ AM9:00 ─ [ 夜更かしした分、 目が覚めたのも みんなより後の方。 何人かはもう姿も無かったけれど、 顔でも洗ったりしてるんだろうなって。 上半身だけは起こして、 まだ半分瞼が下がったまま ボーっとしてた。 壁にかかった時計を見れば、8:50を過ぎてる。 そっかー 僕、チャイムでも起きなかったか ]
(164) 2020/11/13(Fri) 23時半頃
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[ 目をごしごし擦りながら、 顔を洗おうと校長室を出る。 僕よりお寝坊さんがいたなら、 「 おーい、あさだよー 」って声だけ掛けて。 バシャバシャ、顔を洗ったら 何となく帰巣本能 ? 3年1組の教室へ。 途中、何事も無かったってコトは 僕は反対側の階段で上がったんだろう まだ半分寝てるけど、教室には ゆりちゃんと 莉子ちゃんがいた。 ]
(165) 2020/11/13(Fri) 23時半頃
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おはようございます…… むにゃ ゆりにさわっちゃだめ……? どういうこと ?? [ 教室の中に入りながら、 黒板の文字が目に止まって、読み上げる >>104 何個かのうさぎも目に止まった。 まるでテスト中みたいなゆりちゃん。 こっちを向きもしないから肩を叩こうとして なにか、身体のパーツが足りない気がして 僕の手はピタリと止まった。 ]*
(166) 2020/11/13(Fri) 23時半頃
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陀羅尼 サラは、メモを貼った。
2020/11/13(Fri) 23時半頃
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[ 愛なんかくそくらえ。]
(167) 2020/11/14(Sat) 00時頃
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[ 泣いたり怒ったり我慢したり、 そうまでして向き合うのが愛なんです。]
(168) 2020/11/14(Sat) 00時頃
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