8 Solo Assembly Letters
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[ほんの数拍おいて男はポストの飛んで行った方角へ足を進めた。 足下には魔法陣が躍る。 空を飛べはしないが移動距離を稼げる代物である。
結論から言うと、 家の扉に「かぼちゃのスープ有ります」という張り紙を貼っておいて、 来るかも分からない誰かを呼び込む計画は未完に終わった]
(57) 2021/04/16(Fri) 22時半頃
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続いてのお手紙はこれですね。 魔術師っぽい素敵なデザインです。
……名物! 名物ですね!!
[故郷の名物に興味を持たれたとあれば、 思わず両の拳を握りしめて気合を入れる。 テンションがあがり、 追伸の部分をしばらく見落としていた]
(58) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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──────おや。
[ポストからまたもやきっかり三通吐き出された 手紙のうち、今度一番最初に手繰ったのは 真夜中色の封筒でした。 ]
(59) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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[ 先に受け取ったサバトの招待状のものとよく似た色に 目を細めたものの────────── これはおそらく違う送り主からである、と 封を切る前から天使が判別できたのは まさに封を留める封蝋によってだった。 ]
( ところでこの天使がこれまでの手紙にも 百合の花の意匠をあしらったものが多いのは それがこの御使いの『象徴』であったからだ。 )
(60) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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[その黄色の封蝋に模された百合を見たとき、 それが偶然のたぐいであっても目に留めたものでした。
(『感謝状』をお贈りしたときともまた種類の違う──) うす笑みを刷くと便箋に箔押された星たちと 銀文字を眺めながら虚空に顕した羽根ペンを手に取って。]
(61) 2021/04/16(Fri) 23時頃
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( ところで、ボクが好きな ・・・・・ 『信じるものはすくわれる』────と言う言葉は。 時と場合によって色を変えるものです。 )
[ボクから見て───たいていひと括りの『人間』ですが 信仰心を感じるおかたがいればちゃぁんと 『他意なく』祝福させていただくことだってありますよぉ?
...ほんと、ほんと。]
(62) 2021/04/16(Fri) 23時半頃
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う... ん。 御業ですかぁ。
(しかしそこに書かれていた『興味』の話。 さしものこの天使もさめざめと思い起こされる 『試練』の話を”ありのまま” 語ることはしなかった────── ので 頬杖つき、しばらく唸りをあげたのちに)
.........ああ、 あれがありましたね!
[...ピン!と光明が点ったものでしたから、 閃くと” ひとつのもの ”を設えるのでした。]
(63) 2021/04/16(Fri) 23時半頃
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[手紙を書き終えると、少し考えた後2階に上がる。 そこは自分の部屋がある。 別の聖杯戦争で先に逝った父との 思い出が詰まった部屋だ。 そして、女がまさに潰えた場所でもある。 ――感傷が胸をざらりと撫でたのは、 未練や後悔を二人から問われたから]
(64) 2021/04/17(Sat) 00時頃
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[静かに扉を開け――瞬時に後ろに飛び跳ねた。 眼前、扉の向こうに見えた人影は、 「人影」だけの姿でも、すぐにわかった。 その重圧と、鋭い殺気が全身を刺す]
――アサシン!
[それは紛れもなく、 自分の死の一因となったサーヴァントの女の影だった。 瞬時に二刀を引き抜きながら、薄っすらと思う。 ――もう、手紙を見る暇はないかもしれないと]
(65) 2021/04/17(Sat) 00時頃
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...ほかの世界では。 どうなんでしょう、『ひと』は。
[どうやらこの名が天使の名と 言うことを御存知のかたは多いようで。
ええ、ボクも信心深く敏いかたたちばかりの世界なら 考えは改まったのかもしれませんし────── お便りをふたたび読み耽りながらも一通目を投函すると くすんだクリーム色の封筒を手に取りました。]
(66) 2021/04/17(Sat) 05時半頃
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・・・・・・・・・ (もし開けた瞬間におもしろい細工ものが 出て来ようものなら次のお手紙が 『不幸の手紙』に様代わりしたかも... ...なぁんて。 やだなぁ、冗談ですよぉ。)
[ところで”サーヴァント”なるものの それについては─────── この世界で呼ばわれるようなものではないが この世界のものの中にもいくつかの特異点で 英霊として召喚されたものたちがいる、 と言うのは述べられていてもいいのかもしれない。
とは言え、ケルティック・ノットを模したシールを横目に 手紙の封を切ったあと、文を目にしたこの御使いが 思わずその青い目を瞠ることになったのは ”ついしん”の部分だったが。]
(67) 2021/04/17(Sat) 06時頃
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・・・・・ .......ふうむ、ラファエルが?
へえ、....そんなこともあるんですねぇ。 ”従者”の真似事でもしているのでしょうか?
かれも。
( 紫の本をいま一度開き直すと、 『サーヴァント』と言う文字の印象から受けた言葉を 深く考えずに零して... 思わず微笑んじゃいました。 )
[違う世界に存在する『彼』なら、 ボクのよぉく知っている御使いとは違うのかもしれません。 それでも御手紙に書かれた彼の印象はボクの知っている彼と とぉっても似ていたものですから。]
(68) 2021/04/17(Sat) 06時頃
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あはは、でもボクと彼──────── ...ぜーんぜん違いませんかぁ?
[ それとも。ひとや『英霊』からは 同じものに見えるものなのでしょうか? あるいは、ボクの知らない『ラファエル』なら そんなことはあるのかもしれません。
( いちばん違うのは─────。 )
....ぎこちなく歪んだ文字を見下ろしながら、 筆を執ろうとしました。]
(69) 2021/04/17(Sat) 06時頃
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へッ!? ポスト? ポスト?? どうしたのポスト!? 爆発四散!!?
[真っ赤で金属質な破片がほっぺを掠める中、いまは未来映さぬ未来視の碧眼は混乱にぎょろぎょろと移ろう。 第二の異変がこの場に訪れたのは、程なくのことだった。]
……―――――う゛ッ !??
[強烈な吐き気。ふらつく足元。 呷った2杯分のアルコールの影響が少女のカタチに顕れる。 中途半端にでもサーヴァントの性質を持った身体なら関係ないだろう――という論理はこの世界では通用しなかった。]
(70) 2021/04/17(Sat) 08時半頃
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[そして、第三の異変。
例のお約束のようなそうでないような何かの法則によって、爆発したポストの破片がパブのガラス窓に直撃。 ひび割れ部分から窓が砕け、39体の亡霊が一気に屋内に入り込んできた。]
じょ、じょうだんッ、じゃ、ないッ!!! 誰だッ、こんなB級、映画作り、上げたやつッ! 妖精!“キャスター”! 妖精!“キャスター”! “キャスター”! “キャスター”! はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!
[“あのキャスター”に本当にB級映画の嗜好があったかは否かは兎も角として、デアドラはだいたいの予想を抱えながら、ふらつく身を起こす。]
(71) 2021/04/17(Sat) 08時半頃
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ライダー……じゃ多分ちょっとスロースターターで間に合わないしあんなのがポヤイス行きそうにないし! アーチャー! アーチャーッ! 八手目まで、わたしの道を拓け!
[こみ上げる吐き気の中、空中に生じさせる“マスケット銃のレプリカ”。 モノクロームの店内でひときわ煌めく派手な色の銃身が、火砲――ではなく水砲を亡霊に放つ。 このマスケット銃がステージにそぐわない夏仕様かなんて、いまのジェニファー/デアドラの気にするところではない!
そして店内になだれ込んでいた39体(!)の亡霊の方、水砲の拓いた道筋に身を潜らせ]
(72) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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ランサー! 近衛の剣あらずとも、神なる槍でわたしを護れ!
[“東洋の三枝槍のレプリカ”が、デアドラの身の周囲に弧を描き、亡霊の群れに一閃を振るう。 ――ああ、周回作業に適する程に集団戦でも戦える“従者”がいてくれて良かった!!
そしてさらに拓かれた道筋、目の前の亡霊――「和装の」死体めいた悪霊を前にして]
(73) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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わたしのセイバーはいないけれど、
[ここでの「セイバー」とは、マスター・ジェニファーとしての最初の契約対象。 「セイバークラス」自体は実のところ現状でも一騎契約中だが、彼女はそのセイバーを「セイバー」とは呼ばない。あのつるぎの主は、あくまで夏に中てられた風紀委員長であり、「ラファエルなるアザリア」だ。]
剣ならここにあるッ、 存分に使ってやるさッ!!
[ワンピースの腰帯から引き抜き、拳の中に握りこむ小さなチャーム。 それは、“聖剣・デュランダルのレプリカ”。 元となった剣の名前自体は未だ知らぬまま、その神秘の力を拳に込めて、亡者を殴りつける!]
(74) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[そうして、亡霊の群れをなぎ倒して、振り払って、駆けて、なぎ倒して、吐いて、駆けて―――。
リフィー川に架けられた橋のひとつ、オコンネル橋。 その中央に佇む、黒い影めいた――和装の“魔術師”の亡霊。 亡霊の表情はやはりうかがえない。 それどころか、顔の形すらも定かでない。 されどその亡霊が「日本のようで」「西洋のようで」――「コスモポリタンのようなヒト」だと推測はできていた。 そしていま、“当時の記憶のカケラ”を思い出せもしていて]
そうだった、ねッ、やっぱり――…! こんなちょっと怪談めいた異界、 あの時も、あなた、作ってた、っけ!
(75) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[この異界――このフィールド自体は、あくまで例の妖精たちの作り上げたものなのだ、と理解はできる。 できる、けれども――。]
死ね ええええええええええ ッ!!!
[教会で信仰される大天使(少なくとも、それと同名の御使い)の剣を握った手で、その亡霊を殴り付ける――これってある意味相手への嫌がらせかも、なんて思う余裕はないまま。 ギリギリの精一杯の体力を籠めて、飛び掛かり――]
(76) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[“あのキャスター”の亡霊の左頬に、三つ巴の令呪と聖剣の煌めきを帯びた拳を見舞う。
その勢いは、亡霊を橋から突き落とし、
デアドラ自身も、勢い余ってリフィー川にダイブした。]
(77) 2021/04/17(Sat) 09時半頃
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[さて、相変わらずのバグ修正作業の合間のこと。 セシルはバグ退治の手を一旦止め、再び別室へと移っていた。 この時彼が向かっていたのはベッドルームではなく――
ともあれ、またもやその不在の隙をつくかのようなタイミングで、グラーツィアは気まぐれに「運営側からの手紙」を綴っていた。 もっとも今度の内容は、特にセシルが眉を顰めるような内容ではない。 ――筈、だ。少なくとも本題においては。]
(78) 2021/04/17(Sat) 10時頃
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( それは優しさ─────と言うよりは、 手紙を書くことくらいしかすることがないからこそ 退屈凌ぎのようなものでした。 )
[ この倫敦で滅亡の予言をひとびとに告げたボクが それも『神話』なんかに出てこられる 予言された悲劇のかたに興味を持つ理由 などと言うのは───。]
(ああ、やっぱり...言ってしまったらなぁんとなく、 きーっと、怖いことになってしまいそうですから。 ここは秘密にしてしまいましょう。)
(79) 2021/04/17(Sat) 10時頃
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[さて、二通目を投函し、 三通目の封を切る前に─────一度筆を休めました。]
(80) 2021/04/17(Sat) 10時頃
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